先日拾ってきた子猫が妙にお腹が膨れていて、少し心配です。
元気はあるし、ミルクはよく飲み食欲旺盛。4~5日に1回ほどしかウンチをしないので、便秘なのか。子猫だからこういう体系なのか、病院には3回連れて行きましたが、便検査の結果はまだです。
寄生虫が発育していたりして?、と色々な不安がよぎってしまいます。
まず病院に連れて行ったとしても、診断が出るまでは心配ですよね。
この友人の猫ちゃんは無事、検査結果も異常なしでしたが、便秘しやすい猫だから気を付けるようにと獣医さんに言われたそうです。
いやいや、たかが便秘、されど便秘。子猫は注意してあげないと、最悪死に至ることもあるんです。
又、お腹が張ってしまうのは、便秘だけではありません。色々な原因、病気もあり得ますので、必ず病院へ連れて行ってあげましょう。
ここでは、子猫のお腹がパンパンな理由と、対策をまとめてみました。
子猫が苦しいのを見る飼い主さんも辛いですし、極力猫に辛い思いをさせないようにしてあげたいですよね。
子猫のお腹パンパンの理由【生活習慣編】
まずは、日頃の食生活などでなりやすい物から、ご紹介いたします。
1.便秘
ですが、生後3週間頃までは自分で排泄ができません。
本来、母猫がお尻を舐めたりして、子猫の排泄を促してあげます。
ですので、飼い主さんが濡らしたティッシュなどでトントンと刺激してあげないとウンチをしないのです。子猫とのコミュニケーションにもなるので、ぜひやってあげましょう。
- お湯で濡らして固く絞ったタオルで、体を拭く。(マッサージ効果がある)
- 温かいお湯で湿らせたティッシュを人の手の上に乗せ、そのまま赤ちゃん猫の股の間に当てて、両足が左右に動くように小刻みに振る。
- ウンチが顔を出したら、ティッシュなどで受けられるようにしておく。
- しっぽにウンチが付かないように持ち上げながら、肛門の両側を軽く押して援助。
トイレのお掃除をするときに状態を観察するようにしましょう。ウンチが、コロコロしている、水分がなく固いなどありましたら便秘気味と言えます。
便秘気味の子猫は、2~3日程度出ないのは問題ありません。
ですが便秘が酷くなると、最悪の場合、死亡することもあり得ますので、4日以上出ない時、更にはミルクも飲まなくなった場合は、必ず獣医さんに診察してもらって下さい。
- ミルクのメーカーを変えてみる。
- ミルク缶の記載の調合よりも少し薄めに作る。(ミルク卒業している子はご飯をウェットタイプにしたり、水を多めに取らせてあげる)
- お湯で濡らして固く絞ったタオルで、体を拭く。(マッサージ効果がある)こまめに拭いてあげると、血流も良くなり効果的。
- 歩ける頃なら、部屋中を歩かせてたっぷり運動させる。(部屋の中の危険なものを必ず片付ける事)
- 下半身だけお風呂に入れ、血流を良くする。(入浴は体力を消耗するので、衰弱しているときは絶対に避ける事)
子猫は様々な臓器が発達段階であり、腸の動きが鈍くなってしまったり、便秘になりやすいです。お世話をしながら、その子の体質を把握してあげましょう。
2.その他に考えられるもの
便秘以外にも、考えられる原因はあります。
食べ過ぎ・飲みすぎ |
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肥満 |
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ガスの充満 |
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妊娠 |
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子猫のお腹はパンパンになりやすいという事がお分かりになったかと思います。猫が元気な様子なら、まずは普段の生活習慣の見直しをしながら、かかりつけの獣医師さんに相談してみましょう。
子猫のお腹パンパンの理由【病気編】
お腹がパンパンになる病気はいくつかあります。
食欲がない、下痢や嘔吐、元気がない様子でしたら、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。
子猫にかかりやすいものとして、代表的なものをまとめてみました。
回虫症
便の中の虫卵を確認する事で診断します。少量だと症状がないことがほとんどです。
駆除するためには病院で処方された錠剤などを飲ませます。
母猫の母乳から感染することもあります。又、人にも感染することがあるので、注意が必要です。
色々なところに拡散しないように、ウンチをしたらすぐに処理をすれば、ほとんどの場合は防げることが出来ます。
手袋をして、トイレを丸洗いし、出来れば熱湯消毒まですれば完璧です。
尿道閉塞
猫は、おしっこに関する病気になりやすいと言われています。
腎臓や尿管、膀胱などに結石が出来てしまい、おしっこが排出できないために膀胱がパンパンに膨れてしまいます。
尿毒症、急性腎不全を引き起こして緊急治療が必要となります。
腸閉塞
遊び盛りの子猫は、おもちゃやビニール袋など、飲み込んでしまう可能性があります。
そういった誤飲や腫瘍などで腸が詰まってしまう病気です。嘔吐、お腹を触られるのを嫌がる、元気がないなどの症状があります。
放置すると、腸が壊死してしまう事もあるため、早急に治療が必要です。
猫伝染症腹膜(FIP)
多くは1歳未満の子猫に発症します。お腹の中に水がたまり、子猫のお腹がパンパンになって息苦しくなってしまったり、呼吸も早くなったり、食欲不振、体重減少などの症状があります。
お腹だけでなく、胸の中にも水がたまる事があり呼吸困難が起こります。発熱・黄疸が伴います。治療方法がなく命に係わる重篤な病気です。
猫コロナウイルスと言われていますが、あの新型コロナウイルス(COVID-19)とは別物です。空気感染はしません。
感染経路は明らかになっていませんが、糞便や唾液中のウイルスが口や鼻を介して感染すると考えられています。感染している猫との接触は避けて下さい。
この病気は2つのタイプに分かれます。
①ウェットタイプ
大多数がこちら。腹水と胸水があらわれる。お腹がパンパンになる。病原性が高く、多くの場合2か月以内に死亡してしまいます。
②ドライタイプ
目や皮膚に症状があらわれる。肝機能、腎機能低下、脳内に炎症を起こし、マヒやケイレンなどの神経症状を起こします。ウェットタイプに比べてやや慢性的な経過をたどる傾向にありますが、ほとんどの場合は死に至ります。
動物病院で治療を受けることで改善される病気は多くあります。
ですが、病気以外でお腹がパンパンになってしまわないために、飼い主ができる対策は充分にあります。
普段してあげられることがあればしてあげましょう。
予防のために普段からできる4つのこと
病気を防ぐのは簡単な事ではありませんが、生活習慣が原因でお腹がパンパンになることは日頃のケアで予防してあげる事ができます。
簡単な4つの対策について、ご紹介していきますね。
1.マッサージ
猫を仰向けにして、指の腹で優しく『の』の字を書くようにマッサージしてあげます。
腸の動きが活発になるので、パンパンに張ることもなくなります。
みぽりんにやってもらうとすごく気持ちいいんだにゃ
2.餌をゆっくり食べられるようにする
消化不良でガスが溜まったり、食べ過ぎが原因の場合は、「餌をゆっくり食べられるようにする」という対策法があります。
餌のお皿が凹凸になっていて、慌てて食べる事が出来ないようなものにしたり、餌を少量ずつ与えて複数回に分けたりするなどといった方法があります。
3.運動不足の改善
子猫は身体をしっかりと動かしていないと、腸の働きが悪くなったり、脂肪によってお腹がパンパンになってしまう事があります。
おもちゃを使って遊んであげたり、キャットタワーなどでジャンプする環境を作ってあげると良いです。
4.お腹を冷やさない
子猫は人間と同じでお腹が冷えてしまう事によって便秘気味になる事があります。
冬場はお腹を冷やさないように暖房をつけてあげたり、嫌がらないのであれば腹巻をしてあげるなど「お腹を冷やさない環境づくり」をしてあげると良いでしょう。
まとめ
1.子猫のうちは、ウンチの排泄の援助をしてあげること。
2.便秘の場合、食事と運動の見直しを。
3.心配な場合は病院へ連れていき、病気がないかチェックする。
4.日頃から、ケアしてあげる事は大切。
子猫のお腹がパンパンで心配な方は、少し情報を頭に入れておくだけでも違うと思います。
症状が重症化する前に、飼い主さんが適切な対処をしてあげましょう。
乳酸菌製剤など整腸作用を期待して使用される場合は、便秘の原因によって効果は異なるため、必ず獣医師に相談しましょう。
又、オリーブオイルが潤滑油の働きをし、排便をスムーズにするなど話題はありますが、整腸剤と同様に自己判断してはいけません。
人間もそうですが、日々の暮らしの中での、食生活や運動、体質を把握してケアをする事が一番大切になります。
今一度、生活習慣を見直してみてあげて下さいね。
https://www.shiawasegift.com/koneko-milk-nomanai-2/