生まれたての赤ちゃん期を過ぎて、だんだん大きくなってきた子猫ちゃん。
猫が大きくなっていくにつれて、ご飯の回数やタイミングに悩むという声をよく聞きます。
ご飯をおねだりしてくる姿ってとってもかわいくて、ついつい甘やかしてしまいますよね。
でもそれは、肥満などの健康リスクがたっぷりの、とっても危険な飼い方ということが発覚。
気付いてからは、もともと1日4回だった子猫のご飯を、猫が1歳になるときのタイミングで2回に減らしました。
それまでは、時間を決めずになんとなくご飯をあげていましたが、「ご飯タイム」をきちんと決めることでスムーズに減らすことに成功。
この記事では猫の成長に合わせた”餌の回数の減らし方のポイント”と、”餌の回数はなぜ2回が良いのか”を、徹底解説します。
餌の回数について悩んでいる人は、必読ポイント満載なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
猫の餌は1日何回?
年齢ごとの餌の回数を知ろう
一日の餌の回数は、基本的には猫の年齢によって変わります。
【回数の目安】
生後 | 回数 |
1~2か月 | 3~5回 |
2~6か月 | 2~4回 |
6か月~成猫 | 2~3回 |
老猫(7~10歳以降) | 1~4回 |
※猫の性格や体型によっても回数には少し差が出てくるため、こちらはあくまでも「目安」にしてください。
ここで大切なポイントは、「消化器官の発達」と、「噛む力」です。
生後6か月ぐらいまでは、まだ体が成長していないので、一度にたくさんの餌を食べることは、猫にとってはかなりの負担。
わたしも初めて子猫が嘔吐した日は、とっても焦りました。
事前にしっかり勉強しておけば嘔吐を防げるし、防げなかったとしてもあんなに焦らずに済んだのかな、と実感しています。
また、老猫になると「噛む力」が弱まったり、内臓機能も低下することから、一度にたくさんの量を食べることが難しいということも。
子猫…必要なカロリーを無理なく摂るために、少量を数回に分ける
老猫…老化によって、一度の食事が負担にならない回数に分ける
次の項目でじっくり説明していきますね。
成猫の餌は朝・夕の一日二回がベスト
成猫の餌は、一般的に朝・夕の一日二回がベストだと言われています。その理由は、猫が本来持つ野生の習性にあります。
【野生時代の猫の食事とは】
もともと狩猟動物の猫は、野生時代には明け方と夕暮れに狩りをしていたと言われています。明け方には鳥を、夕暮れにはネズミを捕って食べていました。
今もその名残りで、猫のご飯タイムは朝と夕方が一番ちょうど良い時間帯なんです。
でも朝夕二回とこちらが決めても、猫は気まぐれ。朝出したフードを少しだけ残してるなんてこと、よくありますよね。
食べる量は自分で調節したい猫ちゃん。いつも飼い主さんの思い通りに食べてくれるとは、限りません。
そこで、一日二回のご飯タイムを続けていくポイントは次の3つ。
- 残していても焦らない
- 「〇時〇分にしよう」と決めすぎない
- 神経質にならない
たとえ、餌が少し残ってしまっていても、焦る必要はありません。あなたが決めたリズムに猫も慣れてくると、自然と残さずに食べるようになります。
また、神経質になりすぎると飼い主さんも猫にとってもストレスに。
もし一度に食べる量が少なければ、一日三回にして様子を見ても良いでしょう。
https://www.shiawasegift.com/neko-esa-ichinichi/
▼▼愛猫の歯磨きをしていない飼い主さん必見▼▼
人気記事:最新カナガンデンタルキャットフードの口コミ&評価を徹底調査【実食動画あり】
大人になったら回数を減らすのはなぜ?
子猫にとって、回数の多い食事が大切なことはわかりましたが、どうして成猫になったら回数を減らす必要があるのでしょうか。
おうちで一日に何度もあげられる環境なら、「そのままでいいのでは」と思う方もいるかもしれませんね。
また、ドライフードを出しっぱなしで、食べるタイミングはすべて猫におまかせ、という方もいるのでは。
この「複数回」「だらだら食べ」より、時間を決めて回数を減らすほうが良い理由は次の3つにあったんです。
- 尿路結石を防ぐ
- 肥満を防ぐ
- ストレスの軽減
1.尿路結石を防ぐ
尿路結石症(尿石症)とは腎臓から尿管、膀胱、尿道の中に結晶や結石ができる病気で、膀胱や尿道を傷つけたり、尿道に詰まったりします。猫下部尿路疾患(FLUTD)の代表的な病気の一つ。結石は砂粒くらいの小さなものから、数cmの固まりまでさまざまです。
出典:Kao 花王株式会社、猫の泌尿器の病気 猫の尿路結石症(尿石症)
この”尿路結石”という病気の原因は、オシッコが酸性かアルカリ性かを表す「pH」という数値が乱れることによって、発症してしまう病気なんです。
ご飯を食べてすぐの満腹状態の時は、体の酸が消化に集中するため、猫のオシッコpHはアルカリ性にかたよります。
ですが、通常は運動をすることで、かたよったアルカリ性の尿はだんだんと正常値に戻るもの。
それなのに、「大量に食べる」「だらだら食べ続ける」ということを続けていると、オシッコpHが正常値に戻らない状態が続き、”結石“を作る原因となってしまうんです。
特に、1度に大量のキャットフードをドカ食いしたり、慣れない餌で消化不良を起こした時は要注意。
そこで、毎日決めた時間に、決まった量のキャットフードを食べさせることで、餌の量やペースが把握できるということは、尿路結石などの病気を防ぐことに繋がります。
また、一日二回のペースを守ると、猫のさまざまな体調の変化にも気づきやすくなるというメリットも。食欲がない時も、すぐに気づくことができます。
- 「大量食べ」「だらだら食べ」は、オシッコpHが乱れる原因
- 1日2回のご飯にすると、食べる量が把握できる
- 食欲が無いなどの体調変化に、いち早く気づくことができる
2.肥満を防ぐ
こんな理由で、一日に何回も餌を与えている人も多いのでは。でも、全体の量を見た時どうでしょう。
大切なのは、「適切なカロリーをオーバーしていないか」ということです。詳しくは、ぜひこの記事を参考に。
さらには、「今日は全然ご飯食べてないし、おやつでいいかな」と、たくさんおやつをあげてしまうなんてことも。
飼い主さんにとっても、おやつをあげながら過ごす猫ちゃんとのごろごろまったりタイムって、本当に至福なのでついやってしまうんですよね。
でも、ちょっと考えてみてください。それって本当に愛猫のためになるでしょうか。
猫は、餌を一日に何度も貰えると知っているから、一回に食べる量が少ないのかもしれません。
「おねだりしたら貰える」ということがわかっているから、欲しがったり残したりするのかもしれませんよね。
ご飯を食べる量が少ないという理由で餌を何回も与えたり、餌の代わりにおやつをあげてしまうと、栄養バランスが崩れることはもちろんのこと、肥満の原因に。
太る以外にも糖尿病や免疫力の低下から、感染症などを引き起こしやすくなるという病気のリスクが高くなります。
そして、ご飯よりおやつが好きな”わがまま猫ちゃん”になってしまうと、負のループにはまり気づいた時にはもう遅い…ということにも。
「可哀想だから」、「かわいいから」と、つい一日に何度もあげてしまうと最終的に猫ちゃんのためにはならないんです。
- 一回に食べる量が少ない=何回あげても大丈夫ということではない
- 全体の餌の量・カロリーの把握が大切
- 「おねだりしたら貰える」と思わせるのはワガママを育てる原因に
ストレスが減る
餌の回数を一定のペースに保つことは、結果的にストレスを軽減することにもつながります。
例えば、おねだりする都度に貰えるご飯が当たり前になっている猫の場合。
ちゃんと貰える時は良いけど、飼い主さんが忙しかったり、都合によっては突然餌の回数が減ってしまう日があるなんてことも。
「いつもあるものがない!」というストレスは、猫にとっては想像以上に大きいもの。
そのため、日ごろから飼い主さんにとっても無理がない一定のペースを保つことができる、「朝夕の2回のご飯」は、猫ちゃんの不安をつくらないためにも良い工夫であるといえます。
▼▼愛猫の歯磨きをしていない飼い主さん必見▼▼
人気記事:最新カナガンデンタルキャットフードの口コミ&評価を徹底調査【実食動画あり】
キャットフードの回数を減らすタイミング
生後6か月から1歳ごろになると、消化器官も発達してくるため、だんだん一回あたりに食べられる量が増えてきます。
ズバリ、この時期が回数を減らす良いタイミング。
最初は、様子を見ながら回数を減らしていきましょう。最初4回だったら3回に。3回だった子は、1歳がきたら2回に減らしてみてください。
回数 | 減らす前 | 減らした後 |
4回 → 3回 | 朝・昼・夜・寝る前 | 朝・昼・夜 |
3回 → 2回 | 朝・昼・夜 | 朝・夜 |
適切な回数は、猫や飼い主さんのライフスタイルに合わせてOK。必ずしも、「絶対」に2回じゃなくても、大丈夫ですよ。
ちなみに、わたしの愛猫「ゆね」の食事サイクルは、【朝8:00 昼15:00 夜 22:00】の一日三回です。
特に、猫ちゃんの性格が「一度に勢いよくガツガツ食べる」場合などは、嘔吐や消化不良を防ぐためにも、少量ずつに分けて一日三回がオススメです。
無理をしないことが大切
回数を減らしてから、次のような症状が見られたら、餌の回数が合っていないかも。
- ぐったりしている
- 運動をしなくなった
この場合は無理をせず、あなたの愛猫に合った回数を見直した方が良いサイン。
また、持病があったり体型に問題を抱えている猫の場合は、かかりつけの獣医さんと相談してから決めることをオススメします。
早食いや嘔吐がないか、普段の食事の様子をしっかり観察しながら、回数を減らしていくようにしましょう。
まとめ
成猫に一番合う餌の回数は、朝・夕の2回がベスト。そして、餌の回数を減らすことで得られるメリットは次の3つ。
【キャットフードの回数を減らすメリット】
- 尿路結石を防ぐ
- 肥満を防ぐ
- ストレスの軽減
この他にも、キャットフードを食べるリズムを一定のペースに保つことで、一日に食べる餌の量が分かりやすくなる、というメリットがあります。
そして、一日二回のご飯を続けていくコツは次の3つ。
【一日二回を続けるコツ】
- 残していても焦らない
- 「〇時〇分にしよう」と決めすぎない
- 神経質にならない
大切なのは、「無理をしない」ということ。あなたと、愛猫が無理なく続けられるペースであれば、一日三回に分けてあげても大丈夫。
本文の、【肥満を防ぐ】という項目で、カロリーについての詳しい記事も紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
子猫が成猫へ成長していく時、嬉しい反面どう対応すれば良いのか分からず、飼い主さんも不安でいっぱいなことだと思います。
この機会に、あなたの愛猫がいつまでも楽しく健康に過ごせるように、「餌の回数」をぜひ意識してみてください。
▼▼愛猫の歯磨きをしていない飼い主さん必見▼▼
人気記事:最新カナガンデンタルキャットフードの口コミ&評価を徹底調査【実食動画あり】