猫は「綺麗好き」とよく言われますよね。
猫が綺麗好きといわれるのは、「寝る」「食べる」「遊ぶ」以外の時間の大半はグルーミング をして体を清潔に保ったり、汚れたトイレにはなかなか入らないことからです。
わたしの猫もトイレにはうるさくてトイレが汚れていると「ミャ~」と訴えかけて掃除を要求してくる綺麗好きです。
綺麗好きな猫にとってトイレ環境はとても気になるところです。トイレにニオイが残っていたり猫砂が気に入らなくてトイレを嫌がる猫もしばしば。
かわいい愛猫のために、「いつも清潔な環境を用意してあげたい!」と思ってはいるものの掃除はやっぱり手間だし、日中外出が多い方は、なかなかお掃除できないですよね。
でも、トイレを掃除してあげないと部屋の中に猫の排泄物のニオイが充満してしまうし、トイレが気にくわなくてトイレを使わなくなったり、他の場所でするようになってしまったらその掃除も大変です。
最近の猫用トイレは、猫砂のタイプや種類も色々あってお掃除しやすいようになっていたり消臭効果の高い物も多いです。飼い主のライフスタイルと愛猫の好みに合ったトイレをみつけてあげればきっと綺麗好きな猫でも快適にトイレが使えるはずです。
そこで今回は、綺麗好きな猫が快適に使えるトイレの条件とトイレのお手入れ方法をご紹介します。
綺麗好きな猫がトイレに不満を持つとどうなるの?
猫は砂で排泄をするという本能が備わっているので、あまりしつけなくても下記の3ステップをくりかえしていればトイレでしてくれるようになります。
- 落ち着いた場所に自分のニオイがついたトイレを置く
- ソワソワしたら連れていく
- 上手にできたらほめてあげる
ですが、トイレが汚れていたり気に入らないと「嫌だなぁ~」と思いながらイヤイヤ使ってストレスを感じてしまったり、トイレを使わなくなってしまいます。
そうなると、トイレを我慢するようになって膀胱炎や腎炎、便秘や痔になり、他の場所で用を足すようになってしまうことが増えるんです。
猫がトイレに不満があるときによく見せるしぐさがあります。
- トイレの壁やヘリをカリカリする
- 用を足したら砂かけしないで急いででようとする
- 片方の前足をヘリにかけたり外に出す
- 体勢を決めるまでに時間がかかる
- 排尿回数が少なく排尿時間が長い
- 使用後何度もトイレに戻る
トイレの滞在時間が長いと気に入っているのかな?と思うかもしれません。しかし、トイレに不満があると落ち着かない様子で何度もニオイを嗅いだり体勢を整えたりするので、用を足すまでの滞在時間が長くなる傾向にあるので注意しましょう。
猫に快適にトイレを使ってもらうためには
猫に快適にトイレを使ってもらうには、5つの条件があります。
- 猫のサイズにあったトイレを選ぶ
- 「猫の数+1」のトイレを用意する
- 猫の生活動作線状の落ち着ける場所に置く
- 猫の好みに合った形状猫砂のものを選ぶ
- 清潔を保つため掃除する
これから順に詳しく説明していきますね。
1、サイズに合ったトイレ
猫のトイレは、ピッタリサイズのものではなく、猫が方向転換しやすいように体長の1.5倍以上のものを選びましょう。小さすぎるものは、窮屈で用を足しづらかったり、はみ出して失敗してしまったりします。
2、猫のトイレの数は「猫の数+1」が理想的
猫は、他の猫が使ったものや排泄物が残ったトイレを嫌がります。なので、いつも清潔なトイレを使えるようにトイレの数は「猫の数+1」が理想的です。
3、トイレの置き場所
排泄中は無防備になるため人の出入りが激しい場所は、気が散って落ち着かない猫も多いです。なので、猫の生活動作線上のなるべく人通りが少ない静かな落ち着ける場所のほうがいいですね。
あと、猫は餌場と排泄場所を分けるので、なるべく餌場から1メートル以上離れた場所でニオイがこもりづらい風通しの良い場所がおすすめです。
階数があるお宅は各階にできれば用意してあげましょう。
4、猫の好みに合った形状のトイレと猫砂を選ぶ
猫のトイレと猫砂にはいろいろなタイプのものがありますよね。主に形状では、屋根がない『オープン型』と、オープン型より少し壁が高くなっている『ハーフカバー型』全面壁に覆われた『ドーム型』があります。形状別の特徴とお掃除のしやすさ等をまとめてみました。
オープン型 | ハーフカバー型 | ドーム型 | |
特徴 | 一番自然に近い形。 猫砂やシートの交換もしやすく掃除が簡単。 オシッコの確認もしやすいので健康管理もしやすい。 |
猫砂を蹴っても飛び散らない。 大型猫用の大きいサイズもあるので, 多頭飼いの方にもおすすめ。 老猫や子猫にも使いやすい。 |
ドーム状なので、ニオイが部屋に充満しないし、 猫砂が飛び散らない。 一面壁なので警戒心の強い猫でも安心して使える。 |
掃除のしやすさ | 〇本体は掃除しやすいが砂が飛び散りやすいので, 周りの掃除は大変。 |
◎壁が高いので砂も飛び散りづらく、 本体の掃除もしやすい。 |
△カバーを取り外さないと猫砂やシートの交換、 掃除がしづらい。 |
※横スクロール可
猫用トイレには、「システムトイレ」という、2層タイプになっていて上段は固まらない砂、下段はマットやシートなどでオシッコやニオイを吸収してくれるものがあります。専用のマットやシートは1週間取り換えなくても大丈夫なのでお掃除の手間が減ります。
ちなみに我が家は、始めはお掃除もしやすいのでオープン型のノーマルなトイレを使っていました。
ですが、家族が仕事や学校で昼間家にいないことが多くなってしまい、排泄してもすぐにお掃除できないので、綺麗好きの我が家の猫は嫌がり粗相の回数が増えてしまいました。
そこで、オシッコのニオイが残りにくく、お掃除の手間も減るハーフカバータイプのシステムトイレに変えたところ、留守中の粗相の回数も減りました。始めはシステムトイレ専用の大きな砂に違和感がありそうでしたが、前に使用していた砂を混ぜてあげると安心したのかすぐに慣れてくれました。
下のトレーにビニール袋をかぶせてその上からトイレシートを置き、交換の時にビニール袋をシートごと裏返すようにひっくり返せば、手を汚さず簡単にシートが袋の中に入り、トレーも汚れないからお掃除が簡単。
猫砂はしっかり砂がかけられるように底がみえないくらいで、最低でも3㎝くらいは入れるようにしたほうがいいですね。ここではよくある5つの猫砂のメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット | |
シリカゲル系 | 消臭力に優れ、オシッコを強力に消臭し、うんちを乾燥させる。飛び散らないので掃除が楽。 | 多くは不燃ごみなので処理が不便。長く使っていると吸収力が落ちる。固まらないので、オシッコの量が分からないので健康管理しづらい。 |
おから系 | トイレに流せるものや可燃ごみになるものが多いため処理が楽。 | おからの独特の匂いがする。猫が食べ物と間違えてしまうことがある。 |
木材系 | 少量ならトイレに流せるし、可燃ごみなので処理が楽。軽いので扱いやすい。 | 長く使っていると凝固力、消臭力が落ちる。使っていると粉状になってしまい散らかる。 |
紙系 | 燃やせるので処理がしやすく、飛び散っても掃除機で吸えるので楽。 | 軽いので猫の足につき、散らかりやすい。 |
鉱物系 | 自然の砂に近いので好む猫が多い。よく固まるので衛生的。 | 不燃ごみなので処理が不便。ほこりが出るので掃除が大変。 |
それぞれメリットデメリットがありますが一番大事なのは、愛猫が気に入るかどうかです。いろいろ試して愛猫ちゃんのお気に入りを見つけてあげてください。
オシッコやうんちは猫の健康のバロメーターです。お掃除のときは回数や状態をチェックして健康管理も忘れずにしてあげましょう。
5清潔を保つために掃除する
綺麗好きの猫にとって汚いトイレは言語道断。猫のことを考えると排泄したらすぐにお掃除してあげるのがいいのですが、1日中猫の様子を見張っているわけにはいきません。
猫のトイレの掃除回数は一日最低1回、猫のトイレ本体はできれば2~3週間に1度、最低でも 1ヶ月に1回は丸洗いしてあげてください。
洗い方については、これから詳しくご紹介していきますね。
猫のトイレを綺麗にする方法
猫のトイレを掃除するのに必要なものは次の3つです。
- クエン酸
- お湯(40℃くらい)
- スポンジ
オシッコのアンモニア臭はアルカリ性なので、酸性のクエン酸で中和することで消すことができます。クエン酸は100均などでも売っているのでとてもお手軽です。
洗い方は次の通りです。
- 猫砂を全部取り出す
- 水でざっと全体をスポンジで擦り洗いする
- ぬるま湯にクエン酸を混ぜ30分つけて置く
- 30分後、水で全体を洗い流す
- タオルでよく拭き、できれば天日干しする
- クエン酸はお湯200mlに対して、小さじ1が目安です。
- スポンジは傷がつかないように柔らかいものを使いましょう。
ドーム型の屋根などをつけ置きするときは大きなごみ袋などにお湯とクエン酸を入れてつけ置きするといいですね。
中性洗剤で洗うこともできますが、洗ったときはよ~く洗剤を落としてください。猫はニオイに敏感なので、香りの強い物やとくに柑橘系のニオイを嫌がるので避けましょう。
アパートやマンションなどに住んでいる方は、なかなか洗う場所がなかったり、毎日忙しくてお掃除にまとまった時間が取れない方もいますよね。
そんな方はクエン酸スプレーを猫砂にかけてあげるとニオイが軽減します。オシッコっがかかったトイレの容器の場所をさっと拭くことでつけ置き程ちゃんとニオイや汚れは落ちませんが簡単にお掃除できます。
わたしの友人は、ホワイトビネガーで猫がオシッコをしたところなどをさっと掃除していると言っていました。
ホワイトビネガーは、フランスではエコ掃除として人気らしく、酢酸5%になるように水で希釈してスプレーボトルに入れて家中のお掃除に使われているそうです。
お酢なので環境へも、猫にも負担がなく、もちろん食用としても使えます。揮発性が高いので拭き取りは不要なんだそう。少しツンとしたニオイがあるので嫌がる猫もいるかもしれませんが試してみるのもいいかもしれません。
まとめ
今回は、綺麗好きな猫でも快適にトイレを使ってもらえる環境とお手入れ方法をご紹介しました。
- 愛猫の体長1.5倍以上のサイズの合ったものを用意する。
- 数は「猫数+1」個は用意する。
- 餌場から離して、人通りの少ない猫が落ち着ける場所に置く。
- 猫の好みに合った形状のトイレや猫砂を使う。
- 清潔に保っておくために、掃除は最低1日1回、トイレ本体は月1回クエン酸など洗う。
猫は、嗅覚がとても優れていて特にオシッコのニオイには敏感です。人間だって汚いニオイのするトイレは嫌ですよね。
普段あまり家に居られない方や足腰が悪くてなかなか掃除できない方のために、消臭力、殺菌力の高いトイレシートや猫砂、自動トイレなど綺麗好きな猫のためにトイレグッズは日々進化しています。
ですが、オシッコやうんちの回数や状態を知ることは愛猫の健康管理にもつながります。飼い主の負担にならない程度にできる限り、こまめにお掃除して体調チェックしながらトイレをいつも快適な状態に保ってあげることが大切ですね。