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保護猫、野良猫の年齢を見分けるには?【歯を見ればバッチリ!】

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ペットショップやブリーダーから家族に迎えた猫ちゃんなら、お誕生日が分かるので、年齢は分かりますよね。

飼い主
飼い主
うちの庭に毎日やってくる猫ちゃんがいるのだけど、首輪もしていないし、保護した方がいいのかな。
飼い主
飼い主
飼い主さんが見つからない野良猫なら保健所に連れて行くのは忍びないなぁ。うちで飼おうかな?

全国各地で猫を保護するNPO団体が、熱心に活動を行なっています。

その結果、過去10年で保護数は、約1/4に減っています。

譲渡数は急速に増え、殺処分数も減っていますが、悲しいことに依然、0ではありません。

たろう
たろう
犬より猫の方が保護が多いんだにゃ。
ぼうちゃん
ぼうちゃん
好奇心が旺盛だから、ついつい外に行きたくなるんだにゃ。

野良ちゃんを保護した方やNPO団体から猫ちゃんを引き取った方は、血統や種類など関係なく、その子を引き取ったわけですが、年齢を知りたい!と思った時に目安となるのは、ズバリ歯です。

今回は年齢の見分け方を歯の生え方、状態、歯以外での判断の仕方についてご紹介します。

あなたが飼っている元野良ちゃんや保護猫ちゃんの年齢が分かれば、より一層コミュニケーションが取れて絆が深まるでしょう。

 

歯の生え方と目安の月齢

子猫のうちに拾ってきたり、保護した猫ちゃんは、乳歯や永久歯の生え方でおおよその月齢・年齢が分かります。

野良猫の期間が長いと栄養状態や生活環境の影響で、当てはまらない場合もありますので、あくまでも目安です。

【1年未満の歯の状態】

生後1ヶ月未満 歯が生えていない。1ヶ月に近づくと歯茎が盛り上がってくる。
生後1ヶ月 歯が生え始める。
生後2ヶ月 乳歯が生え揃う。
生後3〜6ヶ月 乳歯が抜け、永久歯が生え始める。

(切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯の順)

個体差がありますが、永久歯が生えそろっていたら、生後半年は確実に過ぎていると考えられます。

 

歯の状態で分かる月齢・年齢

前の項目でご紹介したように、永久歯が生え揃っていれば、生後半年は過ぎていると考えられます。

子猫のうちから飼っていないと、なかなか歯を見せてくれない子もいるかもしれませんが、永久歯が生え揃った後に年齢を判断するのに役立つのは歯の状態です。

歯磨きの途中や、おもちゃを噛んでいる隙に見るなど、猫ちゃんと少しずつコミュニケーションを取って、歯の状態を見てみましょう。

歳を取ってくると、歯茎の状態も変わってきますので、歯だけでなく歯茎もよく見てあげてくださいね。

 

生後7ヶ月〜1年 歯に変化は無いが、歯の色は白い。
1歳〜2歳 歯が太くてしっかりしている。

歯が黄ばんでくる。

3歳〜5歳 歯石が付き始める。

歯のすり減りが見られる。

歯が黄色い状態になる。

6歳 歯石など歯の汚れが目に見えてはっきりと分かる。

歯のすり減りが進行する。

7歳 歯の先が丸くなってくる。
8歳〜9歳 歯茎に色素沈着が増えてくる。
10歳〜15歳 歯がたくさん擦り減る。

歯茎だけでなく、歯にも色素沈着が目立つ。

歯が抜けることもある。

わたしも子どもの時はニカっと笑うと見える、白い歯を褒められましたが、今は歯を見せて笑うのには勇気が必要です。

歳と共に歯には自信がなくなります。

人間と同じで猫ちゃんも歯の状態が変わっていくのですね。

人間は歯医者さんに行ってクリーニングをしたり、ホワイトニングができますが、猫ちゃんの世界にはそんなものはないので、歯を見ればある程度のことが分かります。

しかし、この歯の状態も野良猫期間の長さ、栄養状態、生活環境などで個体差がありますので、あくまでも目安です。

年齢がはっきりと分からないうちに、飼っている猫ちゃんの歯が抜けるとびっくりしますよね。

何となく歳を取っているからかな?と思っていても、歯が抜けた時の出血の有無を見てあげると自然と抜けたのか、何か原因があるのかと区別できますので、注目してください。

 

歯以外に年齢を推測できるものは

個体差はあれど歯が、一番年齢を推測するのに役立つのには変わりませんが、他の手がかりと合わせればより具体的な年齢を予想できます。

【目】

生後まもない子猫はメラニン色素が働いておらず、3ヶ月くらいまでは、キトンブルーと言われる青い瞳をしています。

生まれつき青い瞳の個体は別ですが、目の色を見て月齢を予想することが出来ます。

若い猫の目は大体、明るく鮮明です。

病気を患っている以外、若い猫は涙目や目やになどがありません。

目が曇っているような、猫ちゃんは、12歳を過ぎていると考えられます。

目をよく見てください。

虹彩(目の中央部の黒いところ)を見ると、若い猫ちゃんの虹彩は普通ですが、歳を取った猫の虹彩はギザギザに見えることがあります。

【毛】

約0〜1週間 毛がしっかりと生えていなく、肌が見えるような状態。
約1〜2週間 毛が生え揃い、毛繕いを始め、猫らしい行動をするようになる。
約5週間から6週間 ふわふわとした毛ではあるものの、しっかりと生え始める。
約2〜3ヶ月 ふわふわの毛が生え揃う。
約6〜8ヶ月 ふわふわからサラサラとした感じの毛に変化する。
約3〜6歳 もっとも毛艶が良い。
約7〜10歳 毛艶が落ち、綺麗でなくなってくる。
約11〜14歳 毛艶が少なくなり見た目が、ぱさぱさとした質感になってくる。

顎の部分などに、白髪が見られる。

脱毛やフケが出てくる。

 

【目、毛以外の特徴】

約0週間〜 人間の手のひらサイズ。

目が開いていない。

はって動き、体温調整が自分でできないので、母猫やきょうだいと、くっついて過ごす。

自分で、排泄が出来ない。

約1週間 体重が約200〜250g。

耳が聞こえるようになるので、音が聞こえた方向に顔を向ける。

猫らしく前足で顔を洗ったり、手足を舐めたりするようになる。

前足で上体を支えて起き上がることが出来るようになる。

約2週間 爪の出し入れが出来るようになる。
約3週間 危険や恐怖を感じるとシャーっと怒る行動が見られるようになる。

よちよち歩きがゆっくりと出来るようになる。

約4週間 上手に歩けるようになる。
約5週間 固形物を食べられるようになるので離乳食が始まる。

自力で排泄が出来るようになる。

 

約1ヶ月

 

体重が約400〜500g。

歩くようになって、感情が感じ取れるようになる。

耳がピンと立って来て、手足が長くなる。

骨格が発達してきて、きょうだいと走り回って遊ぶ。

約2〜3ヶ月 体重が約1〜1.5kg。

概ね、しつけが完了して里子に出しやすい時期。

オス猫は、睾丸が外から見て分かる。

約3〜5ヶ月 噛み付いて遊ぶことが増える。

走り回り、きょうだいとの遊びが激しくなってくる。

 

約6〜8ヶ月

体重は約2.5kg〜。

体つきが、筋肉質になり、しっかりしてバランスが取れてくる。

顔つきが、成猫に近付く。

メスの発情期が始まり、それに応じてオス猫も発情し始める。

去勢や避妊手術を行うのに適している時期。

1歳前後 個体差はあるが、成猫にほぼ近い体格になり体重は約3.5〜4.5kg。

発情期はずっとあるので、去勢や避妊を考える。

2〜3歳前後 個体差はあるが、オス猫とメス猫の体格差が大きい。

オス、メス共に活発に動き回る。

オス猫は、縄張り争いで喧嘩をよくするようになる。

野良猫は、喧嘩で傷があることも多い。

約8〜10歳

 

爪が欠けやすくなり、透明感がなくなる。

活発な運動をしなくなり、動きがゆったりする。

寝ていることが多い。

約11〜14歳 一日中寝ていることが増える。

爪の出し入れをせずに、出たままになる。

 

【かかりやすい病気】

それぞれの年代の発達段階や特徴で、かかりやすい病気が変わってきます。

疑うべき病気はたくさんありますが、元野良猫や保護猫に多い症状をピックアップします。

子猫

人間の赤ちゃんと同様、まだ体力や免疫力が十分でないので、ちょっとしたことで体調を崩しがちです。

寄生虫

成猫では特に症状を起こすようなことがない場合でも、子猫では重篤な症状が見られることがあります。

特に、野良猫だった場合は寄生虫がいると考えておいたほうが良いです。

全身状態とうんちをよく見てあげて、下痢や血便、脱水症状がないか見てあげましょう。

脱水症状

脱水症状は単独でも起きますし、寄生虫や下痢など様々な病気の症状にも見られます。

特に生後7ヶ月以内は脱水症状になりやすいので、注意してあげましょう。

脱水症状かどうかは、皮膚を引っ張ってみるとすぐに分かります。

あれ?おかしいな?と思った時は、猫ちゃんの皮膚を少し引っ張りあげてから離してみましょう。

元に戻るのに時間がかかるようであれば、脱水症状のサインです。

健康な時は、皮膚を引っ張り上げても、すぐに皮膚はもとに戻ります。

元気な時に確認をしておくと、いざというときに慌てずに済みますね。

結膜炎

原因は細菌・ウイルス性、ほこり等アレルギー性のもの、まぶたの構造上の問題や角膜炎の影響などさまざまです。

掃除をこまめにして清潔を保っても充血が治らない場合は、獣医さんに見てもらって適切なアドバイスや指示を受けましょう。

低血糖

子猫は肝臓が未発達で肝臓に糖分を上手に備蓄することができません。

授乳期の子猫は、3~4時間ミルクを飲まないだけでも、深刻な低血糖を起こしてしまうことがあり、場合によっては死に至ってしまいます。

子猫のうちは、頻繁にお世話をすると思いますが、急にぐったりする、痙攣を起こす場合は、低血糖を疑って、すぐに受診しましょう。

嘔吐

猫は変化に弱い生き物です。

食べ物や環境の変化でも胃腸炎を起こしてしまいます。

また、嘔吐は寄生虫、感染症、ウイルス感染でも起こります。

子猫は病気でなくても、急にたくさん食べて吐いてしまう、毛づくろいの時に飲み込んだ毛玉を吐き出します。

嘔吐しても、その後の様子をよく見て元気にしていて食欲に変わりがないようであれば問題ありません。

しかし、嘔吐が続く時は早めに受診しましょう。

胃腸炎の他に先天性の病気が隠れていることもあります。

ぐったりしているような場合には、誤飲による中毒症状も考えられます。

成猫

基本的には免疫力が高く、元気です。

猫の特徴として膀胱炎や膀胱結石などの泌尿器系の病気が多くなります。

猫の起源は明らかではありませんが、エジプトの壁画にも描かれていたことからも分かるように、飼い猫の祖先は砂漠に住んでいました。

水が少なくても生きていけるように、体内の水分を大切に使うように体が作られているので、その体質ゆえ泌尿器系の病気にかかりやすいです。

泌尿器系の病気治療には水分補給が重要です。

しかし、猫はあまり水を飲みたがらないので、どうしても点滴治療が必要になります。

そうなると針を刺す、安静にしなければならないなど、猫ちゃんに負担がかかってしまいます。

ちょっと体調が悪いかなと思ったら全身状態を特によく見てあげて、泌尿器系の病気をまず疑います。

野良猫の期間が長い子は、慢性疾患、免疫系の病気も疑いましょう。

少しでもおかしいなと思ったら、信頼できる獣医さんに相談して下さいね。

老猫

人間でもそうですが、様々な機能が低下してきますので、日頃の健康観察が重要になります。
免疫が下がってくる時期なので、子猫がかかりやすい病気も合せて気にかけましょう。

膀胱炎・腎不全

成猫でも紹介しましたが、猫はどうしても泌尿器系が弱いです。

歳を取ってくると死因のトップに腎不全があげられます。

皮膚病

様々なものがあり、幅広いですが毛づくろいをするのが減り、皮膚の清潔が保たれずに抵抗力が下がりかかりやすくなります。

口腔内のトラブル

口内炎、歯周病、口臭、歯茎の状態を見てあげましょう。

歯の状態でも紹介しましたが、3歳を過ぎると歯石が付き始めるので様々なトラブルが増えます。

口腔内のトラブルは食事にも関わってきますので、放っておくと命にも関わります。

 

まとめ

元野良ちゃんや保護猫ちゃんの年齢を推測するには、歯が一番具体的に推測することが出来ます。

その際には、歯の生え方、歯の状態が注目すべき点です。

歯と合わせて、体重、見た目、できること、体の状態(目、毛)、かかりやすい病気にも注目するとより正確に年齢を推測できます。

より正確な年齢を知りたいと思ったら、動物病院へ連れて行き、歯の状態、眼球の光の反応を調べてもらう方法がありますが、猫ちゃんへの負担になるかもしれませんので、その場合はよく考えてから連れて行って下さいね。

たろう
たろう
じっと見られると恥ずかしくなっちゃうにゃん
ぼうちゃん
ぼうちゃん
大切にされている証拠だにゃ

愛猫をよりよく知ろうと思ったら、とにかくよく見て観察する。

それに尽きますね。

全ては、あなたの猫ちゃんが教えてくれます。

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