皆さん猫ちゃんのお口の匂い気にされた事ありますか。
先日友人に相談されました。
わたしは一緒に暮らしている猫のゆねの口臭はあまり気にしていなかったのですが、確かに友人の猫ちゃんはお口から生臭い匂いがしていました。
猫はご飯を食べた直後ならよくある事なのですが、1日中異臭を放っている場合命に関わるほど危険なサインかもしれません。
猫の寿命が残り三カ月持つか分からなくなるほど進行の早い病気の可能性もあるので、飼い主の発見が遅れると取り返しのつかないことになりかねません。
ただ、逆に猫ちゃんの異変にすぐ気づいてあげられればそのような危険から猫ちゃんを守ってあげられるのです。
今回は猫が口臭で体の危険を知らせる前に、日常生活に少しだけ取り入れた方がいい習慣と口臭の原因となる病気を紹介します。
そもそも猫の口は臭い?
そもそも猫の口がいつもいい匂いがするわけではないですね。
普段食べているご飯によって匂いも変わりますが、突然いつもと違う異臭を放つときがあります。
原因は大きく分けて2つ。
- 口内環境の悪化
- 内臓が危険なサイン
なぜ、上記の2つが口が臭くなるのか見ていきましょう。
猫の80%は歯周病になってしまう
3歳以上の猫の80%は歯周病にかかると言われているくらい、この病気は他人事ではありません。
歯周病とは歯に付着している細菌の毒素が歯肉や歯周組織などに炎症を起こす事です。
どうしてこんなにも歯周病になってしまう猫が多いのかといいますと、実はキャットフードが歯周病の原因になってしまっていたのです。
本来野生の猫は獲物を飲み込めるサイズに噛みちぎって食べる生き物ですが、キャットフードの場合比較的や細かく、柔らかくなりやすいため口の中に食べカスが残ってしまいます。
その食べカスが歯に付着し蓄積して固まってしまう事で歯周病へと繋がるのです。
歯周病の主な症状。
- 歯茎の腫れ
- 強い口臭
- 出血
- ご飯が食べにくそうにする
- 食欲不振
- 痛みで奇声を発する
口から出血!!口内炎
お口のトラブルは歯周病だけではなく口内炎も怖いものです。
口内炎とは舌や口の中にある正面部分に炎症を起こしてしまう事です。
口内炎はウイルスによる感染と言われていますが、歯周病が悪化する事で口内炎を引き起こしてしまう可能性も高いです。
口内炎の主な症状。
- 口周りに強い痛み
- よだれが増える
- 食欲が減る
- 口臭がきつくなる
生存率が一気に低くなる口腔内腫瘍
口内トラブルでかなり危険な口腔内腫瘍(こうないしゅよう)。
口腔内腫瘍とは悪性の腫瘍です。
猫のお口の中又は喉付近や顎などに「できもの」として現れます。
口腔内腫瘍になってしまうと余命が三か月もしくはそれ以下と言われているくらい怖い病気なのです。
発見しにくい舌の裏などなどにも出来てしまうため、日ごろから猫の口の中にも注意してみましょう。
猫ちゃんの食べ方やお水を飲むときに何か変だと思ったら、すぐに病院に連れて行きましょう。
わたしはゆねの顔を撫でている時にお口の中を見る様にしていますが、見すぎると怒られるので程々にしなくてはと思いながらもついつい。
なかなか猫の口の中を見る事は少ないので、意識してみる様にしておくといいですね。
今日から始める口内ケア
歯周病や口内炎の様なお口のトラブルを防ぐために必要な事は、ずばり「こまめな歯磨き」です。
もちろんです。
口内ケアが出来ているだけで、お口のトラブルの原因となる食べカスが口の中で細菌になりにくくなり、万が一お口の中で何か変化があった場合口内ケアが習慣ついていればすぐに気づく事が出来ます。
今、猫ちゃんの口内ケア方法にはいろんな種類がありますので安心してください。
歯磨きと言っても人間のように歯ブラシでゴシゴシするだけではなく、歯磨きを嫌がる猫ちゃんにはスプレータイプなどもあります。
わたしは歯ブラシでゴシゴシ磨くやり方とお水に混ぜて飲ませるタイプを使い分けています。
飼い主さんだけが大変なやり方ではなく、猫ちゃんと飼い主さんの両方が続けやすいやり方でやってみてください。
口臭の原因は内臓の危険信号!!
猫ちゃんの口から異臭がする場合、口の中だけではなく体内の臓器が機能していてない合図かもしれません。
どのような病気があるのかいくつか紹介します。
突然やってくる胃腸炎
胃腸炎は胃や腸の粘膜に炎症が起き嘔吐や下痢などを起こす病気です。
胃腸炎は元気な子でも急に来る事が多いです。
主な症状。
- 下痢
- 嘔吐
- 口臭
- よだれがたくさん出る
胃腸炎の原因はいくつかあります。
普段食べ慣れていない食事やストレス、感染症など色々な事が原因となります。
少しでも猫の様子がおかしかったら病院に連れて行きましょう。
また、下痢などの症状は脱水症状を引き起こす可能性が高くなるので注意しましょう。
肝臓の機能の低下の糖尿病
糖尿病になると肝臓の機能が低下し、エネルギーとして必要な糖の供給がされず血糖値が高い状態が続いてしまいます。
糖尿病の主な症状。
- 口臭
- 尿の量が多くなる
- ご飯の摂取量が増える
- 体重が減る
- 後ろ足又は体全体の脱力
糖尿病は運動不足や肥満が原因と言われていますが、それだけでないため糖尿病かもしれないと思ったらすぐに病院に行きましょう。
糖尿病になると血糖値を正常に保たせるためにインスリンの注射を毎日の打ちながら生活する必要があります。
悪化してしてしまうと何もない所で転んでしまうことがあり、怪我が増える原因に。
死亡率の高い腎臓病
「腎不全」とは腎臓の機能が低下してしまう事で、処理されるはずの老廃物が体内に蓄積してしまい口からアンモニア臭の様な匂いがしてしまいます。
死亡確率が極めて高い病気と言われており、高齢の猫に発症する事が多いです。
腎不全の主な症状。
- 尿量が増える
- 脱水症状
- 下痢
- 嘔吐
- 高血圧
- 口臭
腎不全が疑われる場合は病院に連れて行きしっかり診察を受けましょう。
治療で腎臓の機能を正常に戻していきます。
では、どうすれば猫ちゃんの体の異変に気づく事が出来るのでしょうか。
少しでも早く猫の異変に気づくには
猫は体調が悪い事を隠そうとする生き物のため、病気になっていることに気づきにくいものです。
そして、猫を飼っている人で専門的な知識を持っている人の方がすくないですよね。
わたしも猫ちゃんの身に何かあったらと思うと冷静でいられる自信がありません。
だからこそ、定期的に病院へ行き健康診断や血液検査をしてあげましょう。
病気になってから病院に行くのではなく健康である事を確かめに行ってみてはいかがですか。
まとめ
普段食べている物によってお口の中の匂いは変わりますが、猫の口が臭い時の原因は大きく分けて2つ。
- 口内の環境が悪くなっている
- 体内に問題が発生している
- 口内の環境が悪くなっている場合。
歯周病や口内炎などのお口の中で問題が発生している可能性があります。
また、口内炎に似た口の中で「できもの」が出来てしまった場合、口腔内腫瘍(こうこうないしゅよう)と言った悪性の病気の可能性もあります。
歯周病や口内炎は普段食べているご飯が口の中で残ってしまう事が原因となるため、日ごろからお口の中を見てあげる事で症状が悪化する事を防げます。
- 体内に問題が発生している
胃腸炎や糖尿病などの内臓の機能が低下している病気の可能性が高いかもしれません。
内臓の病気の場合は発見しにくいため、猫の様子がおかしいと思ったらすぐに病院に連れて行きましょう。
定期健診で猫ちゃんの健康状態を把握する事が大切です。