年末にむけて家の片付けを頑張っていたら、ゆねをお迎えした時の写真がでてきました。
あの時「一緒に住んでみないと性格がわからないよね。
色や柄で個性がなんとなくわかったら、いろいろ用意もできるのに」なんて子供たちと話をしながら、ゆねをお迎えする準備をしていたのを思い出します。
当時のわたし、ゆねをお迎えするまで我慢できなくて、実際に毛色や柄と性格との関係を調べてました。
流行した生年月日で人を動物に例えた占いみたいに、猫も毛の色や柄で性格がなんとなくわかれば、お迎えする時の心配や先住猫・家族との相性、仲良く暮らすためのヒントになるかもしれませんよ。
飼い猫の多い柄トップ10
まずは、「どんな柄の猫ちゃんたちが多く飼われているのか」のランキングです。
出典:猫の国勢調査2019
1位の「キジトラ」は野良猫でもよくみる柄ですが、日本で2番目に多い柄は「ハチワレ」というのを知っていましたか。
本来は、猫の柄が兜(=鉢)が割れたように見えることで、「鉢割れ(はちわれ)」と漢字で書きました。
戦につけていく兜が割れるのは縁起が悪いとされ、その後漢数字の「八」に見えることから「八割れ(はちわれ)」と書くようになったと言われています。
日本ではわりとポピュラーな模様なので、道端で散歩していると出会えるかもしれませんよ。
毛色や柄・模様はどうやってできる?
ランキングでもわかったように、単色や2色縞のあるなどさまざまな色や柄・模様をした猫たちがいます。
この猫たちの毛の色や柄・柄を決定するには、その情報をつかさどる9種類の遺伝子があり、父猫から1つ、母猫から1つ受け継がれ2つで1対の遺伝子になります。
その2つの遺伝子が優性・劣性の組み合わさで、猫の毛色や柄・模様が決まるのです。
- W(ホワイト)
- O(オレンジ・ブラウン)
- A(アグーチ、1本の毛に縞が入る)
- B(ブラック)
- C(カラーポイント、顔や体の先の方に色が出る)
- T(タビー、縞)
- I(インヒビター、シルバーがでる)
- D(ダイリュート、色を薄くする)
- S(スポッティング、体の一部を白くする)
遺伝子が複雑に組み合わせにできているため、「産まれてくる兄弟や姉妹でも違う模様」「子猫の時に出てこなかった柄が、成長すると浮かび上がってきた」「親猫と違う毛色・柄なのに、祖父母猫とは同じ」などの現象がおこります。
また遺伝子のなかでも下記のようなルールがあり、柄や模様の表れ方に影響しています。
- ホワイト遺伝子は、すべての遺伝子に対して優性なので母猫が黒猫・父猫が白猫だった場合、白猫になる確率が高くなる。
- ブチの模様は、背中から色がついていき脇腹、頭などについていく。
- オレンジ・ブラウン遺伝子などのように性別を決める性染色体(せいせんしょくたい)に影響を受ける遺伝子もある。
おなか側に茶色などの色があって、背中側が白い猫って見たことがないのは、この遺伝子のルールがあるからです。
情報を持った遺伝子の集まりを「染色体(せんしょくたい)」と言い、XとYの2種類があります。
この2種類の染色体は、動物のオスとメスと決定する役目をもっていて、Xを2つ持つとメスに、XとYを持つとオスになるのです。
毛色をオレンジにする遺伝子と黒にする遺伝子は性染色体Xにしかないため、通常はメスしかその両方の色を持つことができないため三毛猫にはメスが多いと言われるわけです。
「クラインフェルター症候群」といわれる染色体異常で、XXYの性染色体を持っているために産まれてきます。
確率は3万頭に1頭でしか産まれてくることはありません。
猫の毛色と柄・模様の種類
おなじみの白・黒・グレー・茶トラ・キジトラ・サバトラ・ミケ・サビを基準に、白混ざりなどの柄・模様を組み合わせたのを全て合わせると、1,000通り以上と言われています。
ここでは、代表となる毛色や柄・模様の種類をご紹介いたします。
単色(ソリッド)
白
英語表記 | Solid White(ソリッド ホワイト) |
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色・柄・模様 | 全身が白色 |
性格 | 警戒心がとても強い |
もともと猫は自分のテリトリーを大切にするので、警戒心が強い動物です。
白猫の場合、敵に狙われやすくなる白色を体全体に持っているので、警戒心が強くなって神経質になったといわれています。
お迎えした時に近寄ってくれなくても、飼い主の顔と匂いを覚えて「この人は大丈夫」とわかってくれると甘えるようになりますよ。
オッドアイやブルーアイの猫が産まれるので「神秘的な猫」と言われており、幸福を招く猫とも言われています。
黒
英語表記 | Solid Black(ソリッド ブラック) |
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色・柄・模様 | 全身が黒色 |
性格 | とても人懐っこくてフレンドリー |
フレンドリーで穏やかな性格なので、人やほかの猫とすぐに仲良くなります。
甘えん坊、頭のいい子が多いと言われているので飼育しやすい猫としても知られていますが、赤系の遺伝子を持つ黒猫は、用心深い性格と言われています。
灰色
英語表記 | Solid Grey(ソリッド グレイ) |
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色・柄・模様 | 全身が灰色 |
性 格 | 知的で穏やか、おっとりしている |
濃淡や陰影が美しとされている灰色の毛を持つ猫は、猫通から「ブルー」「ブルーキャット」「ブルー猫」と呼ばれています。
私たちがイメージする「スカッと晴れた日の空の色」ではなく、ここでのブルーは「青みがかった灰色」の事で、表面の灰色の毛をめくった下の毛のことを言っています。
灰色の毛を持った猫は純血種に多いく、知的で穏やか・どこか余裕があるように見ますが、実は他の猫に比べて臆病者で警戒心が強い所もあります。
縞模様(タビー)
キジトラ
英語表記 | Brown Tabby(ブラウン タビー) |
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色・柄・模様 | ベースは茶で黒の縞模様が全身に入っている |
性格 | 警戒心が強く動き回るのが好き |
鳥の「キジ(メス)」に似た模様のため、「キジトラ」と呼ばれるようになったといわれています
猫の祖先「リビアヤマネコ」に一番近いからか、野生的なところがあり、警戒心がとても強く活発に活動をします。
心を許した相手にしかなつかず、一度なつくとびっくりするぐらい飼い主さんにベタベタとしてきます。
ですが、かまわれ過ぎるのも嫌いなので、ほどほどに甘やかしてあげましょう。
また、キジネコは噛み癖があると言われます。
癖というよりかは「本能がむき出しで夢中になって噛んでしまっている」「(飼い主さんに)わかってほしいけど、わかってもらえなくて噛んでしまってる」の方が正しいようです。
サバトラ
英語表記 | Silver Tabby(シルバー タビー) |
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色・柄・模様 | ベースは明るい灰色に黒の縞模様が全身に入っている |
性格① | おっとりして人懐っこいく甘えん坊 |
性格② | 神経質で警戒心が強く慎重派 |
魚の「サバ」に似た色をしていることからこの名前が付けられた「サバトラ」の性格は極端に2つに分かれてしまいます。
性格が2種類になった理由として、毛色がほかの猫に比べて明るい色をもっており、外敵に見つかりやすくなっていました。
そのため、「神経質になって自分で身を守る」か、「人間に守ってもらう」の二択だったので性格が分かれたといわれてます。
飼い主さんはどちらのタイプか見極める事が大切で、性格をわかって付き合ってあげると、とてもいい関係を築づくことができますよ。
茶トラ
英語表記 | Red Tabby(レッド タビー) |
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色・柄・模様 | ベースは薄いオレンジに赤みを帯びたオレンジ縞模様が全身に入っている |
性格 | 人懐っこくて、甘えん坊 |
人や他の猫が大好きで甘えん坊な所があり、特に「茶トラのオスは特に甘え上手」とも言われています。
とても活発的ですが、遊びや食べ物の好みなどこだわりが強いところもあるので、しっかりと把握しておくことが大切です。
二色・三色模様(バイカラー・キャリコ)
黒白・白黒
白と黒の毛色を持った猫は、体に出ている色の割合で呼ばれ方がかわるんです。
- 黒白・・黒の割合が多い
- 白黒・・白の割合が多い
見た目は似ていますが性格は全然違います。
●黒白
英語表記 | black and white(ブラック&ホワイト) |
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色・柄・模様 | ベースが黒色で白の模様が入っている |
性格 | 人懐っこくて、温和でマイペース |
黒色を多く持つ黒白猫は、黒猫の性格とよく似ていてフレンドリーで穏やかな性格の猫が多いですが、一般の猫よりも少し警戒心が強いので心を開くには時間がかかってしまいます。
●白黒
英語表記 | white and black(ホワイト&ブラック) |
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色・柄・模様 | ベースが白色で黒の模様がはいっている |
性格 | おとなしそうにみえて、実は強気 |
黒白猫と同じく、白黒猫も白猫の性格によく似ていて警戒心がとても強く神経質なところがあります。
白黒猫の場合、黒猫の「フレンドリーで穏やかな性格」も持っているので、白猫よりも早く慣れることが多いです。
一度なつかれると、甘えん坊になるから焦らずに仲良くなっていくのがおすすめです。
黒と白の2つの柄は野良猫でもこの色や柄が多いことから、共通した性格として「へこたれない性格」が備わっているとも言われています。
三毛
英語表記 | Calico(キャリコ) |
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色・柄・模様 | 白・茶・黒が入っている(割合は関係ない) |
性格 | ツンデレのお嬢様気質 |
白・黒・茶の3色が入った毛色は割合や色の濃さにより「黒三毛」「薄三毛」「とび三毛」などの呼び方をされています。
三毛猫は和猫で「おっとり」としたイメージを持ちますが、メス猫の特有の気の強さあり人間に例えると「すこしわがままなお嬢様」な性格です。
自由奔放で好奇が旺盛、運動神経がよく器用で賢いという一面も持っています。
サビ
英語表記 | Tortoiseshell(トーティシェル) |
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色・柄・模様 | 黒、茶のまだら模様 |
性格 | あいきょうと協調性があり、頭がよく甘えん坊 |
別名「ベッコウ猫」とも呼ばれ、見た目は三毛に似ていますが性格はまったく違います。
奥ゆかしく、愛情が深い温厚な性格の猫で、争いごとを好みません。
また、周りの空気をしっかりと読んで行動をする頭脳派でもあるので、多頭飼いにも向いていますよ。
また、飼い主と信頼関係ができると、べったりと甘えん坊になり、寂しがり屋で嫉妬深い性格ともいえます。
キジ白
英語表記 | Brown and White Tabby(ブラウンタビー&ホワイトタビー) |
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色・柄・模様 | ベースは茶で黒の縞模様が全身に入っていて、顔の下側・おなか・足の先などが白くなっています。 |
性格 | やんちゃ、警戒心が強く慎重派 |
「キジトラ」の特徴がよく残っていて、警戒心がとても強くなかなか人やほかの猫と仲良くなってくれません。
慎重派なので、しっかりと相手をよく見て自分にとって大丈夫な人(猫)なのかをしっかり見極めます。
仲良くなれば甘えん坊になってくれますが、抱っこなど触られるのは苦手です。
体を動かすことが大好きなので、飼い主さんは抱っこよりも、一緒に遊んでコミュニケーションをとったほうが喜びます。
サバ白
英語表記 | Silver and White Tabby(シルバータビー&ホワイトタビー) |
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色・柄・模様 | ベースは灰色で黒の縞模様が全身に入っていて、顔の下側・おなか・足の先などが白くなっています |
性格① | おっとりとして人懐っこい甘えん坊 |
性格② | 神経質で警戒心が強く慎重派 |
「サバトラ」と同じく2つのタイプに分かれていて、こちらも飼い主さんがしっかりと見極めて、接してあげるのが仲良くなるポイントです。
白い部分が多いほど「プライドが高く、賢い」と言われています。
茶白
英語表記 | Red and White Tabby(レッド&ホワイトタビー) |
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色・柄・模様 | ベースは薄いオレンジに赤みを帯びたオレンジ縞模様が全身に入って顔の下側・おなか・足の先などが白くなっています |
性格 | とても社交性が高く、人懐っこく甘えん坊 |
触れらることが大好きで、飼い主さんにはとても甘えん坊になります。
他の猫と争うのをとても嫌うほど社会性や協調性が高く、自ら率先して小さい猫の面倒をみたりする茶白もいます。
初めて猫を飼う人には、とても飼いやすい猫です。
毛や柄・目の色や柄・模様だけではなく、瞳や尻尾の形などの遺伝子も加えたら種類は何万通りにもなってしまいます。
また、生活環境や飼い主さんとの関わり方で性格が変わってくるので、色や柄・模様が似ていても全く一緒の猫ちゃんがいないというのも、うなずけますね。
まとめ
今回は猫の毛色と柄・模様についてご紹介しました。
- 猫には毛の色や柄・模様をつかさどる9種類の遺伝子があり、父猫から1つ、母猫から1つ受け継がれ2つで1対の遺伝子になります。
- 2つの遺伝子が優性・劣性の組み合わさで、猫の毛色や柄・模様が決まる。
また、遺伝子のなかでもルールがあり、柄や模様の表れ方に影響をします。
- ホワイト遺伝子は、すべての遺伝子に対して優性なので母猫が黒猫・父猫が白猫だった場合、白猫になる確率が高くなる。
- ブチの模様は、背中から色がついていき脇腹、頭などについていく。
- オレンジ・ブラウン遺伝子などのように性別を決める性染色体(せいせんしょくたい)に影響を受ける遺伝子もある。
基準の毛色と柄・模様を組み合わせたのを全て合わせると、1,000通り以上と言われています。
- 白→警戒心が強い性格
- 黒→とても人懐っこくフレンドリーな性格
- 灰色→知的で穏やか・おっとりな性格
- キジトラ(茶×黒)→警戒心が強く動き回るのが好きな性格
- サバトラ(灰色×黒)→おっとりして人懐っこいく甘えん坊な性格か、神経質で警戒心が強く慎重な性格
- 茶トラ(薄いオレンジ×茶褐色)→人懐っこく甘えん坊な性格
- 黒白(黒×白)→人懐っこく温和でマイペースな性格
- 白黒(白×黒)→おとなしそうにみえて、実は強気な性格
- 三毛(白×茶×黒)→好奇心が強く自由奔放な性格
- サビ(黒×茶×赤)→あいきょうと協調性があり、頭がよく甘えん坊な性格
- キジ白(茶×黒×白)→警戒心がやや強めな性格
- サバ白(灰色×黒×白)→おっとりして人懐っこい性格か、警戒心が強く慎重な性格
- 茶白(薄いオレンジ×茶褐色×白)→人懐っこく甘えん坊で活発な性格
みんなさんの近くにいる猫と、毛色と柄・模様と性格があっているか、一度答え合わせしてみてくださいね。