猫ちゃんが餌を食べている姿は見ているだけでも癒されますよね。
餌を新しくしたときや、いつもと違うおやつを買ってきたとき、喜んで食べてくれるとこちらまで嬉しくなってしまいます。
ところが、ふと餌皿に目をやるといつも遊んでいるぬいぐるみや、お気に入りのおもちゃが餌の中に入っていてびっくりしたことはありませんか。
時にはお隣の水皿に入っていることも。そんなときはびっくりと同時に困ってしまいますよね。
飼い主さんは理由を色々と考えてしまいますが、猫ちゃんの不思議なその行動には、実際にどのような気持ちが隠されているのでしょうか。
餌まみれのぬいぐるみを加えたまま、家の中をウロウロすると衛生上良くないので、防げるなら防ぎたいですよね。
この記事では、猫ちゃんがおもちゃを餌皿に入れてしまう理由と、猫ちゃんが餌皿におもちゃを入れる行動を防ぐ方法をご紹介します。
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猫にとっての餌皿とは?
そもそも、猫ちゃんにとっての餌皿とは何なのでしょうか。
それは、猫ちゃん個人のテリトリーなのです。テリトリーとはつまり、安心して食事や睡眠が取れる場所のことです。
睡眠を取るベッドや、安心して排泄できるトイレも立派な猫ちゃんのテリトリーなんです。
猫のテリトリーには
- ホーム・テリトリー
- ハンティング・テリトリー
この2種類あります。
この2種類のなかでも、餌皿はホーム・テリトリーに当ります。
ホーム・テリトリー
ホーム・テリトリーとは、猫ちゃんの個人の空間です。
猫ちゃんが食事や睡眠を取る場所で、野良猫の場合は基本的に、他の猫と共有することはありません。人間と暮らしている飼い猫の場合は、家族以外の人や猫と共有することは基本的にありません。
ハンティング・テリトリー
ハンティング・テリトリーとは、獲物を捕獲する際に行動する範囲のことです。
野良猫や野生の猫だと、この獲物を捕獲するという行為はイメージがつきやすいと思います。では室内飼いで、外に出ない猫の場合のハンティング・テリトリーとは何でしょうか。
完全に家猫の場合は、食事や睡眠をとる場所以外を指します。
飼い主さんのお部屋に餌やお水、トイレ、ベットが置いてある場合は、飼い主さんのお部屋がホーム・テリトリー、飼い主さんのお部屋の外で家の中がハンティング・テリトリーというイメージです。
猫がおもちゃを餌皿に入れる理由とは?
猫ちゃんがおもちゃを餌皿に入れるのは、自分の安心できるテリトリーに運んでいるだけ、ということが分かりましたが、ではなぜおもちゃを自分のテリトリーに持って行くのでしょうか。
おもちゃを獲物に見立てている
家猫で餌は満足なだけもらっているといっても、獲物を捕まえたくなるのは猫ちゃんの本能。いつも小さいものや動くものに興味津々ですよね。
猫ちゃんにとっておもちゃとは、獲物のことなんです。
おもちゃを食べる事はしないですが、獲物を捕まえたらハンティング・テリトリーでは安心して食べられないので、ホーム・テリトリーである自分の餌皿まで運びます。
自分の獲物は誰にも取られないよう、自分の安心できるスペースまで持って行く。
その時の猫ちゃんの顔は、誇らしげで「獲ったどー!!」という顔をしているので、ぜひ見てみてください。
でもそもそも猫ちゃんって、一度に多くの量は食べないから、わざわざ移動しなくてもその場で食べても良いのでは、と思いますよね。
実は一度に多くの量が食べれないから、安心できる場所まで移動している可能性があるのです。
猫の胃は小さくたくさん食べれない
猫ちゃんの胃袋は容量が少なく、その場で全部は食べきれないため、他の猫に見つからないように隠す習性もあります。
猫ちゃんは胃が小さく食べきれないから、自分の安心できる場所まで持っていく、この習性が飼い猫となっていても残っているんですね。
自分のテリトリーに持ってくる以外にも、食べきれない獲物をうまく隠す方法があります。
それは土の中に隠す事です。
我が家の猫ちゃんもよく、餌を食べるのを途中でやめて、前足で砂をかける動作をしています。その後砂を片付けるのに一苦労なのですが、食べきれなかった獲物を土に隠す野生の習慣なので、やめさせるのは難しそう。
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猫の胃袋の容量ってどのくらい?
一般的に猫ちゃんの胃袋の容量は体重100gに対して約6mlほどと言われています。
体重1Kgの猫ちゃんの胃袋 | 約60ml |
---|---|
体重1.5Kgの猫ちゃんの胃袋 | 約90ml |
体重2Kgの猫ちゃんの胃袋 | 約120ml |
体重3Kgの猫ちゃんの胃袋 | 約180ml |
体重4Kgの猫ちゃんの胃袋 | 約240ml |
成猫の平均体重である、4Kgの猫ちゃんの胃袋の容量は約240ml。500mlのペットボトルの半分ほどしかありません。
わたしたち人間の感覚だと、想像していた以上に少ないことに驚きます。
猫ちゃんの胃袋の容量の少なさを知ると、急いで食べてしまったときや、普段よりも多く食べてしまった際の吐き戻しも納得できますね。
親猫になった気持ちでお世話をしてあげている
いつも遊んでいるお気に入りのぬいぐるみをベッドへ入れて一緒に寝ているときはありませんか。そんな場合は親猫になった気持ちでお世話をしてあげているのかもしれません。
疲れたのかもしれないから、一緒に添い寝してあげよう。
ベッドへぬいぐるみを持って行って一緒に寝たり、餌の中やお水の中へぬいぐるみを入れて自分の分を分けてあげたり。そう考えるとほのぼのしてしまいますよね。
やはり衛生面を考えると、おもちゃを餌や水の入ったお皿に入れるのは、防ぎたいですよね。
おもちゃを猫の目につかないところに置く
猫ちゃんが餌皿に入れて、おもちゃが汚れて大変というときは、単純ですが「隠す」のが一番の得策です。
ただこの方法は、せっかく気に入っていた猫ちゃんのおもちゃを取ってしまいます。
布地のぬいぐるみや、汚れると洗えない物をおもちゃとして用意せず、何度餌皿に入れても洗えるおもちゃを用意してあげると良いですね。
猫も十猫十色。そんな癖もあります
上で見てきたような理由がなくても、もともと変わった癖を持っている猫ちゃんもいるかもしれませんね。
我が家の猫もたまに、自分のしっぽを追いかけてクルクル回っていたり、水の入っているコップに前足を入れて味見してみたりしています。
そんな猫ちゃんに対しては、色んな猫ちゃんがいるんだなと思って、温かい目で見守ってあげて下さい。
まとめ
『猫ちゃんがおもちゃを餌に入れてしまう理由』をご紹介しました。
主な理由は、猫ちゃんの習性や個性によるもので、
- 獲物を自分のテリトリーに運んでいる
- 親猫になった気持ちでお世話をしてあげている
といった、飼い主さんが心配しているような、猫ちゃんのわがままや病気ではないものがほとんどです。
もし餌の中に入れて衛生面が不安な場合、
- 汚れてもすぐ洗えるようなおもちゃを選ぶ
- 汚れて困るおもちゃは隠す
とはいえ、習性や個性は飼い主さんの思うようにしつけることが難しいのです。
餌やお水がこぼれて困るときは、こぼれても良いようにお皿の下にトレーを敷くなどして、猫ちゃんも飼い主さんも、お互いストレス無く楽しく過ごせる方法を探してみてはいかがでしょうか。