猫ってお外が好きなイメージがありますよね。猫を飼うなら、マンションよりも走り回ったり出来る戸建ての方がいいのか。
それでも通勤や通学のことを考えると、駅などに近いマンションの方が便利だったりしますよね。
このように猫をマンションで飼おうと思った時の悩みって、たくさんあるのではないでしょうか。
マンションにはたくさんの人が住んでいます。その中には、猫が苦手な方だっているでしょう。
マンションで猫を飼う時はルールやマナーを守らないと、思わぬトラブルを招くことがあります。
今回はマンションで猫を飼いたい人のために、快適に過ごすためのコツをご紹介していきたいと思います。
猫はマンション暮らしに向いているの?
結論からお伝えしますと猫はマンション暮らしに向いています。
その理由がこちら。
- 完全室内飼いでOK
- そこまで大きくならない
- あまり鳴かない
- 脱走しにくい
それでは細かく見ていきましょう。
完全室内飼いでOK
猫は犬と違って完全室内飼いで大丈夫なんですよ。
お散歩などをする必要もありませんし、トイレも室内で大丈夫なので病院に行くなどの用事以外お外に出さなくても大丈夫です。
お外に出さないので交通事故や感染症などの心配がありません。
猫の完全室内飼いについては環境省も推奨していますので、よかったら参考に読んでみてくださいね。
そこまで大きくならない
成猫(1歳以上)の体長平均は50~55cmほどです。「ペット可物件」にも大きさや飼育するペットの数など細かい条件があります。
猫の場合、サイズ制限で引っかかることはほぼないでしょう。
猫の中で最も大きいと言われているメインクーン。大きい子は体長(胸からしっぽの付け根まで)100cmになることがある。
あまり鳴かない
成猫は発情期以外などで鳴くことはほぼありません。
子猫の内は身体の機能が未熟なので、1回の食事の量が少ないですよね。だから、お腹が空くのも早いんです。
当然、お腹が空いたら「ミャー」と可愛い声で鳴きます。
子猫のお世話に慣れるまでは要求が理解できなかったりして、いつまでも鳴いているなんてことがあります。
でも人間の赤ちゃんと同じで、お世話しているうちに「あ、ミルクだな」「トイレかな」って分かるようになるんですよ。
子猫が何で鳴いているのかが分かれば、ずっと鳴いているなんていう状況は無くなりますよね。
脱走しにくい
戸建ての場合、玄関の他にも1階部分の窓、時には2階の窓などから外へ出ることが出来てしまいますよね。
でもマンションの場合、2階以上であれば外へ出ることが出来るのは玄関とベランダになります。
猫をマンションで飼う時に注意すること
マンションで猫は飼いやすいですが、マンションで暮らすからこそ気を付けることがありますのでご紹介していきますね。
ベランダなどからの落下事故
猫がタンスやチェストの上などから、ひょいっと飛び降りてくる姿を見たことはありませんか。
大人が使う少し背の高いものだと120cmほどの高さがあります。猫は250cmまでの高さなら落ちてもケガを負うことは少ないです。
この250cmはマンションでいうと床から天井までの高さになります。
完全室内飼いの猫は運動不足や肥満などにより、250cm以下の場所から飛び降りてケガをすることも少なくありません。
室内の落下事故でケガをする子がいる中、高層マンションなどに住んでいる猫がベランダから落下したのに、奇跡的に生きているという事もあるんです。
ベランダでのお昼寝はとっても気持ち良さそうですが、万が一のことを考えるとベランダには出さない方がいいですね。
誤飲・誤食
マンションだけでなく戸建ての方にも注意して頂きたいのが「誤飲・誤食」です。
特にキッチンには猫にとって危険なものがたくさんありますよね。
小さい子も大人も大好きなチョコレート。猫がチョコレートを食べると、下痢や嘔吐などと言った中毒症状が起きることがあります。
チョコレートの他にも猫が食べてはいけない代表的なものがこちら。
食べてはいけないもの | 症状 |
ねぎ類、ニンニク | 重度の貧血。 |
生卵、生肉 | 下痢、嘔吐。 サルモネラ菌、大腸菌などが原因なので人にも感染する。 |
アルコール | 嘔吐、下痢、方向感覚をなくす |
乳製品、牛乳 | 下痢 |
キシリトールを含むもの | 低血糖になり、意識障害、けいれん 最悪の場合、死に至ることがある |
ブドウ、レーズン | 腎臓に何らかの障害が起きる |
玉ねぎなどは使いかけでなければ冷蔵庫には入れませんよね。冷蔵庫に入っていないものは猫の手が届きやすくなります。
玉ねぎはネットなどに入れて通気性を良くし、吊るしておくのが安全ですよ。
猫がチョコレートなどを食べた可能性がある時は、すぐに獣医さんに診て貰ってくださいね。
脱走
リビングのドアは閉めたはずなのに、なぜか玄関に猫がいたなんてこともありますよね。
ドアを簡単に開けることが出来る子もいるんですよ。
猫にリビングなどのドアを開けられる時は、ドアノブの向きを変えてみてくださいね。
猫のドア開け対策にドアノブを上向きにしてますが、それでも華麗に開けるドア職人#猫のいる生活 #猫好きさんと繫がりたい #猫動画#ドア開け職人 pic.twitter.com/3Ki8nHDnsE
— ちぱこ (@SCcMxD28prMOEnp) April 16, 2021
出典:Twitter
「今まではドア開いたのに、開かないにゃ」って怒る猫もいますが、脱走されるよりはいいですよね。
鳴き声や大きな音
マンションで一番気になるのは、鳴き声や走り回る時の音などではないでしょうか。
猫たちはわたしたちがぐっすりと眠っている、深夜から明け方の時間帯に突然走り出したり、ジャンプしたりしますよね。
人は寝ている時間帯なので少しの物音でもかなり響きます。
走り回っている猫たち、前に物が置いてあっても急には止まれません。そのままぶつかって物を倒してしまいます。
猫たちが走り回ったり、物を倒したりしても下に音が響かないように、防音効果のあるラグやカーペットを敷きましょう。
防音なので小さいお子さんが走り回る時も使えますよ。
ここまでのおさらいをしますね。
- ベランダなどからの落下事故
- 誤飲・誤食
- 脱走
- 鳴き声や大きな音
猫との快適なマンション生活のためのコツ
マンションって色々な方が住んでいますよね。ペットを飼っている人もいれば、ペットが苦手な方もいます。
みんなが快適に過ごせるようにマンション生活だからこそ、やっておくことをご紹介しますね。
ペットが飼える物件なのかを確認する
まずは猫を飼う前に住んでいる所・住みたいマンションが『ペットの飼育が出来る物件か』ということを確認しましょう。
ペット飼育不可の物件で猫を飼うのはマナー違反でもあり、契約違反にもなります。
動物に対してアレルギーを持っている方なら、ペット飼育不可物件を選んで入居しますよね。
いないはずの動物がいることで、アレルギーが発症し体調不良になることも考えられます。
ペット可の物件だと家賃が高くなってしまいますが、愛猫と快適に暮らすためにも必ずペット可の物件を選びましょう。
運動できる環境を作る
猫は完全室内飼いですが、運動はさせてあげましょう。
運動をさせてあげることで
- ストレスが溜まらない
- 肥満防止になる
などの効果があります。
猫はストレスが溜まると病気になってしまいます。また、運動不足により肥満になってしまうと病気を引き起こす可能性が高くなるんですよ。
猫の健康を保つためには、運動をさせてあげることが大切。
猫は日向ぼっこも大好きなので、キャットタワーを窓辺に設置してあげるといいですね。
近隣住人に猫を飼っていることを伝える
両隣や下の階の住人には猫を飼っていることを伝えておきましょう。
脱走などをした時に近くのお家に逃げ込んでいることもあります。そんな時にきちんと猫を飼っていることを伝えておけば、住人同士のトラブルは避けられます。
ペット可の分譲マンションの中には、同じマンション内のペットを飼っている人たちだけが入会出来る『ペットクラブ』がある場合があります。
ペットを飼う際には入会が義務付けられるところが多いので、ペットクラブの有無は確認しておきましょう。
鳴き声の小さい猫種を飼う
マンションで猫を飼う時に、鳴き声が気になるっていう方もいらっしゃいますよね。
あまり鳴かないと言っても大きな声で鳴かれるのは避けたいですよね。
そこで、たくさんいる猫の中でも特にマンションで飼いやすい(鳴き声が小さい)猫種をご紹介しますね。
- ロシアンブルー
- ペルシャ
- アビシニアン
- バーミーズ
- ラグドール
本日はお呼ばれで大変なご馳走を。おいしいお酒もたんまりと。ありがとうございました。バーミーズって猫種の可愛さを教えてくれた甘えん坊☆ pic.twitter.com/TSkFFmiVSs
— 関口尚 (@hsekiguchi) January 12, 2019
出典:Twitter
海外では「お家で飼うのに最も理想的」と言われています。日本でも年々、飼育する方が増えてきているんですよ。
シャムのような毛色の子もいれば、某宅配業者のマスコットのように真っ黒い子もいますよ。
毛色に好みがある方もお気に入りの子が見つかるのではないでしょうか。
バーミーズは鳴き声が小さいのでマンションでは飼いやすいですが、人と一緒にいることが大好きなので、共働きや一人暮らしで飼うのは避けましょう。
常に誰かが家にいる、子供がいるご家庭には飼いやすい猫です。
トイレのしつけ
ペット可の物件であってもトイレのしつけはしかっりしておきましょう。
猫はきれい好きなので、トイレはすぐに覚えてくれますよ。トイレは覚えたはずなのに、粗相が治らない時もありますよね。
こちらの記事では粗相が治らない原因ごとに対策を紹介していますので、読んでみてくださいね。
基本的に猫のトイレの数は猫の数+1です。
きれい好きなので排泄した後はお掃除してもらえるまで、そのトイレは使いません。
使えるトイレがなくなると、トイレ以外で排泄してしまうので注意しましょう。
去勢と避妊手術
マンションで暮らすなら『去勢と避妊手術』はやっておきましょう。
去勢と避妊手術はこのような行動を抑える効果があります。
- オス猫の去勢:おしっこをまき散らす(スプレー行為)を抑える
- メス猫の避妊:発情期にオス猫を呼ぶための大きな声を抑える
オス猫のスプレー行為は、カーテンやソファなどにされる室内でのトラブルと、脱走してしまった時にマンションの共有施設におしっこをかけたりする、施設内でのトラブルの原因になってしまいます。
スプレー行為の時のおしっこの匂いはとっても強烈。匂いを消すのは大変です。脱走時のことも考え、去勢しておくと安心ですよね。
去勢した後もスプレー行為が続くことがあります。こちらの記事ではスプレー行為の治し方をご紹介していますので、併せてご覧ください。
メス猫は発情期になるとオスに自分の存在をアピールするために大きな声で鳴きます。
避妊手術をすることで発情しなくなるので、大きな声で鳴くことがなくなりますよ。
動物病院を探す
近くに動物病院を見つけておきましょう。
猫が脱走した時などに猫の体にノミがついたり、他の猫から感染症を貰ってきたりします。
動物病院に連れていく時などマンションの外へ出す時は抱っこではなく、必ずキャリーケースに入れましょう。
- ペットが飼える物件なのかを確認する
- 運動できる環境を作る
- 近隣住人に猫を飼っていることを伝える
- 鳴き声の小さい猫種を飼う
- トイレのしつけ
- 去勢と避妊手術
- 動物病院を探す
愛猫との快適なマンションライフのため、近隣住民とのトラブルを避けるためにも、やってみることをオススメします。
猫を家の中の事故から守ろう!
完全室内飼いだから事故の心配がないと言うわけではありません。
お家の中にも愛猫がケガをしてしまう可能性はあります。
猫がケガをしたり、事故に遭いやすい場所はこちら。
- ベランダ
- キッチン
- お風呂場
どの場所もお家に1つは必ずある場所ですよね。
それでは細かく見ていきましょう。
事故対策:ベランダ編
完全室内飼いが増えている中、お天気のいい日などベランダならと思い、猫を出している方もいるのではないでしょうか。
ベランダに猫を出す時はしっかりと対策をしましょうね。
転落を防ぐための対策
ぼうちゃんのようにベランダがお気に入りの場所の一つになっている時などは、お気に入りの場所を奪ってしまうと猫にとってはストレスになります。
猫のストレスになることは避けたいですよね。
でも、愛猫がベランダでの日向ぼっこ中に鳥や虫など、不意の来客者にビックリした拍子にジャンプして手すりをこえてしまったりして「転落事故」につながる可能性があります。
こういう時はベランダにネットなどを取りつけてあげましょう。
脱走を防ぐための対策
愛猫をどうしてもベランダに出したい時は、飼い主さんが近くで見守ってあげましょう。
それでもマンションのベランダには、お隣との間には仕切り板がありますよね。猫はこの仕切り板の下などから脱走をしてしまうんですよ。
猫が脱走しないようにと仕切り板の前に物を置いてしまうと、緊急時にわたしたちが通れなくなり困りますよね。
こんな時はハーネスや首輪にリードをつけましょう。
事故対策:キッチン編
キッチンはわたしたちのご飯や猫たちのご飯を作る場所でもあるので、猫が入ってくることで衛生面の心配がありますよね。
気を付けていてもどこで何が入るか分かりません。普段、出しっぱなしにしている物を全部しまうとなると収納が足りるか心配(泣)
ただオープンキッチンとかだと入り口をふさぐのは難しいですよね。入り口をふさげない時は危ない所にしっかりと対策をしましょう。
猫がキッチンに入ると
- コンロの火や包帯などで火傷やケガやをしてしまう
- 人間の食べ物を勝手に食べる
などがあります。
コンロ周りの事故を防ぐための対策
コンロの上に猫が乗ってるのを見たことはありませんか。火を消した直後とかだと猫のモフモフの毛がチリチリになってしまいます。
コンロを使わない時やお出かけの時は元栓はしっかり閉めておきましょう。更にコンロにカバーをしておくと安心ですよ。
誤飲・誤食を防ぐための対策
猫ってとても賢いんですよね。食べ物などを引き出しにしまっておいても、開けられたら意味がないですよね。
食べ物をしまった後は引き出しにロックをかけましょう。
小さいお子さんが、引き出しを開けて困ると言う時にも活躍してくれますよ。
事故対策:お風呂場編
猫はお風呂に入るのが苦手ですが、意外にもお風呂場は好きっていう子は多いんですよ。
流れる水を見るのが好きな子もいますし、飼い主さんがお風呂に入っている時に寂しくなってついてきちゃう子もいます。
でもお家の中の事故で一番怖いのは『お風呂場での事故』です。
寒い時ってわたしたちも温かい所を求めますが、猫も同じなんですよ。でも、お風呂場に猫を入れるのは止めましょう。
例えお風呂のフタの上にいたとしても、フタが少しずれていたらフタごとお風呂に落ちてしまいます。
そして、いつもは自力で上がって来れる子もフタが重くて上がれなくなることがあります。
お風呂場での事故を防ぐには、入浴後はすぐにお湯を抜くことです。
そして、お湯を溜めている時などはしっかりとドアを閉めましょう。
水の事故:番外編
『水の事故』ってお風呂場だけって思っていませんか。
実は洗濯機での事故も多いんです。
探したよ pic.twitter.com/pgDIQ4Cp4u
— タコス子 (@tacosko) April 19, 2021
出典:Twitter
ゆねのように猫って狭くて暗い所が大好きですよね。「なぜ、そんなところに」と思うような場所にいることがあります。
洗濯機を回す前には中を確認するようにして、フタは閉めてくださいね。
それではお家の中の事故が多い場所についてまとめましょう。
- ベランダ
- キッチン
- お風呂場
まとめ
猫はマンション暮らしに向いていることをお伝えしました。
- 完全室内飼いでOK
- そこまで大きくならない
- あまり鳴かない
- 脱走しにくい
猫を飼うことでわたしたちも癒されますよね。
でも、マンションで猫を飼う時には注意して頂きたいことがあります。
【マンションで飼う時に注意すること】
- ベランダなどからの落下事故
- 誤飲・誤食
- 脱走
- 鳴き声や大きな音
そして、猫とマンションで快適に生活するためのコツをご紹介しました。
- ペットが飼える物件なのかを確認する
- 運動できる環境を作る
- 近隣住人に猫を飼っていることを伝える
- 鳴き声の小さい猫種を飼う
- トイレのしつけ
- 去勢と避妊手術
- 動物病院を探す
マンションには猫好きばかりの人が住んでいるとは限りません。
入居ルールをやマナーを守って、愛猫との快適なマンションライフを送ってくださいね。