可愛い猫ちゃんのお誕生日や、病院で頑張ったときなどのご褒美が必要な時。皆さんはいつも何でお祝いしていますか。
ちょっと豪華なご飯を用意してあげようかな、プレゼントはおもちゃでいいかな、なんて考えるのもワクワクして楽しいですよね。
わたしはお祝いの時、猫ちゃんのために手作りご飯をプレゼントすることがあります。
でも猫ちゃんには食べれない食品が意外に多く、作る際は細心の注意が必要です。
だけどせっかくのお祝いの事には既製品のおやつよりも、愛情のたっぷり入った手作りのものを食べてほしいと思うのが親ごころ。
それに、作っていく過程で猫の食べられない物も勉強になるし、なんと料理上手にもなれちゃうかも。
今まで料理が苦手だな、と感じていた方も苦にならないような、今回わたしが考案した簡単レシピを紹介します。愛する猫ちゃんのために、ぜひ挑戦してみてくださいね。
手作りご飯のメリット
食材を自分で見て選ぶことができる
皆さんは、キャットフードの原材料って見たことありますか。
例えばビートパルプ。わたしは名前を聞いても何かさっぱりわかりませんでした。
砂糖の原料となる「サトウキビ大根」=「ビート」。これを砂糖に加工する過程で出るカスがビートパルプの正体です。
良く言うと副産物です。
食物繊維の割合を増やすために配合されています。ですが、このビートパルプには薬剤の残留の心配があり、できる事なら与えたくない添加物です。
それに対し手作りご飯なら、添加物なんて必要ないので安心、安全に作れます。
アレルギーにも対応できる
残念ながら猫にもアレルギーはあります。我が家は大丈夫ですが、もしアレルギーになってしまったらと思うと、決して他人事ではありません。
猫にもアレルギー用のキャットフードは販売されています。ですが、アレルギーそのものが特定できない場合、選ぶのに苦労しますよね。
そんな時手作りご飯なら、何が入っているかすぐわかるので、もし症状が出ても獣医さんに説明しやすいし、対処が早くできます。
飼い主さんの達成感
猫ちゃんも安心なご飯を食べられる。
食べてくれた姿を見て、飼い主さんも苦労して作った甲斐があったな、と嬉しくなれる。幸せが連鎖しますね。
きっと初めて作ったときは達成感に溢れますよ。わたしがそうだったので、間違いありません。
また作ってあげたい気持ちにさせてくれる猫ちゃんは、何にも代えられない大切な存在ですもんね。
この先は今回主役の白身魚の説明、レシピを公開しちゃいます。
猫が食べられる白身魚の種類
白身魚ってどんな魚?
白身魚は、淡白な味わいで低カロリー。
そのうえ高タンパク質なのでダイエットに最適なので猫に与えても安心な食材です。
タイ、タラ、ヒラメ、カレイなどが白身魚の中でも有名です。魚の名前を見るとお寿司を想像しちゃいますね。(笑)
実はサケも白身魚なんですって。ビックリですよね。
赤く見えるのは、サケが餌として食べているエビやプランクトンに含まれる「アスタキサンチン」という色素によるもので、この色素がない餌を食べると、身が白くなるとかならないとか。
アスタキサンチンは、体内に取り込まれると活性酸素を取り除いてくれる効果があります。
活性酸素は増えすぎると過剰に働き、いい細胞まで攻撃して疲労の原因にもなります。
人間でもアスタキサンチン配合のフェイスクリームがあるように、シミ、しわ予防、老化防止としての役割も。
いつまでも若々しくいてもらうためには、積極的に取り入れたいですね。
注意する白身魚
ブリやカンパチ、エンガワなど脂が多くのっている白身魚は、猫に与えるのは好ましくないといわれています。
もし与える際は、湯通しして油を落としてからがいいですね。
他にも、ウナギやアナゴは栄養価が高いですが、骨が多いという理由で注意が必要です。
簡単手作りレシピ
今回は冷蔵庫にあった食材で作ることのできた2品を紹介します。
仕上がりの量は、おやつやキャットフードの補助として与えるため、少なめです。
また、魚の種類を変えても作れるので、いろんな魚で挑戦してみてください。
サケとカボチャのとろみご飯
- 生サケ(刺身用サーモンでもOK) 5g
- カボチャ 20g
- ほうれん草 3g
- 水(カボチャを煮る用) 30ml
- 材料を計量し、サケを電子レンジで加熱し冷ましておく。
- カボチャは皮をむき小さくカット、ラップをして電子レンジで加熱し、柔らかくしておく。
- 柔らかくなったカボチャをフォークですりつぶす。その後、水と一緒に煮てペースト状にする。出来たら猫が食べれる熱さまで冷ましておく。
- ほうれん草は茹でてから水で冷やし、猫が食べやすい大きさに細かく切る。
- お皿にカボチャペーストを乗せ、サケ、ほうれん草を盛り付ける。完成。
- ほうれん草は尿路結石症の原因となるシュウ酸を含んでいます。この成分は水に溶けやすい成分なので、必ず茹でて水にさらしてから使いましょう。
- サケは味の付いていないものを利用しましょう。のちに説明しますが、塩分の濃い塩鮭は厳禁です。
カボチャの量の目安は、市販のてんぷら用にカットされているものを使う場合、1枚の半分程度の大きさです。
硬いので、切る際には気を付けてください。
タラのサラダ風ご飯
- タラ 5g
- 卵 10g
- キャベツ 5g
- 枝豆 4粒
- かつお節 少々
- 材料を計量し、タラ、キャベツ、枝豆を分量外の水で茹でる。火が通ったらざるにあけ、猫がやけどしないよう冷まし、食べやすい大きさに細かく切る。
- 卵はとき、フライパンでいり卵を作る(ゆで卵を細かくしてもOK)。出来たら冷ましておく。
- 冷めたタラ、キャベツ、枝豆、いり卵を混ぜ、お皿に盛り付ける。仕上げにかつお節をトッピングして完成。
- 卵を使うことでタンパク質がアップします。いり卵が面倒な方は、ゆで卵でも可能ですが、生卵は食中毒の恐れがあるため厳禁です。
- また、料理上級者さん向けレシピとして、かつお節で取っただし汁をゼラチンで固めて、ジュレ状にしてかけてあげるなんてアレンジも。暑い時期に最高だし、水分補給になるのでおすすめです。
少量の材料を用意するのは面倒な人には…
このレシピを見て、用意する材料が少なくてびっくりした方も多いと思います。
実際に、ほうれん草3gは1本の1/3程度、枝豆4粒は1さや分なので、普段料理をしない方にはそろえるのが難しいですよね。
その際は冷凍のカット野菜を使うのも便利です。
わたしの場合はいつも「今日は煮物にするから味付けの前によけておこう」という風に、料理のついでに作ることが多いです。
また、多めに手作りご飯を作っておいて冷凍保存をすることも可能です。
その場合は冷凍期間を3週間ほどとし、解凍してから与えてください。
注意点
冒頭で、猫には食べられない食品があるとお伝えしましたが、該当する食品が本当にたくさんあります。
そして結構あいまいな部分が多いのも事実です。
危険に思うなら与えない
よくある例としてマグロがその1つです。
あるサイトでは「マグロは与えてはいけません」と書いてあるのを見ました。でも他のサイトでは「マグロは与えてもいい食材です」と。
これはあくまでもわたしの考えですが、マグロやイワシなどの青魚を食べすぎるとイエローファットという病気になるといわれています。
病気になるリスクが、少しでもある食品なので与えない方がいいと思う方、少量なら問題ないと思う方の意見の結果だと思います。
イエローファット(黄色脂肪症)とは青魚に含まれる不飽和脂肪酸を多く摂取するとなる病気のこと。お腹の皮下脂肪に炎症がおきます。
炎症下部分はしこりや熱を持つようになり、痛みで歩き方が変になるのが特徴です。
このように意見が対立している食品を与える際は、あくまでも自己責任になるということを忘れないでください。不安に思うなら与えない方が安全です。
与える際の注意点
- できるだけ新鮮な食材を与える
- 寄生虫がいる場合があるので、肉や魚は生で与えるのはダメ
- アレルギーに気を付ける
- 人間用に味がついているものは与えない
- 与える頻度は多くても週に1回程度にする
新鮮な食材を使用するのは当たり前のことですよね。
肉や魚を与える際は、寄生虫や食中毒が心配です。必ず火を通しましょう。また、お刺身の場合も一切れの半分程度が猫にとっての適量です。多く与えすぎないように気をつけてくださいね。
そして手作りフードを与えるのは、わたしは年に3回程にしています。あくまでもキャットフードの補助、おやつとして与えているためです。
手作りご飯だけでは正直、栄養のバランスはとれません。回数を多く与えると体を壊す可能性もあります。なので、頻繁に与えるのはやめましょう。
こちらにキャットフードの代用で与えることのできる食材や、与えられない食材が詳しく書いてあるので、参考にしてみてください。
まとめ
今回の内容をまとめてみました。
- 食材を自分で選ぶことができて安心
- 飼い主さんも達成感が味わえ、猫もおいしいご飯が食べられる
もしかしたら使う食品で、猫ちゃんの好き嫌いの新たな発見があるかもしれませんね。
- 食べれないものを理解し、その食品は与えない
- 肉や魚は食中毒の恐れがあるので加熱してから与える
- あくまでも自己責任
今回は白身魚メインの手作りレシピを紹介しましたが、他にもいろんな食材で作ることができます。
ぜひ、猫ちゃんに愛情のこもった手作りご飯をふるまってあげてくださいね。