先日引っ越しを考えている友人からこんな相談を受けました。
やっぱり猫ちゃんと一緒に暮らすのに向いていない床があるのかな?
実は一緒に暮らしてから悩まさせることの多い床問題。
普段の何気ない猫ちゃんの行動によりせっかくの床がダメになってしまうと猫ちゃんと飼い主さんとの関係にも悪影響になってしまいます。
また、猫ちゃんと床との関係性はとっても大切な事で、その関係性が悪いと走り回って滑って転倒し大けがへと繋がり、日常生活でも足や腰に負担をかけてしまう恐れがあります。
今回は今の床のままでも猫ちゃんの性格や行動に合わせた対処法をお話します。
また、これからお引越しやリフォームを考えている方も是非参考にしてみてください。
種類別猫と床材の相性
一言で「床」と言っても色々な床材がありますね。
- フローリング(無垢材)
- フローリング(集成材)
- カーペットやじゅうたん
- 畳
- コルク材
- クッションフロア
- ペット用床材
それぞれの床材と猫ちゃんとの相性ついてみてみましょう。
フローリング[無垢材]と[集成材]
無垢材タイプのフローリングは天然木ならではの風合いで人気がありますよね。
しかし、傷や汚れ抜け毛などが比較的目立ってしまいます。
集成材タイプのフローリングは薄い板を何層にも重ね合わせて出来ているので、表面にコーティング加工がされており掃除やメンテナンスがしやすいものが多くなっています。
そのため、猫ちゃんが床を汚してしまってもすぐに水拭きすれば跡が残りにくくなります。
無垢材も無垢材も硬い材質のため猫の足腰に負担がかかる恐れがありますのでフロアラグなどをお部屋に置いてあげるのもおすすめです。
メリット
- 掃除やメンテナンスがしやすい
デメリット
- 傷や汚れが目立つ
- 猫の足腰に負担が大きい
カーペット・じゅうたん
カーペットやじゅうたんが敷かれた床はフローリングがそのまま剥き出しになっている床より猫の足腰の負担が軽く騒音も気になりにくいです。
また、ジョイントタイプで洗濯可能のものは汚れた部分だけ取り外して洗えるので便利です。
抜け毛はフローリングに比べ目立ちにくいですが、じゅうたん等の毛足の長さによってはからみつきやすい事もあります。
ループパイル(毛足が輪状になっているもの)は猫の爪が引っ掛かりやすいため爪とぎを誘発してしまう事があります。
カットパイル(毛足が切りそろえられたもの)の方が爪とぎ欲を抑えられます。
メリット
- 足腰への負担を減らす
デメリット
- 爪とぎを誘発してしてしまう恐れがある
畳
クッション性がある為猫の足腰の負担が軽く、吸音性にも優れています。
そのため猫による騒音も気になりにくくなっています。
しかし、柔らかな質感の繊維に爪とぎ欲が刺激され爪とぎをされてしまうと、表面がボロボロになって悲惨な事なってしまう事もあるので注意しましょう。
メリット
- 足腰の負担を減らす
- 騒音になりにくい
デメリット
- 爪とぎをされてしまうとボロボロになりやすい
コルク材
近頃人気の床材のコルク材はクッション性、吸音性に優れているため猫の足腰の負担が少なく騒音も気にならないといわれます。
そのため、猫がジャンプして降りる場所や遊び場に部分的に貼る飼い主さんもいます。
しかし、傷や水に弱いためご飯の場所やトイレの場所での使用は避けた方がようです。
ちなみに既存の床の上に貼る事が出来るシートタイプのものもあるので部分的な対策にもおすすめです。
メリット
- 足への負担を減らす
- 騒音にもなりにくい
デメリット
- 傷や水に弱い
クッションフロア
柔らかいビニール製の床材でお手入れのしやすさで言えば一押しの床材といえるでしょう。
防水性にとても優れているため吐しゃ物や粗相の汚れも水拭き掃除がしやすいものになってます。
フローリングの床と比べると足腰の負担が少なく騒音効果も期待できます。
爪がひっかかりにくい性質の為、爪とぎはされにくいのですが尖った物の衝撃には弱く小さな孔傷が原因で気が付いたらあっという間に床がダメになってしまう事もあるので気をつけましょう。
メリット
- 水拭き掃除がしやすい
- 足腰の負担が少ない
- 爪がひっかかりにくい性質
デメリット
- 衝撃には弱い
ペット用床材
ペットと暮らすことを最重要課題と考えるなら最も優れた床材ともいえるのがこのペット用床材でしょう。
表面加工で強度を高めたフローリング素材またはクッションフロア素材があります。
いずれも傷に強く、吐しゃ物や粗相によるよごれ、食べこぼしにもすぐにお手入れが出来る様になっています。
最近では吸音性や消臭効果のあるものなどもあるので一度検討してみてはいかがでしょうか。
メリット
- ペットと暮らすには最適
- 傷に強い
- お手入れもしやすい
- 吸音性にや消臭効果にも優れている
デメリット
- コストが少しかかる
猫が床にダメージを与えてしまう行動と対策
色んな種類の床を紹介してきましたが、ここからは猫ちゃんによる床を劣化させてしまう行動とその対策をご紹介します。
歩く、飛び跳ねる
猫が歩いている時にカシャカシャと音がする事ありませんか。
実はその音爪が当たって床を傷つけている音なんです。
また、いつも寝ていておとなしい所もあるかと思えば、急に走りだしたり高い所から飛び降りたりとアクティブな面も持ち合わせていますよね。
猫の平均多重は3.6㎏~4.5㎏と言われていて、その重さが1メートル以上の高さから降りてくる音は意外と響き、硬い床の場合猫の足を悪くする原因にもなります。
猫が良く移動する所や飛び降りる所にマットを敷いてあげると爪が直接床に当たらなくなり床へのダメージを抑えられ、足を痛める原因や騒音も抑えられます。
爪を研ぐ
猫ちゃんと言えば爪とぎで悩まされている方多いのではないでしょうか。
床で爪とぎをしてしてしまう猫ちゃんは少なくはないんです。
爪とぎは猫にとっては本能的にしてしまう行動なので、爪とぎをして良い場所を作ってあげる事が大切です。
粗相をする・吐く
猫はしつけをされればきちんとトイレで用をたしてくれるお利口な生き物です。
ただ、去勢や避妊手術をしていない猫は発情期にマーキング行動としてトイレ以外の場所でおしっこをする事があります。
掃除をしても独特の匂いがしみ込んでしまい床が劣化してしまう原因になります。
また、猫は体調が悪いわけでもなく毛玉や食べたもの吐く事もあり、嘔吐物の臭いは意外と落ちにくいものです。
猫の床での粗相や吐き出してしまった嘔吐物の掃除はしっかりと臭いを落とす事が大切です。
舐める
ミネラル不足や食事量が足りていなかったり、食べカスが落ちていると猫は床の舐める事があります。
ただ、床はごみやばい菌を口に入れるリスクが高くなるのであまりやっては欲しくない行動ですね。
猫の体重や年齢に合った食事なのか、満足度の高い食事になっているのか見直す良い機会かもしれません。
ごはんを食べながら体のケアもできる様なキャットフードを選んであげましょう。
また、ストレスや認知症が原因で床を舐める事がある為行動が怪しいと思ったら獣医さんに診てもらいましょう。
まとめ
床 | 特徴 |
フローリング | 床が硬いためお部屋にフロアラグを置いてあげましょう。 |
カーペットじゅうたん | ループパイルよりもカットパイルにする事で爪とぎに使われるのを防ぐ。 |
畳 | クッション性◎吸音性◎猫の足腰の負担が軽くなる。 |
コルク材 | クッション性◎吸音性◎既存の床の上から貼る事が出来る。 |
クッションフロア | お手入れのしやすさはでは№1。 |
ペット用床材 | ペットと一緒に暮らすなら最適。 |
どの床にもそれぞれ猫ちゃんとの相性が良い所と悪い所ががありますが、猫ちゃんの性格や行動パターンを理解し対策をしてあげる事で猫ちゃんとの生活がもっと快適になります。