突然ですが、皆さんは猫が怪我をした時の応急処置の仕方を知っていますか。
もちろん、飼い主さんのようにすぐに動物病院に行くことも重要です。
しかし、その前に応急処置を施しておくことで大切な猫ちゃんの命を救うこともできます。
猫ちゃんが怪我している姿を見ると、飼い主さんもびっくりするでしょうし、血が苦手な方もいるかもしれません。
今回は、もしもの時に備えて、猫が怪我をした時の飼い主さんができる応急処置法や、猫に消毒液は使用していいのか解説していきます。
「備えあれば憂いなし」とは…いざという時に準備しておけば何が起きても心配無ないという意味。
応急処置の重要性を知ったわたしの体験
それはわたしが高校生の頃に体験したときの話。
夏休み、友人の家でガールズトークを楽しんでいた時でした。
ガチャンと玄関の扉が開いた音がし、「ご両親かな?挨拶しなきゃな」と思い階段をを降りて1階へと向かいました。
そこにいたのは、友人のお母さんが慌てた様子で、洗濯カゴとタオルを持って、また外に出るところでした。
友人がどうしたの?と聞くと、怪我をした猫がいるとのこと。わたしも何かできるかもしれないと思い、一緒にその場所へ向かいました。
そこには痛々しい姿の猫。
(症状は出血、足もあり得ない方向に曲がっていました)
近づくと「シャー」と威嚇され、その姿にショックを受けたわたしは、どうしようかパニックになっていると、隣にいた友達が、冷静にタオルを猫に被せて優しく抱っこしして洗濯カゴにそっと入れてあげていたんです。
友達の家には猫が2匹いたので、お母さんも怪我には慣れていたのかもしれません。
病院はすぐに診察できないとのことだったので止血の応急処置を施し、数時間後、動物病院に連れていってくれたおかげで、その猫ちゃんに後遺症が残ることもなく元気に。
その後、友達の家は猫が3匹になりました。
わたしはこの体験から、診察してもらいたくてもすぐにできない状況があること、そして応急処置の重要性を学びました。
猫の怪我を応急処置をする上で大切な4つの心構え
まず、猫の怪我を応急処置法する上で大切な心構えが4つありますので紹介します。
- 飼い主さんは落ち着いて応急処置をする
- バスタオルで包んであげる
- 出血、傷がある場合は軽傷でも慎重に
- 無理な姿勢にしてまで応急処置法をしない
①飼い主さんは落ち着いて応急処置をする
怪我している姿や痛そうにしている猫ちゃんを見るのは本当に辛いです。
いざ、愛猫が怪我をしてしまった時、焦ってパニックになり、何をしていいかわからなくなってしまいます。
だからこそ、何があっても冷静に、落ち着いて対処することを常に頭の隅に置いておきましょう。
これは余談ですが、わたしが小さい頃、祖母が親戚に電報を送るため「115」に電話するつもりが間違って「110」に掛けてしまったのは今では笑い話です。
②バスタオルで包んであげる
パニックになっているのは、人間だけではありません。
猫もまた怪我をしてショック状態だと、かなり攻撃性になり普段、大人しい子でも噛みついたり暴れてしまう可能性も。
暴れてしまい、怪我が悪化してはいけませんので、まず応急処置の前にバスタオルで包んであげましょう。同じく大きめの段ボールや洗濯カゴの中にバスタオルを敷いて猫を入れてあげると安心します。
③出血、傷がある場合は軽傷でも慎重に
怪我の程度が動物病院に連れて行く必要のない場合であっても、猫は人間以上に痛がることがありますので、慎重に、丁寧に応急処置をしてあげてください。
④無理な体勢をしてまで応急処置法をしない
怪我している所が見える場所だけとは限りません。
大きな事故の場合は、身体の内部も傷ついている可能性も。
無理な体勢をして傷が悪化、体調が悪くなることもありますので注意してください。
猫の怪我の応急処置3つの方法と対策
猫の怪我を応急処置法する上で大切な心構えを4つを解説しました。
次は怪我を種類で分け、それぞれの応急処置の方法3つを紹介していきます。
- 出血や外傷
- 捻挫や骨折
- 火傷(やけど)
①出血や外傷
主に、出血や外傷による怪我は縄張り争いや発情期のメスの奪い合いによる猫同士、ケンカをした時に噛み傷や爪での引っかき傷が原因です。
重症度は★の数(最大3つ)が増える程、重症になっていきます。
怪我の症状 | 重症度 | 応急処置法と対策方法 |
---|---|---|
引っかき傷 | ★ |
|
噛み傷 | ★★ |
|
酷い出血がある | ★★★ |
|
※スマホで横スクロール可能です。
【外傷しないための対策】
- 爪を切る。
- 猫を外に出さない。
②捻挫や骨折
捻挫や骨折は、家の中でも起こります。
例えばドアに挟まったり、飼い主さんが猫ちゃんに気づかずに踏んでしまったり、家具の上に乗って他の場所へ移ろうとジャンプして、着地失敗などなど。
- 腫れたり、熱を持っている。
- 足を引きずって歩いている。
- 足を地面に付けない。
30分~1時間して、普段通りに歩いていれば問題ありません。
捻挫や骨折の場合は応急処置はありませんので気づいたらすぐに病院へ連れて行ってあげましょう。
骨折した部分を臨時的に固定すること。
【捻挫や骨折しないための対策】
- 高さのたかい家具を隣同士に置かない。
- ドアを開けっぱなしにする時はストッパーを使う。
- 猫が足元にいないか確認をする。
③火傷(やけど)
猫が火傷した時にはすぐに対応してあげましょう。
火傷の場合、応急処置の仕方は、ビニール袋に氷と水を入れて可能であれば20分冷やしてあげてください。
次に注意したいのが低温やけどです。
低温やけどはゆっくり進行していくので、気づいたときには重度の火傷を負っていたなんてことも。
44度の熱源で6時間、46度の熱源で1時間接触していると低温やけどを起こす可能性が高くなります。
- 皮膚や肉球が赤い
- 水ぶくれができている
- 特定の場所を触られるのを嫌がる
- 同じところを舐めている
- 一部の体毛がはげている
このような症状や仕草をしていたら注意深く様子を見てあげてください。
【火傷にならないための対策】
- ホットカーペットの設定温度を38度前後にする。
- 湯たんぽには厚手のカバーをつける。
- こたつは定期的に布団を上げて温度を下げる。
我が家のゆねもストーブの前が大好き。
毎年、冬になると抱っこして移動させてるんですよ。
猫が怪我したとき、消毒してもいい?
わたしたち人間が怪我をした時、傷口を清潔にしたあと消毒をして処置をします。
では猫はどうでしょうか。
怪我をした時、白血球が傷に集まり、バイ菌から守ってくれます。しかし、消毒することでその作用を無効にしてしまい、かえって治りが遅くなってしまう可能性も。
早く、痛みをどうにかしてあげたい気持ち、とっても気持ちわかります。
ですが、飼い主さんの判断で使わないように気を付けましょう。
エリザベスカラーをつける
エリザベスカラーとは上の画像の首についている道具です。
怪我をすると、その部分を舐めたり、包帯を解こうと噛もうとします。エリザベスカラーを使ってあげると防げますので応急処置後、病院から帰ってきたあとつけてあげましょう。
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まとめ
猫の怪我を応急処置法する上で大切な心構えが4つありました。
- 飼い主さんは落ち着いて応急処置をする
- バスタオルで包んであげる
- 出血、傷がある場合は軽傷でも慎重に
- 無理な姿勢にしてまで応急処置法をしない
次に応急処置の方法3つと対策を紹介しました。
- 出血や外傷
- 捻挫や骨折
- 火傷(やけど)
怪我をしたとき消毒をしたくなりますが、飼い主さんの判断で使用してしまうと、かえって治りが遅くなってしまう可能性もありますので注意してください。