みなさんは愛猫ちゃんをお風呂にいれますか。
愛猫ちゃんのお手入れをどのように行っているか。この質問を飼い主さんに投げかけると本当にいろんな答えが返ってきます。
わたしは、現在の愛猫「ゆね」含め、複数の猫ちゃんと一緒に暮らしてきましたが、それぞれ必要なお手入れ方法が違いました。
そもそも猫は、人に体を触られるのを嫌がる場合が多く、猫の種類や、日々の生活の仕方によっても必要なお手入れは変わってきます。
今回は、今までのわたしの経験とともに、愛猫を綺麗にするための方法について詳しくお伝えしていきます。
みなさんも、愛猫ちゃんに一番合う方法を見つけて、ぜひ実践してみてください。
そもそもお手入れは必要?
猫は綺麗好き
猫はもともと肉球以外からは汗をかかないので、体臭はほぼありません。それに加えて、体を舌でなめて毛づくろい(グルーミングといいます)を行う習性があるため、自分で体を綺麗にすることができます。
みなさんの猫ちゃんも、いつも体をなめなめしていますよね。あれがグルーミングです。
これは、猫が狩りをする生き物であることに由来していて、近づいても獲物に気付かれないよう、グルーミングすることで自分の臭いを消しているのです。
そのため、本来は猫をお風呂に入れたり、シャンプーしてあげる必要はありません。特に、完全室内飼いであればそれほど汚れることもないので、グルーミングだけでも充分に汚れは取れます。
愛猫に合ったお手入れをしよう
猫のお手入れは不要、とは言いましたが、これは「お手入れしなくても生きていける」という最低限度のお話。わたしたちだって、別にお風呂に入らなくたって生きてはいけます。
でも、家族の一員として愛猫を受け入れている以上、清潔で快適な生活ができるよう綺麗にお手入れをしてあげましょう。
ここで大切なのは、愛猫に合ったお手入れ方法を見つけることです。
猫は体を洗う習性がないので、そもそも体が濡れることを嫌がります。シャワーやシャンプーを好む子は珍しいケースかもしれません。
愛猫が嫌がるなら無理にやらない。まずはこのことを忘れないでください。
ちなみに、生後8ヶ月の「ゆね」は、まだ一度もシャンプーの経験はありません。一度チャレンジしたのですが、水を怖がって逃げてしまったんです。
でも焦りは禁物。今は、必要なときに足だけぬるま湯で洗うなど、少しずつ水に慣れさせるようにしています。
その一方で、18歳で亡くなった愛猫「しゅり」。この子はシャンプーするととても気持ちよさそうにしていました。小さいころからお風呂に入れていたので、大人になってからはすっかり慣れていたようです。
実は老猫になると、衰えからグルーミングがうまくできなくなり、さらに皮脂やよだれなども若いころに比べると粘着質になります。そのため自分だけでは清潔を保てなくなるので、飼い主がサポートする必要があります。
猫ちゃんのお手入れ方法は大きく分けて次の3つ。それぞれのやり方を説明していきます。
- ブラッシング どんな猫にも必ず行ってほしいお手入れです
- シャンプー 猫が嫌がらないならチャレンジしてみましょう
- 濡れタオルでふく どんな猫にもおすすめできるお手入れです
ブラッシングの方法
ブラッシングの必要性
ブラッシングには、次のようなメリットがあります。
- 抜け毛を取り除くことで毛玉防止になる
- 毛の間に空気層ができ、体温調整に役立つ
- マッサージ効果で血行がよくなる
- 皮膚病の予防になる
- 飼い主と猫とのコミュニケーションになる
わたしがブラッシングをおすすめする理由は、これだけのメリットがありながら、お手軽にお手入れできるからなんです。
シャンプーは、忙しい飼い主さんにとってはハードルが高いですし、嫌がる猫ちゃんもとても多い。それに比べると、ブラッシングは慣れればそんなに大変ではないのです。
わたしも、歴代愛猫ちゃんたちには、毎日のようにブラッシングをしていました。
その結果、ゆねの毛並みはツヤツヤですし、高齢のしゅりの毛並みもとても綺麗でした。高齢になると、毛がパサパサすることが多いのですが、そうならずに綺麗に保てたのも、日々のブラッシング効果の表れに違いありません。
ブラッシングのやり方
では、具体的なブラッシングのやり方をみていきますね。
- 猫の種類に合ったブラシやコームを用意する
- 猫の毛の流れを確認し、毛並みに沿って優しく動かすことを意識する
- まずは、猫が嫌がりにくい後頭部や首周りから始める
- 徐々に、背中から腰、しっぽの先までゆっくり動かしていく
- おなか周りは膝の上で猫を仰向けにして行う
1回に必要な時間は、2~3分。頻度は、毎日がベストですが、週3~4回でもOKです。このくらいの時間であれば、忙しい飼い主さんでも負担なくできますよね。
慣れないうちは、少し嫌がる態度をみせるかもしれませんが、そんなときは無理に続けず、次の機会に行いましょう。
また、一度に全部やろうとしなくて大丈夫。猫が嫌がらない部分から始めていきましょう。
ポイントは、愛猫が気持ちよさそうにしているか、です。
ブラッシングは、正しく行えば猫ちゃんのリラックスにつながるはずなので、そのうち全身を飼い主さんにゆだねてくれるようになりますよ。
愛猫ゆねは、ブラッシング中は、目をつぶって本当にリラックスしています。そのまま寝ちゃうことも度々。毛を触っているわたしの方も癒されているので、わたしにとっても楽しみな時間です。
ブラシについて
ブラッシング用のブラシやコームには、たくさんの種類があり、飼い猫ちゃんの種類や毛の長さによって使用するものは変わります。
また、抜け毛をしっかり取りたい、毛をツヤツヤに綺麗に仕上げたい、など用途によっても変わりますので、ニーズに合わせて選んでください。何種類かを使い分けてもよいでしょう。
今わたしが使用しているアイテムをご紹介しておきますね。しっかり抜け毛が取れますし、取れた抜け毛をワンプッシュで捨てられるのでとても便利。皮膚への当たり心地も良いみたいで、ゆねもお気に入りです。
シャンプーの方法
次はシャンプーについてのお話です。
体を洗わせてくれない猫ちゃんも多く、頭を悩ませる飼い主さんも多いですが、先ほどお話したように、基本的にはシャンプーをしなくても猫の清潔を保つことは可能です。
ただ例外もあるので、自分の愛猫はどうなのか確認してみてください。
シャンプーをした方がよい猫
次のような猫は、汚れが目立つようであればシャンプーをした方がいいでしょう。
- 頻繁に外出して汚れやすい猫
- 長毛種(毛が長くグルーミングが行き届かない)
- 老猫(グルーミングがうまくできなくなる)
- 太っちょ猫(体が大きくグルーミングが行き届かない)
- 白猫(白毛は汚れが目立つので、見た目を綺麗に保ちたい場合)
自分の愛猫が当てはまる場合は、ぜひシャンプーにチャレンジしてみてください。もちろん、当てはまらない猫ちゃんであっても、嫌がらないようであれば、ぜひやってあげてくださいね。
シャンプーのやり方
- ブラッシングで毛のほつれをほぐす
- お湯の温度は35~38度くらいの人がぬるいと感じる程度
- シャワーまたは洗面器を使って、体全体を少しずつ濡らしていく
- 猫専用シャンプーで、お尻や後ろ足など顔から遠い部分から洗う
- 顔は、目に入らないようによく注意して慎重に洗う
- 全身を洗ったら、シャンプーが残らないよう充分にすすぐ
- リンスを使用する場合は、丁寧になじませ、充分にすすぐ
頻度は、一般的には年に1~2回程度が目安です。ただし、上記のシャンプーをした方がよい猫に当てはまる場合は、1~3ヶ月に1回程度、汚れの様子を見ながら調整してください。
コツは、指の腹を使ってマッサージするように優しく洗うこと。ゴシゴシ強くやらないでくださいね。
最初は水を嫌がったり怖がったりして出来ないかもしれません。今のゆねもそうですが、最初から全身を洗う必要はないので、足から始めるなど少しずつ慣れさせてみましょう。
しゅりのシャンプーは、若いころは1年に1~2回、晩年は汚れが目立ったことと、しゅりのリラックスのために、3~4ヶ月に1回行っていました。
このように、年齢によっても必要な回数は変わってくるので、成長に合わせて調整してください。
注意点
シャンプー後は、タオルでしっかり水分をふき取った後で、早めにドライヤーで乾かしましょう。生乾きのままだと風邪をひくなどのトラブルにつながります。
また、ドライヤーの音や風が苦手な猫もいます。少しずつ慣れさせていく必要がありますが、ドライヤー嫌いが続くようであれば、そもそもシャンプーはしない方がいいかもしれません。
もう一点、必ず猫用のシャンプーを使用しましょう。
猫の皮膚は繊細で敏感です。猫用シャンプーは、汚れを取りつつ、皮膚を整える働きを備えているので、必ず専用のものを使ってください。
シャンプーからドライヤーで乾かすまで含めると、慣れても1時間くらい、慣れないうちはもっと時間がかかるかもしれません。
時間がゆっくり取れるときに、焦らずにやってみてください。
濡れタオルでふく方法
そうですよね。ゆねも今はシャンプーは難しい状況です。でもその場合は、温めた濡れタオルで体をふくだけでも綺麗にしてあげられるんです。
この方法は、シャンプーよりも簡単にお手入れできるのでおすすめです。
詳しくお伝えしていきますね。
濡れタオルでふくやり方
- ブラッシングで毛のほつれをほぐす。
- 猫をすっぽり包める大きさのタオルを濡らし、500Wのレンジで1分ほど温める。温度はぽかぽか温かい程度。熱すぎるのはNG。
- タオルはガーゼか綿など柔らかい素材がおすすめ。
- 猫の背中側からタオルで包み、目の周り→口元→頭全体をふく。
- 首元→前足→胴→後足→しっぽ→肉球周り→お尻のように前から後ろの順でふく。
- 最後に乾いたタオルで完全に水気をふきとる。
頻度については、特に決まりはありません。全身を濡らすシャンプーと違って、猫への負担は少ないので、毎日行っても大丈夫です。
もし汚れが気になる場合は、洗い流さないタイプの猫用シャンプーを、タオルに少し染み込ませて使用してもよいでしょう。
こでも、絶対に猫ちゃんが嫌がらないことが大前提です。無理にやってしまうと、苦手意識を植え付けてしまい、次回のお手入れの妨げになるので気を付けてください。
わたしはゆねを膝の上に乗せ、向き合うようなスタイルで、このタオルふきを1週間に1回ペースでやっています。
ゴシゴシ強くこすってはダメですよ。優しくマッサージするような気持ちで行いましょう。
このとき、名前を呼びかけたり、「気持ちいいねえ」など声をかけ続けることも大切です。猫ちゃんには飼い主の声が届いているので安心感を与えられます。
まとめ
今回は、猫のお手入れ方法についてお伝えしてきました。
猫は、グルーミングをすることで自分の体を綺麗にすることができますが、飼い主さんがお手入れすることで、より清潔な状態を保つことができます。
猫のお手入れ方法は大きく分けて次の3つです。
- ブラッシング どんな猫にも必ず行ってほしいお手入れです
- シャンプー 猫が嫌がらないならチャレンジしてみましょう
- 濡れタオルでふく どんな猫にもおすすめできるお手入れです
この中で、手軽にできるブラッシングは、日常的なお手入れとしてぜひ行ってください。
シャンプーと濡れタオルでふく方法は、愛猫ちゃんのストレスにならないように、必要に応じて行いましょう。
愛猫が嫌がる場合は無理にやらない
絶対にこの方法でなければいけない、という決まりはありません。愛猫ちゃんに合った方法で、綺麗にお手入れしてあげてくださいね。