よちよち歩きのかわいい子猫。おぼつかない動きをみているだけで癒やされますね。
わが家の愛猫のゆねは、とうの昔に子猫時代は終わって、子猫に触れ合う機会はめったにありません。
そんな中、久しぶりに友人の家を訪れると、知り合いから引き取ったかわいい子猫がいました。小さくて小さくてたまらなかったです。
友人の子猫とじゃれていると、かなり強い力で子猫が噛みついてきました。
友人は「ごめんね、ごめんね。」と平謝り。話を聞くと、譲りうけたときから、子猫の甘噛みが強くて困っているとのことでした。
子猫の母親元の知り合いには相談できなかったそうで、わたしが家に遊びに来るときまで我慢していたそうです。
友人に子猫が噛む理由と、噛むことを癖にしてはいけない理由を伝えました。
数日後、友人から電話があって、子猫の甘噛みの頻度が減ってきたと報告を受けました。
この経験をもとに、皆さんに子猫が噛む理由と対処方法についてご紹介したいと思います。
子猫ってみんな噛むの?
子猫の甘噛みは、猫の成長に伴って、見られることが多い行動の1つです。
猫は完全肉食動物で狩りをする生き物です。子猫も狩りの本能をもっていて、母猫や兄弟と遊びの中で、噛む力加減を覚えていきます。
生後2~3週間の時期に、お互いに噛んだり噛まれたりして、噛まれると痛いということを学んでいきます。
その後生後3週間~生後2カ月の間で、子猫は社会性を備えていきます。
ペットショップから子猫を迎えたり、1匹で飼う場合は、お互い噛み合うことがないため、噛み癖が残りやすいと言われています。
子猫の噛み癖に隠されたサイン
子猫の甘噛みには、しっかりとした理由があります。6つの理由をご紹介します。
- 歯が生えてきてかゆい
- 狩りの本能のあらわれ
- 遊びたい・甘えたい
- ストレス
- 体に触れてほしくない
- 体に痛みがある
① 歯が生えてきてかゆい
子猫は2~3カ月ごろから歯が生え始めてきます。この歯が生えるとき、口の中がむずむずしてかゆくなって、手あたり次第、近くにあるものを噛んでしまいます。
子猫の口の近くに、たまたま飼い主の指があると、かゆさを取ろうとして甘噛みしてしまうでしょう。
② 狩りの本能のあらわれ
小さな子猫でも、狩りの本能をもっています。狩りの本能を発揮して、飼い主でも同居猫でも何にでも、じゃれつこうとします。じゃれて甘噛みをすることにより本能が満たされてしまうので、子猫の噛む癖はエスカレートしてしまいます。
③ 遊びたい・甘えたい
遊びたいときや甘えたいときにも、子猫は甘噛みをします。この場合は、母親に対して甘えるときと同じように、飼い主に愛情表現の一つとして甘噛みをすると考えられています。
④ ストレス
急に怖い目にあったり、イライラしたり、不安になったとき、突然噛んでくる場合があります。ストレスが原因の場合、噛むとう行為の他にも見られるサインがあります。
ストレスで噛む場合は、ほったらかしにすべきではない行動だと考えています。
~噛む以外のストレスサイン~
- 飼い主に威嚇(いかく)する
- 噛むときに爪をたてる
- 鳴かなくなる
- 毛づくろいの回数が増える
⑤ 体に触れて欲しくない
子猫の体のケアは、飼い主さんが行います。歯磨きや体ふき、耳そうじなどですね。子猫が気持ちいいと思っている間は、ケアされますが、これ以上してほしくないと思ったときは、噛んで気持ちをあらわすことがあります。
噛めば思い通りになると覚えてしまい、噛む癖がついてしまいます。
⑥ 体に痛みがある
子猫の体に、外からみえないところに病気が潜んでいて、痛みを伴うことがあります。何気なく子猫を持ち上げたとき、痛みのある部分を触れられたり、圧迫されたときに、飼い主の手を噛むことがあります。
痛みを感じている子猫は、表情や姿勢に変化をきたします。眉間(みけん)をひそめたり、目を細めたり、こうべを垂れている、などは痛みを持っているかの指標です。
体の痛みがあって噛む場合も、早めに対応した方がいいでしょう。
子猫の噛み癖の4つの対処方法
子猫の噛み癖の対処方法は4つあります。
- おもちゃを与えてみる
- ストレスがかからない環境つくり
- 子猫の嫌がるサインを見逃さない
- 体の不調や痛みがあれば診察を受ける
おもちゃを与えてみる
子猫特有の歯のかゆさや、狩りの本能に合わせてしつけをしていくことは、大変難しいことです。
無理にしつけを行うのではなく、子猫が遊んでも大丈夫なおもちゃを用意する対処方法があります。
歯がむずかゆくて噛む場合
歯がかゆくて噛んでしまう場合は、噛んでもよいおもちゃを噛ませてみることを試してみましょう。
歯がむずがゆい子猫用のおもちゃを選ぶときは、子猫の歯や口をケガしないために、柔らかい素材を用意するといいでしょう。
狩りの本能から噛んでしまう場合
狩りの本能から噛んでしまう場合は、動物の皮や鳥の羽を使った天然素材のおもちゃを与えると、夢中で遊んでくれるでしょう。
ねこじゃらしタイプであれば、飼い主さんと甘えたい・遊んで欲しい気持ちも満たされるでしょう。
ストレスがかからない環境つくり
子猫がストレスから噛んでいると考えられる場合、ストレスの原因となることがらを除去してあげましょう。
環境を整える場合、子猫が落ち着いて過ごせる場所をつくってあげましょう。運動不足も子猫のストレスの原因になるので、おもちゃなどを使って遊びの時間をつくってみましょう。
子猫がゆっくり休める場所を確保するために、専用のベッドを用意してみてはいかがでしょうか。
子猫が嫌がるサインを見逃さない
むやみに長い時間子猫に触れていたり、耳そうじなど嫌がって噛む場合、子猫が嫌がっているサインを見逃さないようにしましょう。
耳をピクピクさせる、体をよじらせる、しっぽを小刻みに動かすなどの体の動きを見つけたら、子猫に触れずにそっとしておきましょう。
体の不調や痛みがある場合は診察を受ける
眉間にシワを寄せたり、首を垂らしているときに、飼い主の手などを噛む場合は、体に触れないでという気持ちから威嚇して噛むことがあります。
触ろうとしたときに、威嚇したり噛んできたら、体の不調の可能性があります。早めに獣医師の診察を受けましょう。
成猫になっても噛み癖は残る
子猫のうちに噛み癖がなくても、突然成猫になってから噛み出す猫もいます。
この場合は、猫に過剰な精神的なストレスがかかった場合が多いようです。
成猫が突然噛み出す原因
- 恐怖・不安:地震などの災害、周囲の騒音、引っ越し
- 捕食本能:狩りの本能が出てきたときに噛む
- 痛み:痛い部分を触られて拒否反応として噛む
- 転嫁行動:他の猫を攻撃したいができないときに、飼い主に噛みつく
ゆねの様な一時的に噛む行為とは別に、子猫のうちに「噛めば思う通りになる」と覚えてしまうと、成猫になっても噛み癖が残る可能性があります。
子猫に噛まれてもそこまで痛くないからと放っておかずに、早い段階から原因を探り、噛む癖を解決しておきましょう。
まとめ
子猫の噛み癖の隠されたサインと4つの対処方法をご紹介しました。
〜子猫の噛み癖の隠されたサイン〜
- 歯が生えてきてかゆい
- 狩りの本能のあらわれ
- 遊びたい・甘えたい
- ストレス
- 体に触れて欲しくない
- 体に痛みがある
子猫の噛み癖の対処方法は以下の4つです。
〜子猫の噛み癖の対処方法〜
- おもちゃを与える
- ストレスがかからない環境つくり
- 嫌がるサインを見逃さない
- 体の不調や痛みがある場合は診察を受ける
子猫は社会生活に慣れておらず、初めてづくしの生活のです。
子猫は、自分の気持ちを落ち着かせたり、自分自身の行動を振り返ることはできません。
親元から離れて暮らす子猫の親は、わたしたち飼い主です。
噛むことが癖のまま成猫にならないよう、しっかり対策をとりましょうね。