突然ですが、キャットフードってどうやって選んでいますか。
口コミを見ながらインターネットで探す人、CMで見かける有名どころを買う人、お値段重視で選ぶ人。
もちろん負担は少ない方が嬉しいですよね。
ですが、もし、そのキャットフードが猫の体にあまり良くないものだとしたらどうでしょう。
あまりに安すぎるものを選ぶと、含まれる栄養が少なかったり、体に負担をかける添加物が多く含まれていることもあるんです。
栄養不足や添加物の摂取が続くと、病気になってしまうかもしれません。
安いからという理由だけでキャットフードを選ばず、いつも体に良いものを食べさせてあげたいですね。
猫歴30年、愛猫に健康で長生きをしてもらうために実践してきたことを、余すことなくお伝えしていきます。
安いキャットフードとは
キャットフードの価格を決めるもの。
ずばり、それは原材料の品質です。
ホームセンターやペットショップで買える一般的なキャットフードは、1kg入っていて2000円前後のものが多いんです。
そんな中、なんと同じく1kgで500円以下、ワンコインでお釣りが来るものもあったりします。
そうなんです。お皿に盛り付けられたキャットフードを見ても、粒の大きさや色は違うものの、そんなに大きな違いって感じられないんですよね。
ですが、含まれているものは商品によって全然違うんです。
見た目が同じなのになぜ安いものがあるのかを解説していきますね。
原材料の質が低い
とにかく確認したいのが原材料。
パッケージの後ろや側面に書かれていることが多いので、お手元にあればぜひ見てみてください。
インターネットの商品ページでも確認することができます。
原材料の欄は、含まれている量が多い順に書かれています。
安いキャットフードを見てみると、「穀類」や「ミール」「着色料」などの表示が目立ちます。
原材料にこだわったキャットフードは、一方プレミアムフードと呼ばれます。
「チキン」などの具体的な肉や魚の種類が書かれていたり、「合成着色料・保存料 無添加」と書かれているのが特徴です。
具体的に何が問題なのか、見ていきましょう。
猫が消化しにくい穀物が多い
一番はじめに「穀類」や以下のものが書かれていたら、そのキャットフードのメイン食材は穀類ということになります。
- トウモロコシ
- 小麦
- 大麦
- 米
猫は肉食動物です。
肉食動物というのは主に肉を食べて生きている生き物のこと。植物はエサとして食べる草食動物の内臓から摂取します。
なので、植物そのものである穀類を体の中で上手く処理することが苦手なんです。
少しの量であれば問題ありませんが、あまりたくさんの量を食べると体に負担がかかってしまいます。
中には、消化しきれず下痢をしてしまう猫もいるんですよ。
パフェにコーンフレークがたくさん入っているのをイメージしてください。
穀物はかさ増しするのにちょうど良く、原価が安いのでコストを抑えられるんです。値段の大きな差はここにあります。
不安を感じるミールが使われている
ミールとは、「原料の水分をとばし、粉状にしたもの」です。
例えば、チキンミールと書かれていればチキンを粉にしたものということですね。
ミールにするのにはきちんと理由があり、
- 水分を含まないので傷みにくい
- 凝縮されているから同じ重さ当たりの栄養価が高くなる
- 他の材料と均一に混ぜたり加工しやすいので食べやすくなる
といったメリットがあります。
粉末にしてしまうため、何が混ざっていてもわかりません。
チキンミールと書かれていればニワトリの肉だとわかりますが、ミートミールや家禽ミールと書かれている時は何の肉かわからないんです。
なお、多くのペットフードはAAFCOと呼ばれるアメリカの機関が作った基準を満たしているので、違法などではありません。その点は安心してくださいね。
正式名称:The Association of American Feed Control Officials
アメリカ飼料検査官協会のこと。日本では「アフコ」と呼ばれます。ペットフードの栄養基準を定めている機関です。世界的な基準とされていて、日本でも同様です。
ミールについての安全基準や使われている肉の詳しい種類はこちらでご紹介しています。
着色料が使われている
着色とは発色をよくするために使われるもの。食品添加物の一種です。
新鮮な食べ物って色も綺麗ですよね。いつもスーパーでお肉を選ぶ時も、茶色くなっていないかしっかりチェックします。
キャットフードも商品によって色が少しずつ違います。
そうなんです。わたしたちは目である程度の味を予想しますが、猫は匂いで判断しています。
美味しいから色がきれいなのではなく、「美味しそうだから買ってあげよう」と飼い主に思ってもらうのが目的で使われているんです。
低価格帯のキャットフードでは着色料が多く使われていますが、反対にプレミアムフードには着色料を使われているものはほとんどありません。
残念ながら日本は着色料に関する基準が低く、海外では使用禁止のものも多く使われてるのが現実です。
【安いキャットフードに含まれがちなもの】
- 猫にとって消化が苦手な穀物
- 材料が明確でないミール
- 体にメリットがない着色料
何を食べても健康を保ち続けることができる猫や人もいます。
ですが、少しでも体調を崩すリスクや体への負担を減らすことが、愛猫との未来を守ることにつながっているんです 。
長生きのために必要な6つのこと
今は愛猫ゆねと一緒に遊んで、一緒にお昼寝をして、ゴハンを食べている姿を眺めて幸せいっぱいの猫ライフを満喫しているわたし。
かつての愛猫「みゅう」とはつらい別れを経験しました。
なぜつらかったのか。
それは、長生きのために飼い主がしてあげられることを知らず、もっとできることがあったのではと後悔したから。
詳しくはこちらを読んでみていただけると嬉しいです。
https://www.shiawasegift.com/profile/
二代目愛猫の「しゅり」を幸せにするため、わたしは徹底的に調べました。そして猫が長生きするためには、6つの大切なことがあるとわかったんです。
- 栄養管理
- 適度な運動
- ストレスの少ない生活
- 定期的な健康診断
- 避妊・去勢手術
- 出来るだけ室内で飼う
そうなんです。決して難しいことではないんですよ。
一つずつ詳しく解説していきますね。
1.栄養管理
栄養とは、体を動かし・守り・作ってくれる、生きていくために欠かせないもの。
猫は肉食だとお伝えしました。
肉食向きではない食事を取っていて栄養が不足すると、目が見えなくなったり心臓の病気に罹ってしまうことだってあります。
だから、猫の体質にしっかり合った栄養を取らせてあげることが大切です。
具体的には、多い順に
- タンパク質
- 脂肪
- ビタミン
- ミネラル
が必要なんです。これらは、「総合栄養食」とされているキャットフードを選べばしっかり摂取することができます。
総合栄養食とは、そのフードの他に水があれば健康を保つことができるペットフードのことです。
また、生まれて間もない子猫と、現役バリバリの成猫、ゆったり過ごしている老猫では必要な栄養も違ってきます。
愛猫のライフステージも踏まえて、体に最大限のメリットがあるものを選んであげたいですね。
2.適度な運動
すやすや眠っている印象が強い猫たちですが、肥満の防止や筋肉や骨を強く保つためにも、適度な運動は欠かせません。
- 長毛種:1日10分~15分
- 短毛種:1日20分~30分
一日の合計でこのくらいの運動量が目安とされています。
猫は高いところに上ったりするのが大好き。室内でも楽しく遊べるように、キャットタワーを置いています。
3.ストレスの少ない生活
ストレスがたまると免疫力もさがる、というのは人も猫も同じです。
だから、いつもと違うことが苦手なんです。
- ゴハンのお皿が変わった
- お客さんが来ている
- 柔軟剤を変えた
飼い主さんからすると些細なことでも、猫はストレスを感じてしまうことがあります。
毛づくろいが増えたり、元気がないときは要注意です。
”何か”を変えた時に、愛猫がいつもと”どこか”が違ったら、元通りにするなどして対処してあげましょう。
4.定期的な健康診断
猫って健康なフリが得意なんです。
だから、いつもしっかり様子を見ている飼い主さんでも、体調の変化に気づけないこともあります。
そんな小さな異変も見つけてくれるのが獣医師さん。
早期発見できれば治る病気もたくさんあります。次の目安を参考に、定期検診を受けておくと安心です。
【健康診断を受ける目安】
~6ヵ月 | お迎えしてすぐや予防接種のタイミング |
6ヵ月~6歳 | 1年に1回 |
7歳~ | 1年に2回 |
健康診断に合わせて、ワクチン接種もすすめていけばより一層安心できます。
ワクチンで防げる病気ってたくさんあるんです。出来る限りのことをして、ゆねを守っていきたいと思っています。
5.避妊・去勢手術
長生きのために避妊や去勢をする大きなメリットは2つ。
- 生殖器が原因になる病気を防ぐことができる
- 発情期のストレスを減らすことができる
デメリットとして、妊娠出産ができなくなります。
ですが、生殖器が原因でかかる乳腺ガンや前立腺ガンは命にかかわる怖い病気。ストレスは長生きに良くないというのは少し上の項目でお伝えした通りです。
避妊・去勢手術は猫の性格が穏やかになったり、スプレー行為と呼ばれる問題行動も減らすことが期待できる、飼い主さんにとっても嬉しいことがあるんですよ。
縄張りを主張するマーキングの1つです。しっぽとお尻を高く上げて、壁やソファなどに凝縮したおしっこをかけます。かなり臭いが強いのが特徴です。
手術の心配事はこちらを読めば大丈夫。術後のケアまで詳しくお伝えしています。
6.出来るだけ室内で飼う
意外かもしれませんが、外に出さないということも長生きに繋がります。
なぜかというと、病気や怪我のリスクを下げることができるからです。
- 交通事故にあいづらい
- 感染症や病気にかかりにくくなる
- 行方不明やご近所トラブルを防げる
中でも、感染症や病気にかかりにくくなるというのは大きなこと。
「定期的な健康診断」のところで紹介したワクチン接種の記事で、猫が外の猫と関わることでかかりやすくなってしまう病気についても解説しています。
実際に、日本ペットフード協会が行った「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」でも平均寿命が違いました。
外に出る猫は13.57歳に対し、外に出ない猫は16.13歳という結果に。
数字で見るとどんな長さでも切なくなりますが、少しでも長生きしてくれたら嬉しいですよね。
未来を変えるキャットフード選び
そんな人も大丈夫。
わたしも「みゅう」との別れが来るまで、「しゅり」のキャットフード選びにここまで知識は持っていませんでした。
食べ続けることで体に普段がかかってしまいますが、これから先に食べるものを変えていけば未来も変えることができます。
最後にもう一度、キャットフードを選ぶ時に気を付けたいポイントをお伝えしておきますね。
キャットフード選びの4つのポイント
大切なのは次の4つです。
- 猫に必要な栄養素(タンパク質・脂質)が多く含まれていること
- ミートミールや家禽ミールが含まれていないこと
- 無添加・無着色であること
- ライフステージにあったものであること
原材料表示の一番はじめに肉類が書かれていると良いですね。
また、賞味期限が長すぎるものは保存料が多く含まれている可能性があるので、避けると安心ですよ。
ちなみに、わたしはいろいろ調べて探しまわった結果、カナガンデンタルを選んでいます。
カナガンは30%が七面鳥、22.5%が乾燥チキンと、なんと50%以上がお肉。
他に入っているものもサツマイモやジャガイモなど、わたしたちが食べても大丈夫な「ヒューマングレード」と呼ばれる基準で選ばれた材料が使われているんです。
実際に開けた写真などと共に、ゆねに食べさせている感想を載せていますので、ぜひ読んでみてください。
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人気記事:最新カナガンデンタルキャットフードの口コミ&評価を徹底調査【実食動画あり】
まとめ
安いキャットフードを選んでも愛猫の健康に影響はないのか、ということについてお伝えしてきました。
命の長さに絶対はありませんが、少しでも長生きしてもらうためには安いからといって選ぶのはおすすめしません。
その理由は以下の通りでした。
【原材料の品質が低い】
- 猫にとって消化が難しい穀物が多く含まれている
- 原材料が明確でないミールが使われていることがある
- 添加物である着色料が使われている
そして、正しくキャットフードを選ぶことと合わせて、長生きしてもらうために大切な6つのことをご紹介しました。
- 栄養管理
- 適度な運動
- ストレスの少ない生活
- 定期的な健康診断
- 避妊・去勢手術
- 出来る限り室内で飼う
猫の長生きのために必要なのは、何より飼い主さんの大きな愛情と、正しい知識です。
値段に惑わされることなく、愛猫の健康を守ってあげられるキャットフードを選んでいってくださいね。