突然ですが、皆さんは猫がよだれを垂らしている姿を見たことはありますか。
確かに、普段見慣れない姿を目撃すると体調が悪いんじゃないかなど悪い方に考えがちになってしまいますよね。
今回は「猫がよだれを垂らす理由」「気を付けたほうがいい病気やその見分け方や対策」などを紹介します。
猫がよだれを垂らすのは嬉しいサイン
突然、猫がよだれを垂らしている姿をみると驚いてしまいますが、次のような行動をしている時だったり、飼い主さんから見て特に異常がみられず普段と変わらず元気に過ごしているようでしたら安心してください。
【安心してOK!よだれを垂らしているときの行動】
- 飼い主さんとスキンシップをとっているとき
- お腹が空いているとき
- ブラッシングしているとき
- マタタビを与えたとき
- 寝ているとき…など
皆さんは、緊張している時よだれの出る量が減って口の中が乾いたり、就寝中はリラックスして、よだれの出る量が増えて垂らして寝ていたりした経験はありませんか。
https://youtu.be/oV2zUaXNibQ
よだれの大切さと役割
皆さんは、よだれの大切さをご存知でしょうか。
実はとっても重要な役割があるんですよ。
- 口の中に入ってきた細菌を洗い流す
- 食べ物の消化を助ける
- 口臭防止など
もしも、よだれの量が減ってしまうと口臭や歯周病などの原因になってしまいます。
猫でも人間でも、目の前でよだれをダラダラ垂らしている姿を見せられたら「おいおいどうした?」となってしまいますが、よだれは決して悪や汚いものではありません。
危険なよだれの垂らしかたと対策
これまで、猫がよだれを垂らす理由には嬉しかったり、リラックスしている状態だからだと説明しました。
【危険なよだれの垂らしかた】
- 血が混じっている
- 口を開けてハアハアと荒い息を吐いている
- 泡が混じっている
- 口臭がする
- 痙攣しながらよだれを垂らす
歯周病(ししゅうびょう)や口内炎
猫は人と口の中の仕組みが違うので、虫歯になりにくいといわれています。
しかし、だからといって放っておいていい理由にはなりません。
なぜなら、虫歯以外の口腔内(こうくうない)の病気になる可能性があるからです。
エサの食べかすが口の中に残ると歯垢になり、更に進むと歯石になります。
そして、口内炎は猫風邪を引き起こした時に発症しやすく痛みも伴います。
- 食欲低下
- 血が混じったよだれを垂らす(赤色や茶色)
- 口臭がする
歯周病と口内炎の対策
では歯周病や口内炎にならないために対策はどのように行っていけばいいでしょうか。
【対策】
- 動物病院で歯石を除去してもらう
- 歯磨きをする
- デンタルアイテムを使う
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熱中症
最近では夏になると「猛暑」が当たり前になりましたよね。
室内にいても熱中症になるので、愛猫が室内飼いであっても気を付けなければいけません。
猫が熱中症になると次のような症状があらわれます。
- 口を開けてハアハアと荒い息を吐いている(よだれを垂らすことも)
- ぐったりしている
- 吐き気や下痢
熱中症の対策
【対策】
- クーラーの温度を25~28度に設定する
- ゲージを日が当たらないところに移動させる
- 飲料水を切らさない
猫はとっても綺麗好きで飲料水が清潔でないと飲まなくなってしまいます。
誤飲や中毒症状
床に落ちている小さな物やおもちゃ、食品トレイに残った匂いで食べ物と勘違いし誤飲する可能性があります。
猫には食べてはいけないものがあるのをご存知ですか。
外に出る猫ちゃんの場合は飼い主の目が届かないところで食べてはいけない植物を食べてしまう可能性もあります。
もしも誤って食べてしまうと中毒症状を起こし、次のような症状を引き起こすこともあるのでとても危険です。
- よだれが大量に出る
- 嘔吐を繰り返す
- 痙攣を起こす
- 泡を吹く
- 引きつけを起こす
- 貝類
- 生のタコ、イカ、エビ、カニ
- チョコレートやココア
- イチジク、ブドウ
- ネギ系の野菜やニラ
- アルコール
- 緑茶、コーヒー、紅茶
- 一部のハーブなどの植物
誤飲や中毒症状の対策
誤飲や中毒症状を起こさないためには、飼い主さんも細心の注意を払わなければいけません。
【対策】
- 完全室内飼いにする
- NG食材を与えない
- 床や猫の届くところに細かい物を置かない。
- 食品トレイは洗ってから処分する
肝臓や腎臓の病気
では、この肝臓や腎臓の働きが低下してしまうとどのようなことが起こるでしょうか。
- 口臭がすっぱい臭いやアンモニア臭
- 嘔吐
- 大量のよだれを垂らす
- 体重の減少
肝臓や腎臓の病気対策
肝臓や腎臓は症状があらわれた時には重症化していることも多々あるようです。
「猫が健康診断!?」と思ってしまうかもしれませんが、愛猫と長く幸せな時間を過ごすための一つの選択肢として参考にして頂けたら幸いです。
【番外編】口が閉まらないからよだれが垂れる場合もある
猫の門歯(もんし)という歯が他の猫より大きいことから、口が閉まりきらず、よだれが垂れてしまう子もいます。
まとめ
今回は、猫の「よだれ」について解説していきました。
犬は体温調節のため口呼吸を行います。
その際によだれを大量に垂らしている姿を目撃したことのある方もいると思いますが、猫はそのような行動はほとんど見られません。
ですので、愛猫がよだれを垂らしていると心配してしまう飼い主さんもいらっしゃるかとおもいますが悪いことばかりではありません。
というのも、猫は嬉しい時やリラックス状態のときにも、よだれを垂らすことがあるからです。
【安心してOK!よだれを垂らしているときの行動】
- 飼い主さんとスキンシップをとっているとき
- お腹が空いているとき
- ブラッシングしているとき
- マタタビを与えたとき
- 寝ているとき…など
上記のような状態の時によだれを垂らしているのであれば、それは飼い主さんのことを信頼している証です。
ただし、中には注意すべきよだれの垂らしかたがあり紹介しました。
【危険なよだれの垂らしかた】
- 血が混じっている→歯周病、口内炎の可能性
- 口を開けてハアハアと荒い息を吐いている→熱中症の可能性
- 泡が混じっている→誤飲、中毒症状の可能性
- 口臭がする→口腔内の病気やアンモニア臭の場合は肝臓や腎臓の病気の可能性
- 痙攣しながらよだれを垂らす→中毒症状や肝臓や腎臓の病気の可能性
歯周病や口内炎の症状と対策は次の通りです。
【症状】
- 食欲低下
- 血が混じったよだれを垂らす(赤色や茶色)
- 口臭がする
【対策】
- 動物病院で歯石を除去してもらう
- 歯磨きをする
- デンタルアイテムを使う
歯ブラシは慣れるまでに時間がかかったり、嫌がる子もいるのでデンタルケアできるおやつなどを活用していきましょう。
次に熱中症の症状と対策についてです。
【症状】
- 口を開けてハアハアと荒い息を吐いている(よだれを垂らすことも)
- ぐったりしている
- 吐き気や下痢
【対策】
- クーラーの温度を25~28度に設定する
- ゲージを日が当たらないところに移動させる
- 飲料水を切らさない
完全室内飼いであっても熱中症になる可能性が高いので室内の温度設定はとっても大事です。
次ですが、誤飲や中毒症状症状と対策の前に、猫が食べてはいけないNG食材について紹介します。
- 貝類
- 生のタコ、イカ、エビ、カニ
- チョコレートやココア
- イチジク、ブドウ
- ネギ系の野菜やニラ
- アルコール
- 緑茶、コーヒー、紅茶
- 一部のハーブなどの植物
意外と多いんですよ。
美味しい匂いを嗅ぎつけて愛猫が欲しそうな顔をしていても絶対に与えてはいけません。
では症状と対策について紹介します。
【症状】
- よだれが大量に出る
- 嘔吐を繰り返す
- 痙攣を起こす
- 泡を吹く
- 引きつけを起こす
【対策】
- 完全室内飼いにする
- NG食材を与えない
- 床や猫の届くところに細かい物を置かない。
- 食品トレイは洗ってから処分する
最後に、肝臓や腎臓の病気の症状と対策についてですが、この2つの臓器は病気が見つかった時には症状が進行しており重症化していることもあります。
症状は次の通りです。
【症状】
- 口臭がすっぱい臭いやアンモニア臭
- 嘔吐
- 大量のよだれを垂らす
- 体重の減少
【対策】
- 定期的に血液検査や尿検査などの健康診断を行う
このように、猫のよだれには「嬉しいサイン」だけでなく病気が隠れていることもわかりました。症状も一緒に紹介したので、愛猫の小さな変化に気づき、発見した際には病院に相談しましょう。