子猫を飼い始めて、早一か月。
初めのころは全く触らせてくれなかったけど、今ではすっかり懐いてスリスリしてくるし、じゃらし大好き。手に出来たひっかき傷はすごいけど、猫ライフ楽しくてしょうがない。
そういえば、猫の爪ってどのくらいで切ればいいんだろう。
そもそも猫って、爪とぎしてるし、切らなくても大丈夫なんじゃないかな。
ここでは、これから子猫の爪切りについて考えている方に解説していきます。
子猫の爪切りはいつから始めるべきか、どのくらいの頻度すればいいのか。
その答えを理由も合わせて書かせていただきました。
爪切りをしないと、猫のけがのリスクが高まるだけでなく、なんと飼い主さんにも感染症のリスクが高まる可能性だってあるのです。
まさかの事が起きる前に、「トラブル回避」しちゃいましょう。
これを読めばトラブルを避けられるだけでなく、わが子とのコミュニケーションも高められて、さらに仲良くなれちゃいます。一石二鳥ですよ。
また、実践する際のやり方のコツや、気をつけなければいけない注意点もご紹介させていただきます。
子猫の爪を切る必要性
まず初めに、爪切りはどうして必要なのか、ご説明したいと思います。
爪とぎと爪切りは全く違う
猫は爪とぎしているから、切らなくても大丈夫。
と思っている方はいらっしゃるのではないですか。爪切りと爪とぎとは違うのです。
爪とぎとは、外側の古い爪をはがして、新しい爪を出すことです。ですので、爪とぎをした後の新しい爪の先は、鋭くとがっています。
爪切りをしていないのに古い爪が床に落ちていることがたまにありませんか。
「爪がとれてしまったのかな」と驚かれるかもしれませんが、猫の爪は玉ねぎのように層になっているので、爪が成長するにつれて一番外側の古い爪が自然に落ちることがあるのです。
爪切りをしないと、室内で暮らす猫たちは、カーペットやカーテンに引っ掛かり、爪が根元から折れて出血するといった、けがにつながる可能性があります。
又、伸びすぎた場合には、肉球に刺さり化膿してしまう場合もあります。そうなってしまうと、猫は歩くことにも支障が出てしまうくらい痛くなることも。
トラブルを避けるためには、やはり爪切りは大事になってきます。
又、飼い主さんが引っかかれて痛い思いをすることも減りますよね。
そして、ひっかかれた後のトラブルは次のような場合も考えられます。
ひっかかれるとかかる可能性のある感染症
【猫ひっかき病】
ほとんどの場合は軽傷で済みますが、子猫にひっかかれた時に多く見られます。バルトネラ菌という細菌が体内に入り、リンパ節が腫れる感染症です。
倦怠感や頭痛、発熱、のどの痛みを伴うことがあります。まれに、けいれんや意識障害など、重症化する場合もあります。
又、特に15歳以下の子供に多く発生することが知られています。大人に比べて抵抗力が弱く、不用意に猫に近づいたりすることがあるためと見られます。
【パスツレラ症】
人と動物の共通感染症の一つです。パスツレラ菌に感染した場合、早ければ数時間で腫れて赤くなります。
痛みや発熱、リンパ節が腫れることもあります。抵抗力が弱い人や糖尿病など基礎疾患を持つ人は重症化し、命にかかわる場合もあります。
子猫の爪を切る時期と頻度
爪を切ることが大切だという事がお分かりになったかと思います。
お待たせしました。爪を切る時期と頻度についてご説明させていただきます。
子猫の爪を切り始める時期
子猫の爪切りは、生後1ヶ月~2か月頃から始めるのがおすすめです。
それはなぜかというと、
- 小さいうちから慣れておくと、嫌がらなくなり、飼い主さんが切りやすい
- 猫ちゃんも、スキンシップの延長線感覚になり、ストレスなく出来る
- 『爪切り=めんどくさい』になりづらい
爪切りが苦手な猫ちゃんにならないためには、早めに考えておくことも大切ですね。
爪を切る頻度はどれくらい?
目安としては、子猫の爪切りの頻度は、1週間~10日に1回程度になります。
子猫や若い猫は、運動量が多いため伸びが早いのです。
お仕事が休みの日や、曜日を決めたりなど、自分なりにルーティン化してチェックしてあげるといいですね。
初めての爪切りをする前に
「爪切りの重要性はよくわかった、よし、いよいよ切るぞ。」と意気込んでいるそこのあなた。
その前に、深呼吸をしましょう。気合いが入っていたり緊張している飼い主さんを見た子猫は、いつもと違う空気を感じ取ってしまいます。
始める前にやっておくこと
普段なでている時などに、子猫の足を触ったり、爪の出し入れの練習をしておくと良いですよ。優しく足をぎゅっと握ったり、肉球を押して爪の状態を確認しておきましょう。
爪の出し入れがスムーズに出来ると、爪を切っているときに手間を取ってしまうのを防ぐことが出来ます。
子猫の爪を切ろう!
始める前に覚えておいて欲しいことがあります。
それは、すべての爪を一度に切ろうとしない事です。長い時間かけてやると子猫はストレスになってしまう恐れがあります。
「今日は1~2本だけ」などと何度かに分けて切るのも1つの方法です。
爪切りの種類とおすすめ
【ハサミタイプ】
紙切り用ハサミと同じように使えるタイプ。初心者におすすめです。
爪がまだ細い子猫に使い勝手が良いので、このタイプから始めるのが良いでしょう。ちなみに、力が均等に加わりにくいため、太い爪には不向きかもしれません。
【ギロチンタイプ】
丸く空いた穴に猫の爪を入れ、グリップを握ると切れます。力が均一に加わり一気にスパッと切れるので、猫へ伝わる振動も少なくて済みます。
慣れてくれば、切る場所の位置が定まりやすいので良いです。
【ニッパータイプ】
力を入れやすいので、太い爪や巻き爪も切りやすくなっています。ただよく切れるので、切り過ぎないように注意が必要です。
【ピコップタイプ】
ハサミのように爪を刃に沿わせて、ギロチンタイプにようにグリップを握りこんで切るタイプです。
切る時のパチンッという音が少ないため、猫のストレスは軽減されますが、深爪装置がないので、上級者向けかもしれません。
子猫にはハサミタイプがおすすめですが、自分に合った使いやすい物を使いましょう。
爪切りの手順
1.落ち着ける体勢をとる
子猫を膝にのせて、後ろから抱え込むように抱っこしてあげます。そうすると、安心することが多いですよ。
しかし、じっとしていられるのであればどんな体勢でも構いません。わが子の落ち着ける体勢を見つけてあげましょう。
2.猫の指を軽くつまんで出す
練習はばっちりですか。いつものスキンシップの延長線のように爪を出してあげましょう。
3.とがっている先端だけを切る
猫の爪は、付け根の部分がピンク色になっていて、そこには血管や神経が通っています。そこの部分を『クイック』と呼びます。クイックを切ってしまうと痛く、出血してしまいます。
光に当ててみると分かるのですが、ピンクの部分→白い部分→透明な部分と先端にかけて色が違うので、透明な部分だけを切るようにしましょう。
爪切りの頻度を下げようと深く切ろうとしないようにしてくださいね。
又、後ろ足に比べると、前足の方が伸びるのが早いので、前足を優先して切るようにしましょう。
後ろ足を切らなくていいというわけではありません。後ろも切らないとけがにつながる恐れはあります。
爪の足は前足が10本ですが、後ろ足は8本なのです。前足の親指は少し離れたところにあるので、忘れないように注意しましょう。
爪が割れたり出血してしまった場合は
焦って叫んだりしないようにしましょう。猫ちゃんがビックリしてしまいます。落ち着いて処置をすれば大丈夫です。
爪の付け根をおさえたまま、清潔なガーゼを出血している部分に当てます。切り口が浅い場合は、1~2分くらいで止まります。
しばらく経っても止まらない時は、市販のペット用止血剤を使うか、動物病院で診てもらって下さい。止血剤は常備しておいた方が良いかもしれませんね。
嫌がって切らせてくれない場合
爪切りに苦労している飼い主さんは多くいらっしゃるはず。猫が爪切りを嫌がるのは当たり前と思って、「切らせてくれてありがとう」くらいの気持ちでいた方がいいのかもしれません。
どうしても無理そうなときは、動物病院で切ってもらうのもいいと思います。
又、ペットショップのトリマーさんにも切ってもらえます(ワクチン証明書など提示しないといけない場合があります)。価格はどちらも500円程度です。
切りやすくする方法
- 安心させる
- 気をそらす
バスタオルなどで包むと落ち着くことが多いようです。
又、洗濯ネットや大きめな布の袋があれば、中に入れて足だけ出して切るというやり方もあります。噛まれてしまわないように、エリザベスカラーを活用するのもおすすめです。
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アシストしてくれる方がいる時には、わが子の好きなおやつや、お気に入りのおもちゃで気をそらしている間に切るという方法も試してみましょう。
爪切りをするときは、おやつがもらえる。といい印象を刷り込ませるのも、良い作戦です。
まとめ
子猫の爪切りのやり方や頻度についてまとめてみました。
子猫の爪切りは1週間~10日に1回ほど行うこと。
生後1ヵ月頃から慣らしていくと良い。
押さえつけたり、引っ張ったりして、子猫に無理をさせない。
少しずつ分けてやったりと、長時間やらないようにする。
おやつなどあげたりして、リラックスさせるよう心がける。
爪切りは、コミュニケーションの一つとしてゆったりとやってあげたいですね。