久々に会った猫友の腕に、大きなミミズ腫れができていました。
ビックリして理由を聞いてみると、
家に連れて帰ったら、先住猫がすごく威嚇をしてきて、あまりにも激しかったから止めに入ったらひっかいてきたの
威嚇されたとき、落ち着かせようとして安易に手をだすと、ひっかかれたり・噛まれたりして、飼い主さんが傷ついてしまう悲しい結果をまねいてしまうこともあるんです。
「牙をだした姿を見てしまってからは、また引っかかれないか怖くなって猫との付き合い方に困っている」と相談がありました。
傷ついたことがトラウマになってしまい、飼い主さんが常に攻撃されないか警戒して、一緒に暮らすのが嫌になってしまうケースも。
威嚇をやめさせるには「なんで怒っているのか」を理解してあげないと適切な対処をとることができません。
猫の本音がわかると、飼い猫との上手な付き合い方がわかり、共同生活が楽になりますよ。
威嚇で困っている飼い主さんが飼い猫を嫌いなる前に、「猫がなぜ威嚇をするのか」その理由についてお話しいたします。
猫の性格と刺激されることによる威嚇の理由
狩りが好きで、単独行動が好きなイメージが強い猫は、短気ですぐに「シャー」と怒る動物と思われますが、実はとってもデリケートな性格をしています。
【刺激してはいけない猫の基本性格】
- 縄張り意識がとても強い
- 神経質
- 好き・嫌いがはっきりしている
- 臆病・怖がり
デリケートで怖がりだから「近づいたら、どなるかわからないんだぞ。あっちにいけよ」とメッセージを伝え、無益な争いをしないように威嚇をしているのです。
特に「とても神経質」「怖がり」「ストレスを抱えやすい」猫は、すこしの事でも過敏に反応してしまい威嚇するので、注意が必要になってきます。
刺激された性格①縄張り意識が強い性格
縄張り意識がとても強い猫にとっては、知らない猫や人が自分のテリトリーに入ってくるのをすごくいやがり威嚇をします。
一番よくあるのが、新しい猫を迎えたときに先住猫が威嚇をするパターンです。
知らない人と急に住むようになったら、わたしたちも初めて緊張しまいますね。
威嚇しても仕方がない理由かもしれないです。
刺激された性格②神経質な性格
掃除をしてくると、掃除機に向かって威嚇をしてくる猫がこの理由です。
飼い猫が掃除機をかけると威嚇がすごいので、掃除用ワイパーに変えたという猫友がいるほど、神経質な猫にとって掃除機の音は苦痛になります。
なにも前ぶれなく威嚇してくれ場合は、イライラしていて八つ当たりをしている可能が高いです。
刺激された性格③臆病・怖がりな性格
近所の飼い犬と交流をして帰宅した時、いつもゆねに威嚇される原因です。
ちょっとの臭いにも反応するんだにゃ
臆病・怖がりな猫はとくに臭いに敏感で、ストレスがたまると自分の体をなめて落ち着かせようとします。
刺激された性格④好き・嫌いがはっきりしてる性格
猫は好き綺羅がはっきりりしているので、なにもしていなくても、近くに人や他の猫が近寄ると怒ることがあります。
心の底から嫌がっていたんですね
その他の理由
性格を刺激している以外にも、下記の理由で威嚇している可能性もあります。
- 病気やケガをしていて、自分を守るために威嚇をする
-
妊娠中や産後のため、子供を守るために威嚇をする
猫には基本の性格がありますが、毛の色によって個性がでてくるとも言われています。
飼い猫ちゃんの詳しい性格がわかったら、威嚇している理由がより一層わりやすくなる可能性がありますよ。
ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
体の変化でわかる2種類の威嚇
性格から威嚇の理由を知ること以外にも、体などの変化から理由を知ることができます。
猫が体などで表しているのは「攻撃的威嚇」か「防御的威嚇」の2種類の威嚇です。
攻撃的威嚇・・怒っていることが多く、嚙みつくなどの攻撃態勢
防御的威嚇・・不安や恐怖で怯えていて、防御態勢
攻撃的威嚇
目 | 黒目が細くなり、まばたきの回数が極端に減る |
---|---|
口 | 大きく開ける・犬歯を見せる |
耳 | 外を向く |
ひげ | 前の方を向く |
全身 | 頭を低くする、毛を逆立てて背中を丸める・弓なりの形をとる |
尻尾 | タヌキのしっぽのように膨らんでいる |
攻撃的威嚇をしている時は、自分の体を大きく見せるために毛や尻尾を膨らませて、相手よりも優先になろうとします。
このときに、手を出すと危ないんだにゃ
防御的威嚇
目 | 黒目が開いている |
---|---|
口 | 威嚇を声でするので、開いている |
耳 | 伏せている(イカミミになっている) |
ひげ | 後ろに向ける |
全身 | 体を小さく見せようとうずくまる・ |
尻尾 | 後ろ足の間に、くるりと巻き込んでいる・体の近くに置いている・体に巻きつけている |
防御的威嚇の時は、カメのように小さくなり、いつでも逃げる事ができるような態勢をとります。
耳はピンと横に引っ張られたように伏せ、音で危険が迫っていないか周囲を確認します。
写真の猫ちゃんの耳が、イカミミなんだにゃ
猫がこのような状態の時は、もっとも警戒心が強く不安や恐怖を感じています。
威嚇時の鳴き声3パターン
威嚇する時に使う鳴き声は、大きく分けて3種類です。
パターン1.ちょっと文句が言いたい時 怒っている時
「シャー」「フーッ」「カッ」と、わたしたちがよく知っている猫らしい鳴き方をします。
1回だけ強くない感じで鳴いている場合は怒っているのではなく、相手に対して文句を言っているだけです。
反対に口を開けて牙を見せて鳴いていている時は、要注意。
恐怖や怒り・敵意をむき出しにしている状態なので、無視をして触ってしまうと噛まれたり、ひかかれたりと攻撃されてしまいます。
パターン2.不安や強い恐怖心・パニック状態になっている時
甲高く大きな声が特徴で、「ウワーオー」「アオー」「アーオ」と鳴きます。
「こっちに来ないでほしい」「やめてほしい」と不安や強い恐怖心・パニックになっている気持ちを伝えています。
初めて聞いた時、サイレンが鳴っていると勘違いしてしまいました。
パターン3.激しく怒っている時
「ウウウー」と低い声を喉の奥から絞り出している感じの鳴き声をしています。
激しく怒っていて、強い敵対心を持っている状態なので、なだめようと安易に手を出してはいけません。
対処方法
威嚇しないようにしつけるのは難しいので、飼い主さんが上手に対処してあげましょう。
【威嚇対象が飼い主(人)】
- 「宣戦布告」となってしまうので、目を合わせない(目を背ける)
- その場から離れる(特に赤ちゃんや子供)
- 知らないふりをして、様子を見る
決して手を出さないでくださいね。
最大の対処法は「周りや自分の安全を確保して、とりあえず猫を見守る」ことですよ
猫にとって動きが予想できない赤ちゃんや小さい子供はとても苦手な存在です。
猫の感情を刺激していまう可能性があるので、すぐに避難をさせてください。
【威嚇対象が猫】
- 様子を見る
- ケンカが始まり激しくなってきたら、止めに入る
「これ以上嫌な事をすると、攻撃するぞ」と相手に伝えるために、最初に威嚇をします。
もし相手の猫が気持ちをわかってくれると、身をひいてくれるので、時間がたてば落ち着きを取り戻します。
反対に相手が「関係ないよ。そんなの知らないぞ」と攻撃的になってしまうと、ケンカが始まってしまいます。
ケンカを途中で止めると、自分の気持ちが満たされず、不安や不満が余計にたまってしまい 「欲求不満」になってしまいます。
欲求不満な状態が続くと「すぐに威嚇するようになる」「より激しいケンカになる」と悪い方向になってしまうので、ある程度はケンカをして発散させることが大切です。
勝った方は無駄な攻撃をしなくなるので、そこまで飼い主さんはグッと我慢なんだにゃ
ただしケンカが激しくなってきて「このままでは、血が流れてしまう」となってしまった時は、止めに入ってください。
【気をそらせる方法】
- 大きな音を立てる
- おもちゃやおやつなどで、別のことに気をそらせてあげる
きっかけを作ってあげる事で、猫たちが冷静になりケンカがおさまります。
まさに「頭を冷やす」ですね。
猫は自分が嫌いなことをされるとしっかり覚えている動物です。
ケンカをしている最中に嫌いなことをしてきた人物が「飼い主さん」とわかると、「自分の気持ちをわかってくれない、嫌いなことをしてくる人」と認識されてしまい、関係に亀裂が入ってしまう可能性があります。
「大きな音を立てる」「水をかけられる」という猫が嫌う方法でケンカを止める場合は、飼い主さんがやったと悟られないようにするのがコツです。
- おもちゃのタンバリンを、遠へ投げて音をならす
- スプレーボトルで水をかけた後、背中に隠してを猫の見えないようにする 等
猫に悟られない工夫をしてみてくださいね。
多頭飼いの場合は、
- ケガをしないように、日ごろから爪を切っておくこと
- 負けた方の猫がすぐに逃げれるように、逃げ場所(隠れる場所)を用意してあげること
の2つを普段から準備をしておくといいですよ。
大きな声で怒る・たたくことは絶対にして止めようとしてはいけません。
不安や恐怖を感じてしまい、エスカレートしてしまう可能性があります。
まとめ
猫はとってもデリケートで臆病な性格をしているので、なにかの拍子で刺激をされると、急に威嚇をしてきます。
- 縄張り意識がとても強い
- 神経質
- 好き・嫌いがはっきりしている
- 臆病・怖がり
攻撃的威嚇・・怒っていることが多く、嚙みつくなどの攻撃態勢
防御的威嚇・・不安や恐怖で怯えていて、防御態勢
【鳴き声3パターン 】
ちょっと文句が言いたい時・怒っている時 | 「シャー」「フーッ」「カッ」 |
---|---|
不安や強い恐怖心・パニック状態になっている時 | 「ウワーオー」「アオー」「アーオ」 |
激しく怒っている時 | 「ウウウー」 |
威嚇の時は目を合わせないようにして、知らないふりをしながら様子をみてください。
絶対に、手をだしてはいけません。
ひかかれたり、噛みつかれたりしてケガをしてしまいます。
ちょっと難しい猫の本音ですが、わたしたち飼い主がしっかり理解して、お互いに楽しく過ごせるようにしたいですね。
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