猫と過ごすようになってわからないことが出てくると、他の人はどうしているのかと気になることってありますよね。
例えば猫の餌の与え方やしつけの問題など、情報交換したり知識を得ようと行動に移る方が多いと思います。
中でも答えがたくさんあり、自分に合った方法を見つけにくいのが餌の保管と収納について。
わたしも長年猫と暮らしてきましたが、自分に合った方法を見つけるのにとても苦労しました。
餌はきちんとした方法で保管しないと、「酸化」という現象を起こし、猫が餌を食べなくなる原因にもつながります。
餌の収納について調べてみると様々なお手本が出てきますが、初めは「良いな」と思ってやってみたけど、面倒になって続けられない保管方法や収納術なら意味がありません。
でも安心してください。今回は餌の正しい保管方法と、簡単に続けやすい餌の収納アイデアを、保管場所のタイプ別に教えちゃいます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
保存次第で猫は餌を食べなくなる
いつも猫がおいしそうに食べてくれていた餌。
しかし、ある日突然食べなくなって困った経験はありませんか。猫が餌を食べなくなる理由は主に4つ。
- 食べたいときに食べるというムラ食いの習性がある
- 自分に必要な栄養を見極め、他の餌を変えてほしいと要求している
- 環境の変化があり、ストレスを抱えている
- 餌の臭いが変化し、食欲がなくなった
餌を食べなくなる理由4つ目の「餌の臭いが変化し、食欲がなくなった」これが今回お伝えしたい、餌の保存の仕方で解決できることなんです。
保存方法を誤ると餌は酸化し、臭いも味も変化してしまうのです。これでは猫も食べる気をなくしてしまいます。
猫が餌を食べなくなる理由の上記3点については、こちらの記事に解決方法について書かれているので、参考にしてみてくださいね。
猫を飼ううえで大切な知識なので、読んで後悔はしませんよ。
https://www.shiawasegift.com/catfood-kuitsukiwarui/
餌が酸化するしくみ
猫の餌の中には「脂質」が含まれています。
脂質と聞くとあまり摂取したくないとイメージしてしまいますが、実は適度に取らないと、皮膚の潤いがなくなったり毛並みが悪くなる原因になるんですよ。
これは猫に限らず人間も同じ。なんでもバランスが大事ですね。
さて、この脂質は空気に触れると一気に酸化が始まります。酸化とは、物質の性質が変わってしまうことをいい、脂質が酸化すると過酸化脂質(かさんかししつ)というものに変化します。
ちょっと難しい話になってしまうので簡単にお伝えすると、リンゴを切ってしばらく置いておくと色が茶色になりますよね。これが酸化するということ。
見た目も悪くなり、おいしそうに感じません。
酸化すると餌はどう変化するのか
猫の餌は酸化すると臭いに変化がみられます。
餌の種類によってチキンの香りや魚の香りなどがありますが、共通して言えるのが古い油の臭いになるということ。はっきり言っていい匂いではありません。臭いです。
嗅覚で食べ物を判断する猫にとってはもう最悪。食べなくなるのも納得ですよね。
そして厄介なのが、置き餌にすると餌はさらに酸化しやすく、放っておくとお家の中まで臭くなることも。
こちらの記事で、置き餌をする時のルールを紹介しているので、参考に読んでみてくださいね。
ほとんどの猫の餌には「酸化防止剤」というものが含まれていますが、入っているからといって酸化しないわけではなく、少し酸化を遅らせる程度にしかならないというのが現実です。
猫の餌の正しい保管の仕方
ではどうすれば餌の酸化を防ぐとこができるのでしょうか。ドライフードのパッケージの後ろにはこう保管してくださいね、と記載してあります。
- 高温多湿を避けて保管してください
- 直射日光の当たらないところで保管してください
- 開封後はなるべく早くお召し上がりください
- 子供や猫の手に届かない場所で保管してください
高温多湿や直射日光の当たる場所で保管すると、餌の劣化はどんどん進みます。酸化だけではなく、腐敗につながるので梅雨の時期や暑くなる夏は特に注意が必要です。
ちなみにウェットフードは一度開封したら劣化が進み、保管はできません。
もしやむを得ない場合は冷凍保存も可能ですが、なるべく一度で食べきるようにしてあげてください。
冷蔵庫の中に保管するのは、高温を避けるという面では有効なのですが、冷蔵庫の開け閉めの温度差で餌の袋の中で結露が生じ、カビのもとになってしまうことも。餌の保管場所は、なるべく温度変化のない引き出しの中や棚にしまう方がおすすめです。
酸化を防ぐには餌を小分けにするのがポイント
一度餌の袋を開封するとそこから酸化はスタートします。
しかし、空気になるべく触れることなく保管できれば、餌の酸化のスピードを遅らせることができるのです。
ポイントは、餌の入った大きな袋から毎回与えるのではなく、餌を小分けにし空気に触れる時間を少なくする事。
一番酸化が少ないと言われているのは、1回分ずつを真空パックにし、保管することです。
真空になっているので、空気に触れる時間は開けた時と与える時だけになり、酸化を最低限にすることができるのです。
しかしデメリットは、真空にするにあたり専用の機械が必要になること。
材料をそろえるのには結構なお値段がするのと、毎回真空にした袋のゴミも出てしまい、面倒くさがりのわたしには向いていませんでした。
真空にはできませんが、ジッパー付き袋を活用し餌を小分けにする方法も、酸化を防ぐことができるのでとても有効なんです。
わたしはこの方法で餌を保管してます
これはわたしが実際にやっている方法です。少し面倒な作業にはなりますが、餌の酸化を防ぐ方法を色々試して、わたしが一番苦にならない方法がこれでした。
- 買う際は少し割高になっても猫1匹が半月~1カ月で食べきれる量にする。
- 餌を買ってきたらまず1週間分を計量。
- それをジッパー付き袋に入れなるべく空気を抜き、餌がなくなるまで繰り返す。
- 出来上がったジッパー付き袋に入った餌を、さらに密閉できる容器に入れ保存する。
乾燥剤を入れておくと、もっと湿気らずに保管できますよ。
餌の収納におすすめ場所
猫の餌のパッケージには注意点として高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所とありましたね。お家の中でこれらに当てはまる場所って案外少ないんですよね。
わたしのお家では食器棚の中、クローゼットの中、洗面台の下の収納部分くらいしか当てはまりませんでした。
クローゼットや洗面台の収納部分は、1日何度も餌を与えるために往復するには不便と感じ、断念。我が家は愛猫ゆねの餌置き場になっているリビングに近い、キッチンの食器棚の中に収納しています。
- 棚の中にしまうことで日光による温度の変化は最小限に。猫の視界に餌が入らず、「知らない間につまみ食いされていた」などのイタズラ防止にも。
- 収納場所がなくフードストッカーを置きっぱなしにする場合、光が直接当たらない中身が見えないタイプがおすすめ。頑丈なものだとイタズラしても中身が出にくく安心。
その気持ち、すごくわかります。ここからは、便利なフードストッカーを使って餌をおしゃれに収納する方法、生活感が出ないようにできる収納アイデアをご紹介します。
餌の収納アイデアとフードストッカー
フードストッカーとは
餌をしまっておく容器のことをフードストッカーと呼びます。餌入れ専用のものではなくても、食べ物を入れておく容器すべてにおいて当てはまります。
選ぶ際に気にしてほしいのが、密閉できる容器かどうか、そして使いやすくお手入れしやすいか。おしゃれでいいなと思っても、詰め替えの時に毎回面倒だなと感じると続かなくなります。
まずは棚や引き出しなど、直射日光が当たらない場所に、収納スペースがある方から見ていきましょう。
棚や引き出しに収納スペースがある方
直射日光が当たらない場所にスペースがある方は、餌の保管場所として一番適している場所なので、普段使いに不便を感じないなら、ここから収納場所を変えない方がいいです。
棚の中は暗く、比較的温度変化が少ないので透明な容器でも保管可能。瓶でできたものや真空機能付き容器もあり、おしゃれに餌を保存、収納したいならもってこいの場所なんですよ。
例えば、こちらの真空機能付き容器に詰め替えて保存する場合、蓋が広いので餌を取り出しやすく、横幅が14.5㎝なのでとってもコンパクト。棚や引き出しの中にポンと置くだけで収納完了です。
餌入れ専用のフードストッカーもあります。
こちらは餌を計量するカップやメモリがついているので、とっても便利。そして餌の詰め替えや洗いやすさもきちんと考えられているので、お手入れが苦にならなそう。わたしも購入を検討中の商品です。
直射日光を遮る場所にスペースがない方
棚や引き出しのように暗い場所に収納スペースがない方は、日光を遮ることができる缶や陶器の容器を使い、あえて出しっぱなしにする「見せる収納」というのはいかがでしょうか。
可愛いお菓子の缶を再利用すると、中身が猫の餌だとわかりにくいのでおしゃれに保存できます。
しかし、缶は金属。熱が伝わりやすいので、なるべく日の当たらない場所に置くのがベスト。使わないときは、缶の上に布をかぶせるのも日よけになりますよ。
新たに収納ボックスの購入を考えている方には、このようなスツールがおすすめ。
このスツールの中は、光や熱から餌を守ることができるし、大容量なので急な来客時にも、おもちゃをササっと一緒にしまうことができて大変便利。生活感も消せておしゃれですよね。
スツールの上にふかふかなクッションを乗せてあげると、猫ちゃんもきっとお気に入りのスポットになることでしょう。
まとめ
今回は餌の保存の仕方を間違うと餌が酸化すること、餌の正しい保管の仕方、収納アイデアをお伝えしました。
- 保存方法を誤ると餌は酸化し、臭いも味も変化。猫が餌を食べなくなる原因になる。
- 酸化は空気に触れると始まる。
- ドライフードは開封後小分けにし、空気に触れさせないことで酸化を防げる。
- ウェットフードはすぐに劣化するため、保存は向かない。
餌の収納については、お家の中に日光を遮るスペースがあるか、スペースがなくても、見せる収納でおしゃれに餌を保存できる方法を紹介をしました。
ポイントとしてはこちらです。
- 棚の中にしまうことで日光による温度変化が少なくなる
- 棚の中にしまうと餌は猫の視界に入らず、つまみ食い防止になる
- しまう場所がなくフードストッカーを置きっぱなしにする場合は、光が直接当たらない陶器など、中身が見えないタイプを使う
- 頑丈なものにするとイタズラしても中身が出にくい。
今回の紹介した餌の保管法や収納を参考にして、自分にピッタリな方法を見つけてくださいね。