もし、ゴミステーションから子猫の鳴き声が聞こえたら、もし自分の飼っている猫が子猫を産んだけど飼育放棄したらあなたならどうしますか。
ただ、母猫の代わりにお世話をすることは本当に大変なんです。
産まれたばかりの子は、手のひらに乗るぐらい小さいです。
もちろん体力もないので少しのことで体調を崩します。
そして最初の1週間はミルクを与えるのは3時間おきです。
間違えたミルクの与え方をすると、元気が無くなったり、命の危機に陥ったりします。
そんなこと絶対に嫌ですよね。
今回は、『わたしが母猫の代わりになる』っという人のために、子猫のミルクの飲ませ方や与える量、ミルクを与える際に気をつけなければならないことを解説していこうと思います。
お世話は大変ですが、手塩にかけて育てた子が成長することは本当にうれしく感動ものだと思います。
是非ごらんください。
子猫の正しいミルクの選び方
子猫が家にやってきたら一番大変なのがミルクを与えることです。
人工飼育ってほんとうに大変だし難しいです。
でも、そこはがんばるしかありません。
正しい方法を伝授しますね。
子猫のミルクの選び方
牛乳と猫用のミルクは別物です。絶対にあたえないでください。
母猫とすぐにはぐれてしまった、もしくはすぐに育児放棄をされて初乳を飲めまかった可能性が高いです。
初乳は飲むことで母乳に含まれる抗体を摂取し免疫力を高めます。
このため生後間もない子猫には、初乳に含まれる「ラクトフェリン」入りのミルクを選んだり、粉ミルク上のサプリメントをミルクに混ぜたりするのがおすすめです。
ラクトフェリンは乳や、涙、唾液、血液などに存在する感染防御機能をもったタンパク質です。
生後4週ぐらいまでは、子猫用のミルクで必ず育ててください。
乳糖の分解がうまくできない子猫のために、乳糖がカットされているのでお腹をこわす心配がありません。
そして高脂肪で高たんぱくに作られていて、必要な栄養素が強化されています。
ミルクには液体ミルクと粉ミルクがあります。
液体ミルクはそのまま与えることができますが値段が高くなります。忙しくてどうしても準備に時間がとれない、そんな方にはおススメです。
粉ミルクは、液体ミルクより値段が安くお手頃です。
ただ、ミルクを作る手間がかかるのと、分量通りに作らないといけません。
水が多すぎるとエネルギー不足に、少なすぎると水分不足になるので注意が必要です。
ミルクの作り方
- お湯を沸騰させて60℃~70℃に冷まします。(冷まさないと容器が割れることがあります)低すぎるとミルクの粉が溶けません。
- 哺乳瓶の目盛りをの参考にしてお湯をいれ、ミルクを計量スプーンで測って入れる。(商品によって量が違うので必ずその通りに作る)
- 蓋を閉めて振りながらかき混ぜる。かき混ぜたら少し蓋を緩める。
- 母乳に近い38℃~40℃程度のぬるま湯まで冷まし与えます。
ミルクの温度が低すぎると体温が低下してしまい、消化管にも大きな負担となります。熱すぎると火傷をしてしまいますので気を付けましょう。
子猫のミルクの与え方
子猫にミルクを与える順番です。
- 子猫の排便排尿ををすませる
- 体重測定をする
- 哺乳瓶、シリンジ(針のない注射器)スポイトなどを用意してミルクを与える
- 再度体重測定をする
- ゲップをさせる
子猫の排便排尿を済ませる
ミルクを上げる前に排便排尿してあげるとお腹がすっきりしてたくさん飲むことができます。
生後21日頃までは子猫は自力で排泄できません。(母猫は肛門付近を舐めて排泄を促します)
【排泄の方法】
手で子猫のわきの下を支え、反対の手でタオルやティッシュなどを使って陰部をトントンしたり肛門のすぐ下辺りを少し強めに押す感じでモミモミ刺激します。
母猫が舐めて刺激をしているようなイメージで、陰部を軽く上下に擦るだけで排泄してくれる子もいます。
おしっこが出始めると結構な量がでるので(ティッシュ3枚分ほど)すぐ近くにゴミ箱とティッシュ箱をを用意して手早く交換出来るといいです。
おしっこは、毎回ほとんど出ます。うんちは出ないことがありますが3日以上でなかったら動物病院に必ずつれていってください。
出典:YouTube吉田貴子
体重測定をする
ミルクを飲む前に体重測定をしてあげてください。
飲む前に測定し終わった後にもう1度測定することで、どれだけミルクを飲んだか確認することができます。
哺乳瓶、シリンジ、スポイトを用意してミルクを与える
哺乳瓶やシリンジ、スポイトはミルクの汚れが残りやすいので、洗浄はしっかりと行ってください。
さらに生後間もない子は菌に弱いため、使用後に煮沸や哺乳瓶用の消毒液を使って消毒しておくと安心です。
生後間もない子に哺乳瓶で飲ませるのはなかなか難しいです。
いろいろと試してみましょう。
スポイト
まだミルクを吸う力が弱い子や、ミルクが飲めるものか理解できない産まれたての子によく使われます。
【与え方】
無理やり(可哀そうに見えますが猫ちゃんのためです)口を開かせて舌にシリンジでミルクを垂らします。
飲ませていくうちに『これおいしい』と猫もわかり飲むようになっていきます。
子猫ミルク飲みの初めの一歩というところでしょうか。
スポイトは動物病院で購入できます。市販のものを使うときは、使い捨てのものか、耐熱温度100℃以上で煮沸消毒ができるものを使ってください。
シリンジ
針のない注射器です。
ミルクは飲めるようになったけど、まだ吸う力が弱かったり、たくさんの量を一気に飲めない子におすすめです。
少量ずつ与えられるので誤飲を防ぐのに効果があります。
【与え方】
子猫の頭をしっかり持ってシリンジの先を口に含ませます。
吸いついたらゆっくりとミルクをあたえてください。
シリンジは見た目が注射器に似ているので指で押しがちですがNGです。一気にでてしまいます。
指で押さず、手のひらを使って容器を引き寄せる要領で押すと一気に出ずに安心です。
哺乳瓶
新しい哺乳瓶を使うときは、切込みを入れてミルクの出る量を調整してください。
逆さにしてゆっくりポタポタミルクが落ちるぐらいがよいです。
ミルクをあげるときは体勢が大切です。
間違えた体勢で与えてしまうとミルクを詰まらせたり、体調を崩してしまいます。
子猫にミルクを与えるときは、腹ばいにして与えましょう。
哺乳瓶は逆さにして乳首をミルクで満たして、子猫が空気を吸わないようにしてから口元に近づけてあげるとミルクを吸い始めます。
図のように優しく後頭部を支えて、ミルクを飲みやすい姿勢をサポートしてあげてください。
最初は子猫がポジション決めのために動き回りますが、決まれば飲み始めます。
誤嚥する危険があるので、人間の赤ちゃんのように仰向けで飲ませないでくださいね。
耳がピクピクっと動いていたら飲んでいる証拠です。
お腹がいっぱいになると舌でシリンジの先や乳首をおしてきます。
飲み終わったら湿らしたティッシュなど口を拭いてあげてください。拭かないとベトベトになってしまいます。
再度体重測定をする
ここでもう1度体重測定をします。
体重がふえていなければあまりミルクが飲めていません。再度与えてみます。
子猫は胃が空になると低血糖をおこし臓器が動かなくなり命の危険にさらされます。食べない、体重が増えないときはすぐに動物病院へ。
ゲップをさせる
飲み終わったら少し体を持って、背中をさする、軽くポンポン叩いてゲップをさせてあげてください。
1日にあげるミルク量と回数
猫の離乳は生後3週間ぐらいから始まります。
歯が生後3週~生え揃い始めるので、母猫がお乳を飲まれると痛いので与えなくなっていきます。
ゆねの応援があったところで、子猫のミルクの1日にあげる量と回数です。
【1日のミルクの回数と量】
なんと、最初の1週間はミルクを与えるのは2~3時間おきです。
もちろん猫ちゃんによって、良く飲んだり、全然飲まなかったりするので調整は必要です。
聞いた話によるのと飲みの悪い子は5cc飲むのに1時間ほどかかるとか。
子猫にミルクをあげるときに気を付けること
子猫をミルクで育てるのはわからないことだらけです。
解説をしていきますね。
ミルクを吐き出してしまったら
生まれたばかりの子猫はミルクを上手に飲めないため、鼻から出したり、むせて吐き出したりすることがあります。
哺乳瓶の穴が大きすぎたり、一度にたくさんの量を流し込んでしまっても同じようなことがおこります。
穴の大きさを調節したり、咥える所が小さめな哺乳瓶もしくはシリンジをためしてみるといいでしょう。
飲まないからといって無理に哺乳瓶の乳首を口の奥深くまでいれたり、瓶の横を押して勢いよくだして無理やり飲ませるのも危険です。
時間はかかるかもしれませんが子猫のペースでゆっくりと飲ませてあげてください。
ミルクを飲まないときはどうしたらいい
【ケース1】ミルクの味が気にいらない
ミルクの温度が気に入らない、濃度が気に入らない、味が気に入らないと様々。いろいろ試して気に入るものをさがしてあげてください。
【ケース2】哺乳瓶があっていない
哺乳瓶の穴が大きすぎる、逆に小さすぎる、飲み口が大きすぎる、このようなことで飲むのを止めてしまう子がいます。
哺乳瓶の乳首を細いものに買い替える、穴の大きさを変えるなど工夫をしてみたください。
【ケース3】排泄がうまくできていなくてお腹がいっぱい
排泄がうまくできておらず、お腹にミルクが残っていたり、便秘になって食欲がでなくて飲めなくなっていることもあります。
ミルクを飲む前に、排泄をさせてあげてください。
【ケース4】体温調整がうまくとれず衰弱している
子猫の適温は35度です。子猫がいる場所をヒーターやペット用のホットカーペット、などで暖めましょう。
ただ子猫が暑いと思ったときの逃げ場を確保してあげるのも大切です。
タオルで包んでしっかり温めてから、ミルクをあげるのもよいです。
飲んでいる途中でミルクの温度が下がってきて、体が冷えることもあります。ミルクを湯煎してあげたり、足にもとにカイロをおいてあげるのもよいです。
【ケース5】脱水症状を起こしている
子猫は、ミルクを飲んでくれないからと少し時間をおいてしまうと、すぐに脱水症状になり危険な状態になります。
スポイトやシリンジで強制的にあげるか、清潔な指にミルクをつけて、少しずつ舐めさせましょう。
子猫の体調はすぐに異変します。早めに動物病院につれていきましょう。
まとめ
今回は、子猫のミルクの飲ませ方や与える量、ミルクを与える際に気をつければならないことを解説してきました。
高脂肪・高タンパクで栄養たっぷりな子猫用ミルクで育てる。
- 生後1日~7日 6~8回 5~10cc
- 生後8日~14日 4~8回 5~15cc
- 生後15日~21日 4~6回 ほしいだけ
- 生後21日~1か月日 離乳食に切り替えていく
子猫にミルクを与えるときは、腹ばいにして与える。
ミルクを飲まないときは原因を突き止めて改善をしてあげる。
子猫は体調を崩しやすいので早めに動物病院に行く。
子猫を育てるのは本当に大変ですが、あなたがその子のお母さんです。
大切に育ててあげてくださいね。
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