ある日近所に住んでいる友人からいきなり電話がかかってきました。
いきなりの出来事にびっくりしましたが、一番驚いているのは電話越しの友人だった為一旦落ち着くように言いました。
家族として一緒に暮らしていた猫が急に出て行ってしまい、もしかしたも一生帰って来ないかもと思ったら焦ってしまいますよね。
特に普段から外へ出る猫ではなく家で過ごす時間の多い猫の場合、自らお家に帰って来られる可能性は低いです。
外では危険がいっぱいのため最悪な場合は命を落としてしまう事もあり得ます。
わたしの友人の猫ちゃんは何人かで手分けして探したため無事見つける事が出来ました。
今回は猫が脱走してしてしまった場合の効率の良い探し方や、普段から習慣としてやっておいた方が事についてお話します。
猫が脱走するきっかけ
まず、最初に猫が脱走してしまうきっかけを知っておきましょう。
偶発的な脱走
「窓がたまたま開いていた」「玄関のドアが開いていた」など。
ほんの少しの隙をついて脱走してしまう事が非常に多いです。
好奇心にかられて
猫ちゃんって窓の外をじっと見ている事ありますよね。
実はこんな事を考えているんです。
<猫ちゃんの気持ち>
家の中にはない刺激が欲しい。
窓の外の虫や鳥を追いかけたい。
野良猫が気になって仕方がない。
外の縄張りをパトロールしたい
いつも窓から見ている景色に好奇心がかられて外の世界に興味津々な猫ちゃんも居ます。
また、家の窓から見える野良猫の姿や鳴き声などに反応してしまう事も。
元野良猫・元保護猫
元野良猫などの外で暮らした経験のある猫は外での刺激をしっかりと記憶しているため脱走を試みる事が多くなります。
発情期
避妊、去勢手術をしていない猫は発情期があります。
落ち着きがなくなり、うなり、声をあげるなどいつもと違う行動がみられるようになります。
この時に異性の猫を求めて脱走してしまうことがあります。
猫は人間の8倍とも言われる聴覚により遠くのメスの鳴き声を聞き分け脱走なんてことも。
環境の変化
引っ越しにより縄張りが変わった、同居猫が増え自分の縄張りが脅かされたなどの理由で脱走してしまう事があります。
これは猫が自分の縄張りに対する意識が強いためです。
ドライブや散歩などもハーネスを付けるなどの対策をしておきましょう。
多頭飼いの場合猫同士の相性が悪いと猫にとっては強いストレスとなり脱走衝動が起きる事があります。
不測の事態
災害などの不測の事態に遭遇した場合にも脱走してしまうケースがあります。
地震で窓や壁が壊れた時。 | ➡ | 脱走 |
緊急事態を知らせるサイレンに驚いて。 | ||
キャリーバッグが破損してしまった。 |
確認しよう!!脱走しやすい箇所
玄関
脱走個所において全体の36%と最も多いのが玄関です。
家族の外出時や帰宅時または宅配業者さんとのやり取りの間に脱走してしまうケースがあります。
窓
脱走個所で次に多いのが全体の32%で窓です。
網戸を自分で開ける、爪を使い破くなどして脱走してしまいます。網戸の状態の時に脱走するケースが非常に多いです。
家族が窓を開けっぱなしにしていたために脱走してしまうこともあります。
ベランダ
飼い主さんの洗濯の最中の脱走やベランダの柵の上や隙間からの脱走もあります。
日光浴の為に猫をベランダに出す場合には注意が必要です。
どれも何気ない場所ですが、猫ちゃんは気まぐれにある日突然お家から離れてしまうので、危なそうな場所はしっかりと対策しておいた方がいいですね。
脱走に伴う危険
交通事故
外に出たことがない猫は車の怖さがよくわかっていません。
そのため、道路に飛び出し事故にあってしまう危険が非常に高いです。
誤飲、誤食によるトラブル
脱走によるトラブルの一つに誤飲誤食があります。
また、興味本位で口に入れ猫独特のざらざらした舌により喉の奥まで入って誤飲をうながしてしまうことがあります。
肉や魚の匂いのついたラップやビニール袋やガサガサと音がするお菓子の袋なども口に入れてしまい危険です。
野良猫とのけんかや接触によるリスク
感染症の予防対策をしていない野良猫と触れ合ったり、けんかをする事で怪我だけでなく感染症のリスクが高まります。
家に帰れず行方不明になるおそれ
野良猫や他の外敵に追われて思いがけず遠くまで逃げてしまう場合もあります。
そのまま行方不明となり家に帰りたくても帰れない状況になってしまう事も。
脱走してしまったら
まずは一刻も早く捜索を開始しましょう。
無事に保護されるのは脱走後一週間が多いとされています。
命に関わる事もありますので最初の一週間は特に必死に探してください。
- 近所を探す
- 警察、保健所、動物病院に連絡する
- インターネット、SNSにで情報収集
1,近所を探す
逃げ出した猫の多くは半径50メートル以内に居る事が多いです。
これは家で飼われていたため外の慣れない環境に怯えているからです。
ただし、避妊去勢手術をしていない猫は半径200m~300mまで範囲を広げる必要もあります。
自販機や室外機の車の下、物置の中や、建物の隙間などに隠れていることが多いです。
いずれも見えにくい箇所なので好物のご飯やおやつの匂いでおびきよせるのも効果があります。
また、録音した同居動物のなき声や大好きな飼い主さんの声での呼びかけも良いでしょう。
2,警察・保健所・動物病院に連絡する
保護された猫が警察・保健所・動物病院に届けが出されている場合があります。
こうした機関と協力する事も大事です。
3,インターネット・SNSで情報集め
チラシを作る、ポスターを貼る
ポスティング用の小さい物と目立つ場所に貼る用の大きい物の2種類を用意します。
猫の特徴が良くわかる写真を使い特徴もシンプルに記載する事が大切です。
ポスターを貼る場合には必ず許可をとりましょう。
また、SNSでの情報収集ではTwitterなどが良く使われています。
家の近くの人がみる事で情報が集めやすくなるためです。
捕獲方法とそのあとのケア
逃げてしまった猫ちゃんを外に探しに行くときに以下のもの準備しておきましょう。
<捕獲時に用意した方がいいもの>
- キャリーバッグ
- 食べ慣れているご飯とおやつ
- おもちゃ
- バスタオル又は毛布
- 懐中電灯
- 猫ちゃんの写真
恐怖心を与えないように保護する
見つけた時は大きな声ではなくいつものトーンで呼びかけましょう。
大きな声や緊迫した声では恐怖心を与えてしまい出てこなくなってしまうかもしれません。
いつもの優しい飼い主さんの声で安心させてあげましょう。
帰宅後は全身をチェックする
無事に帰宅したら猫の全身をくまなくチェックしましょう。
怪我がないか、ご飯の食べ方、排泄物など良く観察してください。
少しでも不安があれば動物病院を受診しましょう。
また、貼ったポスターにも見つかった報告とお礼を新たに記載ししばらくしたら回収する事もお忘れなく。
脱走に備えて普段から出来る事
普段からキャリーケースに慣れさせておく
猫の脱走に備えて普段からキャリーケースに慣れさせておく事も重要な事です。
脱走後の保護の際にも慣れていないと嫌がって入ってくれません。
また災害時避難所で慣れないキャリーケースから飛び出してしまうことも。
脱走のリスクを下げるためにも重要なことです。
避妊去勢手術を済ませておく
発情期の脱走リスクをさげるとともに望まない妊娠、野良猫の増加を防ぐためにも避妊去勢の手術は済ませておきましょう。
実は猫の交尾は数分で終わり、なんと妊娠率はほぼ100%と言われています。
マイクロチップを装着しておく
マイクロチップは直径2㎜、長さ8㎜~12㎜で一度体内に埋め込まれると脱落したり消失することはほとんどありません。
装着の際の痛みも普段の注射くらいといわれています。
大事な飼い猫の体に異物を入れる事にためらう飼い主さんもいるでしょう。
しかし体に害のない成分で出来ている事、装着による身元の判明などメリットが大きい事も事実です。
今一度大事な猫にとって何が大事なのか考えてみる必要がありますね。
こちらの記事ではマイクロチップについて書いているので是非参考にしてみてください。
まとめ
猫ちゃんの突然の脱走はびっくりしてしまいますが、慌てず以下の行動を取りましょう。
- 家から半径50メートル以内の場所をさがす。
- 地域の警察・保健所・動物病院に連絡をする。
- ポスターやSNSなどで情報収集をする。
また、その環境に怯えている猫ちゃんを安全に保護するために持ち物も大切です。
<探しに行くときの持ち物>
- キャリーバッグ
- 食べ慣れているご飯とおやつ
- おもちゃ
- バスタオル又は毛布
- 懐中電灯
- 猫ちゃんの写真
脱走してしまった時の行動も大切ですが、普段から脱走しにくい環境を整えておくことも大切です。