飼い主さんにとって、愛猫への餌の与え方が正しいのか、とても気になるところですよね。実際のところ、キャットフードはローテーションした方がいいのでしょうか。
結論から言うと、必要でなければ無理にやらなくても良いです。
「なーんだ。じゃあこの記事は読まなくていいや。」と思ったでしょうか。
でも実は、ローテーションすることで良い効果もあるんです。
知っておかないと、いざという時にすぐに対応することができませんし、もしかしたら、あなたの愛猫はローテーションした方がいいかもしれませんよ。
今回は、猫の餌をローテーションするメリットとデメリットをお伝えしますので、ご自身の愛猫にはどうしてあげるべきか、判断の助けになれば幸いです。
キャットフードをローテーションするとは?
餌をローテーションさせるのはペットの食事方法のひとつで、一般的に「フードローテーション」という言い方をしますが、これには大事なポイントが2つあります。
2~4種類のキャットフードを定期的かつ計画的に切り替えて与える
例えば、多数のキャットフードを計画性なく与えてしまったり、飼い主さんの気分で毎日コロコロと変えたりするのは間違った方法です。
大事な愛猫に悪影響を及ぼすことになりますので、必ず正しい方法で行うようにしましょう。その方法については、この後できちんとお伝えしますね。
キャットフードをローテーションするメリット
ここではローテーションするメリットをお伝えするのですが、その前にひとつ、ローテーションせず、同じキャットフードだけでも大丈夫な理由をあげておきます。
そもそもキャットフードは、各フードメーカーが、様々な研究や調査を繰り返して作り上げた、総合栄養食です。
必要な栄養がバランスよく含まれているパーフェクトフードなので、現時点で愛猫がそれを食べ続けて全く問題ないのであれば、本来は無理に行う必要はありません。
これを踏まえた上で、メリットをお伝えしますね。
複数の栄養を取り入れられる
お伝えしたように、キャットフードにはしっかりと栄養が含まれています。だたし、1種類のキャットフードだけだと、常に同じ栄養しか取り入れられません。
複数のキャットフードを食べることで、たくさんの異なった種類の栄養を取り入れることができるので、愛猫の健康効果に良い影響を与えられるのです。
キャットフードを選ぶ際は、栄養成分をしっかり確認し、できるだけ素材が違うものを選んであげるといいですね。
食物アレルギーの対策になる
今は全くアレルギー反応がみられない猫でも、同じ種類のたんぱく質を取り続けることで、それが蓄積され、アレルギー反応が出てしまうことがあります。
人間が急に花粉症になるのと同じですね。子供のころは大丈夫だったのに、大人になってから花粉症に悩まされている、という方はたくさんいらっしゃると思います。
このアレルギー発生のリスクを避けるために、複数のキャットフードから違う種類のたんぱく質を取り入れることは効果的なのです。
また、ローテーション中に食物アレルギー反応がみられた場合、そのキャットフード内に、アレルギーの原因物質が含まれていると予想することができます。病院で診てもらう時に役立ちますね。
緊急事態に備えられる
特定のキャットフードだけを食べている場合、なんらかの事情で手に入らなくなった時が一番のピンチではないでしょうか。
わたしは以前、いつも行っているスーパーにいつものキャットフードが無くとても焦った経験があります。
翌日に他のスーパーで買えたのでひと安心でしたが、それ以来、しっかりキャットフードをストックしておくようにしています。
今の時代、台風や地震など災害時の備えはとても大切です。
それは人間だけではなく、猫に対しても言えること。
災害が起きれば、いつものスーパーにいつでも行ける状態ではないかもしれないし、流通が滞りそのキャットフードは店頭に並ばないかもしれないですから。
また、災害とは関係ないですが、フードメーカーの事情で、そのキャットフードが急に生産中止になることも考えられます。
いつもと違う餌でも食べられるよう、日ごろから慣れさせておくことはとても大切なのです。
キャットフードの切り替えがスムーズにできる
猫は、ライフステージや状況に合わせて餌を切り替える必要があります。
例えば、高齢になり老猫用フードへ切り替える、何らかの病気になってしまい治療用のフードへ切り替える、などが考えられますね。
そんな時、フードローテーションに慣れていると、スムーズに切り替えが進められるので安心です。
- 複数の栄養を取り入れられる
- 食物アレルギー対策
- 緊急事態に備える
- キャットフードの切り替えがスムーズに
キャットフードをローテーションするデメリット
キャットフードの効果に影響
キャットフードが総合栄養食であることは、先ほどお伝えしました。
この効果を十分に得るには、時間が必要です。フードメーカーは、長期的に摂取することで効果を上げようとしています。ローテーションすることは想定していないんですね。
そのため、頻繁に変えることで栄養バランスが崩れ、健康効果が十分に得られない可能性があるのです。
飼い主さんからすれば、同じキャットフードを与える方が体調管理がしやすい、とも言えます。
体調不良につながる
猫は、とても繊細で変化に敏感な動物です。消化器官も同様で、食べ慣れない餌は胃腸に負担がかかり、軟便や下痢、また便秘になることもあります。
せっかく愛猫のためを思って始めても、悪影響を与えてしまっては元も子もありません。
これは、正しいローテーション方法で行えば防ぐことができますので、後で説明するやり方をしっかり確認してくださいね。
キャットフードが無駄になることも
そう思っている飼い主さんも多いはず。
ですが、フードローテーションを行っていると、切り替えるタイミングでうまくキャットフードを使いきれない場合があります。
そうすると、賞味期限が切れてしまったり、腐ってしまって捨てることになります。
また、愛猫に合うキャットフードを見つけるまでは、せっかく与えたのに1口も食べてくれず、無駄にしてしまうかもしれません。
わたしも、ちょっと奮発して高価なキャットフードをあげてみたことがあるんですが、残念ながら猫ちゃんのお眼鏡にかなわず、全然食べてくれませんでした。
その時のガッカリ感。みなさんわかってくれますよね。笑
- キャットフードの効果が得られない
- 体調不良の可能性
- キャットフードが無駄になることも
キャットフードのローテーション方法
ローテーションする頻度
おすすめは以下の方法です。
2~4種類のキャットフードを3~4ヶ月で切り替えていく
期間を3~4ヶ月としているのは、キャットフードの栄養や効果が表れるまで、3ヶ月程度必要だからです。
デメリットとしてお伝えしたように、この期間を守らず短期間で餌を変えると、栄養バランスが崩れてしまうのでご注意ください。
もしかしたらこの期間内に、愛猫が違う餌を欲しがるかもしれません。そこは飼い主さんもグッと我慢。安易に変えずに、最低3ヶ月の期間は守りましょう。
厳密な決まりはないので、この範囲内で、愛猫に合ったやり方をみつけてみましょう。
切り替える方法
新しいキャットフードに切り替える際は、一気に変えてはいけません。
体調変化に注意しながら、1週間~10日かけて少しずつ新しいフードに切り替えていきましょう。
キャットフード全体を100%とした場合、新しいフードの配分を、1日目は10%、2日目は20%、3日目は30%というように、徐々に混ぜる割合を増やしていくのです。
このやり方であれば、愛猫に負担なく、切り替えることができます。
詳しくはこちらで書いています。
まとめ
ここまで、猫の餌のローテーションについて、メリットやデメリットと合わせて考えてきました。
- フードローテーションは必須というわけではない
- メリット:猫の健康効果の促進、食物アレルギー対策、緊急時の備えにつながる
- デメリット:キャットフードの効果が減る、体調不良になる可能性もある
- 2~4種類のキャットフードを3~4ヶ月で切り替える方法が適切
猫への餌の与え方には、様々な情報があり、どれが正しい方法なのか悩む飼い主さんも多いと思います。
今回のフードローテーションについても賛否両論あります。
お伝えしたメリットやデメリットを理解した上で、愛猫の個性に合わせてベストなやり方を見つけてみてください。
もちろん、飼い主さん自身の生活に負担がないこともとても大切です。無理せず、愛猫ちゃんとの素敵な生活スタイルを築いてくださいね。