今日は、大事な愛猫ちゃんの去勢手術の日。
いくら医療技術が進んだとはいえ、やっぱり不安ですよね。でも、これから猫生を穏やかに生きてもらうためには、去勢手術は必要です。
手術前検査もして、準備万端。朝ご飯抜きだから、かわいそうだけど、これも猫ちゃんのためです。そして無事に手術が終わってお迎えに。
「おなかすいたよね~ごはんあげるね」
ちょっと待ってください。
去勢手術後に食事をあげるときは注意が必要です。
そして去勢をしてからは体質が変わるため、フードの量や、種類を変更しないといけません。
今まで通りフードをあげると太ってしまいます。猫が太ると、病気になりやすくなり寿命を縮めてしまうことも。人と同じですね。
今回は、去勢後の猫の食事の量について、詳しく書いていきます。
去勢手術・当日の食事の与え方
去勢手術当日の朝は、麻酔の影響を考慮して獣医師から食事は控えるよう指示があります。
ご飯抜きなんてかわいそうだなと思いますが、これにはきちんと理由があります。
それは、猫に麻酔をした後、眠りに落ちるときや、目覚める途中で、気分が悪くなって嘔吐してしまう子がいるため。
この時、ご飯を食べていると、途中で詰まって呼吸の妨げになってしまうことがあるのです。
場合によっては命を落としかねない、重大事故につながります。悲しい事故を防ぐためにも、朝ご飯はたべずに行ってくださいね。
当日の朝は絶対にご飯をたべない!
去勢手術・直後の食事の与え方
朝、食事を抜いているのですぐにでも餌をあげたいところ。
しかし、全身麻酔がきいた後なので、ここでも獣医さんの指示を仰ぐのが、大切です。
食事開始の具体的なタイミングは、手術した時間や、麻酔がきれた状況によって、異なります。退院の際に獣医さんに確認をしてください。
そして指示を受けた時間がきたら、1度にたくさんあげるのではなく、少しずつ何回かに分けてフードをあげましょう。このときは、今まで与えていたフードと同じもので大丈夫です。
様子を見ながら餌を与えて、食欲が戻り元気になれば、手術前と同じ食事量、食事回数に戻しても大丈夫です。
傷口の回復を優先するために、手術日から1か月くらいは、手術前と同じ食生活を続けてください。
水は、少しずつ舐める程度から与え、吐いたり、むせたりしなければ、今まで通りに水をあたえても大丈夫です。
手術のストレスや、麻酔が効きすぎて、フードをあまり食べなかったり、まったく食べようとしない子がいます。
場合よっては嘔吐する子も。
わたしの友人の猫ちゃんは、2.3日元気がなく嘔吐もしたそうです。その友人は猫に詳しい方なので、病院には連れていかなかったそうですが、元気がない、様子がおかしい、嘔吐が長く続く場合は、早めに獣医師に相談してください。
去勢後の猫のフードの量はどうすればいいの?
去勢後は、体質が変わって太りやすくなります。そのため、今までと同じフードのあげ方では、ふとっちょまっしぐらに。傷口が安定した1か月後くらいから、徐々にフードを切り替えていく必要があります。
ここでは、去勢後に太ってしまう理由と、年齢に合わせたフードの与え方(減らし方)を紹介します。
去勢後に太りやすくなるのはなぜ?
去勢手術後は、生殖器に使われていたエネルギーが使われなくなるので、代謝が落ちてしまいます。また、食欲抑制作用のある「エストロゲン」という物質の分泌が低下することで、食欲が増すことがあります。
その一方で、繁殖能力を失い、活動量が減り運動することも減ります。そうすると必然的にカロリー消費も減るため、手術前と同じように食事を与えていると太りやすくなる、というわけです。
猫は太ると様々な危険があるので、去勢後のフードのあげ方は、特に注意が必要なのです。
- 糖尿病
- 心臓への負担
- 呼吸器疾患
- ヘルニア
- 麻酔が効きにくくなる
など、病気を患う危険性もあります。太らないようにフードの量を、去勢前より減らさなくてはなりません。年齢によって、減らし方が異なるので、次の項目で紹介します。
https://www.shiawasegift.com/neko-esa-diet-2/
去勢手術が1歳未満の場合
1歳未満で去勢手術をした場合は、無理にカロリーを抑えたフードに変える必要はありません。なぜなら1歳になるまでは、成長期なので栄養が必要だからです。
体重の変化をみながら術前の8割~9割ぐらいを与えてください。あまりにも体重が増えすぎるようなら、低カロリーのもの(避妊・去勢猫用)に変えてみるのも手です。
去勢手術が1歳過ぎてからの場合
大人猫(1歳)になってから去勢手術した場合に、現在の体重を維持するためには、術前の7割ぐらいのカロリーにしてください。
量を減らすとお腹が空いてしまうので、カロリーを抑えた「去勢後猫用 フード」などに、切り替えをしていくことが理想的です。
しかし、中にはフードを替えたことによって、餌を食べなくなり、調子を崩す子もいます。なので、いきなり全部かえるのではなく、餌のあげ方にもポイントがあります。
- 今まであげていたフードと、一緒に混ぜてあたえる
- 徐々に新しい去勢後用フードの割合を増しながら、慣れさせていく
- およそ2~3週間ぐらい時間をかけて、切り替えていく
こうすると、だいたいの猫ちゃんは、ご機嫌よく食べてくれるようです。しかし、稀にそれでも嫌がって食べない子もいます。その場合は、今まで食べていたフードで、カロリーを3割減らして与える工夫をしてあげましょう。
どうしても1日のフード量が少なくなってしまいますが、ドライフードであればお湯や水、チキンのゆで汁などでふやかし、かさましをすることで、満足度もアップします。
置き餌やおやつにも注意
キャットフードは、1日に与える量を決めて、それを守りながらあげる事が大切です。
ついついかわいい鳴き声で、「おかわりがほしい」とおねだりしてくるので、思わず足してあげたくなりますが、そこは我慢我慢。かわいい猫ちゃんに長生きしてもらうためです。
わたしは、おやつを食べる姿が可愛いので、結構あげてしまっていたのですが、案の定すぐに太ってしまいました。慌ててダイエットをしてなんとか乗り切りましたが、先ほども述べたとおり、太ると危険がいっぱいなので、誘惑にまけてはいけません。
おやつは1度にあげず、切り分けたり、1回量を減らして何回かに分けてあげると、たくさんもらった気分になって満足します。意外と単純なのかもしれませんね。
また、置き餌にすると、一日に食べた総量が把握しづらく、猫の満足度も下がってしまいがち。これまで置き餌をしていたという人も、去勢後は気にかけるようにできたらいいですね。
まとめ
愛猫の去勢手術が初めてという飼い主さんは、とっても心配でいろいろ悩んじゃいますよね。でも猫ちゃんにとっても、、飼い主さんにとってもメリットが圧倒的に多いのです。
唯一のデメリットといえば太りやすくなること。でも理由を知れば、対策も可能です。
- 生殖器に使われていたエネルギーがなくなり、代謝が落ちる
- 食欲抑制作用のある「エストロゲン」の分泌が減り、食欲が増す
- 繁殖能力を失い、活動量が減りカロリー消費が減る
これらは、フードの量や与え方を、年齢ごとに正しく工夫することで、防ぐことができます。
【年齢】 | 【フードの量】 | 【備考】 |
---|---|---|
1歳未満 | 術前の8~9割に減らす |
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1歳以上 | 術前の7割程度に減らす |
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※スマホ横スクロール可
愛猫が初めて去勢手術をするという飼い主さんは、不安でいっぱいだと思います。でも、去勢手術を乗り越えると、飼い主さんも、猫ちゃんも、とても穏やかな時間を過ごすことができます。
これからも皆さんに健康的で幸せな猫ライフをおくってもらうために、この記事が参考になれば幸いです。