突然ですが、猫も「歯周病」や「口内炎」になるのは、知っていますか。
先日、猫仲間の友人と久しぶりに電話で話をしていたところ、愛猫が「歯周病」になってしまい、痛そうで見るのが辛いと言っていました。
わたしも昔飼っていた初代愛猫「みゅう」が、歯周病と診断されたことがあったんですが、それまでは猫が歯周病になるなんて知りませんでした。
友人も、「猫も歯周病になるのか」と、驚いたとのこと。もっと早くマメに歯磨きしてあげてれば良かったとかなり後悔している様子でした。
確かに、初めて猫を飼う人にとっては驚きだし、そもそもどんな病気なのかよく分からなくて戸惑いますよね。
そこで今回は、猫がなりやすいと言われている口の病気「歯周病」と「口内炎」についてをテーマに、現役歯科衛生士であるわたしが徹底解説。
わたしたち人間の間でも、どちらもよく聞く病名ですが、実は猫にとっては生死に関わる恐ろしい病。後から後悔する前にも、きちんと予防してあげたいですよね。
あなたの愛猫ちゃんがいつまでも健康にモリモリご飯を食べるためにも、今回は必読テーマ。読み終わったら猫用の歯ブラシを検索していること、間違いなしでしょう。
猫の歯周病とは?死ぬって本当?
そもそも歯周病とは、どんな病気なのでしょうか。
【歯周病とは】
歯垢(食べカス)が歯に蓄積し、歯石化(固まる)することによって、歯茎や歯の周りの組織全体に炎症を起こす病気のこと。
「歯周病」について調べると、「歯肉炎」や「歯周炎」についても目にすることが多いと思いますが、違いがあんまりピンと来ない。わたしも最初聞いた時は、よく分かりませんでした。
これらについては、ちょっと後で出てくる「歯周病の進行過程」で明らかになります。
ではまずは、歯周病の原因から見ていきましょう。
1.原因
猫が歯周病にかかる原因は、歯に細菌が付くことによって歯や歯茎の中に菌が入り込むためだと言われています。
細菌が歯についてしまう主な原因はズバリ、”歯石・歯垢“。
特に、糖尿病などの基礎疾患や、ウイルス感染症によって猫の免疫力が下がってしまっている状態だと、歯周病にかかりやすくなります。
2.症状
歯周病の進行度にもよりますが、歯周病になると次の症状が表れます。
危険度レベル1 |
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危険度レベル2 |
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危険度レベル3 |
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危険度を3段階に分けて紹介していますが、「危険度レベル1」だからといって油断禁物。レベル1に該当してしまっている時点で、すぐにレベル2・3へと進行してしまう可能性は十分にあるからです。
ちなみにわたしは、愛猫「しゅり」があくびをする時に、「ん、なんか臭うな」と感じることがしばしばありました。思い返せばこれが、歯周病のサインだったとは。
老猫(7歳以降)で、餌を食べている最中に「シャリシャリ」「カチカチ」などと、歯ぎしりのような音がしたら注意。歯周病のせいで、口の中が痛くて歯ぎしりしている可能性があります。早めに動物病院へ行きましょう。
歯周病は、どの年齢の猫にもかかる可能性はありますが、歯が弱っていたり免疫力が低下している老猫がかかりやすいと言われています。飼っている愛猫ちゃんが7歳を過ぎている場合は、特に気を付けてあげたいですね。
それでは、原因・症状のポイントをまとめ。
- 原因は歯に溜まる歯石・歯垢
- 歯茎が赤い・腫れている・口臭が強いなど特有の症状あり
- 特に老猫がかかりやすい
3.歯周病はこうして進行する
【歯周病に至る過程】
- 歯垢が溜まる(食べカスが歯に溜まっていく)
- 歯垢が歯石になる(食べカスがカチカチにかたまる)
- 歯肉炎発症
- 歯周炎発症
①~②を繰り返し続けると、かなりガンコな歯石が完成してしまいます。そして、そのまま放置すると③・④の炎症に発展。
実は歯周病は、上記の③歯肉炎と④歯周炎を総称して「歯周病」と呼ぶんです。
ちょっとややこしかったのが、整理されたでしょうか。では、この「歯肉炎」と「歯周炎」それぞれについても、説明しておきますね。
【歯肉炎とは】
歯と、歯茎の間のポケット部分(歯周ポケット)に溜まった細菌が、炎症を起こして歯肉(歯茎)が赤く腫れること。歯周病の最初の段階として、”歯肉炎”を発症する。
【歯周炎とは】
別名、”歯槽膿漏(しそうのうろう)”とも呼ばれる。歯肉(歯茎)の炎症が進行すると、歯の奥の根深い組織にまで炎症が広がり、歯周炎を起こす。歯を下から支える靭帯(じんたい)とも呼ばれる「歯根膜(しこんまく)」が炎症で壊れてしまい、歯がグラグラしてくる。
健康な歯茎は元々ピンク色ですが、炎症を起こすと赤くなり、腫れてきます。これら全ての原因は、「歯垢がたまる」ことにあります。そして、歯周病は思いがけずあなたの猫の命を奪う可能性も。
4.歯周病は命に関わる病気
歯周病菌は、口の中だけにとどまらず、猫の血液を通って体全体に巡っていきます。そのため、歯周病菌が原因で心臓・肝臓などさまざまな内臓機能に悪影響を及ぼし、死ぬ場合もあります。
また、歯周病のまま放置してしまうと、猫は口の中にかなり強い痛みを感じて餌を食べなくなる傾向に。こうなってしまうと、食べることで摂取できていたカロリーや栄養価が摂れなくなってしまうんです。
餌を食べないことで、体全体の栄養バランスが崩れ、さらなる体調不良の原因に。猫によっては、歯周病が引き金で死に至るというケースも。
それでは、歯周病の進行や恐さについてをまとめ。
- 歯肉炎と歯周炎を総称して「歯周病」と呼ぶ
- 歯周病菌は口だけじゃなく全身に広がる
- 早期治療が重要
猫の口内炎とは?死ぬほど恐い原因と症状
口内炎と聞くと、人間の口の中にできる白く丸い形のものを想像する人が多いんじゃないでしょうか。
あれって小さくてもかなり痛いですよね。でも、猫の口内炎は人間とは比べ物にならないほど激痛なんだとか。
【口内炎とは】
猫の口内炎は、歯肉(歯茎)や、口の中の粘膜部分に炎症・潰瘍を起こす病気。部分的に発症する場合から、広範囲に発症する場合までさまざま。
1.原因
猫が口内炎になる原因は、多くは他の病気などが関連して発症します。
- 感染症によるもの
- 歯周病によるもの
- 免疫低下によるもの
1-1.感染症によるもの
猫の口内炎は、ウイルスによって引き起こされるものが多いと言われています。代表的な感染症をあげると、猫ウイルス性鼻気管炎・猫エイズウイルス感染症・猫白血病ウイルス感染症など。
猫のウイルス感染は、ウイルスを持つ別の猫から感染するケースがほとんど。完全室内飼いじゃない人は、知らないうちにウイルスを貰ってこないように注意してください。
わたしはウイルス感染などが怖いので、なるべく他の猫とは触れ合わないように、完全に室内飼いをしています。猫の飼い方は人それぞれなので、ワクチンを打つなどして対策していくのも一つの方法ですね。
1-2.歯周病によるもの
歯に歯垢(食べカス)が溜まっていくことが原因で発症する歯周病ですが、歯周病が重度になると口内炎も併発してしまいます。
歯周病だけでも辛いのに、そこに口内炎が合わさると、もう口の中が激痛なのは間違いありません。
1-3.免疫低下によるもの
糖尿病や腎不全など、特に老猫に当てはまりますが、別の病気を患ってしまうことによって体全体の免疫力が低下し、口内炎になる場合があります。
2.症状
口内炎の症状は次の通り。
- 強い口臭がする
- 食欲がなくなる
- よだれの量が増える
- 毛づくろいをしなくなる
- 口の中が腫れる
- 口の中に潰瘍ができる
重度の口内炎になると、口の中が真っ赤に腫れあがってしまい、口の形が変わってしまうほど。その痛みといったら、想像するだけで恐ろしいです。
これらの症状に気づいたら、すぐに係りつけの動物病院で診てもらいましょう。
3.口内炎は命に関わる病気
一つ上で紹介した症状をほったらかしにしてしまい、猫の口内炎が悪化すると最悪は死ぬケースも十分にあります。
口内炎になると、猫は口の中が痛すぎて食事はもちろん水を飲むこともできません。
そんな状態が続いてしまうと、水分不足から腎臓に悪影響を及ぼす原因に。もちろん餌を食べないことによって、栄養バランスも乱れてしまいます。
猫がご飯を全く食べなくても大丈夫な時間の目安は、次の通りです。
生後三か月ほどの子猫…12時間
生後半年頃…16時間
1歳以上…24時間
この時間を超えてご飯を食べない状態が続くと、猫の肝臓機能に問題が発生すると言われており、猫の長時間の絶食はとっても危険です。
- 猫の口内炎は別の病気が原因で発症する場合が多い
- 口内炎の症状は歯周病と似ている
- 猫の口内炎は激痛
- 最悪は死に至る場合も
猫の歯周病・口内炎の治療法と食事
歯周病や口内炎は、自然治癒する病気ではありません。そのため、獣医さんの管理のもと、適切な治療が必須。
二つとも共通して、治療方法は主に次の通りです。
- 歯石を取る
- 飲み薬・注射
- 抜歯をする
歯石を取る
そもそも歯周病の原因は、歯垢が蓄積して歯石になってしまったから。また、歯周病が原因で口内炎になっている場合は、歯周病を治療することが口内炎が治ることに繋がります。
そのため、歯周病の原因となっている歯石を取って歯を綺麗にすることが重要。
猫は歯石を取る際、暴れてしまっては危険なので主に「全身麻酔」して行います。そのため、特に老猫ちゃんには全身麻酔が体力的にかなり負担に。
特に慢性腎臓病などの疾患を持っていると、麻酔に耐えることができないことから、この歯石除去の治療はできません。
飲み薬・注射
細菌の住処になっている歯石を取るほかに、炎症がひどい場合は、一時的に抗生物質をしばらく飲んで、菌を細菌の繁殖を抑える方法もあります。
特に、ウイルスが原因で口内炎を発症している場合は、炎症を抑えるステロイド剤や痛みを抑える鎮痛剤が処方されることも。
また、歯石を取り除いたあと、歯石がなくなったことで露出した歯肉(歯茎)の感染症防止のために抗生剤を注射する場合もあります。
抜歯をする
歯周病がかなり進行し、歯を支える靭帯(じんたい)と呼ばれる「歯根膜(しこんまく)」が壊れて歯がグラグラし始めると、抜歯をしなければなりません。
根元が本当に壊れてしまっているか確認のため、レントゲン撮影をしたのちに獣医さんの判断で、全身麻酔のうえで抜歯が行われます。
また、抜歯について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考までに。
もし家で猫の歯がグラグラしていることに気が付いても、絶対に独自の判断で歯を抜かないようにしてください。その後の処置など、正しくしない場合、歯の抜けた後から更に細菌が入ってしまう恐れがあります。必ず病院へ行きましょう。
歯周病・口内炎になった猫の食事
歯周病・口内炎を発症してしまうと、食事の管理がとても大変。猫は食べたいけど痛さでなかなか餌が食べられず、空腹と痛みでストレスが溜まってしまいます。
そのため、できるだけ噛む時に負担にならないような柔らかい食べ物を用意してあげる必要が。水分が多く、噛む力がかからないウェットフードをメインであげましょう。
また、症状が進行して、ウェットフードでさえもあまり食べたがらないという場合については、高カロリーでペースト状のものや、スープタイプのフードに頼るのもおすすめ。
ちなみに、わたしの友人の猫はまだ症状が重くないみたいなので、いつも食べているドライフードをふやかしてあげていると言っていました。
【ドライフードをふやかす方法】
- 人肌ぐらいの温度(35度~37度)のぬるま湯を準備
- ドライフードが浸るぐらいまでぬるま湯をかける
- 10分ほど待って、指で簡単に潰れるまで柔らかくなったらOK
ではここまでのポイントを整理します。
- 歯石・抜歯は全身麻酔で行われる
- 口内炎は、口内炎を引き起こしている「元」の病気を治療することがカギ
- 食事は柔らかく・カロリーの高いものを
歯周病・口内炎を予防しよう
歯周病・口内炎の予防方法はズバリ、「デンタルケアの徹底」が最重要となります。
歯磨きを習慣化させる
歯周病や口内炎などの口の中のトラブルを防ぐためには、口の中に食べカスが残らないように清潔に保ってあげることがポイント。
なるべく子猫の時から「歯磨き」を習慣化させると、成猫になってからのデンタルケアもスムーズに進みます。
【歯磨きを習慣化させるメリット】
歯周病・口内炎の予防になる
口の中のトラブルにいち早く気が付く
猫とのスキンシップ時間が確保できる
一つデメリットがあるとすれば、歯磨きに慣れてもらうまでは猫に少しストレスがかかってしまうかもしれません。
ただ、歯磨きを日々取り入れることで、病気の予防になることはもちろん、何よりも猫の異変にいち早く気が付くことができるというのが最大のメリット。
わたしは、昔飼っていた愛猫「しゅり」の時に、歯周病を経験させてしまったので、次に飼った猫「みゅう」には、小さい時からこまめに歯磨きをするように。
すでに子猫じゃないという人は、今からでも遅くはありません。一日でも早く猫の歯磨きを始めてあげてください。
歯磨きについて、もっと知りたいという人はこの記事も必見。猫の歯磨き手順について、細かく書かれています。
また、最近では歯ブラシを嫌がる猫ちゃん向けに、飲み水の中に入れて飲ませることで出来るデンタルケアグッズも。
歯磨きがどうしても苦手で、愛猫にとってストレスになっているようであれば、こういったデンタルケアグッズも取り入れると良いですね。
免疫力を高める
特に口内炎の場合は、別の病気にかかることで、発症するケースが多いと言われています。そのため、日ごろから猫の免疫力を高めてあげることが大切。
- 栄養バランスの整ったフードをあげる
- ストレスを溜めない
- 定期的にワクチンを接種する
栄養バランスの整ったフードをあげる
猫は年齢別に、それぞれ適したフードがあります。また、避妊手術後や去勢手術後に適したキャットフードなど、その時の猫の体調に合わせたフードもさまざま。
キャットフードをコロコロ変えてしまうのは、しょっちゅう味が変わって猫も戸惑ってしまうためおすすめできませんが、例えば去勢手術後やシニアと呼ばれる7歳のタイミングで餌を見直してあげることはとても重要です。
また、ウェットフードは水分が多く歯に詰まりやすいので食べカスが残る原因に。歯や噛む力が弱くないうちは、ドライフードをメインで与えることをおすすめします。
ストレスを溜めない
ストレスを溜めないことは、心の健康が保たれるということ。免疫力アップのためにも、猫にストレスがかからないように日ごろからケアしてあげましょう。
特に、お仕事で家を空ける時間が長いという人は、毎日愛猫とのスキンシップの時間は足りているでしょうか。
猫はクールに見えて実は甘えんぼ。
長いお留守番のあとは、思いっきり褒めてあげたり遊んであげるなど、猫のストレスを解消するポイントを作ってあげましょう。
定期的にワクチンを接種する
こちらは口内炎予防に特に効果的な方法。口内炎の原因となってしまうウイルスについては、ワクチンを接種することで防げるものがあります。
ただ、動物病院によって取り扱っているワクチンも違ってくるため、獣医さんにあらかじめ確認しておきましょう。
わたしがいつも愛猫「ゆね」を連れて行っている動物病院では、3種混合・5種混合・7種混合と種類がありました。どれを打つかによって、防げる病気の種類も変わってきます。
- こまめな歯磨きが大切
- 日ごろから免疫力を高めておく
- 栄養価の高い食事・ストレス解消・ワクチン接種
その他の口内トラブル
その他口に見られるよくあるトラブルを、いくつかあげてみました。
猫の歯茎が白い
猫の歯茎が白い場合に考えられる原因は、「貧血」です。
貧血になると歯茎だけではなく、口の中全体が白く血色がなくなることも特徴。人間のように、歩くときにフラフラとしたり、呼吸が速くなるなどの症状も出ます。
猫の歯茎が白いと気づいたら、早急に貧血の治療が必要です。なるべく早く、病院に連れて行ってあげましょう。
貧血についての詳しい記事はこちら。
猫の歯から出血している
ふと猫が噛み噛みしているおもちゃを見ると、血が。
突然血が出ているとなると、今回のテーマでもある「歯周病」を疑いたくなりますよね。でも、本当に歯周病なら歯が痛くておもちゃでは遊べません。
そのため、生後約3カ月~6カ月ぐらいのタイミングでこれが起こった場合は、「歯の生え変わり」の可能性があります。
https://www.shiawasegift.com/neko-ha-haekawari/
歯周病なのか、歯の生え変わりが原因なのか、それぞれの症状と照らし合わせながら判断したいですね。
ただし、過剰に歯茎から血がダラダラと流れ出る場合は間違いなく口の中でトラブルが起きている証拠。迷わず動物病院を受診しましょう。
猫の歯が茶色い
「子猫の時はもっと白かったのに」と、年月を重ねるごとに愛猫の茶色い歯が気になるという人も多いんじゃないでしょうか。
これは、今回何度も出てきた「歯垢」や「歯石」が歯について茶色く変色してしまっているんです。
歯が茶色いだけで、まだ歯茎にトラブルなどが見られていないうちはラッキーだと思い、デンタルケアを始めるキッカケと思いましょう。
猫は歯周病などの病気にはなりやすい動物なんですが、なんと虫歯にはほとんどならないと言われています。
これは猫の口内環境が、虫歯菌が繁殖しにくい環境だからなんだとか。虫歯になってしまうわたし達からすると、ちょっと羨ましいですよね。
まとめ
【猫が歯周病になる原因】
歯垢・歯石が歯につまることで、歯茎や組織全体に炎症が起きる
【猫が口内炎になる原因】
ウイルス感染・歯周病・免疫力低下
歯周病・口内炎ともに、症状は似ています。
- 歯茎が赤い
- 強い口臭がする
- 食欲がない
- よだれが多い
この他にも詳しい症状は、本文に載っていますので要チェック。これらの症状が出たら、早めに動物病院で相談しましょう。
また、歯周病・口内炎の治療は主に次の3つ。
- 歯石を取る
- 飲み薬・注射
- 抜歯をする
ただ、口内炎については原因が他の病気にかかることで発症する場合が多いため、口内炎の「元」となっている病気を根本から治療することがカギです。
また、病気にかかってしまったあとは、餌を食べることが猫の一番の負担に。
ウェットフードやふやかしたフードを取り入れるなどして、栄養不足にならないようにしっかり管理してあげましょう。
そして、猫の歯周病や口内炎は、わたしたち人間がかかる場合とは違って死ぬ場合もあるほど危険な病気。できるだけあらかじめ予防したいですよね。
そこで、最大の予防法となるのが「猫のデンタルケア」。急に歯磨きを始めるのが難しい場合は、飲み水に混ぜるデンタルケアグッズなども本文でご紹介しています。
また、日ごろから免疫力をアップできるように、栄養価の整ったフードやストレスを溜めない工夫なども重要。この機会に、愛猫ちゃんの生活環境を一度見直してみてくださいね。
口内炎にはワクチン接種も有効なため、ワクチンについてよく分からないという人は、一度かかりつけの動物病院で相談してみましょう。
ここまで、猫を愛する現役歯科衛生士として「歯肉炎」をテーマに解説してきました。改めて感じることは、歯の健康は、人間も猫も、同じくらい大切だということ。
あなたと愛猫ちゃんがいつまでも長く健康に暮らしていけますように、この記事が参考になれば嬉しいです。