あなたは猫に餌をあげるとき、床にお皿をじかに置いていませんか。実はわたしもそうするのが普通だと思っていましたが、餌の皿を床に置くことは猫にとってあまり良くないことなんです。
もしあなたが餌を皿に入れて床に置いてあげているなら、あなたの猫ちゃんのご飯の様子を思い出してみてください。
- 食べづらそうにしていないか
- 餌をすぐに吐き戻してしまうことが無いか
- 前よりも動きが鈍っていないか
こういった問題は全て、餌の置き場所の高さが原因である可能性があります。
また、今は特に問題が無くても床にじかに置いてしまっていると、猫ちゃんの食欲を損なったり、ストレスになったり、関節痛を引き起こしてしまうこともあります。
実は、キャットフードを置く高さというのは猫にとって重要なことなんです。適切な高さを知って、あなたの猫ちゃんにも、元気にストレスフリーな生活を取り戻してもらいましょう。
この記事では、キャットフードを置くのに良い高さと、その理由やあなたの猫ちゃんに合わせた高さの見つけ方を解説します。
キャットフードを置く時の正しい高さは?
キャットフードを置くのにちょうどいい高さは、床から5~8㎝のところです。好みや、体格によって変わりますが、だいたい床から5~8㎝のところに餌を置いてあげると良いでしょう。
うちの老猫ちゃんの場合は、かがむのが辛そうで、以前より食事量が減ってしまっていたのですが、漫画雑誌三冊重ねた上(計ったら8㎝くらいでした。)に餌を置くようにしてからまたモリモリ食べるようになりました。
ちょうど良い高さが分かった所で、餌を床に置くことのデメリット、そして高いところに置くメリットについて、順番に説明していきます。
床に餌を出すことのデメリット3つ
キャットフードを床に置いてはいけない理由は以下の3点です。
- 食べづらいこと
- 吐き戻しを起こしやすくなること
- 関節痛につながること
それぞれ、順番に解説します。
食べづらい
床に置かれた皿から餌を食べている猫は、体を丸めて脚を折り曲げ、力の入った姿勢になっています。わたし達人間でいうと中腰の姿勢みたいなもので、落ち着いて食事はできませんよね。
猫にとって、食事は大事な娯楽のひとつです。それが食べづらい姿勢で食べることで、楽しめなくなると、ストレスを溜めてしまったり、食欲を落としてしまったりしてしまいます。
吐き戻しを起こしやすい
床の皿に顔を近づける姿勢は、前かがみになって内臓を圧迫するので、嘔吐を引き起こしやすくなります。
猫はもともと、ネズミなどを丸呑みして一度消化し、消化しきれなかった毛などを吐き出すという習性があるので嘔吐することが直接、健康に影響を及ぼすことはないでしょう。
しかし、癖になってしまうと必要な栄養が足りなくなってしまいますし、掃除も大変になってしまいます。吐かずに食べてもらったほうがわたし達にとっても、猫ちゃんにとっても嬉しいですね。
関節痛につながる
餌を食べる間、脚をずっと曲げているのは関節に負担が大きいです。
若い猫の場合はそれでも気にしない子もいますが、老猫の場合ほとんどの猫は関節炎を持っているので脚を曲げると痛く、それが原因で食欲を落としてしまうことがあります。
思ったよりも沢山の、そして深刻なデメリットがあると感じますよね。今床に置いたお皿に餌を出している方も、「今日からは床上5~8㎝のところに出そう」と決意していることだと思います。
床から5~8㎝のところに餌を出すメリットは?
床に皿を置くのが良くないことはわかりました。それではなぜ床から5~8㎝の高さがベストなのでしょう。
それは、そのくらいの高さに餌を置くことで、先ほど紹介したデメリットはなくなり、高すぎることもないちょうど良い高さだからです。
床に餌の皿を出すことのデメリットがなくなった結果、ストレスは軽減し、吐き戻すことも少なくなり、関節炎もちの猫は痛い思いをせずに餌を食べられるようになるでしょう。
もちろんそれぞれの猫で体格も様々。座って食べるのが好きなのか、立って食べるのが好きなのか、好みは様々なので、あなたの猫ちゃんに合った高さを見つけることが大事になってきます。
あなたの猫に合わせた餌の高さの見つけ方
わたしがお勧めする方法は、最初は高さを変えられるエサ台(いらなくなった雑誌や空き箱でも問題ありません。)を使って、あなたの猫ちゃんのちょうどいい高さを見つけて、その後その高さの脚つきフードボウルを買ってあげるという方法です。
脚つきフードボウルというのは、適度な高さと重みがついた、餌を入れるためお皿のことです。食べやすいように傾いていたり、こぼれにくいように返しがついていたり色々なデザインのものが売っているので、好みのものを選んでみてください。
最初、台や雑誌を使ってちょうどいい高さを探ることをお勧めしているのは、脚つきフードボウルは高さを変えられないものが多く、せっかく可愛いフードボウルを買えたのに高さが合わない、なんて事態になるのを防ぐためです。
新しいフードボウルを使うときに注意すること
この時注意してほしいのが、餌を出す高さは変えても、場所は変えないようにすることです。
猫は環境の変化に敏感なので、いつも餌がある場所に餌があると安心して食べてくれます。反対に、いつもと違う場所にいつもと違う容器が置いてあっては警戒してなかなか食べてくれません。
もちろん、高さを変えてちょうどいい高さを探しているときも、場所は同じところにしましょう。これには今ご紹介した理由のほかに、場所が変わって食べてくれないのか、高さが変わって食べてくれないのか分からなくなる事を防ぐ意味もあります。
まとめ
キャットフードをお皿に入れて出すときは、床から5~8㎝高いところに出しましょう。その理由は、床にじかにお皿を置くと色々なデメリットがあるからです。
- 食べづらいこと。
- 吐き戻しを起こしやすくなってしまうこと。
- 関節痛につながること。
そして、あなたの猫ちゃんに合わせた餌の高さを見つけるときは、次のような順番で行うことをおすすめします。
- まず、雑誌や空き箱を台にしてちょうどいい高さを見つける。
- 同じ高さの、お好みのフードボウルを買う。
- この時、餌を出す場所は変えないようにする。
キャットフードの種類にはこだわっても、出すときの高さにまでこだわったことは無いという人は、意外と多かったのではないでしょうか。細かいことでも、あなたの猫ちゃんの生活を大きく左右することがわかっていただけたと思います。
もしあなたが今まで床にお皿を置いていたなら、早速次のごはんから少し高い位置で出すようにしてみてください。きっと、猫ちゃんは喜んでくれますよ。