突然ですが、皆さんはいわゆる「コロナ太り」しましたか。わたしはおやつに手が伸びることが多くなり、すこし丸くなってしまいました。
これからはおいしい食べ物が増える季節がやってきます。食べる事が大好きなわたしにとっては、年中季節なんて関係ないんですけどね(笑)
さて、今日は猫ちゃんの肥満についてお伝えしたいと思います。
可愛く見つめておねだりしてくる姿に負け、つい甘やかしておやつをあげ過ぎてはいないでしょうか。
丸々とした猫ちゃんって、すごく可愛くてとっても癒されますよね。ゴロンと寝てるムッチリボディの姿を見るだけでも十分、目の保養になります。
でも太ってていいことは、見た目が可愛いということだけで、病気のリスクが高いなど得することなんて一つもありません。
猫ちゃんも人間も、健康的な体重が一番長生きするといわれています。
室内飼いの猫ちゃんは、他の子と体型を比べたりできないので、いまいち太っているのか分からないですよね。
今回はそんな不安な飼い主さんでも、わかりやすく肥満度を判断できる方法や、肥満の猫ちゃん用の、簡単で意外なダイエット方法についてお話ししたいと思います。
普段わたしが猫ちゃんの体重管理の際に試している、餌の与え方も教えちゃいますよ。まずは肥満になるとどのような問題が起きてくるのかを、一緒に見ていきましょう。見た目
肥満になると病気にかかりやすい
まずは怖い病気についてです。肥満になるとこれらの病気にかかりやすくなります。
- 糖尿病
- 高血圧
- 心臓肥大
- 脂肪肝
- 関節炎
これは一例ですが、他にも肥満が原因でなる病気はたくさんあり、人間がなる病気ととても似ています。
病気になると治療にかかる費用や時間が増え、さらに薬を飲ませるなどの作業が追加され、猫はもちろん、飼い主側に負担が大きくかかります。
もしも糖尿病になってしまったら
例えば猫が糖尿病になった場合を例に見ていきましょう。
糖尿病になった場合は、食後の血糖値の上昇を緩やかに保つため、治療法は主に糖尿病専用のフードに変更し、様子を見ることになります。
しかし、それでも改善が見られない場合は、インスリンを1日2回、飼い主が猫に注射をする必要があります。獣医さんからのサポートがあるとはいえ、注射器を扱うのは怖いものです。
知人の場合ですが、糖尿病の検査入院で5万円ほどかかったという話を聞いたことがあります。治療はこれで終わりではなく、他にも診察、投薬、糖尿病用のキャットフード変更などたくさんあります。
完治するまでには莫大な費用と時間が掛かると思われます。
命はお金と引き換えにはなりませんが、肥満はもちろん、病気にならない健康な体を作ることは普段から心がけたいですね。
太っていると背負うリスク
病気以外にも太る事によって、こんなリスクを抱えてしまいます。
- 脂肪が邪魔をし、毛づくろいができなくて毛にツヤがなくなる
- かゆいところがかけないので皮膚トラブルが起きる
- 高いところから落ちて怪我をする
- 手術の際、麻酔の適正量が判断できず麻酔が利かない、または目が覚めにくい
- 気道に脂肪がついていびきがひどく飼い主の睡眠が浅くなる
やっぱり太っていて得することはありませんね。
肥満かどうか見た目でチェックしてみよう
不安に感じた方も多いと思います。ぽっちゃりと肥満の境目ってわからないですもんね。
でも今、猫ちゃんがそばにいれば肥満かどうか、見た目で分かる簡単な方法があるんですよ。
見た目で分かるBCS法
出典:飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫のための健康を守るために~
この表は、目で見て触って肥満度が分かる、「BCS検査」というものです。
これは「ボディコンディションスコア」の略で、表のようにBCS1(痩せ)~BCS5(肥満)までわかるものになっています。
猫の場合は体重の15%と越えると肥満と言われています。
抱っこが嫌いで、なかなか体重を測れない猫ちゃんがいる方にとっては、こういう検査方法はありがたいですよね。
猫を上から見てくびれがあるかどうか、横から見てお腹のたるみがないかどうかが、判断の目安になります。
また、触ることでスキンシップが取れるので、楽しく診断することができます。
猫の適正体重と理想体重の違い
ここまで肥満かどうか、肥満が原因の病気のお話をしてきましたが、ここからは猫の体重のお話をしたいと思います。
皆さんは猫の「適正体重」ってご存じでしょうか。
実は図鑑やペットショップの生体情報に書かれている体重は、あくまでも目安の体重で、すべての猫が当てはまるわけではないんです。
体重には「理想体重」と「適正体重」の2つの種類があります。
理想体重とは
図鑑などに記載されている体重は「理想体重」といい、体の大きさが図鑑と一致するときのみ適用されます。
簡単に言えば、標準のサイズがこの大きさなので体重はこれくらいがいいですね、というものです。
この場合、筋肉の付き方や骨格の大きさなどは無視されます。
特にペットショップで表示されている理想体重は、親の体重から計算されたもので「だいたいこのくらいになるだろう」とざっくり計算されたものが多いです。
時には悲しいですが、「超小型です!」と売り文句で飼ってみたけど、大きく育ってしまったので返品してほしいなど、体重や大きさが原因で返品騒動になることもあるようです。
でも、この理想体重が決して悪いというわけではなく、理想体重より少しオーバーしているからダイエットさせてみようかな、など健康のバロメーターとして気にしてみる目安として考えてくださいね。
適正体重とは
では適正体重とは何か、と疑問になりますよね。
適正体重とは、猫1匹ずつの骨格や大きさによって計算された体重のことを言います。
人間も同じ体重でも身長が高い人、低い人、がっちりしている人や華奢な人がいるように、猫にも個体差があります。
なので図鑑に載っている体重が3~5kgの場合、5kgだからギリギリセーフとはならないのです。
そして理想体重の場合は、年齢などは書いていないことが多く、若くて筋肉質の猫と、歳をとり筋肉量が減り皮膚がたるんだ猫が、同じ5kgで健康的だとはとても言えません。
なので猫の適正体重を知ることは大切で、この体重を元に肥満がどうか判断していだたけたらと思います。
適正体重は獣医さんに診断してもらうのが一番的確です。
わたしは猫の健康診断を受ける際に、体重について獣医さんからアドバイスをもらっているので、ずっと適正体重をキープできています。
ゆねの場合
ここで分かりやすく、我が家の猫ゆねを例にみていきましょう
ゆねはスコテッシュフォールドの女の子で生後8か月。体重は2.5kgでした。
調べてみると、スコテッシュフォールドの女の子の理想体重は3~5kg。今は理想体重内に入っていないですね。
でもゆねはまだ子猫で成長期です。この体重でも太っているわけでも痩せているわけでもなく、健康的です。
元気に走り回り、ついた筋肉量や大きさを比べてみても、1歳の成猫になるころで3kgぐらいがちょうどいい感じになるでしょう。
このように適正体重には、個体差があるのが普通なのです。
肥満を改善するには
少し長くなりましたが、これを見て猫ちゃんのダイエットの決意をしてくれたあなたはとてもえらいです。一緒に頑張りましょうね。
実は意外と簡単にダイエットはできるんですよ。
食事のコントロール
まず一番簡単なのが、食事のコントロールです。
ダイエット用のフードを試してみる方法もありますが、出費が増えるのとフードを変えるまでに時間がかかります。
でも今のフードの量をただ単に減らすだけでは、猫ちゃんは満足できずにおやつを要求してくるでしょう。
そこでわたしのやり方を紹介します。餌の与え方にちょっとしたコツがあります。
わたしが今まで猫と暮らしてきた中で体重管理をするときは、普段の置き餌をやめ、決まった時間に与える方法に変えていました。
置き餌だと、好きな時間に食べれるので、たいしてお腹がすいていなくても食べてしまいます。
でも決まった時間に与えると、お腹ペコペコだった猫は餌に飛びついてきます。ここで少し量を減らしても満腹感を得られるので、おやつの要求が減るというわけです。
わたしはこの方法の際、普段の餌の量から5gほど減らして与えていました。朝、夜の2回なので1日に10g減らすことができます。
この少しの差が毎日積み重なることで、時間はかかりますが無理なく痩せることができます。
運動のコントロール
餌の与え方の他にも、運動量を増やしてみるのも、猫のストレス解消になりおすすめです。
普段運動が好きな子は問題ないですが、動かない子はおもちゃにも反応しないし、本当に動いてくれないですよね。
そんな姿も愛おしいのですが、動かすテクニックがあります。
それは餌なら5粒程度、おやつならジャーキー1本の半分程度を細かくしておきます。それを家のあちこちに置いておく。
ポイントは、なるべく遠くや高いところに置きましょう。それだけなんです。
とお考えの方も多いと思いますが、ちゃんと効果があるので安心してください。ここは動いてもらうためにおやつを使いましょう。
食いしん坊な猫ちゃんは匂いにつられ、きっと家の中を探しに動き回ることでしょう。
動き回って体が軽くなれば、きっと運動も楽しくなるはずです。慣れてくれば犬がボール遊びをするように、餌を転がすだけで走ってくれるかも。
でもくれぐれも与えすぎは逆効果。太っちゃうので注意してくださいね。
まとめ
肥満になると病気になりやすく、手術の際に麻酔の事故が起きやすくなってしまいます。
理想体重はあくまでも目安なので、以下の2点で飼い猫ちゃんが適正体重か判断しましょう。
- BCS法を利用して肥満がどうかチェックする
- 適正体重を知るには獣医さんに相談する
その上でダイエットが必要な場合はこちらを取り入れてみてください。
- ダイエットは置き餌を辞め、決まった時間に与える
- 運動は適度にさせるとストレスも改善できる
猫ちゃんの肥満や体重、改善方法についてお話してきましたが、改めてわたしもダイエットしようと思えました。猫と一緒ならきっとうまくいくはず。よし、頑張ろう。
一緒に健康な体になって、いつまでも元気で猫ちゃんと暮らしたいですね。