皆さんは最近、流行りの「やんのかステップ」と言うのはご存じですか。
猫が毛を逆立てて背中を高く上げ体を弓なりにする威嚇するポーズの事を「やんのかステップ」と言われているんです。
ちなみに猫が毛を逆立ている姿を見た時はどんな時だと思いますか。
実は怒っている時だけではなく、遊んで欲しい時にも毛を逆立てる事があります。
そして、病気や体調が悪い時にも毛を逆立てることも。
この変化に素早く気づいてあげることが病気の悪化を防ぐ事に繋がります。
猫の毛が逆立つ4つの理由とは!?
まず、猫が毛を逆立てている時に感じている事とは。
- 威嚇するため
- 恐怖を感じているため
- 構って欲しいとアピールするため
- 驚いたから
まずは、何に対して毛を逆立てる行動をしたのかを理解しましょう。
1,威嚇するため
自由気ままの猫ですが、生活の中で自分の身に危険を感じたや怒っている時などに背中を丸めて毛を逆立てます。
飼い猫の場合、窓の外に野良猫の姿を見た時や、先住猫が新入り猫に対してこの行動を取ることが多いです。
- 瞬きの回数が減り対象となる相手をじっと見る
- 犬歯を剥き出しにし「シャー」や「フーッ」「カッ」と聞こえるような鳴き声を出す
2,恐怖を感じているため
猫は警戒心が強いため普段と違った人物や出来事、おもちゃや自分とは違う犬などの動物と遭遇した時など「恐怖」な存在と出会った時に毛を逆立てる事が多くあります。
また、飼い主が帰宅した時にいつもと違う匂いがするときにもこの行動を取る事があるんです。
3,構ってほしいアピールをするため
たまに、慣れているはずなのに一緒に住んでいる猫や飼い主に対して毛を逆立てる事があります。
それがこの構ってほしいアピールのときなんです。
歯をむき出しにしていなければ、この行動は威嚇ではなく自分の存在をアピールしているかもしれません。
また、遊んで欲しい時の合図とも考えられます。
毛を逆立てながらしっぽをたたって小刻みにプルプル震わせている場合、嬉しくて興奮している時が多いです。
ゆねはたまに、新しいおもちゃで遊んでいる最中などに毛を逆立てる事がありますが「もっと!もっと!」の合図なんでしょうね。
興奮させすぎない程度に、コミュニケーションをとってあげたいですね。
4,驚いたから
うっかりしっぽを踏んでしまった時や、突然大きな音がした時、驚いた猫の毛は逆立ちます。
”寝ている姿が可愛くて思わず触ったら、びっくりした猫は毛を逆立てた上にものすごく怒ってしまった”なんて失敗、ある人も多いのではないでしょうか。
毛が逆立つのは病気の可能性も!!
特に驚いた様子もなく、毛が逆立つときは病気の場合もあるんです。
猫は野生時の頃の習性で怪我や体調を崩している時などに威嚇行動をし、周りに悟られないようにします。
弱みを見せてしまうと、天敵から狙われる危険性や仲間からいじめられたり見捨てられたりする危険性が上がるからです。
飼い猫にはその心配はありませんが、本能として症状を隠す習性があるんですよ。
体調が悪い時の威嚇行動とは
猫が痛みを隠しているかを判断する場合は、以下の項目を参考にしてみてください。
- 動きが不自然
- 触られると嫌がる
- 慣れている場所なのに攻撃的になる
- 隠れるもしくはじっとしている
- 同じ所ばかりを毛繕いをする
このようなしぐさが見られる場合は獣医さんに相談しましょう。
猫は普段からじっとしている事や気まぐれな性格のため、そのちょっとした変化に気づきにくいですよね。
だからこそ、普段から猫の猫の観察をしっかりしておくことが大切です。
ゆねは「待っていました!!」とばかりに一緒に遊びますが、たまに私の存在を無視する事があるんですよ。
その場合は2,3日様子を見ながら、気分的に遊びたくないのか、またどこか体調が優れないから遊びたくないのかを判断します。
先ほど挙げた、体調が悪い時にする行動項目を意識しながら猫の観察をしておくと、体調の変化に素早く気づく事が出来きますよ。
毛を逆立てている猫への対処法
猫が毛を逆立ている場合はそれ以上刺激を与えないようにしましょう。
猫が威嚇していたり、何かに神経を集中させている時なんかに、むやみに触ろうとすると痛い目を見ることも。
私の友達の話なのですが、飼い猫が毛を逆立ていた時になだめようとして触ろうとしたら、ひっかかれてしまいものすごく痛そうにしていました。
戦闘態勢に入っている時の猫の爪ほど怖いものはありません。
威嚇をしている・怯えている時
見慣れないものに対して威嚇をしている様子が見られる時は、対象のものを見えなくなる様にする、もしくは、時間をかけて徐々に慣れさせることが有効です。
- カーテンなどで外の野良猫が見えないようにする
- 先住猫と新入り猫の直接対面する時間を決める
まず、最初は30分、1時間、3時間と時間をかけてお互いの存在に慣れさせることがおすすめです。
猫同士の威嚇については、こちらで詳しくお話しています。
関連記事:先住猫の威嚇期間はいつまで?長引く理由と上手な対面4ステップを紹介
わたしも実際に仕事から帰宅した時に威嚇の様な行動をされた事があります。
「大丈夫だよ~。わたしだよ~」と言いながら、匂いを嗅がせたり部屋着に着替えたりしたりしたら自然と警戒態勢を解いてくれました。
自分の縄張りを大事にする猫にとっては匂いの変化にも危険性を感じるのでしょう。
興奮しすぎている時
猫が興奮状態にあるという時は、無理に落ち着かせようとはせずにしばらくそっとしておくのがおすすめです。
楽しく遊んでいるうちに、毛を逆立てて横っ飛びを始めたら要注意。
あまりの楽しさに興奮MAXになってしまうと、思いもよらない怪我に繋がる心配があります。
猫の毛が逆立つ体の仕組み
そもそも皆さん猫の毛が逆立つ仕組みはご存じですか。
実は猫の毛が逆立つ仕組みと人間が鳥肌になる仕組みは一緒なんです。
通常、毛は皮膚に対して斜めに生えています。
毛穴の近くにある筋肉、「立毛筋(りつもうきん)」が縮む事で毛がまっすぐ立ちあがり、同時に毛穴周辺も盛り上がるようになっています。
立毛筋を縮ませる動きをするのは、自律神経の一つである交感神経。
怒ったり恐怖を感じたりした時に分泌されるアドレナリンが交感神経を刺激するんです。
猫の逆立っている毛は、自分の意志とは無関係に外部からの刺激やストレスに対して勝手に動く仕組みだったのです。
特に毛が逆立つのは”尻尾”
しっぽが別の生き物みたい🤣#もふもふ #たぬきしっぽ pic.twitter.com/9oh7jQVaQV
— もふもふしっぽのさびと (@sabisabi0901) May 19, 2020
出典:Twitter
『たぬきしっぽ』なんて言われることも多い、毛が逆立った猫の尻尾。
なぜ尻尾の毛が逆立つことが多いのかと言えば、先ほどお話した立毛筋も多くついているからなんです。
関連記事:【猫は気持ちをしっぽで伝える】しっかり見てもっと仲良くなろう!
まとめ
猫が毛を逆立てるのには”威嚇・怒る”意外にも理由がありました。
- 威嚇するため
- 恐怖を感じているため
- 構って欲しいとアピールするため
- 驚いたから
自分の身を守るための戦闘態勢に入っていることが多いため、それ以上刺激はしないようにしましょう。
- 対象のものを見えないようにする
- 時間をかけて慣らしていく
- 猫が慣れている匂いに戻す
- しばらくそっとしておく
- 猫の安全を確保して部屋を出る
大切なのは、猫が何に対して毛を逆立てる様な反応をしているかに気付いてあげること。
また、驚いた時やストレス以外に猫が毛を逆立てる場合は、怪我や体調の悪い事を隠している時があるので要注意です。
関連記事:猫の毛が固まる考えられる5つの原因【予防法・対処法を解説】
関連記事:猫の毛づくろいしすぎは危険!?【原因と対策について解説】