皆さんの愛猫ちゃんは嫌がらずに歯磨きさせてくれますか。
わたしは今まで3匹の猫ちゃんを飼ってきましたが、初めから素直に歯磨きさせてくれる子はいませんでした。あまりにも嫌がるので歯磨きを諦めてしまっている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
わたしもそうでしたが、そのままケアをしないでいたところ、なんと以前飼っていたしゅりが歯周病になってしまったのです。その後は歯磨きしなければと頑張りましたが、断固拒否されお手上げ状態でした。
そこで友人から勧められて使うようになったのが、デンタルケアができるおもちゃ。
おもちゃで楽しそうに遊んでいる様子を見ながら、これで歯のケアもできているんだと思うととても安心したのを覚えています。
今はデンタルケアに特化した様々な商品がありますし、意外と簡単に手作りすることもできるんですよ。
歯磨きさせてくれなくて困っている飼い主さんのために、今回はおもちゃ選びのポイントやおすすめのおもちゃを紹介していきます。是非試してみてくださいね。
そもそも歯磨きって必要?
歯磨きで苦労している飼い主さんなら一度は思ったことがあると思います。
そもそも野良猫は歯ブラシで歯磨きなんてしないんだし、ケアしなくても実は大丈夫なんじゃないかとわたしも思っていました。
ですが実際は、飼い猫にとってデンタルケアは必須なのです。
ケアが必要な理由
飼い猫と野生の猫の一番の違いは食事です。わたしたちが猫ちゃんに食べさせているキャットフードは、食べやすくなっている変わりに歯に汚れが付着しやすくなっています。
歯の汚れを落とす機会もない飼い猫は汚れがどんどん蓄積して、トラブルが起きやすくなっているのです。
ケアをしないと起こる病気
飼い猫の歯の汚れをそのままにしていると、歯周病などの病気になってしまいます。
歯が抜けたり、菌が全身にめぐって最悪の場合は死に至ることもありえる怖い病気。歯に付着した汚れは日が経つと歯石として固まり、そこが細菌の温床となることで炎症が進み歯周病となります。
歯周病まで進行していなくても、歯垢や歯石の除去も全身麻酔が必要な処置となります。猫にとって負担しかないトラブルはなんとしても避けたいですよね。予防するためには日々デンタルケアを行うしかありません。
おもちゃを使ってみよう
歯磨き無理って気持ち、心の底から分かります。わたしもこんなに拒否されたら出来ないよと本当に困っていました。
そこでおすすめなのがデンタルトイと呼ばれている、デンタルケアができるおもちゃです。デンタルトイは歯磨きの変わりになるように作られていて、噛んで遊ばせることで歯の汚れを取ってくれる効果があるのです。
おもちゃで遊ぶだけで良いなんて、猫にとっても飼い主にとってもストレスフリーで最高ですよね。歯磨きをさせてくれない猫ちゃんには、是非おもちゃを使ってみましょう。
選ぶポイント
様々な商品があるので、選ぶ際のポイントをいくつか紹介したいと思います。
安全性
噛んで遊ぶデンタルトイ。大切な愛猫ちゃんの口に入るものなので、やはり安全性が気になるところですよね。
天然素材のものや、ヘチマやコーンスターチなど食べてもしまっても問題のない素材で作られているものだと安心です。誤飲のおそれがないよう、サイズ感も重視して選ぶようにしましょう。
耐久性
猫の噛む力って意外と強いです。あっという間にボロボロになったおもちゃを見てびっくりしました。
わたしも初めは消耗品だし安いものを買ったほうがいいのかなと思っていましたが、耐久性を重視したほうが最終的に長く安全に使えます。
噛んでいるうちにどうしてももろくなってくるので、取れてしまいそうな部分がないか常にチェックしてあげてくださいね。
衛生面
噛むおもちゃはどうしても汚れやすいですが、口に入れるものなので清潔に保てるようにしたいですよね。わたしも遊びおわった後のよだれべったりなおもちゃを見ると、衛生面がとても気になりました。
そういうときに洗っても大丈夫な素材でできているものだと、さっと洗ってきれいにできるので安心です。
興味を引けるものを選ぶ
デンタルケアのおもちゃは噛むことで効果が出るので、まずは興味を持ってもらえないと意味がありません。猫ちゃんの好みにあったものを見つけてあげてください。
猫ちゃんが興味を持ちやすいように、音の鳴るものや猫じゃらしタイプのもの、キャットニップやまたたび付きのものなど工夫されているものがたくさんあります。色々試してみてくださいね。
猫の中枢神経に作用し、幸福感や興奮を呼び起こす効果のある植物の一種。
- またたび…マタタビ科マタタビ属の木
- キャットニップ…日本名で「イヌハッカ」と呼ばれるハーブの一種
またたびの方が中枢神経に作用する物質が沢山含まれていて効果が強く、効力の弱いキャットニップの方が安全性が高いです。
キャットニップやまたたびは猫にとっては幸福感があり、配合されているおもちゃでは活発に遊んでくれやすくなります。ですが、使いすぎは体に負担がかかることも。過度な興奮状態の場合は長時間遊ばせないようにするなど、様子を見ながら使うようにしましょう。
おすすめのおもちゃ
おもちゃ選びのポイントをふまえて、おすすめのデンタルトイをいくつか紹介したいと思います。
にゃんでるCORN
こちらは凹凸のある形のおもちゃを噛むことで歯の汚れを落とせるおもちゃです。
にゃんでるCORNのおすすめポイントは、トウモロコシを主原料として作られているため、万が一食べてしまっても安心なところ。またたびが配合されているうえチキンの味がするおもちゃなので、夢中で噛み噛みしてくれます。
らくらくデンタルトイ けりぐるみ
こちらのおもちゃはメッシュ素材で出来ていて、メッシュの部分が歯の汚れを絡み取りやすくなっています。中に入っているまたたびとシャカシャカの効果で、積極的に遊んでくれます。
猫のかむ玩具クリーナー
こちらはシリコン素材で出来ているので、柔らかく安全で耐久性があり、簡単に洗うこともできるというおすすめポイントが盛りだくさんの商品です。表面にある突起部分が歯をきれいにしてくれます。
かしゃかしゃ紙ひもじゃらし
猫じゃらしのような動きのあるおもちゃじゃないと興味を持ってくれない子におすすめなのが、こちらの紙ひもじゃらし。
紙ひもを噛むことで歯磨きができます。強い繊維の針葉樹パルプで作られており、吸水性も良いので歯磨きジェルと併用することもできる優れものです。
手作りしてみよう
歯磨き効果のあるおもちゃは、簡単に手作りすることもできるんですよ。
猫ちゃんに合ったサイズ感のものを作れて、低コストで量産できるのでおすすめです。
- 麻紐などのロープ
用意するものはこれだけです。口の中に入れるものなので、紐は漂白などされていない天然のものを使うようにしましょう。
我が家にも残っているひもがあったので、それを使っていますよ。
- ひもを折り返して二重にする
- 二重になっている部分を固結びにする
- 好みの大きさになるまで繰り返す
と、とっても簡単なんです。写真を載せてみました。
このような形になっていれば大丈夫です。
工作が得意な方、もっときれいに丸を作りたいという方はこちらの動画で素敵なボールの作り方を紹介していますので、ご覧ください。
こちらは少し太めのひもで作るのがおすすめ。はじめは難しいなと感じましたが、慣れてくると意外とすぐできちゃいます。
ボールで遊ぶ際に噛み噛みすることで歯の汚れを落とすことが出来ますよ。よかったら皆さんも「歯磨きボール」作ってみて下さいね。
猫ちゃんとのくつろぎの時間に作ってみてはいかがてしょうか。
おもちゃでケアすれば歯磨きは不要?
そう思いたいところですが、ちょっと待ってください。
歯周病予防をする上で大切なのは、歯と歯茎の間の歯周ポケットに汚れをためないようにすることです。ですが、おもちゃでのケアではどうしても猫の噛み具合によるため、一本一本全ての歯の汚れが落ち切っているとはいえません。
おもちゃでのケアをしつつ、歯磨きもできるように少しずつ練習してみましょう。猫ちゃんが嫌がったら無理をせず、口周りを触るところから丁寧に慣らしていってくださいね。なるべく早い時期から根気強く続けることが大切です。
歯磨きのやり方については、こちらの記事で詳しくお伝えしています。是非参考にしてみてください。
定期的に歯磨き教室を行っている動物病院も多くありますので、そういった機会も活用しながら歯を守れるようにケアしてあげましょう。
まとめ
今回は歯磨き嫌いの猫ちゃんのために、デンタルケアができるおもちゃについて紹介しました。使ってみたことがなかった方は、選ぶポイントも参考にしながら是非使ってみてください。
- 病気予防のためにも歯のケアは必須
- おもちゃを使うことで楽しみながら日々ケアができる
猫ちゃんが安全に楽しく遊べるおもちゃを見つけてあげましょう。
- 食べても安心な素材で作られている
- 誤飲のおそれがないサイズ
- 耐久性を重視する
- 洗えるものだと衛生面も安心
- 音の鳴るものやまたたび配合のもので興味を引く
おもちゃは手作りすることもできます。自分で作ったおもちゃで遊んでくれている姿はとってもかわいいですよ。
- 麻紐などを丸めてボールを作る
- 猫に合ったサイズ感のものを量産できるのでおすすめ
猫ちゃんの健康にとって大切な歯。守ってあげたいですが、日々のお世話の中でストレスはなるべく与えたくないですよね。
ストレスを与えずにケアする方法として、おもちゃは大活躍間違いなしです。おもちゃを使って楽しい時間を過ごしながら、歯を守ってあげてくださいね。