突然ですが、猫と暮らしているとお部屋の中が汚れてしまい、気になりませんか。
掃除しても次から次へと出てくる猫ちゃんの毛や、散乱する物、壊れるインテリアに気が滅入ってしまいますよね。わたしも以前はあちこち掃除ばかりしていてとても大変でした。
なぜ部屋が汚れるのか。それは、猫ちゃん達の動線にあわせた物の配置や置く場所の選定がされていないからです。隙間があれば入るし、イタズラで物が壊されて猫ちゃんに怒っても、当の本人は遊んでいただけなので、なぜ飼い主さんが怒っているか分かりません。
怒ってばかりで疲れないためにも、私たちが猫ちゃんに合わせてあげましょう。わたしが綺麗な部屋を保つために気を付けているのは以下の4つです。
- 汚れやすい場所をまとめて掃除を楽にする
- 猫の動きに合わせた物の配置
- 上手な収納
- 爪とぎ場所の確保
猫は好奇心旺盛で活動的なので、部屋が荒れてしまい、こんなはずじゃなかったと後悔してストレスを溜めないためにも、簡単な工夫で猫ちゃんとの生活を楽しいものに変えていきましょう。
何で猫は部屋を散らかすの
猫と一緒にいると癒やされますよね。しかし、部屋が荒らされると、またやられた、と意気消沈してしまいます。そう、猫は好奇心旺盛です。新しいものがあると警戒しながらも興味を示し、ついつい触ってしまうのです。ではなぜ、猫は部屋を散らかすのでしょうか。
猫の行動
特に元気が常にあり余っている若い猫は、家の中ではじっとしていられません。そこに、高い棚やカーテンがあり、上れそうなら挑戦してしまう、ということはよくあることです。カーテンがビリビリになってから悲鳴をあげるのはいつも飼い主なのです。
また、室内飼いで一番の問題の爪とぎ。お気に入りの家具でやられたらひとたまりもありませんよね。いつの間にか家具がボロボロになっていた時はショックでした。猫にとって爪とぎはマーキングであり、ストレス発散や自分を落ち着かせるための行動なのです。
わたしも壁やソファーなど、何度も家の中の物を壊されては嘆いていましたが、高い所に上る、爪とぎをする、などの行動は本能なので止めることはできません。しかし、猫ちゃん達の習性を理解して防ぐことはできますよ。
猫が部屋を散らかす原因
ちょっと目を離した隙に物が壊されていたり、ソファでオシッコをしていたり。正直、しんどいですよね。ではなぜ、猫ちゃん達はこうして飼い主を困らせる行動をするのでしょうか。それはやはり好奇心や本能、そしてストレスです。
退屈していたり運動不足の場合、部屋の中で走り回わったり飛び跳ねて散らかしてしまいます。また、意外な理由ですが、飼い主さんに分かってもらえなかったり、愛情不足などのストレスから、むしゃくしゃして部屋を散らかしてしまうこともあります。
以下で詳しく見ていきましょう。
- 物を噛んで壊す
- オシッコをトイレ以外でする
- 食べ物をあさる
コードや物を噛んでしまう
かゆい |
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好奇心 |
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ストレス |
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狩猟本能 |
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おしっこをトイレ以外でしてしまう
トイレの場所が気に入らない |
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サイズが小さい |
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多頭飼いで足りない |
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他の場所が気に入った |
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食べ物をあさる
好奇心 |
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お腹が空いていた |
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本能 |
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こうした猫の行動により、片付けてもまた荒らされて嘆く飼い主さんは非常に多いのではないかと思います。お互いにストレスを溜めないよう、猫ちゃん達に部屋の中でも楽しんでもらう工夫をすれば改善します。
猫ちゃんが部屋の中でも楽しめるような場所を作りたいのだけど、猫って一体どんな場所が好きなのか見ていきましょう。
猫は身を隠せる場所を好む
猫がずっと家の中ばかりにいてストレスがたまるのでは、と心配になるかと思いますが、実はこれ、人間的発想なのです。猫は家の中=縄張りになるので、外に全く出なくても問題はないと言われています。
猫は家の中で居心地のよい場所を見つける名人です。暑くなると、冷たい床や風通しのよい廊下で丸くなり、寒い時はこたつの中やホットカーペットの上で丸くなります。
そして、猫ちゃん達をよく観察してみると、イスやテーブル、タンス、冷蔵庫の上や棚の隙間などにいることが多いかと思います。猫がよくいる場所は安心してくつろげる所です。それは一体どんなところでしょうか。
猫が好む場所1・狭くて暗い所
あなたの猫ちゃんは、収納ケースの中や段ボールなどの箱の中、そして洗濯機や炊飯器など家電製品の中やテレビの裏、棚やタンスなどの後ろなどの狭くて暗い所にいることはありませんか。わたしも初めは、よくもこんな所に入れるもんだと驚きました。
猫は頭さえ通れば体も入ってしまいます。わたしたちからすると、「こんな狭いところ入れない」と思うような場所でも入ってしまうのです。家の中で猫ちゃんがいなくなったら、驚くような狭い場所にいる可能性がありますよ。
何故そんな狭くて暗い場所にいるのか。それは、獲物を捕らえたり安心して食べることができ、身を守ることができるからです。それ故に、猫は本能で狭く暗い場所を好みます。また、誰にも邪魔されずに静かに過ごしたい時などにいることも多いでしょう。
猫が好む場所2・高い所
猫は高い所が大好きです。狭くて暗い場所が好きな理由と同じく、獲物を捕らえたり外敵から身を守ったりするためです。また、高い所から周辺を観察することでその身を守るため、高い所は安全かつ安心できる場所なのです。
室内に猫ちゃん専用の高い居場所を作ることで、安心できるだけでなく、上下に動くことができるので、室内飼いの悩みである猫ちゃんの運動不足の解消につながります。
これらの条件を満たす猫ちゃん専用の空間を作ってあると、飼い主さんも快適に過ごすことが出来ます。次に、わたしが実際に行っている空間作りについてお伝えしていきます。
猫と過ごす空間作り
猫は狭くて暗い場所と高い所が好きとお話ししましたが、室内で猫ちゃん達が気に入ってくれる居場所は具体的にどんなものを作ればよいでしょうか。
キャットタワー
猫ちゃんが気に入ってくれる部屋を一から作るのも大変ですよね。そこで、場所を取らないキャットタワーがおススメです。
既に部屋が埋まっていたり、1人暮らしで他に部屋がない場合や、猫専用の部屋がある場合でも、キャットタワーなら縦に大きいだけで横には場所を取らないため、室内が狭くなる心配はありません。
更に、キャットタワーに小さな部屋があるものを選べば、高さ、暗さ、狭さを兼ね備えた猫ちゃん専用のリラックスできる空間を用意してあげることができます。猫は自分の居場所に広さを必要としません。むしろ狭さが必要不可欠です。
1人暮らしや余っている部屋が決して広くない場所でも、環境のつくり方次第で、猫ちゃんがストレスを溜めないように飼うことは十分可能です。また、飼い主最大のストレスになる猫ちゃんの爪とぎもキャットタワーが満たしてくれます。
爪とぎもできて専用スペースにもなれば、猫ちゃんはキャットタワーで過ごすことも増えるため、家の中であちこち動き回らず綺麗な部屋を保てます。わたしの猫ちゃん達も毎日このキャットタワーで爪とぎをしたり、とてもくつろいでいますよ。
高さと狭さがある落ち着けるキャットタワーで、爪とぎもできて運動不足解消にもなる猫ちゃん専用の落ち着く空間を提供し、飼い主さんとストレスのない共同生活を送りましょう。
汚れやすい場所を1か所にかためる
猫ちゃん達が落ち着く空間についてお話しましたが、専用の空間はあっても、家の中は散らかりやすいですよね。片付けて寝たはずなのに、朝起きたら夜中に猫ちゃん達が動き回った後の残骸があり、またか、と思いながら片付けるのは正直しんどいですよね。
忙しい朝や疲れている時に散らかった部屋を見ると、余計に気が滅入ってしまうものです。片付けては散らかることの繰り返しならば、逆に散らからないように片付ければいいのです。それでは、簡単に実践できる方法をお伝えします。
ポイント1・リビングに食事場所とトイレを設置する
食事はだいたいリビングに設置されている方も多いかと思いますが、食事の後片付けをする際に、トイレも同じ部屋にあると一気に掃除ができるので楽です。
臭いが気になるからと、洗面所や廊下にトイレを設置している方も多いかと思いますが、猫ちゃんはとってもデリケートなので、洗面所や廊下で洗濯機や来客の音がするような場合は注意が必要です。音に驚いて後々トイレをしてくれなくなる場合もあります。
飼い主が健康管理がしやすくエサ場からは少し離れた、静かで臭いがこもらないような風通しのよい所がおススメです。食事の片付けついでにトイレの掃除もできたら、掃除する度に部屋をあちこち移動しなくて済みますよ。
ポイント2・タオル
猫って布が好きですよね。キッチンでほとんどの人が使うタオルですが、我が家では、2日に1回は必ずなくなっていました。キッチンタオルはキッチンの手すりに掛けている方も多いかと思いますが、手の届かない高い所に設置するとよいでしょう。
- マグネットホルダーを使う
- 吸盤でガラス面に張り付ける
ちなみにわたしはこちらを使っています。
ポイント3・ティッシュ
猫にとって格好の獲物であり楽しいおもちゃです。ヒラヒラと舞うティッシュは、まるで鳥のようで猫の狩猟本能を刺激し、更にティッシュボックスの狭い穴は魅力的に映ります。猫からティッシュを遠ざけるには、以下の方法を試してください。
- 壁に設置するティッシュケースを使う。
- 蓋つきのティッシュボックスを使う。
ポイント4・コードをまとめる
猫って紐や垂れ下がっているものが好きですよね。いつの間にかコードで遊んでいる姿を見かけることも多いかと思います。これは、細長いものが猫の狩猟本能を刺激するからなのです。
しかし、万が一感電したらとても怖いですよね。わたしもいつ感電するかと怖くて目が離せませんでした。コードをなくすことはできませんが以下の対策をしてみて下さいね。
- 「ケーブルフック」を使いコードを壁に這わせる。
- ペットのいたずら対策のスプレーで嫌な匂いをつける。
- 使ったらすぐに片付ける。
- 電気コードに巻いて保護する配線チューブやスパイラルチューブタイプをつける。
- コードを結束バンドや輪ゴムなどでまとめる。
ポイント5・余分なものはしまう
飼い主さんには、猫がよく出入りする場所に余分な物を置かないような習慣をつけることをおススメします。細かなものはケースに入れて保管。大きなものはクローゼットにしまう習慣をつけると、猫のイタズラや誤飲を防ぐことにもつながります。
また、100円ショップに売られているプラスティック蓋つきケースもおススメです。棚の位置を調節して隙間をなくし、猫ちゃんが入りづらい工夫をするとよいでしょう。部屋に出ている棚の小物収納を蓋つきボックスに変えたら中をあさらず隙間にも入らなくなりました。
散らかりやすい物はまとめ、飼い主も猫ちゃんも主に過ごすリビングで食事やトイレを完結できるようにすると、片付けも一部屋で終わるので、とても楽になりますよ。
掃除について
猫がいると、毎日が「毛」との戦いではないでしょうか。我が家では掃除機がいつもフル稼働です。ソファやキッチンダイニングテーブルにまで、猫が動くと毛が舞うので、見つけたら面倒臭いと思わないよう、掃除用具はすぐ取り出せる場所に置くのがベストです。
わたしの1番の悩みは、猫の毛が食事に入ってしまう事です。掃除機は1日1回まんべんなくかけていますが、キッチンにまで毛が飛んでいたるので、よく食べ物にも入ってしまいます。冷ますために鍋の蓋を開けて置いておくこともできません。
また、ソファーに座ると必ず服に毛が付くので、すぐに掃除できるよう、コロコロは出しやすい所に置いておきましょう。ソファーや床は一日に何度も粘着テープでコロコロしていますが、猫がダッシュするとあっと言う間に毛が舞います。
もし可能なら、一部屋を猫専用の部屋にすると、猫毛の掃除はその部屋だけになり、少し気が楽になります。しかし難しい場合は、小型で吸引力の高いコードレスタイプの掃除機やコロコロを各部屋に置いておくと掃除も楽です。
掃除の仕方
いつものやり方ではなかなか綺麗な部屋にならないとお困りの時、普段の掃除に少し工夫してみて下さい。わたしが実践するおススメのやり方を紹介します。
ソファにつく毛はコロコロだけでは取り切れないので、霧吹きで水をかけてから手で取るのがおススメです。毛が固まり簡単に取りやすくなります。
手が届きにくい隙間や棚の上には隙間用モップがおススメです。柄の長さが変えられるタイプならどこでも自由自在です。また、パソコンの隙間や冊子にはハンディ掃除機がある綺麗になりますよ。
爪とぎ対策
猫が爪とぎをする際、古い爪が落ちます。また大切な壁を守るために、インテリアの邪魔にならないひっかき傷防止シートがおススメです。ホームセンターやダイソーに売っています。あるとないのでは大違いです。
トイレ周り
トイレの砂は飛び散りやすく困ってしまいますよね。また、トイレから出た猫に足に砂がついていると部屋に砂が広がってしまうので、肉球に詰まった砂を取り除いてくれる表面加工をしたマットを使用すると、お部屋のお掃除が楽になりますよ。
しまねこの形がかわいい砂取りマットもありますよ。
まとめ
猫との暮らしは掃除がつきもの。汚れる場所を一か所にまとめると掃除が楽になります。また、爪とぎで家具がボロボロにならない工夫も必要不可欠です。猫ちゃんと快適に綺麗な部屋で過ごすためには、掃除と収納、そして猫専用スペースを設けることです。
わたしは、愛猫専用スペースを作ったおかげで、爪とぎと寝る場所の確保ができ、綺麗な部屋をキープしています。また、100円ショップの蓋つきの収納ボックスもイタズラ防止にとても活躍しています。
- タオルは手の届かない所に置く。
- コードは感電の危険があるのでまとめるなどして触らないようにする。
- ティッシュはたくさん出されないよう壁掛けにするか蓋つきのティッシュボックスの中にしまう。
- 棚の隙間をなくす。
- 小物は蓋つきのボックスに入れる。
- 余分な物は出しっぱなしにせずにしまう。
また、猫ちゃんがストレスなく快適に過ごせるよう、キャットタワーで専用の空間を用意してあげましょう。問題の爪とぎもキャットタワーでできるので、室内のひっかき傷予防にもなります。
猫の本能である爪とぎは、マーキングの意味もあり、止めさせることは難しいです。あちこちボロボロになる前に、猫専用スペースにもなるキャットタワーの導入がおススメです。
掃除道具に特別なものは必要なく、気が付いた時にサッと掃除ができるよう、各部屋にコードレスタイプや小型の掃除機、コロコロを常備しておくとよいでしょう。猫たちのとってのストレスは飼い主さんに構ってもらえないこと。
日々、掃除や片付けに追われてあなたの愛猫ちゃんとの時間が奪われないよう、ちょっとした収納の工夫や掃除の仕方について考えてみましょう。猫ちゃんにとっても飼い主さんにとっても綺麗な部屋で過ごすことで暮らしが楽になります。