猫動画をよくみますか。私は、ほぼ毎日見ています(笑)
視聴していて思ったんですが、オス猫って、メス猫より飼い主さんにデレデレで甘え上手。かわいいですよね。
しかし、室内飼いがあたりまえになった今、オス猫のマーキングの中でも、尿を家中にまき散らすスプレー行為が飼い主さんを悩ませています。
昔わたしが飼っていた、オス猫しゅりの尿スプレーのニオイも、なかなかのものでした。人間の尿を100倍高濃度にしたほど、強烈でした。
少し金属臭が混じったニオイで、電化製品にかけられた時には、故障してしまいました。それに、お布団にスプレーされた時は、ニオイや色が取れずに捨てた、という思い出まであります(笑)
大丈夫です。わたしが、そんなことさせません。そのために、マーキングの治し方を学ぶべく、今まで100頭以上の猫を保護してきた友達と、マーキングの治し方について話しました。
オス猫のマーキングは、飼い主さんの努力と、猫ちゃんのちょっとの協力があればほとんど治るそうです。
今回は、「しゅり」の時の経験も交えながら、オス猫のマーキングについて解説をします。特に、飼い主さんの1番の悩み、猫の尿スプレー行為の原因と、対処法に力をいれていきます。
これを読み終わったころには、オスメス関係なく、運命を感じた猫ちゃんを家族に迎えられるでしょう。
猫のマーキングは3種類
猫のマーキングって?
猫のマーキングって聞くと、どうしても尿スプレーというイメージがありませんか。実は私もそう思っていました。
しかし、尿スプレーだけがマーキングではありません。
猫が縄張りを主張するために、自分の体のあらゆる場所からニオイを出して、目印にする行為のことを指します
マーキングは3種類あります。
- 爪とぎ
- 好きなものにニオイをつける
- 壁や物に強烈なニオイのおしっこをかける(スプレー行為)
順に解説していきます。
①爪とぎ
猫の肉球には、強いニオイを放つ臭腺があります。
爪とぎをすることで肉球から強いニオイ放ちます。『僕はこんなに元気だぞー、触ると危険だぞ』とアピールをしています。
ほかにも、爪痕を残すことで、縄張りを主張する意味もあります。なので、壁や柱など垂直なものに、できる限り背伸びをして、高い位置に爪とぎをするのです。
そんな気持ちの表れです。
確かにわたしの経験上、オス猫は垂直なもので爪をとぎ、メス猫は平行な爪とぎを使う姿をよく見ます。
このマーキングは、爪とぎを置くことや、爪とぎ対策グッズなどで対応できます。
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お気に入りの爪とぎが見つかれば、ほとんど対策できますが、「壁がお気に入り」という困ったちゃんも、いますよね。
そんな方には、保護シートを、傷つけられたくない場所につけてあげるのもよいですよ。透明だから貼っても違和感がないです。わたしは、猫ちゃんに、思いっきりここで爪とぎしてもいいよって言ってます。
②好きなものにニオイをつける
猫は安心してリラックスしていると、アゴや頬にある分泌線からニオイを出して、家具や飼い主の足などに、スリスリしてニオイをつけます。
猫が、こすりつけたところを見ると、薄く跡(色)がついていることがあります。
このスリスリは、困るほどの害もないので、思う存分やらせてあげてください。
やらせてあげることで、爪とぎや、スプレー行為などの軽減につながります。
反対に大好きな飼い主さんが、猫カフェや、他の家の猫と遊んで帰ってきて、ニオイを付けて帰ってくると怒り出すことがあります。これが粗相やスプレー行為にも繋がりますので、十分に気を付けましょう。
帰宅したら、服を着替える、お風呂に入るなどの配慮をしてあげてください。
③おしっこをかける(スプレー行為)
一番飼い主さんが困るのが、尿をまき散らすマーキングです。
性的欲求、防衛や威嚇、不安やストレスなどを抱えると、いつもより濃い色の強烈なニオイのおしっこを噴射します。
その行動で、猫は自分の縄張りを主張するのですが、室内飼いだと大きな悩みの種になります。
2種類の尿スプレーと治し方
猫は、オス・メス関わらず尿スプレーをします。ただ、メス猫はオス猫に比べて、頻度が低いので、今回は雄猫について解説しますね。
性衝動スプレー
去勢手術をしていないオス猫が、発情期に行うスプレー行為を、性衝動スプレーといいます。
メス猫の発情の鳴き声を聞いて『プシュ―』と尿をかけます。
尿スプレーは主に立った姿勢でします。(普段、猫は雄猫でもしゃがんでトイレをします)後ろ足で、足踏みしながら尻尾をブルブル震わせます。そして垂直面に尿をスプレーしてニオイをつけます。
これを治すための1番の方法は、発情をする前に去勢手術をすることです。
ただ手術をしても10%は尿スプレーを止めないと言われています。
1度スプレー行為を覚えてしまうと習性でやめられない子もいます。
野良猫生活が長かった、体が弱くて手術ができなかった、いろいろな理由で手術が遅れた、など、様々なケースがあります。
そういった手遅れの場合にも、効果的な方法を紹介しますね。
性衝動スプレーを治す方法
性衝動スプレーは、広い範囲ではしないため、それを利用した方法です。
- スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
- スプレーされた場所に食べ物を置く
- フェロモン製剤フェリウェイを使ってみる
①スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
- 中性洗剤やアルコールなどでふきとります。そのあとペット用の消臭剤などを使えば大抵のニオイは消えます。それでもニオイが取れない時は、熱湯をかけてみましょう。
- 熱湯がかけられない物や場所の時は、中性洗剤を薄めてふきとってみましょう。
②スプレーされた場所に食べ物を置く
- よくスプレーをする場所に、少量のドライフードを置いてみます。ご飯に気が取られスプレーをすることを忘れさせる作戦です。
③フェロモン製剤『フェリウェイ』を使ってみる
- フェロモンを満たすと、マーキングや尿スプレーをする必要がなくなり、問題行動を抑えられます。
フェリウェイは、世界中で広く愛用されている、猫のフェイシャルフェロモンF3類縁化合物を含む製品です。
フェイシャルフェロモンF3は猫の頬から分泌され、猫が生活環境内にある物、人、他の動物などに慣れ親しんでいることを示すためにこすりつけるものです。
出典:フェリウェイ®スプレー
ストレスが原因の尿スプレー
こちらは文字通り、ストレスを探しあて、取り除ければ、ほぼ治ります。
猫がストレスを抱える原因
- 同居猫や同居動物で相性の悪い子がいる
- 家の中からノラ猫の姿がみえたり声が聞こえてくる
- 引っ越しや模様替えなど生活環境が変わった
- トイレが汚い、トイレやトイレ砂が気に入らない、場所が変わった
- 猫に寂しい思いをさせている、遊んだり触れ合ったりしていない
- 知らない人がきたり、外で工事など大きな音が聞こえるようになった
- 嫌なニオイがあり、それを消すために上書きしている
ストレスが原因のスプレーを治す方法
- 尿スプレーをしても、しからない、相手にしない
- 不安やストレスを取り除く
- 後始末をしてニオイを徹底的に消す
- 忌避剤(きひざい)を使う
一つ一つ最近の変化を思い浮かべて対処してあげてください。
「忌避剤」については、聞き慣れない方もいるかと思います。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
忌避剤(きひざい)は害虫・害獣が嫌うニオイや成分で、対象生物が近寄らないようにするために使用します。
スプレーするとついつい叱ってしまいますが、猫は反省はしないので、わたしたちは頑張って気持ちをおさえて「徹底的に無視」し、淡々と片づけをするのが近道です。
とはいえ、飼い主さんばかり我慢して毎日片づけっていうのも、しんどいですよね。そんな時は、事前に先回りして、対策をしましょう。
どうしてもスプレーが治らない時の対処法
いろいろな方法を試してみたけど、どうしても治らない子のための対処法を紹介します。
トイレシーツを活用する
スプレー行為される場所が特定できるなら、トイレシーツを壁や床に貼っておくという対策をしましょう。
犬のトレーニング用の、しつけ用ステップトレーは使いやすくておススメです。
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値段が高くて購入が難しい人は、100円均一でブックスタンドとプラダンを張り合わせ、L字型にして、トイレシーツを貼るという手もあります。
おむつを使う
今年になって、猫専用のおむつが発売されました。家を汚したくない、お客さんが来るからスプレーは困る方の対処法に使えます。
猫専用の部屋を作る
猫に、部屋中に尿スプレーをされて、もう掃除も疲れてしまったという人も、たまに見かけます。可愛いと思って飼ったのに、こんなはずじゃなかった、と。
悲しいですが、猫ちゃんがスプレー行為をやめないからといって、捨てたり、愛護センターに持ち込むという人が、実際にいます。いくら悩んでも、そんなことは絶対できません。
なので、猫ちゃん専用に部屋作ってあげるという方法もあります。
猫は、縄張りで生きる動物なので、それほど広い場所を用意しなくても大丈夫。
上下運動ができて、明るく窓から外が見える部屋を用意してあげることが大切です。そして部屋は、プラダンや防水力の高い素材のものを、全体に貼り、マーキング対策するといいです。
ペット用カメラをつけると、さらに安心です。
部屋が別だと猫ちゃんの様子の変化や体調不良を見逃しがちです。カメラがあれば別室からでも外出先からでも見守ることができます。
病院につれていくときも録画したものを獣医さんに見せることで早く病気を見つける手掛かりになります。
飼い主さんは、たくさん会いに行って、たくさん遊んで、撫でて猫のために時間をつかってあげましょうね。
まとめ
今回は、猫のマーキングを治す方法について書いていきました。
【マーキングの種類】
- つめとぎ
- 物や人にスリスリ
- 尿スプレー
【尿スプレーの治し方】
- スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
- スプレーされた場所に食べ物を置く
- フェロモン製剤フェリウェイを使ってみる
- 尿スプレーをしても、しからない、相手にしない
- 不安やストレスを取り除く
- 後始末をしてニオイを徹底的に消す
- 忌避剤(きひざい)を使う
【どうしても治らない時の対処法”]
- ペットシーツを上手に使う
- おむつを使う
- 猫専用の部屋を作る
猫の気持ちに寄り添って、飼育環境を見直すことで、いい解決案がみつかるかもしれません。思いつめるほど悩む前に、動物病院の先生に相談するのも手ですね。
皆さんも猫ちゃんと協力しながら、マーキングの悩みを治して、幸せな生活をおくってくださいね。