猫の餌っていつもどんなタイミングであげていますか。
我が家の愛猫ゆねは、ガツガツとテンポよくキャットフードを食べるタイプではないので、餌は基本的には置きっぱなしです。
でもいざインターネットで調べると、置き餌はよくない・出しっぱなしは不衛生などなど、出るわ出るわ置き餌についての反対意見。
果たして、本当に猫の餌を置きっぱなしにしておくことは、悪いことばかりなのでしょうか。
結論から言うと、あんまり良くないのは事実ですが、きちんとルールを守れば絶対的にダメなものでもないんです。
どうしても仕事で家を空ける時間が長い人など、決まって毎日同じ時間に餌があげられないという人は、たくさんいるんじゃないでしょうか。
猫のタイプによっては、きちんと置き餌する時の注意点を守ることができれば、餌を置きっぱなしにしておくことも可能です。
現にわたしはそのルールに基づいて、愛猫と共に置き餌ライフを満喫中。
今回はなぜそこまで置き餌がおすすめされないのか、置き餌をやめるためのコツや、置き餌をする時に気を付けてほしい5つのポイントなどを、一つの記事にまとめました。
猫のタイプによっても変わってくるので、あなたの猫ちゃんの特徴に照らし合わせながら読んでみてくださいね。
餌を置きっぱなしにするデメリット
出来ることなら、置き餌はしない方が良いでしょう。
それは『衛生面』と『健康管理』という点で猫にとってデメリットが多いから。
- 餌を出置きっぱなしにすると不衛生
- キャットフードの鮮度が保てない
- 一日に食べたキャットフードの量が分からない
- 餌の置きっぱなしが原因で肥満気味に
- 餌の置きっぱなしは食欲不振を招く
餌を置きっぱなしにすると不衛生
ドライフードだと大丈夫と思われがちですが、ドライフードも出したままにするとどんどん傷んでいきます。
ウェットフードは、元々水分も多く腐りやすいフードであるため置きっぱなしは厳禁と言えるでしょう。
また、フードの種類問わず、猫が少し食べかけた残飯が一番衛生的に良くないんです。
キッチンなどでたまに出没する、茶色いGさんがコンニチワする確率もグッと上がってしまう原因になります。
もうここだけ読んで置き餌はやめようと決心する人が多いんじゃないか、というぐらい衛生面での問題は、置き餌がおすすめされない最大の理由と言えます。
キャットフードの鮮度が保てない
せっかく栄養価の高い良質なキャットフードを準備しても、長い間出しっぱなしにしてしまうことで傷んでいき、鮮度が落ちてしまいます。
特に夏の暑い時期なんかは、食べ物を腐らしてしまった経験はありませんか。
人間の食べ物も、夏場はただでさえ腐りやすいですよね。
ドライフードであれば、乾燥していることが特徴なのにしけてしまったり、反対にウェットフードは水分が多いのが特徴なのに乾いてしまったり。
放置する時間にもよりますが、キャットフードの良いところが吹っ飛んでいきます。
いえいえ、賞味期限がまだ先でも、それはきちんと保管している上で決められた期限であって、出しっぱなしにしている時点でもう頼りにならない日付だと思っておきましょうね。
一般的にキャットフードの賞味期限はそんなに短くありません。ですが、これはあくまでも未開封の場合。
開封後の消費すべき目安は次の通りです。
ドライフード | ウェットフード | |
賞味期限 | 1年~2年 | 2年~3年 |
消費の目安 | 約1ヶ月 | 1日 |
一日に食べたキャットフードの量が分からない
猫の体調が良いときは、大した問題に感じないかもしれませんが、食べる量の把握はとっても大切です。
なぜなら、全ては猫の健康管理に繋がるからなんですね。
特に多頭飼いをしている飼い主さんは要注意。
こんなやり取りが行われているかもしれません。
置き餌によって、たくさん食べ過ぎていたり、全然食べていなかったりといったことが見えにくくなってしまうんです。
食べすぎると肥満に、また全然食べていない子は、実は体調が悪いということだってあります。
でも、こちらもルールを守れば、きちんと把握できますのでご安心くださいね。
餌の置きっぱなしが肥満の原因に
猫って少量ずつちょこちょこと食べるタイプの子が多いのですが、そのタイプが逆に仇となって起きてしまう猫の肥満化。
わたしもお腹いっぱいなのに目の前に食べ物があると、お箸が止まらないタイプなので、よく分かります。なんであれずっと食べちゃうんでしょうね。(笑)
餌の置きっぱなしが原因で、肥満になっちゃったというケースは実はよくある話なんです。
こう思ったあなた、鋭いですね。後ほどそのお話も詳しくご紹介していきますね。
餌の置きっぱなしは食欲不振を招く
なぜ置き餌をしたら食欲がなくなるのか、いまいちピンと来ないかもしれませんが、これもちゃんと理にかなっているんです。
餌を置きっぱなしにしておくと、キャットフードはどんどん傷んでいくとお伝えしましたね。ということは、風味も味もどんどん落ちていくということ。
置いておく時間にもよりますが、匂いがなくなるとほぼ確実に猫は餌に興味を失います。猫の舌や嗅覚ってすごいんですよ。
餌そのものに興味を持たなくなり、餌を置いても寄ってこない。恐るべし置き餌。
【置き餌のデメリット 】
- 餌を出置きっぱなしにすると不衛生
- キャットフードの鮮度が保てない
- 一日に食べたキャットフードの量が分からない
- 餌の置きっぱなしが原因で肥満気味に
- 餌の置きっぱなしは食欲不振を招く
猫の餌を置きっぱなしにすることは、デメリットがたくさんあるのは間違いありません。
でも、お仕事の都合や外出などで、どうしても置き餌できないと困ることってありますよね。
猫の餌を置きっぱなしにできるかはタイプによる
餌を置きっぱなしにしたとしても問題なく健康を維持できるかは、猫ちゃんのタイプによります。
猫の元々の習性としては、まとまって食べるのではなく、自分の好きなタイミングで食べたい分だけ食べるスタイルなんです。
単独で行動する動物なので、誰かに取られる心配もなく一気に食べる必要がないからです。
- 一度にたくさん食べない
- 食欲にムラがある
- 痩せ型
出された量をその時に全て食べきることが難しいタイプの猫には、むしろ置き餌が合っているでしょう。ちなみに我が家のゆねは、食欲にムラがある痩せ型タイプの猫です。
- 肥満気味である
- 餌の食いつきが良すぎる
- 健康管理が必要
餌の食いつきが良すぎると、朝に昼と夜の餌も全て食べきってしまう可能性がありますね。そうなると、お腹を空かせて待つ時間がとんでもなく長くなりますよね。
餌の食いつきが良い猫は、きちんと時間帯で区切って餌をあげる方法が向いています。
ぼうちゃんのようなタイプの猫ちゃんに置き餌はやめておいた方が良いでしょう。
そんなあなたは次の項目を参考に、切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
負担なく置き餌をやめる5つのコツ
ここからは、猫ちゃんに負担をかけることなく置き餌をやめる方法をご紹介します。
少し時間がかかりますが、ちゃんとやめることはできます。
全体量を減らすのではなく、”出しっぱなしにしていた分を分けて与える”と考えて下さいね。
時間をかけてやめる
ゆっくりと様子を見ながら切り替えてあげましょう。
突然置き餌がなくなったら、餌を探して鳴いたり、ゴミ箱をガサガサと漁ったりしてしまうかもしれません。
以下のように、餌の回数を順番に減らしていってください。
- 朝・昼・夜・寝る前の4回にする
- 4回に慣れてきたら、朝・昼・夜の3回
- 3回に慣れてきたら、朝・夜の2回
置きっぱなしになっていたキャットフードをちょこちょこ食べていたはずなので、量は少しずつでも、回数が多ければ猫には我慢の時間が短くて済みますね。
②の朝・昼・夜で習慣化しても良いですし、③の朝・夜で習慣化しても問題ないでしょう。
餌を食べない場合は片付ける
置き餌から切り替える時にありがちなのが、最初は餌を出してもすぐに食べようとしないこと。
『今日から置き餌じゃなくなったんだにゃ!』などとすぐに理解できる猫はなかなかおらず、猫自身のタイミングで食べようとしてしまうんです。
食べないからといって、ずっと餌を置きっぱなしにしてしまっては置き餌と何も変わりませんよね。
メリハリがなくなってしまいます。
可哀想に思うかもしれませんが、食べない餌はある程度様子を見て片付けるようにしましょう。
- 15分~20分ほどを目安に、食べない場合は片付ける
- 片付けた餌は、きちんと処分する
おやつをあげて空腹ストレスを軽減
置き餌をやめる代わりに、おやつをちょこちょこあげることで、猫の空腹によるストレスを解消してあげましょう。
たくさんあげると太ってしまうので、食べ過ぎになってしまわない範囲内であげましょうね。
ゴミ箱や食べ物はきちんと管理する
置き餌がなくなってしまうと、猫は自慢の鼻を活かして餌を探し回ります。
ガサガサと気づいたらゴミ箱がひっくり返って大変なことになっていたり。
なので、わたしたち人間の食べ物を置いている場所や、ゴミ箱は要注意です。猫がそろりそろりと目を光らせて寄ってくる可能性大です。
猫が食べてはいけないものなどを、誤って口にしてしまわないためにも、ゴミ箱の蓋をきちんとしたり、猫の届く範囲内に食べ物を置かないように注意してあげてください。
そんな方は、休日やまとまった連休などを利用して少しずつ餌の習慣を変えてみてください。
それでもなかなか難しいという方は、便利グッズに頼るのも一つの手かも。
自動給餌器を活用してみよう
自動給餌器(じどうきゅうじき)とは、タイマー機能がついており、時間になれば自動的にサーっと餌が出てくる便利な機械です。
置き餌をやめるために切り替えたい時も、しばらく自動給餌器のお世話になるのも良いかもしれません。
ただ、餌皿が変わると警戒して近寄ってこないこともあるので、事前にちゃんと食べてくれるか確認してあげましょう。
自動給餌器には電池タイプとコンセントタイプがあります。以下のことに注意です。
- 電池タイプ:電池切れには対応できない
- コンセントタイプ:停電時には反応しなくなる
また、ウェットフードを自動給餌器であげる場合は、保冷機能付きなどウェットフードに対応しているものを選びましょうね。
価格も割とお手頃なものから様々ありますので、一つあっても便利ですよ。
【置き餌をやめる5つのコツ】
- 時間をかけてやめる
- 食べない餌は片づける
- おやつをあげて空腹ストレスを軽減
- ゴミ箱や食べ物はきちんと管理する
- 自動給餌器を活用してみる
餌を置きっぱなしにする際の5つのルール
ゆねの様に置き餌をしても問題がなさそうな猫ちゃんでも、守ってほしいルールがあります。
衛生面をしっかり保ってあげることが大切なんです。
1.餌皿の周りはいつも清潔に
置き餌が不衛生だからダメなのであれば、猫皿を置いている床や、猫皿の周りは清潔に保ちましょう。
わたしはいつも、餌を入れ替えてあげるタイミングで餌皿を置いている場所の床を拭いています。
お水を飲んだあとポタポタとお口から垂れたりしてるので、水滴のあとなんかもきれいにしちゃいましょう。
拭いたあとにタオルを見ると、意外と汚れているんです。
毎日拭いていれば、いっきに掃除をしなくて済むので後々も楽ですよ。
2.食べ残しは必ず捨てる
食べ残しがあったとしても、フードの上から新しい餌を入れずに、残っている分は必ず処分しましょう。
傷んだご飯の上に、新しいご飯を乗せて食べるようなもの。わたし達でも食べたくないですよね。
餌を置きっぱなしでいるうちに慣れてしまって、「ちょっとだけなら。」と感覚がマヒしていきがちなのですが、キャットフードの種類を問わず絶対にやめておきましょう。
3.フードの食器はきれいに洗う
餌を入れ替えるタイミングごとに、餌用のお皿はきれいに洗ってあげましょう。
猫の唾液がずっと残ったままだと、細菌が増えるスピードも速くなって、見た目は大丈夫そうでもどんどん不衛生になるんです。
本当は食べたらすぐに洗えると良いですよね。
ですが、置き餌だとそれはできないので、フードを入れ替えるタイミングできれいに洗ってあげましょう。
ちなみに猫の餌皿を洗う時に、
なんてことありませんか。
わたしも真正面からヌメヌメと戦っていた時は、取れなさすぎて「これって元々ヌメヌメしてる種類のお皿だったっけ。」とかありえないことを思いながら必死に洗っていました。
そこでおすすめの方法があります。
餌皿を洗う前に、布やタオルでお皿をきれいに拭きとってあげてから洗うとヌメヌメが半減し、取れやすくなりますよ。
あとはヌメヌメ用の、食器スポンジもペット用品コーナーに置いてたりするので、そちらもぜひチェックしてみてください。
4.ウェットフードは置き餌しない
餌を出しっぱなしにしておきたい場合は、必ずドライフードで行ってください。
先ほどもお伝えしましたが、これはウェットフードが腐りやすい性質を持っているためです。
ウェットフード(猫缶やパウチ)は、水分が多く菌が増えやすい(=腐りやすい)という特徴があるため、本来であれば開けたらその時に全て食べきることが前提です。
これに対してドライフードは乾燥している状態のため、何日間も出しっぱなしにする場合を除いて、しばらく置いていてもすぐに腐り始めるということはありません。
5.一日に食べるフードの量を決める
置き餌に限ったことではありませんが、一日に食べるキャットフードの量を管理することが猫の健康管理には欠かせません。
一日中家を空けるとなった場合は、おやつをあげることもできないでしょうから、カロリーオーバーしない範囲で決めてあげましょう。
夜には家に戻ってこられる時は、夜の分の餌は省いて、朝・昼だけで計算してあげると良いですね。
夜家に戻ってきたら、その時点で残っている餌は全て捨てて、夜の分の餌だけを入れてあげてください。
ただし、帰りが深夜になったり遅くなる場合は例外です。夜の分も置いて行ってあげた方が、猫も飼い主さんも安心ですよね。
- 基本は朝・昼の分だけを置く
- 帰ってきた時点で残っている餌は捨てる
- 夜の餌は帰って来てからあげる
- 帰りが遅くなる日は夜の分も置いて行く
夜の餌をあげる前に、一度餌用のお皿を洗ってあげると衛生的にもグッドですね。
- 餌皿の周りはいつも清潔に
- 食べ残しは必ず捨てる
- フードの食器はきれいに洗う
- ウェットフードは置き餌しない
- 一日に食べるフードの量を決める
さて、ここまでがルールになります。
では最後に、このルールにのっとった”わたしの置き餌1日ルーティン”をご紹介しますね。
猫の餌を置きっぱなしにした1日ルーティン
タイムテーブル | ||
7:00 | 起床 | 餌皿をチェック・餌の入れ替え
|
8:00 | 出勤 | 猫ちゃんとしばしのお別れ |
12:00 | お昼休み | (ちゃんと餌食べてるかなぁ…) |
18:00 | 帰宅 | 餌皿をチェック・餌の入れ替え
|
帰宅時間が遅くなってしまうようであれば、朝に夜の分まで含めた量を置いて行きます。
こんな風に、その日の予定によって臨機応変に置いていく量は変えているんですよ。
そうすれば、焦って帰る必要もなくなりますし、ゆねもお腹を空かせて待ちぼうける必要もないからです。
ただ、早くゆねに会いたくて、結局大急ぎで帰るんですけどね。(笑)
まとめ
猫の餌を置きっぱなしにすることによるデメリットは次の通りでした。
- 餌を置きっぱなしにすると不衛生
- キャットフードの鮮度が保てない
- 餌の置きっぱなしが原因で肥満気味に
- 一日に食べたキャットフードの量が分からない
- 餌の置きっぱなしは食欲不振を招く
ただ、デメリットをカバーでき、猫のタイプにも合っていれば置き餌が絶対にダメというわけではなかったですよね。
大切なのは衛生面を保つためのルールを守ること。
- 餌皿の周りはいつも清潔に
- 食べ残しは必ず捨てる
- フードの食器はきれいに洗う
- ウェットフードは置き餌しない
- 一日に食べるフードの量を決める
デメリットをカバーした、置き餌の1日ルーティンを参考に、あなたと猫ちゃんの生活も見直してみてください。
よく「置き餌すると太る」と言われていますが、その原因は24時間メリハリをつけずに、ダラダラと餌皿に餌を盛り続けてしまっている場合が多いです。
置き餌で肥満が気になる飼い主さんは、置き餌そのものが悪いのか、単純に餌を与えすぎなのかをこの機会に見直しましょう。
また、猫の餌のあげ方について悩んでおられる方も、この記事を参考に猫ちゃんと相談して良い方法を見つけてくださいね。
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