猫を飼い始めると、可愛くて一緒に生活する毎日が楽しい反面、いろいろと心配事や悩み事もつきものですよね。
特に、子猫のうちはこんな悩みを抱えている人が多いのでは。
実は、子猫がよく手を噛んだり急にご飯を食べなくなったりするというのは、ほとんどが「歯の生え変わり」が大きく関係していたんです。
ということで、今回のテーマは”猫の歯の生え変わり”について。
歯が抜けてしまえば解決するお悩みばかりですが、抜けきらずに残ってしまう歯には注意が必要です。
また、成猫やシニア猫の歯が抜ける原因についてもお伝えしていますので、猫の歯に不安を抱えている皆さん、ぜひ参考にしてみてくださいね。
猫の歯が生え変わる時の症状・対処法
猫によって差はありますが、歯が生え変わる時はこんな症状が見られます。
- 食欲がない・食べにくそう
- 口臭が強くなる
- 飼い主さんの手を噛む
対処法も併せて、順番に説明していきますね。
1.食欲がない・食べにくそう
歯が生え変わる時は、乳歯がグラグラして痛かったり口の中に違和感を感じて、食欲がなくなる猫が多いと言われています。
そのため、生後約3カ月~6カ月のタイミングで食欲が突然なくなってしまったという場合は、「歯の生え変わり」の可能性が。
わたしが昔飼っていた愛猫「みゅう」と「しゅり」、今飼っている愛猫「ゆね」3匹とも、生え変わり前は少し食欲がなくなってしまったので、餌をあげる時は食べやすいよう工夫していました。
いつもテンポよくご飯を食べている猫の場合は、食べるスピードが落ちるとすぐに気が付きそうですが、食が細く日ごろから少しずつしか食べないという子は要注意。
【対処法】餌を食べやすくする
基本的には、歯の生え変わり時期だからといって、餌を柔らかいものに変える必要はありませんが、全然ご飯を食べない場合は、別問題。
子猫の間は特に、しっかり栄養をとって健康な体の基礎を作っていかなくてはいけません。
そのため、ご飯を食べなくなってしまったという場合には、いつものフードに一工夫を加えてあげましょう。
おすすめの方法は、いつものキャットフードを「ふやかす」だけ。水分を多く含むことで、水分補給にもなるので一石二鳥に。
【ドライフードをふやかす手順】
- 人肌ぐらい(約35度~約37度)のぬるま湯(またはミルク)を用意
- ぬるま湯をフードが浸るぐらいまで入れる
- しばらくするとフードがぬるま湯を吸ってふやけてくるので、柔らかさが足りない場合は少しずつぬるま湯を追加
- 指で押してみて完全にフードが柔らかくなったら完成
ぬるま湯の代わりに猫用のミルクを使っても構いませんが、カロリーオーバーにならないように気を付けましょう。
歯の生え変わりのせいで食欲がなくなったために、むやみにウェットフードを与えてしまうと、成猫になってからもドライフードを食べなくなる場合があります。どうしてもウェットフードをあげたい時は、ほんの少しトッピング程度に。
ふやかす時のコツや細かい注意点については、こちらにまとめてあります。
関連記事:【猫の餌をふやかす方法】正しいふやかし方を知らないと危険!!
食欲が落ちた時もすぐに気が付く目安になり、健康の上でとても大切なカロリー管理にもつながるので、1日の餌の量はきちんと把握しておきましょう。
- いつも食べてるドライフードをふやかす
- ミルクでふやかす場合はカロリーに注意
- ウェットフードはむやみに与えない
- 1日に食べる餌の量を把握しておく
2.口臭が強くなる
可愛いお顔に似つかわしくない強い口臭を放つようになるのも、よくある症状の一つ。
実は猫の歯が生え変わる時は、乳歯が抜けきる前に永久歯が生えてくるんです。
そのため歯の間隔が狭くなり、食べカスがよく詰まる原因に。
詰まった食べカスをそのままにしておくと、口臭の原因になることはもちろん、ひどい場合は「歯周病」を起こす原因になってしまいます。
【歯周病とは】
主に食べカスが歯に蓄積していき、ガンコな汚れとなってへばりついてしまうことが原因となり、歯の周り(主に歯ぐき)の組織全体が炎症を起こす。炎症が進むと、歯がグラグラして抜ける原因に。
細菌が体内に入り込むと命をも脅かす危険がある病気。
歯周病は、歯が生えた瞬間からどの猫もかかる可能性があります。そのため、お口の中のケアは子猫のうちからとっても大切なんです。
【対処法】デンタルケアを始める
食べカスが原因で口臭が強くなっても、歯の生え変わりが終わると口臭も落ち着く場合がほとんどなので、そこまで神経質にならなくて大丈夫。
ただ、猫のデンタルケアは、永久歯が生え揃うまでに習慣化できていると、成猫になってからのケアもかなり楽です。
こんな風に思った人は、歯の生え変わり時期がデンタルケアの始め時と思って良いでしょう。
猫は人間と違って、「虫歯」にはほぼなりません。これは、猫の口の中が虫歯菌が育ちにくい環境になっているからだと言われています。その代わり、猫の口内トラブルで一番起きやすいのが「歯周病」です。
毎日歯磨きができたら理想ですが、急に毎日するのは猫も飼い主さんにとってもハードルが高いため、まずは2~3日に1回のペースで歯磨きができたらOK。
子猫は特に歯が小さいため、猫用の歯ブラシもなるべく小さいものを選んであげてください。
(2024/11/21 16:34:13時点 楽天市場調べ-詳細)
また、歯磨きが難しければ、デンタルケア用のグッズやおもちゃを使ってみるところから始めてみるのもおすすめ。
(2023/04/29 04:19:06時点 Amazon調べ-詳細)
歯磨きの方法や、猫のデンタルケアについて詳しく説明している記事があるので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:猫の歯磨きのコツは?【動画を使ってわかりやすく手順を解説!】
歯磨きをしている時、生え変わりのためにグラグラしている歯があれば、無理に触らずそっとしておきましょう。グラグラした歯は触ると痛いため、歯磨き中に触ってしまうと、2度と歯磨きさせてくれなくなる可能性が。
3.飼い主さんの手を噛む
猫の歯が抜ける時は、歯がムズムズするせいで飼い主さんの手を噛む猫がとても多いです。
わたしも昔飼っていた愛猫「みゅう」と「しゅり」の歯の生え変わり時期には、しょっちゅう手を噛まれてました。
飼い主さんの手以外にも、硬い物やおもちゃなども激しく噛む傾向に。
この時、歯の生え変わり時期ということを知らなければ
などと不安になるかと思いますが、生後約3カ月~6カ月で急に噛み噛みモードに突入したら、まず歯の生え変わりを疑いましょう。
【対処法】人間の手は噛んではいけないと教える
歯の生え変わりのせいだと分かっても、手を噛まれた時は「ダメ」と厳しく制しましょう。
そして、静かに猫から離れて距離を取ってください。
大きな声で猫を怒る
→猫は何に怒られているのか分からず、怖がって逃げてしまうだけに。
このタイミングできちんとケジメをつけないと、「飼い主さんの手は噛んでも良い」と覚えてしまい、生え変わりが終わったあとも噛み癖が残る原因に。
わたしが実践した方法は、「手を噛んではダメ」と教えるのはもちろんのこと、手を噛む頻度を減らすためにいくつか噛み噛み用のオモチャを準備してあげました。
悩んでる人は試してみる価値ありですよ。
ではここまでをおさらい。
【歯の生え変わり時期の症状】
- 食欲がない・食べにくそう
- 口臭が強くなる
- 飼い主さんの手を噛む
【症状への対処法】
- 餌を食べやすくする
- デンタルケアを始める
- 人間の手は噛んではいけないと教える
もちろん、猫によってこの症状の有無はさまざまのため、これまでに紹介したような症状がなく、スムーズに歯の生え変わりが終わる猫もいます。
猫の歯が生え変わる時期はいつ?
猫の歯が生え変わる時期は、個体差によってややバラつきがありますが、一般的には生後約3カ月~6カ月で生え変わりが完了すると言われています。
生後3カ月から歯が生え変わるって、人間だとありえない話。これだけでも、猫がわたし達の倍速で成長していくことが、よく分かりますね。
また、成長速度は猫によって違いますが、どんなに生え変わりが遅い猫でも、生後約12カ月(1年ほど)経てば全ての歯の生え変わりが完了すると言われています。
歯が生え変わったのか分からない時は
猫の歯が生え変わる時期は、歯の生え変わり時期特有の症状が出る場合がほとんど。
ですが、抜けた歯はそのまま猫が飲み込んでしまう場合が多いため、日ごろからよく歯を観察していないと、「ちゃんと生え変わっているか分からない」という人もいるはず。
そんな時は、上顎の左右に生えている「犬歯(けんし)」を見てみましょう。
犬歯は生え変わる前の”乳歯”と、生え変わった後の”永久歯”で見た目が大きく違うんです。
人の場合「糸切り歯」と呼ばれる部分。一番鋭く尖っている歯で、上に2本、下に2本生えている。獲物にとどめを刺したりする、牙の役割を持つ歯。
【犬歯(けんし)の乳歯と永久歯の違い】
乳歯 | 永久歯 |
細くてやや後ろに湾曲している |
|
犬歯は大きく目立つ歯なので、一番分かりやすい目安に。
歯の生え変わりは、注意深く見てあげないと見逃してしまうこともあるため、生え変わったのかどうか分からないという人は参考にしてみてください。
猫の歯の生え変わりとは
人間と同様で、猫も子どもの歯(乳歯)から大人の歯(永久歯)へと歯が生え変わります。
歯がどんな風に生え変わるかというと、簡単に説明するとこんな流れ。
- 乳歯の下から永久歯が生えてくる
- 乳歯が永久歯に押されてグラグラする
- 乳歯が抜け落ちる
人間の場合だと、子どもの歯が抜けきってから大人の歯が生えてくるため、しばらく歯が無い状態の時期ってありますよね。
猫は人間とは違い、乳歯がある状態で下から永久歯が生えてきて、その永久歯に押されて乳歯がグラグラと動き始めるんです。
そのため、生えてきた永久歯となかなか抜け落ちない乳歯が、何日間かは併存する(2つともある)ことが多いのも、猫ならではの特徴。
【乳歯と永久歯の併存期間】
上顎の(※)犬歯…約2週間
下顎の犬歯…約1週間
その他の歯…約3~5日
(※)犬歯(けんし)…人の場合「糸切り歯」と呼ばれる部分。一番鋭く尖っている歯で、上に2本、下に2本生えている。獲物にとどめを刺したりする、牙の役割を持つ歯。
「残存乳歯」に注意
新しく歯が生えてきたのに、併存期間を越えてもなかなか抜けない乳歯のことを、「残存乳歯」といった呼び方をします。
まれに乳歯がうまく抜けず、口の中に残ったままになるんですが、そのまま放置してしまうと実はとっても危険。
- 乳歯の下から永久歯が生えてくる
- 乳歯と永久歯が併存する期間がある
- 抜けきらない「残存乳歯」は危険
生え変わり時期”5大お悩み”を解決!
わたしの周りでよく聞く歯の生え変わり時期のお悩みを、5つにまとめてみました。
その①【要注意】乳歯がなかなか抜け落ちない
このように、永久歯が生えたのになかなか抜け落ちない乳歯のことを、「残存乳歯」と言います。
上の項目でもお伝えした通り、猫は一般的には「乳歯」と「永久歯」が併存する期間があります。
これは、乳歯が抜け落ちる前に永久歯が下からグングン生えてくる猫の歯の生え方が影響しているから。
【乳歯と永久歯の併存期間】
上顎の犬歯…約2週間
下顎の犬歯…約1週間
その他の歯…約3~5日
ということは、長い歯でも2週間経てば必ず乳歯は抜け落ちていないとおかしいという話に。
乳歯が残ったままになると、隣の歯との隙間が狭くなってしまい、歯肉炎・歯周病に繋がる恐れが。
歯周病菌は口の中だけにとどまらず、猫の体全体に菌が行き渡ってしまい、腎臓などに病気を起こす原因になります。
また、歯の噛み合わせが悪くなる原因にもなるため、気が付いた場合は動物病院で診てもらいましょう。
残った乳歯は、全身麻酔で抜歯をすることになります。
「残存乳歯」に気が付けるかどうか自信がないという人も、きっといるのではないでしょうか。
わたしも、初めて飼った愛猫「みゅう」の時は、そこまで猫の知識もなかったし、お世話も家族に任せっきりだったため正直言って意識していませんでした。
毎日歯を見る習慣をつけて、チェックしてあげるのが望ましいですが、やっぱり子猫のうちは毎月病院で定期健診を受けると一番安心。
歯のトラブルにもいち早く気が付けます。
- 1歳未満の子猫…毎月受診
- 1歳~6歳の成猫…一年に1回
- 7歳~…一年に2~3回
毎月というと多いなと感じるかもしれませんが、体調が不安定になりがちな子猫のうちは、心配ごとも多いはず。
- 残存乳歯は歯周病・噛み合わせ不調の原因に
- 見つけた場合は早急に病院へ
- 1歳未満の猫は毎月健康診断を受診する
その②歯の生え変わりが遅い気がする
多頭飼いをしている飼い主さんの中には、他の猫と比べてやや成長が遅い猫ちゃんがいると、心配になりますよね。
また、一般的には歯は生後約3カ月~6カ月で生え変わるとこの記事でもお伝えしていますが、「あれっうちはもう過ぎてるのに」と思いながら読んでる人もいるかもしれません。
歯の生え変わり時期は、猫の種別や個体差によってややバラつきが。
そのため、遅くとも生後約12カ月(1歳のお誕生日)までに、歯の生え変わりが完了していれば問題ないでしょう。
どうしても気になる場合や、1歳を超えてるのに歯の生え変わりが見られない場合などは、獣医さんに相談してみましょう。
- 猫によって個体差あり
- 生後12カ月までに生え変わりが完了していれば大丈夫
- 気になる場合は獣医さんに相談する
その③抜けた乳歯を飲み込んでしまった
飲み込んだ乳歯は、ウンチとなってちゃんと出てくるので健康にはなんの問題もありません。
むしろ、床に落ちている乳歯を見つけるのがラッキーなレベル。それぐらい、抜けた乳歯にご対面するのは貴重なことなんです。
そのため、猫の貴重な乳歯を見つけたら幸運がやってくると言われており、お守りとして乳歯を保管するケースもあるぐらいなんですよ。
その④歯が抜けたところから出血が止まらない
通常であれば、生え変わりのために歯が抜けた場合、ほとんどすぐに出血は止まります。そのため、こんな時は口の中に別のトラブルが発生している場合が。
- 5分経っても出血が止まらない
- 血がダラダラと垂れ流れている
考えられる病気は、歯周病や猫白血病ウイルス感染症などさまざま。早めに動物病院を受診することをおすすめします。
その⑤歯の生え変わりが終わったのに噛む
通常であれば、歯の生え変わり時期に歯がムズムズして色んなものを噛んでしまっても、生え変わりが終われば噛み噛みモードも落ち着くはず。
それなのに、いつまでも飼い主さんの手を噛む場合は「噛み癖」がついてしまっている可能性が。
こういう事態を避けるためにも、歯の生え変わり時期であっても猫が噛んできたときは「ダメ」と制することが、大切なんです。
本来、猫同士でじゃれ合いながら、噛む力の加減などを覚えていきます。ただ、早いうちから親兄弟と引き離された猫は、猫同士でじゃれ合いを経験していません。そのため、飼い主さんが代わりに「噛む=痛い」ということを教えてあげる必要が。
手を噛む猫は、「飼い主さんの手は噛んでも良いもの」と覚えてしまっているため、猫の認識を変えることから始めます。
関連記事:子猫はいつまで主を噛む!?【やめさせる3つの心構えと4つの対策】
- 早いうちから親兄弟と離れた猫はよく噛む傾向が
- 大きな声で怒るよりもその場から立ち去る
- 噛まれた傷口はきちんと消毒する
“生え変わり以外の時期”に歯が抜ける!?
ここまでは主に子猫の歯の生え変わりについてご紹介してきましたが、歯が抜けるはずの時期である”生え変わり”以外のタイミングで抜けてしまった猫ちゃん向けのお話です。
考えられる主な原因は2つ。
- 加齢(老化)によるもの
- 病気の可能性
加齢(老化)が原因の場合
人間でも年齢と共に、歯茎が弱くなって歯が抜けるということが起きますよね。猫も同じです。
ですが、老化によって歯が抜ける「時期」というのは、老猫になるまでの過ごし方やデンタルケアの頻度によっても変わってくるんです。
ちなみに、亡くなってしまった愛猫「みゅう」は、10歳を過ぎたあたりから、歯がグラグラしたり抜けてしまうということがありました。
老猫の歯にグラグラしている歯が見つかったら、飼い主さんの判断で無理に抜かないようにしてください。動物病院で、獣医さんにお任せしましょう。
仮に猫の歯が老化によって抜けてしまった場合も、自然現象の一つなので大きく心配しなくて大丈夫。
歯はもちろんのこと、消化吸収能力が落ちてくることも考え、7歳のタイミングでキャットフードを見直してみると良いですね。
猫は本来、食べ物を丸呑みして食べるスタイルのため、歯がなくなってもご飯を食べることはできます。ただ、あまりにも食べにくそうな場合は、水分多めのウェットフードやふやかしたドライフードなどを与えて、様子を見ましょう。
病気の可能性
老化というにはまだ早い、という時期の猫ちゃんの歯が抜けてしまったら、病気の可能性を考えなくてはいけません。
歯が抜ける原因として考えられる病気は次の通りです。
- 歯周病・歯肉炎
- 歯頚部吸収病巣(しけいぶきゅうしゅうびょうしょう)
- 腫瘍(しゅよう)
他に見られる症状は、歯周病の症状としてお伝えしているものと重なりますが、念のため確認しておきましょう。
- 口臭がひどくなる
- 食欲が落ちる
- 出血が見られる
また、「茶色いよだれが出る」というのも発見に役立つ症状の1つなんです。
病気の詳しい説明や”茶色いよだれ”については、こちらにまとめています。
関連記事:【猫のよだれが茶色い場合は病気!?】臭がある場合も予防が大切!!
まとめ
【猫の歯が生え変わるときの症状・対処法】
症状 | 対処法 |
食欲がない・食べにくそう | 餌を食べやすくする |
口臭が強くなる | デンタルケアを始める |
飼い主さんの手を噛む | 人間の手は噛んではいけないと教える |
この中でも、歯の生え変わりだから仕方ないと思って人の手を噛むクセをそのままにしてしまうと、生え変わりが終わった後も「噛み癖」が残る原因に。
また、猫の歯は、子どもの歯(乳歯)が抜け落ちるのを待たずに、下から大人の歯(永久歯)が生えてきます。
時期としては、生後約3カ月~6カ月の間で永久歯に生え変わる猫がほとんど。
猫の歯がちゃんと生え変わったのか分からない人は、猫の犬歯(一番鋭い牙のような歯)を見ると分かりやすいですよ。
【犬歯(けんし)の乳歯と永久歯の違い】
乳歯 | 永久歯 |
細くてやや後ろに湾曲している |
|
また、猫の歯の生え変わり時期は、いろいろと不安や悩みがつきものですよね。
本文では、よくあるお悩みを5つにまとめていますが、その中でも乳歯がなかなか抜け落ちない「残存乳歯」については、特に注意が必要。
【乳歯と永久歯の併存期間】
上顎の犬歯…約2週間
下顎の犬歯…約1週間
その他の歯…約3~5日
この期間を越えても乳歯が口の中に残ってしまうと、歯周病や噛み合わせに不調をきたす原因に。そのままにせず、早めに動物病院を受診して抜いてもらいましょう。
もし老猫になって、老化のせいで歯が抜けてしまっても、自然現象なので大きく心配しなくても大丈夫です。
ただし次の症状が見られる時は、病気で抜けてしまった可能性も考えられます。
- 口臭がひどくなる
- 食欲が落ちる
- 出血が見られる
- 茶色いよだれが出る
子猫の歯が生え変わって大人になり、シニアになるまでずっと寄り添えるのは飼い主さんだけ。
この記事が、あなたと愛猫ちゃんにとって少しでも参考になると嬉しいです。
関連記事:愛猫の抜歯後に後悔しても遅い!8割以上が抱える口内トラブルとは?
関連記事:うちの子だけ?猫の歯ぎしりやチャタリングが気になる人は必見!!