猫ちゃんを家に迎えるときって、色々としてあげたいことばかりで夢が尽きません。
たっぷり可愛がってしっかりお世話もしてあげたいですよね。
飼い始めるにあたってまず最初に考えるのは餌のこと。
お腹を空かせたうちの猫ちゃんにあげる餌は、どこに置いてあげたらベストなんでしょうか。
なぜ大事かと言うと、一度定着した餌の置き場所は変えない方がいいと言われているから。
その理由は餌の場所が変わると警戒して食べなくなったりと、猫ちゃんの健康に悪影響が起きてしまいます。
新しい場所に慣れてくれるまでには時間がかかりました。
飼い主さんの都合の良い場所であるのはもちろん重要ですが、猫ちゃんの個性も考えて餌置き場を決めたいですよね。
この記事では、飼い主さんと猫ちゃんがwin-winになれる餌の置き場所を考えてみます。
餌の置き場所が変わるデメリット
猫は狩りをして餌を取る野生動物の習性があります。
取った餌は安全だと思える場所まで運び、そこで初めて安心して食事をしていました。
安心して食事を取れる場所は、猫によっても十人十色、いや十猫十色でだいぶ違うもの。
逆に、安心して食事できた場所が変わり、違う場所に餌が置いてあると「いつもと違う。これはなんだか危険かも?」と警戒して餌を食べる量が減ったり、様子を見ているばかりで食べなかったりします。
後からちょくちょく場所を変えて猫を混乱させないためにも、最初の場所選びは慎重に。
そして餌置き場が定着してきたら、場所は変えないことが大事ですね。
餌の置き場所の選び方と3つの注意点
各家庭ごとに家の間取りやライフスタイル、家族構成、猫の個性も違うので、どこに餌を置くべきかは家ごとにさまざま。
そこで、場所選びで気を付ける3つのポイントをご紹介します。
- 生活する動線のジャマにならないか
- 最低限の衛生管理ができる場所か
- 猫の性格に合っているか
ちょくちょく変えられない餌の置き場。しっかり見極めたいものですよね。
では順番に見て行きましょう。
1・生活する動線のジャマにならないか
猫を愛してやまない皆さんですから、もちろん猫が生活の中心なのは分かっています(笑)
でも生活していく上で、こんなことが毎日あったら困っちゃいますよね。
わたしの家ではリビングで餌をあげています。
自分たちの生活にストレスがあるようでは、猫とのハッピーライフも台無しです。
生活のジャマにならない、飼い主が動きやすい場所を探しましょう。
*動線の考え方:小さなお子さんがいる場合
子供が家の中で駆け回るとき、足元になかなか注意するって難しいんです。
子供の動線をじゃましない場所に猫の餌を置くことも1つのポイントです。
2・最低限の衛生管理ができる場所か
間取りや動線で家ごとにベストな場所を探すべきですが、いくら飼い主側の都合が良くても《ここは当然NG》な場所があります。
【NG】高温多湿の場所
直射日光が当たる窓際やストーブなど火の気の近く、湿気ている場所はNGです。
餌が傷んで劣化したり、味が落ちたりして猫がキャットフードを食べてくれなくなる可能性があります。
また傷んだ餌を食べてしまえば、猫の体調にも関わります。
人間でも、日が当たって干からびたご飯や、ジメジメした場所に置きっぱなしで変な臭いのするご飯は食べたくないですよね。
キャットフードの種類にかかわらず、このような場所は避けた方がいいですよ。
*家の中で湿度が高い場所
キッチンや浴室などの水回りはどうしても湿度が高くなってしまう場所。
見落としやすいのは、観葉植物の近くなんです。葉っぱから水分が蒸発しますし、カビが生えやすい場所でもあるんですよ。
ストーブや加湿器の近くも湿度が高い場所です。
ポイントを押さえて、高温多湿の場所を避けたいですね。
出典:カビを防いで快適に
【NG】猫トイレに近い場所
猫は人よりも嗅覚がするどい生き物。
餌を猫トイレの近くに置くと、排泄物の臭いを嫌って餌を食べなくなる猫もいます。
飼い始めにペットショップで「餌置き場と猫トイレは近い方がいいよ」と勧められることがあります。
この教えの意図は《家に来たばかりの猫に餌とトイレの場所を覚えさせる》こと。
その場合は家に慣れてきたら場所を離す方が得策です。
「トイレの横しか場所がない!」と嘆いている人も、トイレ周りを清潔に保って臭いが出ないような対策を取りましょう。
猫はとってもきれい好きで臭いにも敏感。
おいしくご飯を食べるために、トイレと餌を置く場所は離しましょう。
【NG】屋外
家と外を行き来する猫は外に餌を置く場合もあると思いますが、餌を出しっぱなしにするとカラス、ネズミ、虫などをおびき寄せてしまうことも。
どうしても外で餌やりをしたいのであれば、食べ終わったらすぐに片づけるなど餌の管理を徹底しましょう。
ですがあまりにデメリットが多いので、屋外はオススメできません。
【注意】キッチン
水場も収納もあって餌を用意しやすく、片づけやすいキッチン。
飼い主さんにも餌置き場として人気のある場所です。
でもキッチンには火の気、刃物、食器など、危ない物がたくさんあります。
猫の健康には良くない人間の残飯を食べてしまったり、乳幼児のご飯を用意する場合の衛生面などはいつも以上に気になります。
キッチン周りに餌置き場を決めるのであれば、猫に危険になるものは出しっぱなしにせず、小まめに片づけるなど、出来る限りの対策を取ることが必須です。
- 高温多湿はフードが劣化しやすい
- 猫のトイレに近いと不衛生
- 屋外は野良猫などを誘うかも
- キッチンは危険がいっぱい
3.猫の性格に合わせて場所を選ぶ
猫が10匹いたら1匹として同じ猫はいませんよね。
落ち着いて餌を食べられる場所も猫の個性を見極めて、それぞれに合った餌置き場を探してみましょう。
人といるのを好む猫
大きな音もへっちゃらな猫や人恋しくて鳴いちゃうような甘えん坊の猫は、常に人の気配を感じられるような場所に餌を置くのがオススメ。
- 体を飼い主になすりつけてくる
- 抱っこが大好き
- 同居家族と仲良し
警戒心の強い猫
こちらが呼んでも寄ってこないし、ちょっとした物音でも驚いて隠れてしまうような警戒心の強い性格の猫は、騒がしい場所や人目が多い場所はちょっと苦手。
警戒心の強い猫には、静かで人の行き来が少ない場所に餌を置くのがオススメ。
静かで落ち着ける場所の確保が難しい場合ケージなど独立した場所で猫を区切ってあげたり、壁沿いを餌置き場にして人の視線を気にせず食べられるような工夫も大事です。
もちろん猫の個性は2パターンには収まりません。
あくまで「こんな傾向があるよ」という一般論ですので、愛猫の個性を考えながら、餌の進み具合で一番向いた餌置き場を探してあげてくださいね。
現在の餌置き場に落ち着くまでは色々な場所を試しました。
結果として家族が集まるリビングの近くが一番食が進んでいるところを見ると、ツンツンしてても「やっぱり人の気配を感じたいのかな~」とほほえましく見守っています。
- 触ろうとすると逃げる
- 抱っこが苦手
- 神経質・臆病・怖がり
猫の性格を見きわめて、餌を置く場所を決めましょう。
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人気記事:最新カナガンデンタルキャットフードの口コミ&評価を徹底調査【実食動画あり】
多頭飼いの餌の置き場所
猫同士のじゃれ合いなど、一匹のときには味わえないような楽しみ方があるので、多頭飼いに憧れる人も多いのではないでしょうか。
でも猫の性格や年齢によって餌の悩みは尽きません。
多頭飼いのキャットフード横取り問題
たくさん飼っていると、留守中や目を離したスキに他の猫の餌を横取りしようとする食いしん坊がぜったい現れるんですよ(笑)
- 餌を食べる量がそもそも違う猫たち
- 年齢の違う猫たち
①餌を食べる量がそもそも違う猫たち
一匹が出されたキャットフードをガツガツ食べる一方、食の細い猫はちょっと食べたら「残りは後で食~べよ」とばかりに遊びに行ってしまったりします。
食いしん坊猫が自分のキャットフードを平らげた後、隣のお皿に残っていたら…後はお察しの通りです。
割り当てられた以上の餌を一匹が食べてしまうことで、片方は肥満、片方は満足に食べられずに栄養不足…と栄養の偏りが心配ですね。
飼い主はどの猫がどれだけ餌を食べたか把握できないために、食欲があるのかないのかも分からず、健康管理が難しくなります。
②年齢の違う猫たち
成猫とシニア猫、成猫と子猫など年齢の違う猫を複数飼っている場合、餌やりの回数やキャットフードの質もそれぞれの年齢に合ったものをあげなくてはいけません。
【猫の一般的な餌の回数と栄養価】
子猫 | 3、4回 | 栄養価が高く、高カロリー |
---|---|---|
成猫 | 1、2回 | バランスの取れた餌 |
シニア猫 | 3、4回 | 栄養価が高く、低カロリー/持病のある場合は専用の餌 |
子猫用のキャットフードは、これからの成長のために栄養価が高く、高カロリー。シニア猫用のキャットフードは、肥満防止のために栄養価は高いけれど低カロリーになっています。
シニア猫が年齢に合わない高カロリーのキャットフードを横取りして食べてしまえば太り過ぎの原因に。
逆に、子猫がシニア猫用のキャットフードを食べれば、たとえお腹いっぱい食べたとしても必要な栄養素が不足してしまいます。
餌を取られた猫の方は栄養不足や持病の悪化、成長のために高カロリーが必要な子猫なら成長が止まってしまうかもしれません。
また成猫より子猫やシニア猫の餌やりの回数が多いことで、おいしそうなキャットフードがいつもの餌置き場にあって小腹が空いていたら、つい食べてしまったりするんです。
せっかく餌をあげる時間を決めていても、餌がどこかに常にある状態では《お腹が空いたらちょこちょこ食べる》癖がついてしまい猫のペースが乱れてしまいます。
猫の年齢別の餌の量についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
関連記事:猫にあげる餌の量は?グラム数より考えるべき事【年齢別の早見表】
一匹だけのときと違い、数が増えればすべての猫を平等に見てあげるのは、難しくなっていきます。
対処法:餌の場所を一匹ずつ変える
年齢や性格の異なる猫たちは、それぞれの餌置き場を離すことで健康管理がしやすくなります。
片方はリビング、片方はケージで餌をあげるなど、場所を離すことで割り当て以外の餌を食べるのを防ぎやすく、どれだけ餌を食べたかの把握も簡単に。
餌置き場が分散している分、一気に餌を出したり片づけたりが出来ずに手間がかかるのと、掃除する場所が増えるデメリットもあります。
みんなで仲良く並んで食べる様子は、多頭飼いの醍醐味だと思いますが、食いしん坊が紛れている場合はグッとガマン。他の猫のためでもあるんです。
なかなか猫のためにスペースを確保することが難しい場合があります。
そんなときにおすすめなのが、食事の場所を仕切ってしまうことです。
わたしも多頭飼いの友達にネットショッピングで買うことができる仕切りを紹介したことがありますよ。
- メリット:他の猫の餌の横取りを防ぎやすい
- デメリット:餌の上げ下げと掃除の手間が増える
横取り対策について、さらに詳しくこちらの記事では解説しています。
関連記事:【猫が餌を横取りする!?】それがキケンな理由と簡単な5つの対策!
まとめ 猫の餌のベストな置き場所は?
家ごとに間取りや人の動線、ライフスタイルもさまざまで、ベストな餌の置き場所は家庭ごとに違います。
ですが、餌を置こうと考えている場所に猫ちゃんにとってリスクがないか、個性に合った場所かを考えてから場所を決め、一度決めた場所はコロコロ変えないことが大事です。
- 飼い主のジャマにならず、猫の個性に合う場所をさがす
- 衛生面で不安のある場所は避けたほうがいい
- 多頭飼いで餌の横取りがある場合は、一匹ずつ場所を離すと効果的
- 一度決めた餌置き場はコロコロ変えない
安心して食べられる餌の置き場所を定めてあげることが、大切な猫ちゃんにしてあげられる健康管理の第一歩になります。
キャットフードをモリモリ食べて、健康的にずっと長生きできるように、まずはベストな餌の置き場所を考えてみてくださいね。
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