猫ちゃんが餌を食べながら、片手で「シャッシャッシャ」と掘るようにしながら食べている姿をみたことがある飼い主さんもいるのではないでしょうか。
わたしも猫を飼い始めたときは、なんでこんなことするんだろう。と思い、しばらく見守ることに。
変な癖を見つけちゃったよ、と笑いながら見てたのですが、次の日も同じことをしている。しかも今日はあまり餌を食べてないもよう。
当時はおかしいと感じ調べてみると、次々と出てくる同じ行動への質問。
調べてわかったのは、猫が本能でやっている行動だと知りました。
今回は、なぜ餌に砂かけをするのか、その理由と対策についてお話ししたいと思います。
猫が餌に砂かけをする理由
餌に対して砂かけをする理由は主に4つあるんです。
- 「ごちそうさまでした」と完食の合図
- 「また後で食べます」の合図
- 「嫌いなのでいりません」の合図
- 排泄物と間違えてる時の行動
順番に説明していきますね。
1.「ごちそうさま」と完食の合図
猫には敵に知られないように、自分がいたという痕跡が残らないように臭いを消すという習性があります。
この行為は野生の時からの名残なんですよ。
餌を食べきった後でも、お皿には餌の臭いが残っています。この臭いを消したいので、一生懸命砂かけをする動作をします。
2.「あとで食べる」の合図
「お腹いっぱいになっちゃったし、ちょっと休憩。今はお腹すいてないから後で食べよう」という合図もあります。
見えない砂をかけて隠しているつもりです。
これも他の動物に餌を横取りされない為に、次回食べるときように隠しているんですね。
人間で例えるなら、ラップをして保存しているような感じでしょうか。
そう思うとなんだか微笑ましい。
3.「この餌、キライ」の合図
小学校の頃、嫌いな食材が給食に出て最後まで食べきれなくなり、こっそり隠しちゃったという経験ありませんか。
わたしは、好き嫌いがあまりなかったのでこういう経験はありませんが、机の中からカビの生えたパンが出てきた、という友人を知っています。(泣)
猫も「この餌キライ」と思ったら隠す。
「臭いもかぎたくないので目の前から消してください」なんて聞こえてきそうですね。
4.排泄物の臭いと間違えている
普段うんちをした後、猫は砂かけをして隠しますよね。
どんなに健康な猫のうんちにも、未消化成分(消化しきれなかった餌)が多少入っています。
その成分から普段食べている餌の臭いがするため、餌をウンチと間違えてしまうことも。
最近は消臭食材配合の、うんちの臭い対策キャットフードがあるんですよ。
すごい時代になりました。
タイムスリップできるなら、昔のわたしにプレゼントしてあげたい、なんて思ったり。
砂かけをやる猫とやらない猫の違い
餌に対して砂かけ動作をしてしまう猫と、しない猫。一体何が違うのでしょうか。
この違いは、警戒心の度合いや、飼い主を自分より下に見ている時にする、という事実が判明。
砂かけをしない猫
普段野生で生活している野良猫。強い猫はボス猫と呼びますよね。
ボス猫は自分が強いんだ、ここは自分の縄張りだということをアピールするために、排泄物は隠しません。
臭いを消さなくても自分より強い敵はいないのです。
これを飼い猫に当てはめると、おうちの中は猫の縄張り。
自分より強い敵がいないと判断すると、隠す行為はしなくなる=餌に砂かけをする必要がなくなるのです。
砂かけをする猫
飼い主さんを自分のボスと認めている場合は、自分は弱い身分なので、と謙遜(けんそん)し、臭いを消すため餌に対し砂かけをします。
また、お迎えしてからまだ日の浅い子も、緊張と警戒のためにこの行動が見られます。
ちなみに多頭飼いをしていると、砂かけ動作をする子しない子で、上下関係が分かるみたいですよ。
餌に対する砂かけをやめさせる対策
はじめの方でお話しした通り、この「餌に砂をかける動作」は、野生の時からの名残です。
本能でやっている行為のため、病気ではないから心配する必要もないですが、やめさせるのは正直難しい。
ですが、餌が気に入らなくて砂かけを行っている場合は、直せる可能性があります。
治せる砂かけ行為
見極めるポイントはこちらです。
- 餌を変えたら食べるようになったが、その後も繰り返すようになった
- 餌には砂かけをするのに、おやつは普通に食べる
猫はとても賢いです。
一度餌に砂かけ行為をした時に、おいしい餌に変えてもらったことをしっかり記憶。
すると、猫はわがままを言えばなんでも聞いてもらえるんだと認識してしまいます。
定期的に餌をローテーションすることで、異なる栄養を取れるなどのメリットがあります。
しかし、今回のように自我が強くなっている子には、わがままを理由に餌を変えることは控えた方がいいと思います。
わがままが理由の砂かけの場合は、ぐっとこらえて餌を変えない事。わがままが通らないと判断した猫は、ちゃんと餌を食べるようになります。
餌を変える事で得られるメリットはこちらで詳しく紹介してます。ぜひ読んでみて下さいね。
床の対策
わたしの愛猫ゆねは、食べている餌に対しではなく、餌を入れているお皿と床に対して砂かけ動作をします。
なので床が傷つかないようにペットシーツやマットを敷いて対策。
特にペットシーツは使い捨てなので衛生的です。
もし餌自体に砂かきをしてしまい、散らかしてしまう場合も、ペットシーツなら後片付けがらくちん。
普段、猫より犬の方が使う頻度の多いペットシーツですが、実は猫ちゃんにもおすすめなんですよ。
番外編:餌だけではなく水にも砂かきをする
餌同様、なんと水にまで砂かけをしちゃう猫ちゃんもいるんです。
理由は主にこちら。
ちょっとのホコリや毛が浮いているのも許せない、こんなわがまま猫ちゃんもいれば
猫の視力は0.1ほど。水は匂いもあまりないので、触って確認する慎重派の猫ちゃんもいるようです。十猫十色といった感じでしょうか。面白いですね。
まとめ
猫が餌に対し、砂かけ動作をする理由は4つありました。
- 「ごちそうさまでした」と完食の合図
- 「また後で食べる」の合図
- 「この餌キライ」の合図
- 排泄物と間違えてる時の行動
これらの行動は主に餌の臭いを消したい、うんちと間違えてやっている、わがままが理由でやっている行為です。
この行為は本能でやっていることなので、やめさせることは難しいですが、わがままで餌に対して砂かけをしている場合は、改善できる方法があります。
- 砂かけ行為をしたからといってすぐに餌を変えない
- 猫のわがままに付き合わない
砂かけ動作をする子しない子の違いは、飼い主さんとの上下関係が関係しているとお話ししましたが、猫にとってあなたが「大切な人」ということには変わりありません。
これからもずっと仲良く、良きライバルとして一緒に生活を楽しんでくださいね。
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