みなさんの愛猫ちゃんは、素敵なお食事タイムを過ごしていますか。
モグモグたくさん食べている姿を見ると癒されますよね。逆にあまり食べてくれないと、どうしたの?ととても心配になることも。
そんな時多くの飼い主さんが、餌を変えた方がいいのでは、と悩むのではないでしょうか。
本来猫は、環境の変化に敏感でストレスを感じやすい動物なので、キャットフードをコロコロ変えることはよくありません。
とは言え、同じ物を与え続ければいいわけでもありません。
猫には餌を変えるべきタイミングがあるのです。そして餌を切り替える時には、細心の注意も必要です。
今回は猫の餌を変える必要性、切り替えのタイミング、その方法と注意点について詳しく説明していきます。
猫の餌を変えるべきタイミングがある
猫は、ライフステージに合わせて、餌を変える必要があります。
子猫期(生後1年くらいまで)
産まれたばかりの子猫は、成長期のため十分な栄養が必要です。
まだ胃が小さくたくさんの量を食べられないため、高い栄養素がバランスよく含まれ、高カロリーな子猫用フードを与えましょう。
成猫期(1歳~7歳くらいまで)
この時期は維持期とも言われ、体はあまり成長しません。
多くのエネルギーを必要としないため、成猫用フードは、子猫用フードに比べて低カロリーに作られています。
この時期に子猫用フードを与えてしまうと、カロリーオーバーから肥満の原因になりやすいとされていますので注意しましょう。
老猫期(7歳くらい~)
一般的に、老猫になると消化機能が落ちるため、食が細くなります。
消化が良く、加齢に合わせた栄養素を多く含むフードを与えましょう。成猫用フードは栄養価が高いため、老猫の衰えた内臓で消化するには負担が大きいのです。
子猫期・成猫期・老猫期の判断は、その猫によっても個体差があります。愛猫の成長度合いや様子を見ながら判断してみてください。
猫の餌を変える前に状況をきちんと把握しよう
昨日まで元気に食べていた愛猫が、急にそっぽを向いて食べなくなったら不安ですよね。キャットフードを変えるべき?と焦ってしまうかもしれません。
こんな時は、やみくもに変えるのではなく、まずはなぜ同じキャットフードを食べなくなったのか、その原因について一度考えてみましょう。
原因を理解することで、対処方法が変わってくるかもしれません。
病気の可能性を疑おう
急に餌を食べなくなった場合、当然、病気を疑うことも大切です。
- ぐったりしている様子はないか
- 嘔吐や下痢、便秘はないか
- 口内炎などはないか
- 肥満傾向、瘦せ過ぎの傾向はないか
気になることがあれば、迷わず病院へ連れていきましょう。特に、栄養をしっかり取らなければいけない子猫が食べない場合は注意が必要です。
猫の習性を理解しよう
猫は好奇心が強い動物、とはよく聞く話ですよね。
わたしの猫ちゃんも、とても好奇心旺盛。新しいおもちゃにはすぐに飛びつきますし、お掃除ロボットを初めて動かした日は、興味深々で家じゅう走り回って大騒ぎでした。(笑)
この好奇心の強さが影響し、普段と違う新しい餌を求め、今までのキャットフードを急に食べなくなることがあります。
また猫は、餌をちょこちょこ少しずつ食べる習性も持っています。
これは本来、猫が狩りをする動物のためいつでも俊敏に体を動かせるよう、お腹をいっぱいにしないよう常に気を付けているのです。
人間でいう腹八分ですね。
さらにもうひとつ。猫は本能的にその餌の中に、生きていく上で重要な栄養分が含まれているかを見分けることができます。
そのため、栄養が偏っている餌はだんだん食べなくなってしまいます。
同じキャットフードに飽きている?
猫もわたしたち人間と同じように、同じ物ばかり食べていると飽きる、とも言われますよね。
食べたり食べなかったりする様子からそう思われがちですが、実際のところ、猫はあまり味覚が敏感ではないので、「飽きる」ということとは少し違うようです。
それよりも、やはり一時的な気まぐれや、与えているキャットフードに必要な栄養素が足りず、他の物を求めている、などの原因が考えられます。
病気の可能性があれば、病院に連れて行くという対応ができますが、原因がはっきりしない場合がほとんどかもしれませんね。
こんな時こそ、新しいキャットフードへの切り替えにチャレンジしてみましょう。
次に、切り替える場合の注意点と方法についてお話していきます。
新しいキャットフードに切り替えるやり方
新しいキャットフードを買ってきたからと言って、急にあげてはいけません。
なぜなら、猫は変化に敏感で警戒心も強い動物。特に「におい」に敏感なので、慣れ親しんだ「におい」と違うと感じれば、全く口にしてくれないことも。
さらに、体調を崩す原因になることもあります。
今までのキャットフードと新しいキャットフードを、毎日割合を少しずつ変えながらあげましょう
キャットフード全体を100%とした場合、新しいフードの配分を、1日目は10%、2日目は20%、3日目は30%というように、徐々に増やしていくのです。
この方法で進めると、10日間で切り替えが完了します。
もし、猫の様子をみて大丈夫そうであれば、もう少し早めに新しいフードの配分を高くし、7日間程度で完了してもいいかもしれません。
わたしも以前、この方法で新しいフードへの切り替えをしてみました。
食べてくれなかったらどうしよう、と最初の3日間はかなりドキドキでしたが、問題なく食べてくれたので大成功でした。
ポイントは、とにかく急がないこと。
時間をかけて新しいフードに慣れさせてください。この時期は、愛猫の食べ始めから終わりまでの様子をしっかり観察しましょう。
焦らず、愛猫のペースに合わせてあげることが大切です。
新しいキャットフードに切り替えるときの注意点
まずはしっかり猫の様子を見ましょう。食べ慣れない物を与えると、胃腸に負担がかかり、軟便や下痢、また便秘になることもあります。
その状況が続くようであれば、新しいキャットフードが合っていない可能性があります。
もし体調に変化がみられる場合は、一旦切り替えを中止しましょう。無理に継続すると、結果的にそのキャットフードを食べてくれなくなります。
頑張って工夫して与えても、なかなか食べてくれないかもしれません。だからといって、次々に他のキャットフードへ変えるのはよくありません。
最低でも、10~14日間程度は様子をみながら与え続けてみてください。
- 食べている様子をしっかり観察
- 軟便や下痢、便秘など体調変化はないか
- 体調変化がみられたら一旦中止に
- 食べてくれない場合もしばらくは様子をみる
まとめ
キャットフードの切り替えは、必要なタイミングと、適切な方法や注意点があります。
- 猫は、子猫期~成猫期~老猫期に合わせて餌を変える
- 猫が餌を食べない場合、病気なのか、習性によるものなのか原因を見極める
- 急に新しいキャットフードに切り替えるのはNG!徐々に慣れさせる
- 新しいキャットフードに切り替える時は、猫の体調変化に注意
猫の食生活はとても繊細です。愛猫ちゃんそれぞれ性格が違うように、食事にも個性があります。その個性を理解してあげられるのは、飼い主さんしかいません。
日頃の様子を温かく見守りながら、愛猫ちゃんにとってベストなキャットフードを見つけてあげてくださいね。
愛猫ちゃんが楽しいお食事タイムを過ごせますように。