先日、子猫を飼い始めた友達の家に遊びに行ってきました。
わたしが遊びに行くと子猫はお昼寝の真っ最中。
早く見せたい友達は子猫を起こして連れてきました。
友達は初めて子猫を飼うので、嫌がっている時のサインなど知らなかったのでしょう。
それから、わたしは友達に猫を飼う時にやってはいけないこと、ストレスを与え続けると体調不良になることなどを教えました。
後日友達から「教えてもらったことに気を付けて、いつも通り生活していただけなのに噛まれなくなったよ」と連絡がありました。
わたしが友達に教えた猫にやってはいけないこと、嫌がっている時のサインなどをお伝えしていきますね。
猫にやってはいけないこと10選
猫と仲良く暮らしていくには、猫にやってはいけないことを理解しておきましょう。
1.お気に入りの場所を動かす
飼い主さんの近くや暖かい窓辺など、猫にとってお気に入りの場所がいくつかありますよね。
猫がお気に入りの場所を作るには条件があるのを知っていますか。
- 快適な温度の場所
- 安全な場所
- 信頼している人の近く
この3つの条件のうち1つでも当てはまっていると、お気に入りの場所に認定するんですよ。
自分が気に入った場所を勝手に移動されたりすると、わたしたち人間も嫌な気持ちになりますよね。
でも、高さがある家具の上などわたしたちが椅子などを使っても手が届かない場所には、猫がお気に入りの場所を作れないようにしましょう。
地震や火災などの緊急時に猫を保護することが難しくなります。
使う頻度が低くても寝場所は確保しておく
季節の変わり目などには暖かい所にも、少しひんやりとした所にもと言った感じで、あちこちに猫のお気に入りの場所があります。
お気に入りの場所に猫の毛布やベッドなどを置いていると、お部屋が散らかるから片付けたくなってしまいますが、完全に使わなくなるまで我慢しましょう。
2.写真を撮る時にフラッシュをたく
可愛い姿を見るとつい写真を撮りたくなりますよね。でもきれいに撮ろうとしてフラッシュをたいたりしていませんか。
猫の写真を撮る時にフラッシュをたくのはダメなんですよ。
物を見るには眼に光を取り込まなければいけません。
猫はわずかな光でも取り込むことが出来るので、暗闇でも動くことが出来るんです。
わずかな光でも十分に動ける猫に、カメラのフラッシュのような強い光を当ててしまうと、眼にダメージを与え、強いストレスを与えてしまうでしょう。
3.必要以上にスキンシップをとる
猫とのスキシップは適度に行うのがいいですね。
優しく顔回りなどを撫でてあげると、目をつぶってうっとりしているような表情なので、気持ちいいんだろうなと思って撫で続けていると、突然噛まれたりしませんか。
この撫でた後に受ける猫の攻撃のことを愛撫誘発性攻撃行動(あいぶゆうはつせいこうげきこうどう)と言います。
攻撃される前にしっかりと「もうやめて」のサインが出ていることが多いです。
- しっぽをふる
- 耳が反る
このようなサインを見たら撫でるのを止めてあげてくださいね。
4.嫌がる場所を触る
撫でられるのが大好きな子もこの部分だけは触らないで。っていう場所があります。
うかつに触ってしまうと噛まれたり、猫パンチと言った攻撃を受けることになるでしょう。
- お腹
- 足先
- しっぽ
猫が仰向けになって寝ているからと言って、お腹を触ったりするのは止めましょうね。
5.集中している時に邪魔をする
食事の時や遊んでいる時など、猫が何かに対して集中している時に構うのはストレスを与えてしまうので止めましょう。
- 動かない
- ジッーっと何かを見ている
- 目を開いてお尻を振っている
- 眠っている
このような行動が見られる時は、何かに集中している時なので邪魔をしないようにしましょうね。
6.大きな声で叱る
猫はとっても耳がいいんですよ。だから大きな声を出されるのが苦手。
工事現場のような騒音と感じてしまい、ストレスを与えてしまいます。
大きな声を出し、ストレスを与えると「自分にとって良くないことをするから嫌い」と敵として認識されてしまうことがあるでしょう。
7.叩いたりする
「いたずらしたから」「いけないことを分からせるため」このような理由でしつけとして叩いたりしていませんか。
叩いてしまうことで、今まで大切に育ててきた猫との信頼関係が壊れてしまいます。
悪いことをした時はその場で「ダメ」などと言って叱りましょう。
8.甘やかしすぎる
適度に甘やかすのは信頼関係を築いていくにも必要ですが、可愛すぎてついつい甘やかしすぎていませんか。
「可愛くおねだりすれば何でもいう事をきいてくれる」と猫に思わせてしまうと、主従関係が逆になってしまい「お猫様」になってしまいますよ。
飼い猫の方が立場が上かもしれない。と思ったことがある愛猫家さんたちは、驚くことに6割近くもいるんです。
【お猫様エピソード】
- 食事も生活スタイルも猫ちゃん優先。
- ベッドに猫ちゃんが寝ていたので、ソファで寝ました。
- お布団に入ってくるのは可愛いけど、起こすの可哀そうだから寝返りもうてない。
- 「ニャー」と鳴いたら夜中でも起きて、猫の様子を確認。
- 高い所に登れない時に踏み台になってあげる。
甘やかしすぎないことで正しい主従関係を猫に理解させましょう。
9.おやつを与えすぎる
おやつを与え過ぎてしまうと、ご飯が食べられなくなります。そうすると、ご飯からの栄養が少なくなってしまい、栄養不足になるでしょう。
ご飯は猫の成長にとってとても大切なものです。ご飯ではなく、おやつばかり与えているとカロリーオーバーになり、肥満な猫になってしまいますよ。
10.健康なのに療法食を与える
健康な猫に病気予防のためと言って、療法食は与えないでくださいね。
療法食とは栄養バランスを調整し、病気の進行を遅らせたり症状を軽くするために作られたフードのことです。
療法食はネットでボタンをポチっとすれば買えちゃうのですが、療法食を与えるには獣医さんに相談しなければなりません。
獣医さんへの相談なしに健康なのに療法食を与えてしまうと、かえって体調を崩してしまうことがあります。
猫が嫌がっている時のサイン
猫からのサインを覚えておけば、嫌がっていることに気付けるのですぐに対処することが出来ますよ。
鳴き声が低い
「ウー」「フー」と言っている時って、ケンカの直前って感じがしませんか。
相手を威嚇しながら低い声で鳴いている時は、嫌がっていたり警戒していることが多いんですよ。
他にも猫を飼っている場合などは、猫同士がケンカを始める前に離してあげたりしましょう。
その時に素手で触ると飼い主さんがケガをしてしまうので、毛布などでくるんだりしてくださいね。
耳を反らす
猫の感情は耳にも表れます。
イカ耳!!!#猫 #猫のいる暮らし #猫好きさんと繋がりたい #保護猫 #子猫 #黒猫 pic.twitter.com/PT86gn5TT3
— 黒猫トニー (@tony911meow) February 10, 2021
出典:twitter
両耳を広げ、更に後ろに反っていますよね。この形をイカ耳と言います。
警戒してる時や不満がある時になることが多いです。
しっぽをふる
猫はしっぽでコミュニケーションをとっているので、気持ちを読み取るのに一番おすすめの場所です。
抱っこしている時やブラッシングしている時、さっきまで気持ちよさそうだったのにいきなりしっぽをパタパタと動かしたら、「もう止めて」のサインです。
これに気付かずに続けていると、猫パンチされたり噛まれたりと攻撃されます。
身を隠す
雷が鳴った時や知らない人が来た時など「怖い」と感じた時や、そっとしておいて欲しい時に隠れることが多いですが、時間が経てば落ち着いて出て来てくれるでしょう。
大好きなご飯の時間になっても出てこなかったり、あまりにも出てこないような時には具合が悪いのを気付かれたくなくて隠れていることがあります。
このような時には見つけてあげて、具合が悪そうでしたら病院に連れて行ってあげてくださいね。
ゆねのように自力で出てこられない場合もあるので、長い時間姿を見ない時などは探してあげてくださいね。
ジーっと見られる
猫にジーっと見られてると思う事はありませんか。
ジーっと見てくる理由は大きく分けると2つあります。
- 警戒している時
瞬きもしないでジーっと見ている - 甘えたい時
目は細くなり、瞬きをします
猫が警戒している時は、ゆっくりと視線をそらしたり、瞬きをしたりして猫に対して敵意はないことを伝えましょう。
猫がストレスを感じている時にする行動
猫がストレスを感じている時にする行動について解説していきますね。
噛まれる
触れたりしていないのに突然、猫に噛まれたりしたことありませんか。
これは「転嫁性攻撃行動(てんかせいこうげきこうどう)」と言い、簡単に言うと八つ当たりです。
イラっとした気持ちを飼い主さんや一緒に暮らしている他の猫などにぶつけます。
猫のイライラが治まるまでそっとしておいてあげましょう。
毛づくろい
体を清潔に保つために毛づくろいをしますが、他にも気持ちを落ち着かせるためにすることもあるんですよ。
毛づくろい中の猫って、のほほんとした感じで見ているだけでも癒されますよね。
でも猫にストレスを与え続けてしまうと、気持ちを落ち着かせようとして毛づくろいばかりするようになります。
この行動を「過剰グルーミング(オーバーグルーミング)」と言います。
毛づくろいばかりしていると舐めた場所だけ毛が抜けてしまい、放っておくと舐性皮膚炎(しせいひふえん)になる可能性が高くなります。
舐めた場所の毛が抜けるようでしたら、病院で診てもらいましょう。
猫の生活の一部でもある毛づくろい。やりすぎだなぁと思っていても止めさせることは出来ませんよね。
過剰グルーミングを予防するには、ストレスをなくすことに加えてブラッシングが大切です。ブラッシング時のポイントやおすすめのアイテムなども調べてみましたので、こちらの記事も読んでみてください。
夜中に走り回る
環境の変化などでストレスを感じ、発散させたい時に走り回ることがあります。
他にも運動不足を解消するために走り回るのですが、運動不足の場合はおもちゃで遊んであげたり、キャットタワーを置いてあげれば次第に落ち着いてきますよ。
食欲がない
キャットフードを選ぶときは少しでもお値段を安くしたいと思いますよね。
「特売だったから今日はコレね」といつもと違うキャットフードを与えたら、ご飯を食べてくれないという事はありませんか。
慣れ親しんだ味が急に変わってしまうと猫も戸惑ってしまい、大好きなご飯に対してストレスを感じるようになり、食欲がなくなることがあります。
他にも食欲がなくなる原因として
- 新しい環境に慣れない
- 病院に行った直後で緊張が解けていない
- 病気のサイン
などがあります。
ご飯を食べないというのは、時に命に係わってくるので早めに病院に連れていきましょう。
- 生後2ヵ月未満:8時間
- 生後3~6ヵ月未満:12時間
- 1歳以上の成猫:24時間
あくまでも受診の目安ですので、ぐったりしているなどの症状がある場合には早急に受診してくださいね。
ストレスの与え過ぎは体調不良の原因になるかも!?
ストレスを与え続けると、免疫力が低下し病気にかかりやすくなり、中には寿命を縮めてしまうような重大な病気も潜んでいます。
- 特発性膀胱炎
主な症状:血尿が出る、何度もトイレに行く、トイレに間に合わずトイレ以外の場所で漏らす - 胃腸炎
主な症状:何度も吐く、下痢を伴う(軽症の場合)
食欲がなくなる、水も飲めなくなる、腹痛で動けなくなる(重症の場合) - 猫風邪
主な症状:鼻水、目やに、くしゃみなど - 自傷行為
しっぽを噛もうとグルグルする、皮膚が赤くなって腫れているのにグルーミングを止めない、皮膚を噛むなど - 便秘
うんちが硬い、コロコロのうんち、量が少ないなど
このような症状が見られるときには、獣医さんに診てもらいましょう。
まとめ
猫にやってはいけないことを10個ご紹介しました。
- お気に入りの場所を動かす
- 写真を撮る時にフラッシュをたく
- 必要以上にスキンシップをとる
- 嫌がる場所を触る
- 集中している時に邪魔をする
- 大きな声で叱る
- 叩いたりする
- 甘やかしすぎる
- おやつを与えすぎる
- 健康なのに療法食を与える
上記のようなことをやってしまうと猫に強いストレスを与えることになります。
猫はストレスにとても弱いです。嫌がることはしないように心がけてくださいね。
そして、嫌がっている時やストレスを感じている時の行動についても解説しました。
【嫌がっている時】
- 鳴き声が低い
- 耳を反らす
- しっぽをふる
- 身を隠す
- ジーっと見られる
【ストレスを感じている時】
- 噛まれる
- 毛づくろい
- 夜中に走り回る
- 食欲がない
このような行動が見られるようでしたら、猫が嫌がっている時なのでそっとしておいてあげましょう。
ご紹介した猫にやってはいけないことに気をつけつつ、愛猫とのハッピーライフを手に入れてくださいね。