我が家の愛猫ゆねとわたしのまったりタイム。
撫でていると気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らすので、なんだかこちらまで心地よくなってウトウトしちゃったりします。
ですが、先日友人がこんな話をしていました。
そう、実は猫がゴロゴロと喉を鳴らす理由は一つじゃないんです。
リラックスしている時に聞こえることが多いからと安心していたら、猫の気持ちを感じ取ってあげられていなかった、なんてことがあっては悲しいですよね。
わたしたち飼い主を和ませてくれるだけでなく、緊急時にも使っているらしい、猫の不思議な「ゴロゴロ音」。
今回は、猫たちがどんな時にゴロゴロと喉を鳴らすのか、その理由や仕組みに迫ります。
猫がゴロゴロ喉を鳴らす5つの理由
猫がゴロゴロと音を立てるのには以下の理由があります。
- 嬉しい・ご機嫌
- 母猫と子猫のコミュニケーションとして
- おやつが欲しいなどの要求を伝えたい
- ストレスを感じている
- 病気や怪我などで苦しい
1.嬉しい・ご機嫌
大好きな飼い主さんに撫でられたり、抱っこされて幸せを感じると、ゴロゴロと喉を鳴らします。
多くの飼い主さんが聞いている”ゴロゴロ”は、この理由がほとんどでしょう。
表情から感情が読み取りにくいと言われる猫たちですが、このゴロゴロは『笑顔』そのもの。
「嬉しい」「幸せ」そんな気持ちを、共有できるなんて飼い主としてこんなにハッピーな事はないですね。
2.母猫と子猫のコミュニケーションとして
生まれたばかりの子猫と母猫は、ゴロゴロと喉を鳴らすことでコミュニケーションをとります。
その目的は次の通り。
- 自分の居場所を知らせるため
- 健康であることを伝えるため
「わたしはここよ」「元気だよ」そんな意味が込められているんですね。
赤ちゃん猫だった頃の記憶から、わたしたち飼い主にもゴロゴロと気持ちを伝えてくれているとしたら、愛おしくてたまらないですよね。
”ふみふみ”も、一説によれば母乳を飲んでいた頃の名残による甘え方なんです。
3.遊んで欲しいなどの要求を伝えたい
我が家のゆね、ゴロゴロ言いながらおもちゃを持ってくることがあるんです。
これは、何か飼い主にお願いがある時の”ゴロゴロ”。
ここまでは聞こえてくるとニヤニヤしてしまうゴロゴロ音ですが、次は心配なゴロゴロです。
4.ストレスを感じている
動物病院の診察台で”ゴロゴロ”と喉を鳴らしていた友人の猫のように、ストレスを感じている時にもゴロゴロ音を出すことがあります。
他にも、爪を切る時やお風呂に入れる時など、猫が苦手としている場面に直面した時も同様です。
5.病気や怪我などで苦しい
うずくまってゴロゴロと音を立てていたら、怪我や体調不良などによる、痛みや苦痛を抱えているかもしれません。
猫は体調不良を隠そうとする動物なんです。そんな猫が痛みを訴えているとしたら、かなり苦しいのかもしれません。
いつもと様子が違うなと感じた時には、早めに動物病院を受診するようにしたいですね。
また、お別れが近づいている時にも喉を鳴らすことがあると言われています。
関連記事:いつかは死ぬ愛猫。あなたは事前の行動の変化に気がつきますか?
理由を判別する手掛かりになる「音の高さ」
猫が喉をならす音の高さが、ゴロゴロと言っている理由を知る手がかりとなります。
高い、低いというのは人によって判断が分かれるところ。ここでは”撫でている時の嬉しいゴロゴロ”を基準に説明しますね。
基本の高さ/中低音【嬉しい・しあわせ】
まずはお馴染みの、撫でている時などに聞こえるゴロゴロ音を確認しておきましょう。
車のエンジンのような、家電のモーターのような、何とも言えない音ですよね。
ゆねを迎えて初めてこのゴロゴロを聞いた我が子たちは、どこから聞こえるのかとキョロキョロしていました。
音の高さを表わす周波数でいえば、この時のゴロゴロは25ヘルツぐらい。
低周波と呼ばれ、なんと骨折を治したり幸せホルモンを出してくれたりするんですよ。
関連記事:猫のゴロゴロ音は【骨折予防と治療に有効!】科学的証明と5つの効果
高音【要求がある】
何か要求がある時、猫は撫でられている時よりも少し高くでゴロゴロと音を出します。
周波数でいうと220~520ヘルツ。嬉しい時のゴロゴロは25ヘルツだったので、かなり高いことがわかりますね。
実はこの周波数、生まれてすぐの人間の赤ちゃんと近く、特に人の注意をひく音なんです。
ちなみに、ニャ~ンと鳴くときは700~800ヘルツくらいと言われています。
低音【辛い時】
聞き慣れている音より、さらに低い音でゴロゴロと喉を鳴らしていたら要注意です。
ストレスや恐怖、痛みに苦しんでいるかもしれません。
詳しくはわかっていませんが、ゴロゴロという事で痛みを軽減させたり自身を治癒する効果があると考えられています。
ぐったりしている、呼吸がおかしい、ゴロゴロ言いすぎているような気がするなど、いつもと様子が違う時は、早めに病院を受診すると安心です。
ゴロゴロ言わない猫もいる
ゴロゴロを使い分けていろいろな状況を伝えてくれる猫ですが、全ての猫がゴロゴロ言うわけではないんです。
愛猫がゴロゴロと喉を鳴らすことがあまりない時には、次のような理由が考えられます。
- 大人になったから
- 去勢・避妊手術をしたから
- 飼い主になついていないから
- 撫で方が気に入らないから
母猫に甘える時に出していたゴロゴロ音。自立した大人になるとゴロゴロとは言わなくなってしまうことがあるのも納得です。
また、去勢・避妊手術をしたから性格が変わるということではなく、すり寄ってはくるものの音は出なくなるという子もいるんですよ。
懐いていない事や撫で方によることが理由であれば、今後変わっていく可能性あり。
時間をかけて仲良くなっていくにつれて、可愛いゴロゴロを聞かせてくれるようになるかもしれません。
関連記事:猫がなつく行動をしていますか?愛される飼い主になるコツを伝えます
急に言わなくなったときは要注意
元々あまりゴロゴロ音を発しないというのであれば心配はいりませんが、突然ゴロゴロが聞こえなくなった場合は要注意です。
猫はストレスに弱い生き物。
強いストレスを感じていたり、体調が悪くなるとゴロゴロ言わなくなることがあるんです。
- 引っ越しなどで生活場所が変わった
- いつもと違う匂いがする(洗剤を替えた、来客など)
- トイレが汚れていて落ち着かない
- 運動不足
- 工事などで大きな音がする
など
いつもより低い時のゴロゴロ同様、気付いてあげられた時には早めに動物病院を受診するなど、対処してあげましょう。
猫が喉をゴロゴロ鳴らす仕組みとは?
そもそも、猫の喉ってどうやってゴロゴロと音を鳴らしているのでしょうか。
喉を鳴らすゴロゴロ、これは「喉鳴らし」と呼ばれ、喉の筋肉を収縮されることで音を出していると言われています。
喉鳴らしのメカニズムはまだ明確になっていない。
引用:Wikipedia
様々な研究はされているものの、まだはっきりとは解明されておらず、ゴロゴロ音は不思議がいっぱいなんです。
そしてこの魅惑のゴロゴロ音を出すのは、猫だけに限りません。
なんとチーターやピューマなど、日本では動物園やサファリパークなどでしかお目にかかれない大型の肉食動物でも喉を鳴らすことが確認されています。
ちなみに、ライオンやトラなどの「ガオーーーー」と吠える動物は、同じネコ科でも喉を鳴らすことはできないのではと考えられているんですよ。
まとめ
猫を撫でていると聞こえてくるゴロゴロという癒しの音。
気持ちがいい時の声かと思っていたら、喉を鳴らすのには意外な理由もありました。
その理由は次の5つ。
【猫が喉を鳴らす5つの理由】
- 嬉しい・ご機嫌
- 母猫と子猫のコミュニケーションとして
- おやつが欲しいなどの要求を伝えたい
- ストレスを感じている
- 病気や怪我などで苦しい
猫は理由によって、声の高さ(周波数)が違うゴロゴロを使い分けています。
音の高さ | ゴロゴロ鳴く理由 | 特徴 |
高音 | 構って欲しい・おやつが欲しいなどの要求がある | 赤ちゃんの泣き声に近い高さ |
中低音 | 嬉しい・幸せ | 撫でると聞こえるゴロゴロ |
低音 | ストレスや恐怖、痛みを感じている | うずくまっている、呼吸がおかしいなど |
猫のゴロゴロ音は、コミュニケーションツールとしてだけでなく、体調を知る手掛かりにもなってくれることがわかりました。
高さの変化に気付けるように、毎日耳を傾けてあげたいですね。