多頭飼いを始める場合、初めて猫を飼う時ほどハードルも高く感じることなく飼い始めることができるのではないでしょうか。
という飼い主さんも多いのではないでしょうか。この思い、とってもよくわかります。
すでに先住猫がいるところに新入り猫を迎え入れる場合、突破しなくてはならない課題が待ち受けています。
それは、先住猫からの威嚇。
猫はもともと単独行動をする生き物のため、新しい猫を受け入れることができず威嚇してしまうことがあるんです。
わたし達も第一印象の悪かった相手とは、打ち明けるまでに時間がかかったりしますよね。
猫も一緒で、先住猫と新しい猫との引き合わせ方や、関係性のつくり方を間違えてしまうとその後の溝が埋まらないなんてことにもなりかねません。
今回は先住猫がいつまで威嚇を続けるものなのか、新入り猫を受け入れる方法や仲良くなるためのポイントをご紹介していきます。
わたし達飼い主が工夫をしてあげることにより、先住猫と新入り猫がよりよい関係性を築くことができますよ。
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先住猫の威嚇はいつまで?
猫が新しい環境を受け入れるには一般的には1~2週間程度かかると言われています。
よく猫友に多頭飼いをはじめる時に聞かれることが多のが、この先住猫と新しい猫との関係です。
猫は縄張り意識も強く、またストレスも感じやすい動物です。
環境の変化を受け入れやすい猫でも、1~7日程度は威嚇してしまうでしょう。
昨日は平気だったのに今日は威嚇されてしまう、なんてこともあるかもしれません。
先住猫が威嚇する理由
一言に先住猫が威嚇をしてしまうと言っても、大きく分けて2つの理由があります。
- 見慣れない新入り猫に警戒している。
- 新入り猫にストレスを感じている。
理由がどちらであるかによって、威嚇する期間にも違いが出てきますよ。
新入り猫を警戒して威嚇する場合
わたし達人間も、ある日突然知らない人が家にいたら確実に警戒しますよね。
猫にとっても、突如飼い主さんに連れてこられた見知らぬ猫に対して、「誰だこの猫は!?」の状態なワケなのです。
この場合は相手が敵ではないと分かれば仲良くなれる場合が多いですよ。
新入り猫にストレスを感じて威嚇する場合
次に説明していくのは、新入り猫にストレスを抱えて威嚇しているケースについてです。
新入り猫を警戒して威嚇していることと、ストレスによって威嚇していることの違いに気づくことができないと、いつまでも威嚇期間を長引かせててしまう原因に。
先住猫の威嚇には、新入り猫の存在自体には慣れたけれど、今までの生活が突然変わったことによるストレスで威嚇している場合もあります。
つまりはストレスを感じる原因が解消されれば、威嚇することもなくなります。
一番多いのは、先住猫と新入り猫に年齢差が大きくあり、若いほうの猫がしつこく遊びを誘い嫌がられるというパターンです。
そういう時には、遊びを誘ってしまう方の猫に鈴の付いた首輪をつけることがおすすめ。
そうすることにより、ストレスを感じているほうの猫は鈴の音が聞こえたら逃げることができ、飼い主も追い回していることに気付いてあげやすくなります。
このように少し工夫するだけでも、猫同士の関係性作りの手助けをしてあげることができるんですよ。
その他にも、先住猫はこういったことにストレスを感じます。
- 飼い主を取られたと思うとき
- お気に入りの場所を取られたとき
- トイレの数が不足しているとき
例えば、飼い主さんとのブラッシングタイムを邪魔された時、お気に入りの日向ぼっこスペースを取られそうになった時、そんなときに新入り猫に対して威嚇したくなるのは想像がつきますよね。
まずは何をするにも『先住猫第一優先』。
そして猫たちがくつろげるスペースやトイレの数など、環境の見直しをしてあげましょう。
【ストレスで威嚇が長引いている時の解決策】
- 何がストレスとなっているか突き止めて解決する
- 新入りが手のかかる子猫だったとしても第一優先は先住猫
猫が好む場所がどんなところか、飼い主にとっても猫にとっても快適に過ごせるお部屋づくりのお話をしている記事もあるので、よかったら覗いてみてください。
関連記事:猫と綺麗な部屋で過ごすには!?快適に過ごせる簡単空間作り術!
猫同士の相性
猫にも個性があり、全ての相性を年齢や性別などで図りきれないのは言うまでもありません。
しかし、『異性同士のほうが相性がいい』、『先住猫が若いうちのほうがいい』なんて話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
何故そんなことが言われているのか、ポイントをご紹介していきますね。
仲良くなりやすいのは子猫や月齢の若い猫
先住猫が子猫、あるいは1歳程度の月齢の若い猫の場合、仲良くなれる可能性がとても高いです。その理由は以下の通りです。
- 縄張り意識が低い
- 生活のパターンが確立されていない
- お互いが遊び相手になれる
おうちの中での自分行動パターンが決まっていなかったり、体力が同じくらいの遊び相手になれるため、お互いの年齢が若ければ若いほど、仲良くなれる可能性が高いんですね。
先住猫の性別と新入り猫の相性
では異性同士のほうが飼いやすい、というのは本当なのでしょうか。
同性同士の猫ちゃんを飼われている飼い主さんのことを少しドキドキさせてしまっているかもしれません。
これは人間でいうところの、「A型は几帳面で」といった話に似ているのですが、オスとメスにはどのような特徴と性格の傾向があるのかご紹介していきますね。
先住猫がオスの場合
去勢手術をしていないオス猫は、ホルモンの関係からも縄張り意識が強く、新入り猫の性別に関係なく迎え入れることは難しいです。
去勢手術をしているオス猫は、縄張り意識にとらわれることなく、オス猫本来の好奇心旺盛な性格が前面に出るため、新入り猫とも友好的な関係になれる可能性が高いです。
去勢手術のタイミングなどにより、術後も縄張り意識が残っていることがあります。その場合でも、新入り猫がメスの場合はすんなりと仲良くなれることが多いです。
基本的な性格としては、メス猫に比べてオス猫は甘えん坊で無邪気、あまり細かい事にはこだわらない性格であることが多いので、遊びを通して新入り猫と仲良くなれる可能性は高いです。
先住猫がメス猫の場合
メス猫はオス猫と比べ、縄張り意識が低いため無条件で新入り猫に対して攻撃的になることはほぼありません。
メス猫の性格の特徴は、オス猫に比べ物事に対して慎重であったり嫉妬深い性格の子が多いため、新入り猫に対して敵対心を抱いてしまうことがあります。
特にメス猫同士に争い事が起きることが多く、これはオス猫よりもこだわりが強いからかもしれません。
しかし、メス猫同士で子育てを一緒に行う姿もみられ、その子の性格や育った環境によっては仲良くなれる可能性もあります。
【若い猫が新入り猫を受け入れやすい理由】
- 縄張り意識が低い
- 生活のパターンが確立されていない
- お互いが遊び相手になれる
【性別による相性】
- オス猫は去勢手術の有無により大きく差が生じる
- 去勢済みのオス猫は好奇心旺盛で新入り猫を受け入れやすい
- メス猫は攻撃性は出ないものの、性格によって相性が変わる
性別だけでなく猫の種類による大まかな性格の紹介を以前の記事でお話ししています。
関連記事:猫好きさん必見!【毛の長い人気種10選】特徴や性格を紹介!
関連記事:猫好きさん必見!【毛の短い人気種10選】特徴や性格を紹介!
関連記事:猫の毛色と柄の種類は数千通り【気になる性格との関連も公開】
こういった猫の特性を事前に知っておくことで、どんな点に気を付けてあげたらよいかに気づくことができますよね。
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先住猫が威嚇したときはとめるべき?
そうなんです。威嚇も先住猫と新入り猫にとってはコミュニケーションの一つ。
ケンカに発展しそうなときや、ケガをしてしまう危険がある場合はとめますが、そうでないようなら温かく見守ってあげましょう。
みんなの実体験3選!
猫同士が仲良くなってくれないと、「引き合わせ方が間違っていたかな」「このまま一緒に飼い続けることは難しいのかな」と不安になってしまいますよね。
実際に新しい猫を受け入れたことのある猫友に、引き合わせた時の様子がどうだったか教えてもらってきました。
【先住猫6歳(女の子)×新入り猫5か月(女の子)】のケース
初めての対面から1週間程度は先住猫が威嚇。その後更に1週間経ち、初めての対面から約2週間経つ頃には仲良く遊ぶ姿が見られるようになる。
【先住猫3歳(女の子)×新入り猫6歳(男の子)】のケース
どちらも保護猫のため、成猫×成猫の組み合わせ。1カ月程度は喧嘩はしないものの、先住猫に近づくと威嚇される状態が続く。その後引き合わせてから3か月程で近づいても威嚇しないようになり、半年ほどで一緒に寝る姿が見られるようになる。
話を聞いた中では、こんなケースもありました。
【先住猫7歳(男の子)×新入り猫6か月(男の子)】のケース
いきなり対面させず、様子を見ながら1か月ほど時間をかけ対面させたため、威嚇なし。しかし1か月ほど経ってから先住猫が新入り猫に威嚇するようになる。
子猫は大きくなるにつれ、遊び方もパワフルになりますよね。
先住猫と新入り猫の初対面までの4ステップ
先住猫と新入り猫が仲良くなれる対面手順はどんなものなのか、気になっている方が多くいらっしゃると思います。
ここでは、仲良くなるためのステップをご紹介。
【仲良くなる4ステップ】
step2、お互いの匂いを交換(姿はまだ見せず物などについたお互いの匂いを嗅がせる)
step3、ケージ越しで対面させる
step4、直接対面させる
焦らずにこのステップで進めていくことで成功率がグッとあがりますよ。
環境の変化にデリケートな猫では、数カ月単位でこれらの初めての対面の手順を踏んで慣らしてあげるようにしましょう。
もし、対面の段階でうまくいかなかったという場合は、もう一度お互いの距離を置いてリセットしましょう。
先住猫に十分の心の準備をさせてあげられるよう、匂いの交換からやり直してみることをオススメ。
猫がリラックスしているときに見られる行動についてもっと知りたい場合は、こちらをぜひ読んでみてください。
関連記事:あなたの猫は幸せそう?読むと分かる嬉しいときの10の行動!
基本的な猫同士の初めての対面方法は以前こちらの記事で紹介しているので、対面方法をおさらいしたい方はこちらの記事を読んでみてくださいね。
関連記事:先住猫が元気がない!注意が必要な症状と新入猫との上手な対面方法
猫が仲良くなれないときの対処法
何ヶ月経ってもうまくいかない、いつもケンカに発展してしまうといった場合は猫同士も相当なストレスになっているかも知れません。
2匹仲良くしてくれるのが理想ではありますが、ここはそれぞれが幸せにすごしてくれることを優先しましょう。
もし家が2階建てなら1階と2階、マンションなど1フロアの場合であればそれぞれ別の部屋に生活環境を整えてあげるようにしてあげることがいいですね。
また、共同のものを使う場合は時間をずらしてあげるなど、お互いの存在は感じつつも一定の距離感が保てるので猫たちも安心して過ごせますよ。
まとめ
先住猫が新入り猫に威嚇をしてしまい、一体いつまで続くのだろうかと困っている方向けに、一般的な威嚇をしなくなる時期の目安とその原因をお伝えしてきました。
- 早い猫で3~7日
- 猫が環境に慣れる目安は1~2週間
- デリケートな猫では数カ月かかることもある
- 威嚇の原因がストレスであることもある
- しつこく遊びを要求されるとき
- 飼い主を取られたと思うとき
- お気に入りの場所を取られたとき
- トイレの数が不足しているとき
また、先住猫と新入り猫の相性の目安として、年齢や性別による相性についてもお話ししました。
【若い猫が新入り猫を受け入れやすい理由】
- 縄張り意識が低い
- 生活のパターンが確立されていない
- お互いが遊び相手になれる
【性別による相性】
- オス猫は去勢手術の有無により大きく差が生じる
- 去勢済みのオス猫は好奇心旺盛で新入り猫を受け入れやすい
- メス猫は攻撃性は出ないものの、性格によって相性が変わる
仲睦まじい姿が印象的な猫ですが、基本的には単独行動を好む生き物です。
ほおっておいてもそのうちいつかは仲良くなるだろう、と楽観的にとらえていては猫同士の溝は深まるばかりです。
対面時時間をかけてあげる、環境を整えてあげるなど、わたし達飼い主も猫同士が仲良くなれるようにちゃんとアシストしてあげましょうね。
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