猫を飼っている友人から、SOSの連絡がありました。
わたしが友人に真っ先にオススメした換毛期の対策方法は、シャンプーをすることでした。
犬とは違い、猫ってシャンプーをするイメージがないと思いますが実は意外とできちゃうんです。
今回は猫のシャンプーの魅力をたっぷりとお伝えして、思わず換毛期にシャンプーデビューを決意しちゃうような内容盛りだくさんでお話ししていきますね。
猫の換毛期にはシャンプーがオススメ!
冒頭でもお話ししましたが、換毛期の対策としてオススメなのはシャンプーをすることです。
猫の換毛期と言っても、毛質や抜け毛の量などが猫によって違うので一概には言えませんが、シャンプーがオススメな理由は以下の通りです。
- 換毛期の毛玉対策になる
- 換毛期=シャンプー向きの季節である
換毛期の毛玉対策になる
猫ちゃんのブラッシングをしていて、ブラシがうまく通らないところがある、つまり毛玉ができていることはありませんか。
毛玉は体から抜けた毛が、まだ生えている毛に絡まることでできてしまいます。
そのため、短毛種よりも長毛種の猫のほうが毛玉ができやすいです。
- 年に1~2回のシャンプー
- 週に2~3回のブラッシング
- 月に1回のシャンプー
- 毎日のブラッシング
しかし換毛期には特に毛の抜ける量が多く、目安通りにお手入れをしていても抜け毛を落としきれないことがあります。
そこでシャンプーをして、抜け毛を綺麗さっぱり洗い流してあげるのがオススメなんです。
普段から月に1回のシャンプーを行っている長毛の猫ちゃんに更に多くシャンプーをする必要はありません。
わたしも換毛期には徹底的にブラッシングをしてからシャンプーをしていますが、どこに梳(と)かし忘れがあったのかと疑問に思うくらい毛が落ちます。
また、シャンプーをして抜け毛を洗い落としてあげることは、猫が毛玉を吐き出す回数を減らしてあげることにもつながります。
これは「毛球症」という、飲み込んだ毛が胃の中で消化されずに塊になってしまう病気を防ぐためにもとても大切な事なのです。
換毛期=シャンプーしやすい季節
一言に換毛期と言っても、猫には1年に2回換毛期があります。
春の換毛期…3月~5月頃
秋の換毛期…11月~1月頃
特に冬用の毛が、夏用の毛に生え変わる春の換毛期に多く毛が抜けます。
猫のシャンプー経験者のわたし、「夏と冬のシャンプーは、暑いし寒いし大変」と大きな声で叫びたい。
換毛期にシャンプーをするということは、1年の中でシャンプーしやすい春と秋に・抜け毛も落とせるという、まさに一石二鳥なんです。
初めてのシャンプーでは飼い主さんも初めての経験、猫ちゃんも初めての経験ということで時間がかかりがちです。
そのためシャンプーデビューする際は、シャンプーをしやすい気候の日を選ぶということもぜひ検討してみてください。
猫の換毛期では、30~90日かけて毛が抜け替わります。
そのためわたしがオススメする猫のシャンプーのタイミングは、1年に2度ある換毛期でも特に抜け毛が多い「春の換毛期」の後半である5月ごろです。
そして春の換毛期でのシャンプー経験を秋の換毛期で活かし、素早くシャンプー&ドライしてあげましょう。
シャンプーは必要?見極めるポイント
ここまで読んでいただいた飼い主さんの中にも、多くの方が疑問に思っているのではないでしょうか。
猫ってシャンプー嫌がらないの、と。
換毛期の対策としてシャンプーの魅力をお伝えしても、猫にシャンプーができるのかどうか不安なままでは実行に移せませんよね。
もちろん、水に濡れることが苦手な猫は多いですし、大きな音がするシャワーやドライヤーを怖がってしまう猫は多いです。
しかし猫ちゃんの性格によっては、すんなりとシャンプーを受け入れてくれることもあります。
有名なYouTuberヒカキンさんが飼っている愛猫「まるお」と「もふこ」を、ご自宅でシャンプーをしている様子を動画にされているのでご紹介しますね。
実際に猫ちゃんのシャンプーの様子を見てみると、イメージも湧きやすくシャンプーをしてみることに前向きになれますよね。
もう少し具体的に、果たして愛猫にシャンプーは必要なのか、という疑問にお応えしますね。
シャンプーのメリット
- 抜け毛を洗い流すことにより、毛玉を吐き出す回数を減らすことができる
- 毛づくろいでは届かない箇所を洗うことができ、皮膚病予防になる
- 皮膚の状況をチェックしやすい
- 一時的に猫アレルギーを引き起こすアレルゲンが減少する(効果は2日程度)
シャンプーのデメリット
- 猫にとってストレスになる
- 過度なシャンプーは必要以上に油分を落としてしまいフケが出やすくなる
正直、猫をシャンプーすることのデメリットは、猫にとってストレスだけであると言っても過言ではありません。
猫にとってシャンプーがどれくらいストレスなのか分かれば、シャンプーするべきかしないべきか決められますよね。
次の項目で、シャンプーをするまでのステップを紹介するので、お家の猫ちゃんがどれくらいなら許容してくれるか試してみてください。
シャンプーの事前の準備
先ほどもお伝えしましたが、シャンプーと聞くと洗う事に注目しがちですが、猫ちゃんのストレスになるのは「水に濡れる事」と「シャワーとドライヤーの大きな音」です。
まずはこの2点に慣れることを目標に、シャンプーをするまでの練習のステップをご紹介しますね。
徐々にステップを上げる事で、猫ちゃんにも飼い主さんにも「これならできるかも」と自信を持ってもらえる事間違いなしです。
ステップ1、場所や物に慣れる
具体的にはお風呂場やシャンプーのボトルを見慣れた物にしておく事が、1つ目のステップになります。
普段の生活の中でお風呂場を開けておくなどして、空間のそのものに慣れる機会を作ってあげます。
シャンプーの匂を事前に嗅がせてあげると、より猫がシャンプーを受け入れやすくなり効果的です。
ステップ2、ドライヤーに慣れる
シャンプーの手順から考えると最後の工程ですが、一度濡らしてしまったら乾かさないといけません。
そのため、シャワーを怖がらないかどうかを試す前に、ドライヤーの練習を先に行いましょう。
また、乾かす事が目的ではないので、小さい風量で鳴らす事ができ、音量も小さいので怖がりにくいというメリットもあります。
- 近くで音を聞かせるだけ
- 背中に軽く風を当てる
- お腹に軽く風を当てる
ステップ3、水に濡れることに慣れる
ドライヤーをしても大丈夫だと自信がついたら、ついに猫ちゃんに濡れてもらいましょう。
まずは念入りにブラッシングをします。
水に濡れることで、今ある毛玉がより絡まって固まってしまう可能性があるため、毛の絡まりがないか直前にチェックしてあげてください。
ブラッシングが終わったら、ついに体を濡らしていきます。
洗面器にお湯(35~38度)を溜めその中に猫を入れましょう。
そして、足元から徐々に濡らしてあげます。
お尻・背中・首とかけ湯をしてあげて、大丈夫なようであれば弱めの水圧のシャワーをかけます。
シャワーヘッドを猫の体にくっつけると音を軽減できるのでオススメです。
顔や頭は嫌がりやすいので、スポンジや濡らしたタオルを使って優しく濡らしてあげてください。
少しずつ慣らしてあげても、全ての猫がシャンプーを受け入れてくれるわけではありません。
水に濡れることや、お風呂場独特の反響するシャワーの音にびっくりしてパニックを起こしてしまうこともあります。
思わぬ事故を防ぐためにも、バスタブのお湯は抜いた状態で猫のシャンプーをためしてください。
こちらの記事で、ブラッシングの方法や濡れたタオルでのお手入れの仕方を紹介していますので、シャンプーはハードルが高いかもと感じたら、ぜひ読んでみてください。
シャンプーの手順
シャンプーの工程を分けて、1つずつに慣れることができたらついにシャンプーデビューす。
今までの工程に、あとは体を洗う工程が増えるだけなので、もうゴールは目前です。
準備するもの
まずは準備してほしいものを紹介しますね。
必要な物
- シャンプー
- ドライヤー
- ブラシ
- タオル
あるとより便利な物
- 洗面器(シャワーで直接濡らせるなら無くてOK)
- シャンプーを泡立てる容器(洗う・すすぐの工程で使います)
- スポンジ・タオル(顔を濡らす用)
- 吸収性の高いタオル
- ドライヤーを固定するグッズ
- 抜け毛が排水溝に流れないようにキャッチするグッズ
吸収性の高いタオルとドライヤーを固定するグッズは、イメージがしにくいと思うので、私が実際に使っているものをご紹介しますね。
シャンプー実践!
では早速、シャンプーの手順をご紹介していきますね。
まずは毛玉が固まらないように、念入りにブラッシングをしてあげましょう。
そして、ひとりで猫のシャンプーをしている場合、別の部屋に何か忘れ物をしてしまった場合に取りに行くことが困難です。
しっかりと準備をしてからシャンプーに臨みましょう。
1、濡らす
先ほど練習した要領で、猫を濡らしていきましょう。
猫の毛はとても密に生えているため、根元までお湯が行きわたるようにしっかりと濡らします。
【猫を濡らす工程のおさらい】
- シャワーの音を怖がってしま場合、洗面器を使う
- 足元から濡らしはじめお尻・背中・首と濡らしていく
- 顔や頭を嫌がる場合、スポンジやタオルを使って濡らす
2、洗う・すすぐ
まずは猫の背中にシャンプーを直接つけて、自分の髪の毛を洗うように猫の体を洗います。
このときシャンプーの泡立ちが悪いようであれば、洗面器のような小さな容器に少量のお湯を入れ、シャンプーを容器の中で先に泡立ててから猫にかけてあげるとうまく洗うことができます。
洗う順番は、背中→首→足→お腹→お尻→しっぽ→顔と、顔を除いた高い位置から洗っていくのがオススメです。
特に胸や顎、耳の後ろは毛づくろいでは届かない箇所なので、念入りに洗ってあげましょう。
猫の体をしっかりと洗うことができたら、次はシャンプーを洗い流します。
長時間泡が顔に付いていると嫌がる原因になるので、濡らす時と同様にスポンジやタオルなどを使って真っ先に顔の泡を取り除いてあげましょう。
その次に首や背中など、高い位置から泡を流していきます。
シャワーやお湯をかけたとき、毛が束になって見える箇所はまだシャンプーが洗い流せていないので、入念にすすいであげましょう。
特に足やしっぽは、一度流した泡が再度ついてしまい洗い残しが多くなってしまう箇所です、注意してあげてください。
3、乾かす
いよいよ最後の項目です。
びしょ濡れの猫ちゃんをまずはタオルで拭いてあげましょう。
ドライヤーで乾かすよりも、タオルで拭いてあげるほうがはるかに楽なので、ここの工程は手を抜かず、全ての水分をタオルで拭きとるくらいの気持ちで挑みましょう。
十分にタオルで拭き取れたら、ドライヤーを当てていきます。
このときドライヤーは猫から20cmほど離して、熱い風が当たらないように気を付けましょう。
猫の毛が表面だけでなく内側もちゃんと乾くよう、ドライヤーの風を猫の毛が逆立つように当てるのがコツです。
ドライヤーの風が当たっている箇所をブラッシングしながら、水分を吹き飛ばす要領で乾かしてあげてください。
ブラシではなく、乾いたタオルで拭きながらドライヤーをかけても効果的ですよ。
乾かす順番は、背中→お腹→足→しっぽ→顔です。
しかしここはあまり順番にこだわらず、ドライヤーを当てさせてくれる場所から乾かしていくといいでしょう。
まとめ
マメにブラッシングと掃除をしていても、換毛期の抜け毛には悩まされてしまいますよね。
今回はそんな換毛期の対策としてシャンプーをご紹介しました。
《換毛期に対策にシャンプーがオススメな理由》
- 抜け毛を洗い流せるので毛玉対策・毛球症対策になる
- 換毛期がシャンプーをしやすい気候である
このように、長毛の猫であっても短毛の猫であっても、換毛期にシャンプーすることにはとってもメリットがあるんです。
しかしそうは言っても、少し前まで猫は「家の中と外を自由に行き来する生き物」というイメージで、捕まえて洗うなんて考えられなかったですよね。
猫にシャンプーをすることは、水が苦手な猫が多いため、なかなか踏み出せない飼い主さんも多いと思います。
その心配の解決法として、猫ちゃんがシャンプーを受け入れる事ができるか、嫌がる素振りがあればすぐに中断できる順番での練習方法もご紹介しました。
- 場所や物に慣らす
- 先にドライヤーに慣らす
- 体を濡らす事に慣らす
シャンプーをしてふわふわになった愛猫は、普段の3割り増しくらい可愛いです(笑)
ぜひ皆さんも、猫のシャンプーを実践してみてくださいね。