小学生の息子が「10年後を想像して絵を描いてきて」という宿題をしていた時のこと。
息子の描き上げた絵には「ゆね」の姿がありました。
「ゆねとずーっと一緒なんだよ」と言う息子。母親として息子の願いは叶えてあげたいものです。
以前、実家で飼っていた「しゅり」は18歳まで生きていました。立派なご長寿です。
長生きしてもらうために特別なことはしていません。
健康を気遣うキャットフードをあげたり、接し方を変えただけという誰にでも出来ることを実践しただけなんです。
小さいうちから健康に気遣っていないと、長生きさせてあげるのは難しいです。
大切な家族の一員である愛猫とのハッピーライフは1秒でも長くありたいもの。
今回は猫歴30年のわたしが体験談を交えながら、猫に長生きしてもらうための6つのコツをご紹介していきますね。
猫に長生きしてもらうなら室内飼いにしよう!
猫ちゃんに長生きしてもらいたいのなら、完全室内飼いをおすすめします。
- 食事の管理が出来る
- 体調の変化に気付きやすい
- 感染病やウイルスにかかる可能性が低い
- 交通事故に遭わない
平均寿命は?
猫の平均寿命ってご存知でしょうか。令和2年度に一般社団法人ペットフード協会(*1)が発表した猫の平均寿命は15.45歳。
この平均は室内飼いの猫、室内とお外の出入りが自由など猫全体の数字となっていますが、お外に出さない完全室内飼いの猫の平均寿命だけを見てみると、16.13歳と断トツなんですよ。
猫の平均寿命は年々伸びています。その理由として飼育環境が良くなったこと、医療の発展などがあります。
特に2019年から2020年にかけては猫全体だと0.42歳も伸びているんですよ。これは室内とお外への出入りが自由な猫の平均寿命が延びたことが理由です。
2020年と言えば世界中で新型コロナウイルスが大流行した年。普段はお外へ出している猫もお家の中で過ごさせたという方もたくさんいました。
コロナ禍によりお家時間が増えたことで、家族やペットの健康について見直す方もいらっしゃったのではないでしょうか。
(*1)一般社団法人ペットフード協会
日本で流通するペットフードの安全性や品質をより良いものにするための活動に取り組んでいる団体。
世界最高齢の猫はすごかった!?
平均寿命が15歳ほどなので、最高齢と言っても20歳ぐらいでしょと思って調べてみました。
ギネス記録に載った世界で一番長生きした猫はアメリカで暮らしていたクリームパフちゃん。
その記録はなんと38歳3日。猫の年齢は2歳で人間の24歳ぐらいと言われ、そこからは1年で4歳ずつ年を取っていきます。
猫 | 人間 |
2歳 | 24歳 |
5歳 | 36歳 |
10歳 | 56歳 |
15歳 | 76歳 |
20歳 | 96歳 |
25歳 | 116歳 |
30歳 | 136歳 |
35歳 | 156歳 |
35歳の時が人間の年齢では156歳なので、更に3歳分の12歳を足すと38歳で168歳ということになります。
24+(猫の年齢-2歳)×4
2歳以降からはこの計算方法が使えます。
猫に長生きしてもらうための6つのコツ
愛猫とは1秒でも長く一緒に過ごしたいですよね。それでは長生きしてもらうためにわたしたち飼い主が出来ることをご紹介していきます。
1.食事の管理をする
食事を与える時には次のことに気を付けてください。
- 人間の食べ物を与えない
- 年齢に合ったフードを与える
- 総合栄養食を与える
- カロリー計算をして、適切な量を与える
人間の食べ物を与えない
わたしたちが普段口にしている食べ物は与えないでください。
猫が食べてしまうことで死に至ることがある怖い食べ物もあります。
【与えてはいけない食べ物と与えた時に起こる症状】
ネギ類 | 貧血(大量摂取の場合) |
---|---|
チョコレート | 嘔吐や下痢、筋肉の震え、不整脈 |
生卵・生肉 | サルモネラ中毒、大腸菌中毒 人間にも感染するので注意 |
アルコール | 嘔吐、下痢、震え、方向感覚がなくなる、呼吸困難 最悪の場合、死に至ることがある |
ドッグフード | 心疾患、視力の低下 |
愛猫の健康を維持するためにも
- 調理中は猫を近づけさせない
- 食べ物を出しっぱなしにしない
- 引き出しなどはロックをかける
このような対策が必要になってきます。
年齢に合ったフードを与える
猫に与えるフードは年齢に合ったものを与えてくださいね。
猫の年齢に合わせたフードを与えないと、同じ量でもカロリーを多く摂ってしまったり、栄養が足りなくなったりします。
総合栄養食を与える
猫の健康を維持するには総合栄養食を与えましょう。
フードと水だけで健康が維持できるように作られたフードのこと。栄養バランスが良いのが特徴。
カロリー計算をして、適切な量を与える
基本的には総合栄養食とお水だけで猫は栄養が足りるようになっていますが、適切な量を与えないと栄養を多く摂りすぎたり、カロリーオーバーで肥満の原因になってしまいます。
健康維持のためには飼い主さんがしっかりとカロリー計算をして食事を管理してあげましょうね。
こちらの記事にドライフードとウェットフードの量を年齢別・体重別で分かりやすいように早見表を作りましたので、見てみてくださいね。
もっとお手軽にカロリー計算したい時はアプリがおすすめですよ。
2.水を飲ませる
わたしたちが生きていくうえで「水」ってとても大切。それは猫だって同じなんです。
猫の歴史をずーっとさかのぼっていくと、砂漠で生活をしていました。そのため、あまりお水を飲みません。
でも、しっかりと水分を摂らないと脱水症状を起こします。
脱水症状は様々な病気の症状として現れるので注意しましょう。
- 慢性腎臓病
- 尿路結石症
- 膀胱炎
このような病気が考えられます。
猫にお水を飲ませる方法として水を飲む場所を増やす、器を替えるなどがありますが他の方法も調べてみましたので、詳しく知りたい方はこちらを読んでくださいね。
ミネラルウォーターはNG!
猫の水分補給の時にミネラルウォーターは絶対に与えないでください。
コンビニやスーパーなどで売られているミネラルウォーターの多くがミネラルを多く含んでいる「硬水」。
猫はミネラルを摂りすぎると、尿路結石という病気になることがあります。
猫に与えるお水は水道水で大丈夫です。水道水に抵抗がある方はミネラルの少ない「軟水」を選ぶといいでしょう。
3.歯磨きをする
猫は虫歯にならないって聞いたことはありませんか。
猫のお口の中は虫歯菌にとって住みにくい環境。そのため虫歯になりにくいんです。
猫の歯磨きは虫歯予防ではなく、歯周病予防のためにします。
歯周病は放っておくと、歯茎に侵入した細菌が血液を通して、体中を回り悪さをしてしまうんです。この悪さが心臓などで起きてしまうと、猫が死に至ることがあります。
お口のトラブルはご飯が食べられない、水が飲めないなど困ることがたくさんあります。これらの問題は命の危険につながることもあるもの。
歯磨きで愛猫をお口のトラブルから守ってあげましょう。
猫のお口のトラブルと言われる歯周病や口内炎の詳しい症状や治療法などを調べてみましたので、読んでみてくださいね。
4.ストレスを与えない
猫はストレスにとても弱いです。ストレスが蓄積されていくと嘔吐や下痢など、体調不良になってしまいます。症状が悪化すると脱水症状などが起こり、命の危険を伴います。
大きな声で怒ったり、叩いたりはNG!
猫は大きな音が大嫌い。大きな声で怒れば、さらにストレスを与えることになります。
また、猫がいたずらした時に叩いてしまうと信頼関係が壊れるでしょう。
大きな声で怒ったり、叩いたりする以外にも猫にやってはいけないことはたくさんあります。
初めて猫を飼う方に知っておいて貰いたい「猫にやってはいけないこと」をまとめた記事がありますので、こちらもご覧ください。
運動不足にさせない
猫って高い所に上ったり、ジャンプしたりと運動が大好き。室内飼いの猫は運動不足により、肥満になりやすいんです。
わたしたちも年を重ねるごとに段々動きたくなくなっていきますよね。
肥満防止のためにも猫が運動不足にならないようにキャットタワーを置いたり、おもちゃを使って遊んであげましょう。
5.ワクチンを打つ
「うちの子、お外に出していないんだからワクチン打たなくても大丈夫でしょ」って思っていませんか。
そんな考えは甘いですよ。猫をお外に出していなくても一緒に住んでいるわたしたち人間はお外に出ています。
猫好きさんならお外で猫を見かけると触ったりしちゃいますよね。
このように愛猫をお外に出していなくても、わたしたち人間がウイルスなどを家の中に運んでしまうこともあるんです。
全くお外に出していなくても、愛猫をウイルスなどから守るためにも定期的にワクチン接種を受けましょう。
6.定期的にキャットドック(健康診断)を受ける
猫は痛みを隠すのが上手。これは外で生活するうえで、敵に弱みを見せられないからなんです。
猫の痛みに気付いた時には、病気がかなり進行していたという事もあります。
- 4歳~6歳:年1~2回
- 7歳~:年2回~3回
定期的にキャットドックを受けることで猫が隠している症状に気付けたり、病気の早期発見に繋がります。
病院に連れていく時にキャリーケースは必須。
初めてのキャリーケースだと病院に連れて行くのも大変なので、普段からキャリーケースに慣らしておくのがいいですよ。
猫は18歳以上になると表彰される!?
日本動物愛護協会は「長寿動物表彰」という活動を行っているんです。
日本動物愛護協会…飼い主さんがいない動物たちの新しい家族を探したり、飼い主さんの悩みにアドバイスしたりと動物と人間を結びつける活動を行っている団体。
表彰される年齢は動物ごとに違います。
- 小型犬(~10.9㎏まで)・猫:18歳~
- 中型犬(11㎏~20kg以下):15歳~
- 大型犬(21㎏~40kg以下):13歳~
- 超大型犬(41㎏~):10歳~
愛猫(20歳9ヶ月)が、日本動物愛護協会から長寿表彰状を頂きました😊
ありがとうございます🙏#猫 #長寿表彰 #日本動物愛護協会 pic.twitter.com/wsKD78JrbV— Yuka (@dailycats) January 20, 2018
出典:Twitter
表彰してもらうためには、公益財団法人日本動物愛護協会に申請しなければいけません。
愛猫にとっても飼い主さんにとっても記念になるので、18歳を超えたら申請してみてくださいね。
まとめ
猫に長生きして貰うなら室内飼いがおすすめです。ウイルスなどの感染症にかかる可能性も低くなりますし、交通事故などからも守ってあげることが出来ます。
そして、猫に長生きしてもらうためのコツを6つご紹介しました。
- 食事の管理をする
- 水を飲ませる
- 歯磨きをする
- ストレスを与えない
- ワクチンを打つ
- 定期的にキャットドック(健康診断)を受ける
ご紹介した猫に長生きしてもらうためのコツは簡単に出来ることばかり。
大切なのは「ご飯をどのくらい食べたのか」「水はどのくらい飲んでいるのか」などを、しっかりと飼い主さんが把握してあげることです。
きちんと把握しておけば、愛猫が体調不良になった時にすぐに気づくことが出来ますよ。
愛猫との幸せな時間が、1秒でも長く続くように健康管理をしてあげましょうね。