猫の雄雌の兄弟を飼っている友人から連絡がありました。
この友人から連絡がある時は、いつも猫の相談なんです(笑)
たしかに、手術前、飼い主さんは不安でいっぱいだと思います。医療手術が進んだとはいえ、全身麻酔を打つわけですから、猫ちゃんに負担がないわけありません。
特に、雌猫ちゃんの場合は、開腹手術をするため、1日~2日間入院ををしなければなりません。知らない場所で過ごすとなるとストレスもたまることでしょう。
飼い主さんは、そこまでして手術をしなくてはいけないのっと思うかもしれません。
ただ手術することによって、その後の発情のストレスから解放されたり、病気になるリスクが確実に減ります。
避妊去勢手術は、デメリットよりメリットの方が多いです。
そこで、飼い主さんの不安を取り除くために、手術直後の体調面や行動面、手術後の性格の変化や行動の変化について書いていこうと思います。
猫の雄雌の去勢・避妊手術はどうしてするの?
全身麻酔で危険があるにも関わらず、去勢避妊手術をする必要があるのかと思いませんか。
それには、もちろん理由があります。解説していきますね。
生殖器の病気が減らせる
雄猫の手術の場合は精巣を取り除くので精巣腫瘍になることがなくなります。
雄猫の中には生まれつき精巣が腹腔内(ふっくうない)にとどまる猫がいます。
体内にとどまり精巣(せいそう)が温められると悪性腫瘍(がん)を発症し悪性転移することがあります。
雌猫は他の動物に比べて乳がんにかかりやすいです。
しかし、最初の発情前、生後6ヶ月前に手術をすることでリスクを大幅に減らすことができます。
他にも子宮に膿がたまる『子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)』の発症のリスクを減らすことができます。
繁殖を防げる
避妊去勢手術をすることにより、望まない子猫を産むことがなくなります。
雌猫の場合は出産にともなう命の危機や病気の危険がなくなります。
そして育てられないからと猫が捨てられたり、多頭飼育崩壊などを防ぐことができます。
猫の雄雌の去勢避妊手術直後に配慮すること
去勢手術後の心配な行動について
大切な猫ちゃんが手術から無事にかえってきました。でも少し様子がおかしい。
それもそのはず、猫にとっては、知らない環境、恐ろしい体験、ストレスでいっぱいです。
特に雌猫の場合は1日から2日入院することになります。病院の規模によっては犬と猫がゲージ越しに同じ部屋で過ごす事もあります。
- そわそわして落ち着きがない
- 寝てばかりいて元気がない
- 撫でようとすると暴れる
- 部屋の隅に隠れて出てこない
- 嘔吐する
手術に受けたストレスや変化した体の調子は少しずつ収まっていきます。
心配のあまり飼い主さんが慌てたり、パニックをおこすと、猫もストレスを受けます。猫が落ち着くまでゆっくり見守ってあげてください。
食欲がでなかったり嘔吐が続く場合は獣医師に1度相談してみてください。
わたしの猫好き友達の飼い猫、ももちゃんは、入院をした次の朝、病院でウェットフード1缶をペロッと平らげたそうです。母は強しではないですが、雌の方がストレスには強いのかもしれません(笑)
術後に気を付けるべき事
術後はどうしても傷口が気になり舐めたりするので、防御する必要があります。
エリザベスカラー
手術をしたら、これだよねと頭に浮かぶ定番のエリザベスカラー。
装着することにより傷口をなめることを防ぎ傷口が開いたり化膿することを防ぐことができます。
ただ首に装着するので、それ自体がストレスになりパニックをおこしたり、暴れたりすることがあります。
飼い主さんに時間があって猫ちゃんを見てあげれるときは、はずしてあげるといいでしょう。
今は軽量で柔らかいエリザベスカラーもあるので、探して装着してあげるといいかもしれません。
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術後服を着せる
最近は術後服をすすめる動物病院が増えています。視界を遮ることなく自由に動き回れます。
おしりの部分は空いているのでトイレも普通にできます。
ただ、こちらは体を覆ってしまうので猫の仕事ともいえるグルーミングができなくなります。
飼い主さんの時間があるときに脱がせてあげてください。
病院でも買えますが、通販でも買えます。可愛い柄のものをさがしてあげてください。
ゆねのときは、ピンクの術後服を着させたのですが、可愛くて可愛くて。でもゆねは早く脱ぎたそうでした。
術後のキャットフードの与え方
手術前にご飯も抜いてるし、ストレスもたまっているだろうから、おやつやキャットフードをあげたくなりますよね。
でも与えるのにはタイミングと量に注意しないといけないので、お話しします。
①飲み水を舐める程度与え、吐いたり、むせたりしなければ少しずつ自由に水が飲めるようにする。
②キャットフードは、お水を与えてから2~3時間後ぐらいに少しの量から与える。
3日ほどたっても食欲がない状態がつづくようであれば獣医師に相談してみましょう。
いきなりたくさんのおやつやキャットフードを与えると下痢や嘔吐をすることがあります。
術後は抵抗力と免疫力が低下するので注意
術後は、一時的に抵抗力と免疫力が低下します。
感染症のリスクが高まるので、注意しましょう。同居猫がいるときは距離を少し置くと安心です。
シャンプーも2週間ぐらいは避けましょう。
術後に『うつ状態』になることも
実は、術後にデリケートな子だと『うつ状態』になることがあります。
- 食欲不振
- 遊ぶことに興味がなくなる
- 毛づくろいをしない
術後このような状態が2週間以上続く場合は『うつ状態』になっている可能性が高いです。
獣医師に相談または、病院に必ず連れて行ってください。
猫の手術をすると性格が変わるの?
去勢・避妊手術をすると猫の性格や見た目が変わると言われています。
お互い中性的になるようです。雄猫はメスらしく、雌猫はオスらしくなることが多いです。
雄猫の場合
- 縄張り争いがなくなり闘争本能も少なくなるので雄同士でも仲良く過ごすことができる。
- 子孫繁栄に興味が無くなり穏やかで大人しくなる。
- 発情期がなくなり、縄張り意識も減るため、おしっこやを壁などに吹きかけるスプレー行為が減る。
- 子猫のようにじゃれてきたり、飼い主に甘えるようになる。
- 雌猫を求めて独特の声で鳴いたり外にでようとしなくなる。
- 顔の角ばっていた部分が減り雌猫のような丸い顔になる。
雌猫の場合
- 今まで雌猫同士で集まっていたのに単独行動を好むようになります
- 発情期で昼夜問わず大きな声で鳴いたり、食欲がなくなることがなくなる。
- おしりを高くあげる雌猫特有の行為がなくなる。
- よく甘えるようになる。
- 精神的に安定する
まとめ
猫の去勢避妊手術後の行動や変化についてまとめてみました。
デメリットよりメリットの方が多いことが分かってもらえたと思います。
【手術後の行動】
- そわそわして落ち着きがない
- 寝てばかりいて元気がない
- 撫でようとすると暴れる
- 部屋の隅に隠れて出てこない
- 嘔吐する
手術後の行動の変化はストレスから起こることが多いので時間がたてば落ち着きます。
手術後、時間とともに性格に変化が現れます。発情期のストレスが無くなりおとなしくなったり、甘えん坊になったりする子が多いようです。
雄雌ごとにまとめてみました。
【雄猫の手術後の変化】
- 子孫繁栄に興味が無くなり穏やかでおとなしくなる。
- 発情期がなくなり、縄張り意識も減るため、おしっこやを壁などに吹きかけるスプレー行為が減る。
- 子猫のようにじゃれてきたり、飼い主に甘えるようになる。
- 雌猫を求めて独特の声で鳴いたり外にでようとしなくなる。
- 顔の角ばっていた部分が減り雌猫のような丸い顔になる。
【雌猫の手術後の変化】
- 今まで雌猫同士で集まっていたのに単独行動を好むようになります
- 発情期で昼夜問わず大きな声で鳴いたり、食欲がなくなることがなくなる。
- おしりを高くあげる雌猫特有の行為がなくなる。
- よく甘えるようになる。
- 精神的に安定する