先日「ゆね」の定期検診のために動物病院へ行った時の事。待合室の掲示板に「デンタルバイオを試してみませんか」というポスターが貼ってありました。
以前も歯周病のチラシを見て興味がわき、獣医さんに相談した経験があります。待ち時間に見るポスターの効果ってすごいんだなと、改めて実感しました。
今回も聞きなれない「デンタルバイオ」が気になったので、獣医さんに聞いてみることに。すると歯肉炎や口臭予防のサプリであることが分かりました。
ゆねはまだ9カ月。口臭はほとんどしませんが、デンタルバイオには、プロバイオティクスとラクトフェリンが配合と聞き、体によさそうと判断。1か月お試しで使ってみることにしました。
今回はデンタルバイオを使ってみた感想と、その効果についてお話ししたいと思います。
はじめに結論から言うと、デンタルバイオをこれからもリピートするつもりです。リピートどころじゃなく、ヘビロテかもしれません(笑)
では早速、デンタルバイオの一番効果があるとされている「歯肉炎」の説明から始めたいと思います。
猫の歯肉炎
「歯肉炎」と「歯周病」の違いって何かご存じですか。
歯肉炎 |
|
---|---|
歯周病 |
|
歯周病は重症化しやすく、歯をなくしてしまうことも多い病気。歯周病になる前の歯肉炎で早く気付くことができれば、猫に負担が少ない状態で治療ができ、治すこともできるのです。
ただし、日ごろのケアを怠ると、歯肉炎は治っても繰り返しなってしまう事が多い病気でもあります。
歯肉炎の治療法
歯肉炎は歯垢や歯石が原因で歯肉(歯茎)が炎症する病気です。
獣医さんによると、猫の場合は歯肉の痛みでキャットフードを食べなくなったり、ぽろぽろと口から落としてしまう症状が出るので、そこで気付く飼い主さんが多いみたいです。
病院ではまず、歯肉の状態を見て歯磨き指導し、抗生剤を使って悪い菌を殺す治療をします。
症状が軽い場合は、毎日の歯磨きをすることで歯肉の炎症が治まることがあります。ですが歯周病まで症状が進むと、全身麻酔を使ってスケーリング(歯石を削る作業)をすることになります。
わたし流!猫の口を触れるようになる技紹介!
全身麻酔は猫にものすごく負担がかかります。そうなる前に、日ごろから猫ちゃんの口の中をチェックするのが理想的。とはいっても、猫ってなかなか口の中を見せてくれないですよね。
以前飼っていた「みゅう」と「しゅり」は小さいころから口周りを触る習慣がなかったので、口を触ることはもちろん、歯磨きには本当に苦労しました。
なのでその反省を生かし、今の愛猫「ゆね」には顔を撫でる時に口周りも触るように心がけました。
顔を両手でやさしく挟み、上唇(鼻の下のあたり)を左右に親指でマッサージする感じです。慣れてくると、むにゅっと軽く前歯が見えるくらいまで触ることが可能に。すると口を開けても抵抗は少なく、楽にお口チェックができるようになりますよ。
普段のスキンシップとして、ぜひ試してみてくださいね。
歯周病とケアの仕方はこちらにも書かれているので、参考にしてみてください。
デンタルバイオとは
デンタルバイオとは、歯肉炎や口臭予防の効果が期待でき、合わせておなかの環境を整えることもできる、健康維持を目的としたサプリです。
- 嫌がって歯磨きができない猫ちゃんや、毎日忙しくて歯磨きする時間が取れない方。
- 歯肉炎にはなっていないけど、猫ちゃんの口臭が気になる方。
- 歯だけではなく、お腹の健康にも気をつけたい方。
歯肉炎の治療に抗生剤を使うと、良い菌まで殺してしまいがちですが、デンタルバイオを使うと、口の中の良い菌が増えます。いい菌を増やして口内環境をよくすることで、歯垢や歯石が付きにくい状態にするのが目的です。
そして、デンタルバイオは錠剤タイプのサプリ。お薬とは違い「与える時間は自由」というのがわたしにとってうれしいポイントでした。そのまま与えてもいいですし、砕いてキャットフードに混ぜても大丈夫。
普段薬を与えるのは苦労しますが、デンタルバイオにはチキン味がついているので、「ゆね」は問題なく食べてくれました。
デンタルバイオの効果
デンタルバイオの原材料はこちら
口腔内善玉菌(Streptococcus salivarius K12) 粉末、ラクトフェリン、エフメルトF1(崩壊剤)、 酵母エキス、チキンフレーバー、イソマルトオリゴ糖、 ステアリン酸Ca、増粘安定剤(CMC-Ca)、二酸化ケイ素
デンタルバイオは、歯肉炎予防や口臭予防に最適。プロバイオティクスやラクトフェリン配合と聞くと、お腹にも優しいイメージがありますよね。
プロバイオティクスとは
そう。わたしも知らなかったのですが、プロバイオティクスとは、生き物に対していい働きをする微生物が入っている食品の事を言うんです。代表的なものは、腸でいい働きをする乳酸菌が入っているヨーグルトです。
プロバイオティクスの持つ”有益な作用”としては、下痢や便秘を抑える、腸内の良い菌を増やし悪い菌を減らす、腸内環境を改善する、腸内の感染を予防する、免疫力を回復させる、などが挙げられます。つまり、プロバイオティクスを摂ると、おなかの健康を守るとともにからだ本来の力を強める手助けになると考えられています。プロバイオティクスの候補としては、乳酸菌やビフィズス菌が有名です。
出典:ヤクルト中央研究所/健康用語の基礎知識/プロバイオティクス
デンタルバイオの場合、口腔内善玉菌(Streptococcus salivarius K12)という菌が配合されているので、プロバイオティクスに当てはまります。
口腔内善玉菌
口腔内善玉菌(Streptococcus salivarius K12)(以下K12と呼びます)は、口臭の少ない人から採取した、人間由来の安全性が高い菌です。
このK12は歯周病の元になる菌の増殖を抑える効果があり、加えて炎症を抑えたり、免疫調整作用があります。
口の中の悪い菌を減らし、環境が良くなることで口臭も少なくなる効果があります。このK12の作用は、人間も猫も同じです。
そして医薬品ではないので、医師の診断がなくても飲むことができるのが最大のメリット。
ラクトフェリン
ラクトフェリンとは、母乳などに含まれているタンパク質のこと。口の中の悪い菌を抑制したり、免疫強化が期待されている「高機能」タンパク質です。
ラクトフェリンは口の中でK12と合わさり、歯肉炎などの炎症を抑える効果が期待されています。
飲ませ方
5kg以下の猫ちゃんには1日1錠、5~15kgの猫ちゃんには2錠を、そのまま与えるのはもちろん、キャットフードに混ぜたりしても大丈夫です。
ただし、無理やり飲ませようとしてのどに押し込むのはNG。口の中で効果を発揮するものなので、丸呑みすると効果はないんです。のどが痛いのに、のど飴を舐めずに飲み込んでいるのと一緒、というと伝わりやすいでしょうか。
なので食べてくれない猫ちゃんには、錠剤を水に溶いたり、小さく砕いても大丈夫です。
錠剤を砕くのは小さくて飛んでいったりするので、結構大変なんですよね。ですがこんな便利なアイテムがあります。デンタルバイオ以外の病院でもらう薬なども砕くことができるので、一つ持っていると役に立ちますよ。
ゆねのデンタルバイオの効果
我が家の愛猫ゆねは、味が気に入っているのか、そのままカリカリと食べてくれます。
まだ1歳前とはいえ、口臭が全くないわけではありません。普段からあまり口臭が気になっていないと感じていましたが、デンタルバイオを飲み始めてからは、以前よりも口臭が少なったと感じています。
小さいころから続けていると、歯石が付きにくい口内環境が整っているので、歯肉炎になったり口臭を予防する効果が期待できます。
口臭だけではなく、お腹にも嬉しい効果があったんです。それは便の形がきれいになったこと。デンタルバイオは口内だけではなく、腸内環境も整えてくれるので、すごくよかったと感じています。
なので今後もデンタルバイオを与え続けて、お口とお腹の健康を守りたいと思っています。
もっと効果を上げるためには
これは獣医さんから教えてもらったのですが、猫の口の中を触っても嫌がらないという上級者さんにおすすめの方法です。
デンタルバイオを粉状にして飼い主さんの指につけ、猫ちゃんの歯にこすりつけて歯磨きの代わりにする。すると歯垢が取れやすくなり、歯肉炎や口臭を減らすのに早く効果が表れるんだとか。
ちなみにデンタルバイオを1か月飲んでみても効果がなかった猫ちゃんは、かなり進行してしまった歯周病の可能性があります。一度獣医さんに診てもらうことを強くおすすめします。
まとめ
今回はデンタルバイオとは何か、ゆねに与えてみてどう効果があったかをお伝えしました。
- 歯肉炎や口臭予防の効果が期待できる、健康維持を目的としたサプリ
- 嫌がって歯磨きができない猫ちゃんや、毎日忙しくて歯磨きする時間が取れない方
- 歯肉炎にはなっていないけど、猫ちゃんの口臭が気になる方
- 歯だけではなく、お腹の健康にも気をつけたい方向けのサプリ
注意したいのが、デンタルバイオは医薬品ではなく、健康補助食品ということ。歯周病になる前に日ごろからお口のチェックは行ってくださいね。
- まだ9カ月で元々口臭は少ないが、もっと無臭に近づいた
- 腸内環境が整い、便の形がきれいになった
わたしはこれからもデンタルバイオを与えて、ゆねのお口とお腹の健康を守りたいと思います。猫ちゃんの口臭にお悩みの方は、一度試してみてはいかがでしょうか。